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クローズドβテスター予定者に贈る「Perfect World」不完全ガイド
2007/01/29 21:41
 二度にわたるクローズドβテストの延期で,首を長くしすぎている人も多いかと思われる「Perfect World−完美世界−」も,クローズドβテストまで,あと1週間と迫った。今度こそ,延期はないものと信じたい。
 なかなか日本語版UIの画面が出てこないので,編集部でもやきもきしていたのだが,ここにきて日本語版の画面もちらほら出てきたので,ようやく一安心。とはいえ,やはりこれ以上は待ちきれず,シーアンドシーメディアを訪問して,ちらっと開発中の日本語版をプレイさせてもらったので,概要をレポートしたい。

 むろんテストサーバー(しかもまだクローズドβテスト時点のものでさえない)でのプレイだったので,色々なことが変わる可能性があるのでご了承を。この時点のものを見る限り,日本語化はまだ不完全だ。UIのボタンでの文字列のはみ出しや,未訳部分なども散見された。漢字圏からの移植では,無理矢理漢字と同じ文字数で収めようとすることが多いのだが,Perfect Worldでは,中国語版とは別にインターナショナル版を作っており,日本版はそれを元にしているという。このあたりは,クローズドβテストまでに改善されることを願いたいが,βテストまでに翻訳がおかしい部分が取り切れない可能性もある。完成度は,オープンβテストまでにぼちぼちと上げていくことになるのだろう。



妖獣は,基本的に虎,ライオン,狼,パンダの4パターンのみ。細かい部分は調整できない
■キャラクター作成ガイド

 さて,最初にゲームを起動すると,まずキャラクター作成を行うことになる。Perfect Worldでのキャラクター作成については,時間をかけるとキリがないので,スタートダッシュを目指す人は,標準的なパターンを選んで,軽く変更した程度で冒険を始めることをお勧めする。そう,クローズドβテスト期間は短いのだ。少しでも先を見ておきたいではないか。
 なお,キャラクターは,作成して48時間以内なら,容姿などを自由に変更可能だ。じっくりいじっていると1日あっても足りないので,最初は適当に済ませて,ヒマを見て変更するようにしよう。なお,48時間経過以降は,正式サービス後の課金アイテムでの変更が可能になるようだ。

 種族とクラスの紹介/解説は何度か行われているので,すでにプレイするクラスを決めている人も少なくないと思う。実は4Gamerではエルフの解説記事を掲載していないのだが,公式サイトやGMブログを参考にして,好みのキャラを作成しよう。以下,簡単に種族とクラスの特徴を挙げておく。



各種族開始場所
●人間
開始場所:
剣仙城付近
クラス:戦士,魔道師
飛行法:スキルを使って武器に乗る(レベル30)

●エルフ
開始場所:樹下の都付近
クラス:精霊師,弓使い
飛行法:自前の羽で飛ぶ(レベル1)

●妖族
開始場所:万獣の要城付近
クラス:妖獣,妖精
飛行法:スキルで鳥や魚など,動物に乗る(レベル30)

 なお,飛行時の乗り物と馬などの騎獣は,別扱いである。妖獣の変身と妖精のテイミングはレベル10以降のスキルとのこと。

 今回,全クラスを網羅するには時間的余裕がなかったので,各種族1クラスだけしか触れていない。まして,パーティプレイ中での役割やバランスなどはまったくテストできていないので,そのあたりはクローズドβテストで各自確認してみよう。
 レベル2の時点で見ると,HP量は,
  戦士:105
  精霊師:70
  妖獣:119
とかなりの違いがある。おそらく,体力では,
  妖精<精霊師<魔道師<弓使い<戦士<妖獣
のようになるのだろうと思われる。攻撃力はというと,レベル1の時点では,圧倒的に精霊師が強い。殴りは弱くてもスキルが強力だ。攻撃力だけ見ると,妖獣の攻撃力が一番低くなっている。明確にメインタンク要員として設定されているように思える。
 ただ,低レベル時には敵からのダメージもほとんどないのだが,レベル10から20あたりになると,モンスターからのダメージもかなり大きくなってくる。クラスの特性が出てくるのはそのあたりからであろう。
 レベル10くらいまでは,どのクラスを選んでも,ほとんど死ぬことはない。レベル10以降はデスペナルティが発生するうえ,徐々に危険なモンスターと出会うようになる。

レベル1同士の戦いで,戦士は通常ダメージ3。妖獣は通常ダメージ5だが,振りが遅いか。精霊師のスキルは……諸々+37.5と,低レベル時には圧倒的に強い


ゲームの特徴の一つでもある「飛行」
■移動および操作の基本

 中国産のゲームということで,これまで親しんできたゲームとかなり勝手が違うのではないかと不安な人もいるかもしれない。そこで,最初に操作法をまとめておこう。キャラクターや操作法などの基本は,韓国産のゲームとかなり似ており,一般的なMMORPGをいくつかやっている人には違和感はないだろう。中国の人は韓国の人より欧米系のゲームをやっているようで,中国系ゲームでは,かなりの割合でW/S/A/Dキーでの移動がサポートされているのが特徴である。

