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9月14日発売「信長の野望・革新 パワーアップキット」最新情報,“諸勢力”とのつきあい方について
2007/08/10 16:44
織田家でプレイし,浅井家を攻めているところ。あらかじめ協定を結んでおいた畿内国人衆が,加勢してくれている
 各種コンシューマゲームからオンラインゲーム,競馬シミュレーション,そして女性向け恋愛シミュレーションまで,幅広くゲームを提供しているコーエーだが,古くからのPCゲーマーにとってはやはり,「信長の野望」のメーカーというイメージが強いのではないだろうか。その人気シリーズの最新作,「信長の野望・革新」の拡張パック「信長の野望・革新 パワーアップキット」(以下,革新PK)の発売日が9月14日に決定したのは,以前お伝えしたとおりだ(関連記事)。本日コーエーは,革新PKのゲーム内容に関する最新情報を公開したので,お伝えしよう。

 ……とその前に,簡単にこれまでの情報のおさらいを。革新PKの拡張内容は,7月20日の記事でお伝えしたように,大きく分けて以下の五つ。

1特産品との交換で獲得する「南蛮技術」
2状況により敵にも味方にもなる「諸勢力」
3支城を与えて武将を強化する「譜代家臣」
4史実シナリオ2本,架空シナリオ1本,武将100人の追加
5各種エディット機能の追加

 このうち,1の南蛮技術に関しては,同記事で詳細を紹介済みだ。なので,もしかしたら予想していた人もいるかもしれないが,今回公開されたのは,2諸勢力に関する詳細情報。その種類と相性,味方にするための方法などが明らかになったので,順番にお伝えしていこう。


■諸勢力の種類と,その相性

忍者衆
 種類に関しては,基本的には「嵐世記」「蒼天録」と同じ5種類で,具体的には忍者衆国人衆寺社衆商人衆水軍衆が存在する。
 具体的なメリットについては後述するが,もちろんどの諸勢力も,仲良くすることで何かとプレイが有利になる。だから八方美人になりたいところだが,残念ながらそれは無理だ。諸勢力同士にはそれぞれ相性が設定されており,相性が悪い勢力二つと,同時に“協定”(詳細は後述)を結ぶことはできない。一部例外もあるが(伊賀忍者衆と甲賀忍者衆は相性が悪い,など),基本的には,以下のように各諸勢力を並べた場合,隣同士の相性が悪いという。

忍者衆←→国人衆←→寺社衆←→商人衆←→水軍衆

 つまり,例えば忍者衆と協定を結んでいれば国人衆とは結べず,寺社衆と結んでいれば国人衆,商人衆のどちらとも結べない,というわけだ。
 ただし,これはあくまで同じ地方内での話。地方が違えば,この相性に関係なく協定を結べる。コーエーから送られてきた資料には,関東地方の水軍衆と,近畿地方の商人衆では相性が悪くないため,同時に協定を結ぶことができるという例が挙げられていた。
 その地方が今,前線なのか,それとも平穏なのかなど,状況に合わせて手を組む相手を選ぶ必要がありそうだ。

国人衆(左上),寺社衆(右上),商人衆(左下),水軍衆(右下)


■諸勢力と協定を結ぶ方法

 諸勢力に,確実に支援してもらうためには,あらかじめ協定を結んでおく必要がある。この協定の結び方は,大きく分けて二つだ。

●平和的服従(3年間有効)
 まずは,読んで字のごとく,平和的な協定の結び方。嵐世記/蒼天録従来作では,目的の諸勢力に贈り物をしてご機嫌をうかがっていたが,この方法はそれに近い。味方になるよう交渉し,相手の出してきた要求(物品)に応えることで,3年間に限り支援してくれる(この間,その勢力と相性の悪い勢力とは協定を結べない)。

●軍事的服従(5年間有効)
 こちらは,武力によって無理矢理協定を結ぶ方法だ。その勢力の拠点を攻撃して降伏させることで,5年間支援してくれる。こちらもこの間は,その勢力と相性の悪い勢力とは(たとえ再度武力を用いても)協定を結べない。

平和的服従を迫っているところ。金品が必要だが,穏便にことを進めたければこの方法で


■各諸勢力の効果について

 では,各諸勢力と協定を結ぶことで,具体的にどのようなメリットがあるのかを紹介していこう。

●忍者衆
部隊を壊滅させたときの,退却武将の捕縛確率がアップ
陸上を移動中の敵輸送隊を襲い,物資を奪う
計略(扇動,偽報,流言,奇襲)の成功率を上げる

忍者衆の助力で,計略が成功した
 計略を多用するなら,忍者衆との協定が有効だ。例えば,知略の高い家臣が多い場合,もしくは攻める相手に知力の低い武将が多い場合は,まず忍者衆と協定を結び,積極的に計略を使うことで,合戦で有利に戦えるだろう。
 また,敵輸送隊を襲うというのも,見逃せない特徴である。この場合の“敵”というのは,その忍者衆が協定を結んでいる大名家の敵のこと。自家を敵とする忍者衆の勢力範囲内を輸送進路に選ぶと,赤い進路が表示され,襲われることが分かる。逆に,協定を結んでいる忍者衆の影響国内であれば,進路は青で表示される。物資の輸送路にあたる地域では,忍者衆と協定を結んでおくべきだろう。ただし,忍者衆がどこの国とも協定を結んでいなければ,襲われる可能性はないようだ。

