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[E3 2006#152]恐怖の夏がふたたび,Majescoで最新「JAWS」の姿を見た
2006/05/15 22:38
 夏はサメの季節。そう,ジョーズの季節。プレイヤーが巨大なホオジロザメとなって人間をむしゃむしゃ食いまくる「JAWS Unleashed」が,Majesco Entertainmentのミーティングルーム内で紹介されていたのである。この「JAWS」,2005年のE3でも公開されており,その年の夏には発売される予定だったのだが,遅れに遅れ,今年もまた出現。
 そもそも一発ネタに近いと思っていた我々は,Majescoが意外と本気なのを知って,さながら海中にサメの影を見たダイバーのようにビックリしたのである。大げさだが。



 ゲームの舞台となるのは,原作小説およびそれを映画化したスティーブン・スピルバーグの大ヒット作「JAWS」と同じアミティ島。とはいえ,かつては時々サメに襲われるぐらいで基本的にのどかだった島にも,大企業による開発の波が押し寄せている。その企業の一つがEnvironplusで,彼らの積極的な都市開発によって島は発展し,人口も増えつつある。だがそれは同時に,サメの食料となる人間も増えたということなのだ。
 ある日,一人の少年がサメの餌食になる。少年の父親はEnvironplusのCEOであり,怒り狂った彼は,著名なシャークハンター,Cruz Ruddockを雇って復讐を誓う。時を同じくして,海洋生物学者のMichael Brodyもそのサメを調査するため捕らえようとする。果たして彼らは,荒れ狂うサメを食い止めることができるだろうか? 7月4日,独立記念日の海開きはもうすぐそこだ……。



Majesco Entertainmentで我々にゲームを紹介してくれたBrian Regan氏。サメとなって人を追いかけるのが,嬉しくてたまらないご様子
 というストーリーを聞くと,誰しもプレイヤーはCruzかMichaelを演じて巨大サメと戦うのだろう,という展開を予想するが,前述のごとくそれは違う。操作するのはサメ側。昨年の展示バージョンと比べてさらにディテールアップされたサメとなり,やっつけよう,もしくは捕らえようとしてくる人間どもを返り討ちにして,食いちぎって,引きちぎって,海を血まみれにしてやろうというゲームなのである。なんちゅうか,ねえ。
 ちなみに,開発に当たったAppaloosa Interactiveは,なんとあの「Ecco the Dolphin」を手がけた会社。そう,可愛いイルカがジャンプしたり,音波で会話したりという海洋アクションを作った人々の新作が,このJAWSなのである。
 イルカの次が本作というわけで,なにかツラいことでもあったのかちょっと心配になる。
 とはいえ,サメの暮らしもなかなか楽ではない。最初は小魚で練習し,食べやすいダイバーやサーファーを地味に襲ってステップアップし,やがては漁船をも一撃で叩きのめす巨大サメに成長していくのはなかなか骨が折れる仕事。海中には,「殺し屋クジラ」「巨大イカ」「ボートのスクリュー」などなど危険がいっぱいで,思わずさめざめと泣けてくる。
 ゲームはストーリーラインに沿って進んでいくが,ミッション(?)の合間には,自由に海を泳ぎまわって経験値を高めていくこともできる。通常は三人称視点だが,獲物にこっそり忍び寄るときは,“シャークビジョン”という視点も使えるとのこと。
 E3 2005のときと比べてさすがにグラフィックスのレベルも向上し,しかもマルチプラットフォーム展開と,彼らの本気度の高さが,我々に微妙な表情を浮かべさせずにはおかないこの「JAWS Unleashed」。発売はいよいよ今夏だ。ジョーズを上手に操って,海の王者を目指せ。(松本隆一)


Jaws Unleashed
■開発元:Appaloosa Interactive
■発売元:Majesco Entertainment
■発売日:2006/03/01
■価格:29.99ドル
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.05/20060515223817detail.html