  W/S/A/Dキー 前後左右移動
  Xキー 宙返りなど
  Spaceバー ジャンプ

 もちろん,マウスでも操作可能で,クリックした位置に移動できる。
 エルフはレベル1の時点で飛行が可能だ。飛行中はMPを消費するようだが,精霊師は自然回復量のほうが多いのか,試した限りではどこまでも飛んでいけた。弓使いは,飛行中にMPが減っていくので,最初のうちは長時間飛行できなくなっている。なお上昇は,Spaceバーの長押しである。
 ジャンプは2段ジャンプができる。移動時も,単に走るよりジャンプしたほうが速いので,ジャンプは多用されることになりそうだ。ジャンプを駆使しなければならないクエストもあるので,ジャンプワークには慣れておいたほうがいいだろう。
 このゲームでは,移動の制限がほとんどないので,ほかのゲームのように崖っぷちや建物の軒で自動的に止まったりということがない。橋の途中に穴があいていたりすると,そのまま崖下まで転落する。落下によるダメージはないのだが,上に登るまでが大変なこともある。とはいえ,ジャンプワークでたいていの場合は復帰可能なので,諦めないようにしよう。

 また,どのキャラクターも,ホームポイントへ飛んで戻るスキルを持っている。ただし,一度発動すると1時間は使えない。ダンジョンなどに遠出して狩りをし,帰るときに非常に便利なスキルだ。

・ワープポイント
 マップの要所にワープポイントがあり,NPCに話しかけると違う場所に転送してくれる。一度その場所に行ってテレポートNPCの場所を登録しておけば,その後は一瞬で移動できるようになる。ただし,一定の順番があるようで,近くのポイントを登録していない状況で遠くのポイントまで出かけても,そこは登録できないとのこと。

 スキルは,基本的にキーボードショートカットでファンクションキーなどを使って発動させることになる。

・スキルコンボ
 スキル以外のものも指定できるもので,平たくいえばマクロ機能である。一連の操作を連続的に指定可能で,ループも指定できる。

 各種メニューなどでは,選択ボタンがない場合は,ダブルクリックで選択。ウィンドウなどの閉じるボタンがない場合は,開いたときのボタンを押すとウィンドウが閉じるようになっている。

上左:どんなに高いところから飛び降りても大丈夫
上中:通常のジャンプだけでもかなり高く飛べる
上右:ジャンプを駆使しないといけないクエストも
下左:テレポートNPC
下中:このように移動可能な経路が示される
下右:新しいテレポートポイントを発見


■最初のクエスト

 さて,キャラクターを作成してゲームワールドに入ると,近くに最初のクエストNPCがいるはずである。クエストをくれるNPCは,頭の上に五角形の金色アイコンが表示されている。各種族とも,開始地点の近くにいる案内人が最初のクエストをくれるので,まずそれを受けておこう。場所によって多少違いはあるが,最初のクエストは,「そこらのザコを10匹倒せ」といった内容である。どうせレベルアップのために倒すモンスターなので,最初にクエストを受けておいたほうがお得だ。

 モンスターは,名前,レベルのほかに,さまざまな属性がついている場合がある。「HP強化」や「攻撃力強化」などは少し手強い。レベルが上のモンスターでも,「虚弱」は狙い目。「決死の突撃」とついているモンスターは,体力は少ないのだが,思わぬ痛手を負わされることもある。物理系武器を得意とするなら,「魔法抵抗力強化」なモンスターは,経験値がちょっとおいしいので狙い目だ。

 モンスターと戦闘状態になっても,ある程度離れると戦闘状態が解除されるので,いわゆるKitingやPullは事実上できないと思ってよいだろう。

 狩り場には,あちこちに,名前のついた草や石などが見受けられる。街で売っている道具を購入すれば,そういったものから各種資源を採取可能になる。今回は生産要素についてはまったく触れられなかったが,採取可能な品目数が多いことや,狩りをしたときに手に入る生産材料がやたら豊富なことから,生産の道も,かなり奥が深いのではないかと思われる。

人間,エルフ,妖族それぞれのクエストNPC


画面中に三角の矢印で方向が指示される
 画面右上にあるミニマップには,クエストNPCなども表示される。ミニマップ内では,黄色い点がクエストをくれるNPC,紫色の点が目的のクエストNPCと色分けされている。そのほか,モンスターの位置を表示することも可能だ。遠くにいるパーティメンバーの位置なども,全体マップで表示できる。また,画面内に矢印が出ており,目的のNPCの方向を指し示してくれるという便利仕様となっている。これは複数のNPCにも対応しており,NPC一覧から選んで指定することも可能。
 周りについているボタンの数から推測できるように,ミニマップ部分だけでもかなり多機能なようなのだが,テストプレイだけではその全貌を把握できなかった。ちなみにキャラクター検索は,右下の矢印部分である。