ほぼ同じ画面だが,よく見ると進路の色が違う。左は,この地域の忍者衆と協定を結ぶ前,右は結んだ後である


●国人衆
国人衆ユニットで敵部隊を攻撃してくれる
一揆を発生しにくくする(通常は民忠70以下で発生するが,民忠50以下に抑制)
支城の建設速度がアップする

 前線で役に立ってくれそうなのが,この国人衆。国境付近の国人衆と協定を結んでおけば,敵城から出陣した部隊を,自動的に奇襲攻撃してくれるのだ。「織田家なら、小谷城の浅井家を攻めるときは、まずは畿内国人衆と協定を結んでから攻めるとよいでしょう」(リリースより)といったように,戦略的に協定を結んでいこう。
 なお,前述した忍者衆とは相性が悪い点にもご注意。力で押すなら国人衆と,計略で国を盗るなら忍者衆と協定を結ぶ,というように使い分けが必要だ。先ほどの織田家の例で,もし浅井家がすでに畿内国人衆と協定を結んでいる場合は,甲賀忍者衆と協定を結んで,計略を多用して攻める,といった戦略を採るといいだろう。

●寺社衆
技術コマンドの研究期間が短くなる
浪人の登用成功率がアップ
櫓/鉄砲櫓の攻撃力アップ
施設「畑」「水田」の収穫増加

 革新のプレイ経験者なら,この寺社衆のもつメリットに,一番惹かれたのではないだろうか。革新で攻略のキモとなる「技術」の研究期間が短くなるのは,非常に大きい効果だ。
 ほかの効果も魅力的で,寺社衆と協定を結ぶことは必須……と言いたいところだが,問題は相性である。寺社衆は,国人衆,および7月20日の記事で「南蛮技術」との関連で触れた商人衆と相性が悪い。周りを敵に囲まれた序盤や,前線の地域では,国人衆と手を結びたいし,南蛮技術を優先するなら,商人衆も無視できない。
 ある程度勢力が大きくなって,後方に安全な地域ができたときに,技術研究に専念する城を決め,その地域の寺社衆と協定を結ぶ,というのが一般的なプレイスタイルになるだろう。もし序盤でがんがん技術を研究したいという場合は,何かを犠牲にしなければならないわけだ。

間違い探しのような2点だが,帰還予定の日数に注目してほしい。当然右が,寺社衆と協定を結んだあとで,この例では28%も期間が短縮されている


●商人衆
取引コマンドで“特産品”を物々交換してくれる
施設「市」「商館」の収入増加

 特産品は,革新PKの新要素である「南蛮技術」を獲得するために必要なもの。詳細は7月20日の記事を見てほしいが,南蛮技術は,革新のゲームプレイに大きな影響を与えることになりそうな要素である。
 寺社衆と同じく,富国強兵を図るためにがんがん協定を結んでいきたいところだが,先ほども書いたように,その寺社衆と相性が悪い。南蛮技術の中にも,技術開発の期間を短縮するものがあるので,可能ならばうまく併用したいところだ。地域が違えば相性の問題は関係ないことを利用して,技術研究を短期間で行える体制を整えよう。

●水軍衆
水軍衆ユニットで敵部隊を攻撃してくれる
海上を移動中の敵輸送船を襲い,物資を奪う
戦法「水雷」の威力アップ
施設「魚戸」の収穫増加

全国を制覇するためには,海戦も避けられない。そのときに水軍衆の力を得られれば,心強いだろう
 もし海上から敵の港を攻めるのならば,あらかじめ水軍衆と協定を結んでおくといい。四国や九州に攻め入るとき,もしくは逆にそれら地域から本州を攻めるときは,水軍衆の協力があれば心強いだろう。
 また,水軍衆は海上を移動中の輸送隊を襲う。忍者衆の場合と同様に,前線から離れた地域でも,海上輸送を安全に行いたいならば,やはりその地域の水軍衆と協定を結ぶべきだ。

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 今回の情報は,ここまで。また公式サイトでは,本作のプロモーションムービーが配信されているので,ぜひ確認しておこう。
 さて,順番でいえば,次は「譜代家臣」に関する詳細情報が出てきそうだが,9月14日の発売日も約1か月に迫っているので,そう遠くないうちに,4Gamerでもテストプレイをする機会を得られるかもしれない。そちらの記事も,お楽しみに。(Iwahama)



信長の野望・革新 パワーアップキット
■開発元:コーエー
■発売元:コーエー
■発売日:2007/09/14
■価格:6090円(本体とのセット版は1万3440円)(税込)
→公式サイトは「こちら」
信長の野望・革新
■開発元:コーエー
■発売元:コーエー
■発売日:2005/06/22
■価格:1万1340円(税込),プレミアムBOXは1万3440円(税込)
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2007.08/20070810164439detail.html