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[CJ 2006#27]中国でも8月後半にテストスタート。可愛らしい絵柄と,それと裏腹のコアデザインが魅力のMMORPG「天使之戀 ONLINE」
2006/07/31 12:37
 Taipei Game Show 2006のレポートでムービーをお届けした,愛らしいキャラクターと個性的な世界設定が特徴のMMORPG「天使之戀 ONLINE」(Angel Love / 天使之恋 ONLINE)。ChinaJoyでは中国パブリッシャ悠游網(YOYO)のブースで,大々的に宣伝が行われていた。

 入手した資料と現場で聞いた話をもとに,この作品の背景設定を述べると,以下のとおりになる。天界と人間界(エデンの園)の区別がようやく生まれつつあった太古,人間と天使は一緒に暮らしていた。その幸せな年月は長く続いたが,ある出来事により事態は一変してしまう。
 それは,大天使ルシファーが人間の女の子とほかの天使との恋仲に嫉妬し,神の力を不当に用いて二人の仲を引き裂き,永遠に会えなくしてしまったことに始まる。その行為を咎められ,神から天罰を蒙りそうになった大天使は,一族郎党を率いて反逆し,世界全体を巻き添えにした戦争になる。地上の世界の支配をめぐって,天使長とその一族郎党は神の力に屈したものの,今度は地獄を占拠し,天国に行ける人間を好き勝手に選ぶという挙に出た。

 天使長ら一派はなおも邪悪な勢力を拡大し,天界との争いは膠着状況となる。天使長らは地獄に「悪魔学園」を創立して,エデンの園の破壊と,神への反撃を虎視眈々と狙っている。月日が流れて,エデン大陸に住む人間達が天界の存在を忘れる頃になっても,この状況は変わっていない。
 そうしたなか,プレイヤーは「天使学園」に属する見習いの身として,修行を積みつつも,エデン大陸を悪魔の手から護るという使命を果たすべく地上に降臨する。



 プレイヤーキャラクターが降り立つ地上には,四つの国が存在する。「経光一族」によって統治され,近年治安強化のために騎士団員を募集している「経光城」,「鉄鋼一族」の支配下にあり,鉱工業で生計を立てる国「鉄輪堡」,「暗影一族」が住み,地底の大洞窟に広がる「永夜城」,「百獣族」がいて,代々受け継がれた祖霊魔法を特徴とする「和風林」だ。
 プレイヤーキャラクターはこのうちいずれかに属してプレイを進めていく。ある国からほかの国に所属を移すことは,今のところできないようだ。また,エデン大陸にはこの四つの国のほかにも,森林や砂漠,港湾や渓谷といった,さまざまな地形的特徴を持つフィールドが広がっている。



 プレイヤーキャラが地上で選べる職業には,戦闘系5種類(斧錘戦士/盾甲戦士/長槍戦士/刀剣戦士/弓箭士),魔法系4種類(召喚師/巫師/幻術師/牧師),生産製造系5種類(防具工匠/武器工匠/裁縫師/工芸師/厨師)があり,それぞれに応じたスキルが多数用意されている。




 それに加えて重要なのは,どの国に属するかで,身につけられるスキルが変わる点だろう。また,身につけられる40種類以上のスキルのなかで,最も好んで使われる6種類の成長具合で,職業上得られる称号が変わり,能力も変わってくるという。



 帰属する国によって変わるのは,取得スキルばかりではない。本作では,童話や伝説に範を取った内容のクエストが多数盛り込まれるが,それも国によって異なる。また,そうしたストーリークエストのほかにも,NPCに頼まれるお使い的なクエストや,交易クエストや陣営クエストなども用意される。
 さて,絵柄からしてほのぼのした本作だが,意外や意外,PvP要素も充実しているようだ。個人戦,ギルド戦,陣営戦(国 vs. 国)などが用意されているうえに,資源産出地域には占領という概念があって,その地域をめぐってギルド同士が戦う要素も盛り込まれている。



 天使というモチーフとの関係で言うといささか微妙な気もするが,このゲームには「機甲」というロボットが登場し,登場することで鉱物の採掘や木の伐採,そのほかの採集作業の効率がアップする。もちろん,モンスターとの戦闘においても同様だ。
 機甲のほかに騎乗ペットも存在し,国ごとに種類が異なる。例えば経光城ならロバとか,鉄輪堡だとイノシシおよびスナネズミといった具合だ。



 個性的なモチーフの作品ながら,さまざまな要素が盛り込まれているため,焦点の絞りにくい説明になってしまったが,キャラクターや建物,機甲をはじめとして,各部のデザインにはきちんと統一感があり,楽しさが伝わってくる作品だ。
 悠游網 市場部の郭 美玲氏に聞いたところ,2006年8月25日から9月8日にかけてクローズドβテストが行われ,9月22日にはオープンβテストに移行する予定とのこと。今回話を聞いたのは,ライセンス元でなく中国でのサービス会社なので,日本でのサービス可能性については,関与する立場でないとの回答だったが,開発は日本で発売されるゲームも手がける宇峻科技(UserJoy Technology)だけに期待も高まる。とりあえず,中国市場でのつつがない成功を祈りたい。(Guevarista)


Angel Love Online
■開発元:UserJoy Technology
■発売元:キューエンタテインメント
■発売日:2006/12/21
■価格:基本プレイ無料(アイテム課金)
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2006.07/20060731123702detail.html