 戦闘やクエストで経験値がたまると,当然ながらレベルアップしていく。このゲームは,レベルアップ時に入るポイントを各種パラメータに割り振っていくタイプのキャラクター成長システムなのだが,装備品や武器で装備条件に「レベル○○,敏捷○○」などといった条件がついているので,各クラスの特性から大きく外れたキャラクターに育てることは難しい。初期段階で適当に振ると,途中で困ることもあるので気をつけよう。

上左:多機能なミニマップ。エリア名と座標値も表示される
上中:ミニマップの設定
上右:NPC検索機能
下左:レベルアップすると
下中:ポイントを割り振れるようになる
下右:(おまけ)オークションをしてみたところ


上に大きく表示された顔アイコンのところで右クリック。これが対人操作の基本となる
■ペアシステムについて

 ペアシステムは,このゲームを特徴づけるシステムである。
 本作に関して最初に話を聞いたときは,性別はプレイ内容に関係ないということだったのだが,ペアシステムは,男女間でしかできないとのこと。かなり近距離にいる異性にペアを申し込んで,受諾されると,これまでに公開された画像でお馴染みの(?)お姫様だっこなどが実現される。この場合,必ず「男性キャラが女性キャラを抱える」という形になる。騎乗した状態でペアを組むと,騎乗したままだっこができる。
 また,ペアシステム発動時に女性側が「なかよし」ボタンを押すと,いろいろとLove affairが開始される。キャラ造形からして,女性キャラが増えそうなゲームではあるのだが,だっこできるのは男性キャラだけである(重要)。

●ペアシステムの手順
1) 近くに移動して,相手キャラをターゲットする
2) ターゲット時に表示される相手の顔の部分で右クリック
3) メニューから「ペア」申し込みを選ぶ
4) 申し込まれると画面に「!」アイコンが表示されるので,クリックしてペアを受諾する

 なお,「顔」の部分でメニューを開くというのは,キャラクター間でのやり取り一般で使用される操作なので覚えておこう。なにげに「通報」ボタンなども用意されている。

上左:これだとまだ遠い
上中:ここまで寄れば大丈夫
上右:乗れた


■ダンジョンでの戦闘

 初心者エリアばかりでは代わり映えしないので,GMさんに,ダンジョン内に連れていってもらった。レベル差がかなり開いていてもパーティを組めるようだが,下のレベルだとほとんど経験値が入らないので,“促成栽培”には使えない。
 さて,そのダンジョンにはレベル17〜19くらいのモンスターがいるのだが,こちらはできたてのレベル3キャラクターなので,死ぬときは一瞬だ。見ると,レベル59や61キャラのHPがガンガン減っているというか,あまつさえ死んでいるので(なぜ?),ダンジョンは侮れない印象である。
 パーティを組んでの戦闘を評価するには心もとない状況なので,詳細は各自で確認していただきたい。体力回復薬などはあるものの,連続使用はできないので,タンク,ヒーラー,アタッカーをバランスよく配したほうがよさそうだ。
 まあ,Buff(補助魔法)にしろ攻撃にしろ,各種スキルエフェクトはとにかく派手である。パーティを組んで狩りをすると,エフェクトの連続でにぎやかそうだ。



■コミュニケーション機能など

 さて,Perfect Worldには数多くの機能があって,公式サイトでもすでに多くが紹介されてきているのだが,それ以外の部分でもいろいろな機能が用意されている。
 コミュニケーション機能では,顔文字,いわゆるスマイリーも豊富でエモーションもいろいろ楽しめる。スクリーンショットを撮るときの中心位置をずらす機能など,やたら細かいところまで凝っている。ファンサイトを運営している人は要注目かもしれない。
 パーティ探しのためのインタフェースもあり,近くにいるプレイヤー一覧を出して,そこからパーティに誘ったり,パーティ募集時にキャラクターの頭の上にコメントを表示することもできる。
 なにやら中国では,RvRなどが実装されて「完美世界2」となっているうえ,当初からアナウンスされていた,プレイヤーが街を作る機能なども春頃に実装される予定だという。以前のインタビューでは,日本での展開は,中国とは別モノということだったが,街造りなどは日本でも期待している人がいるのではないだろうか。

 3時間ほどのプレイだったので,確認できていない部分が多くて申し訳ないのだが,初めて触る人のためのガイドをざっとまとめてみた。これまでの記事もおさらいして,2月5日からのクローズドβテストに備えよう。(aueki)

妖獣の街から人間の街まで駆け抜けてみた

Perfect World -完美世界-
■開発元:洪恩軟件(Golden Human)
■発売元:シーアンドシーメディア
■発売日:2007/04/09
■価格:基本無料(アイテム課金制)
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2007.01/20070129214136detail.html