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[韓国ゲーム事情#463]NCsoft,大阪での開発スタジオ設立を発表
2006/01/16 23:38
Kimの韓国最新PCゲーム事情#463

NCsoft,大阪に開発スタジオを設立すると発表(2006/1/14)

Text by Kim Dong Wook特派員

 NCsoftは本日(1月13日),資本金を1億円程度とする100%子会社「NCsoft Japan KK」を大阪に設立すると発表した。

 「エヌ・シー・ジャパンはずっと前からあるはず」と不思議に思う人もいるだろうが,これは別会社。エヌ・シー・ジャパン(英語名 NC Japan KK)は,NCsoft(つまり韓国の本社)のゲームサービスおよびマーケティングを,今後も変わりなく行っていく。
 ではNCsoft Japan KKは何をするかというと,NCsoftが進めているゲームポータルサービス「PlayNC」でサービスされるゲームの開発,およびローカライズ。つまりエヌ・シー・ジャパンがパブリッシャ的な展開を行うのに対し,NCsoft Japan KKはデベロッパ的な作業を担当するわけだ。

 NCsoft Japan KKの設立は,「最高のローカルコンテンツ開発を通じて,グローバルインフラを強化する」という,NCsoftの“Global Infrastructure,Local Content戦略”の一環。NCsoft Japan KKは今後,NCsoftの日本における開発スタジオとして,日本およびアジア市場をターゲットにしたオンラインカジュアルゲーム,MMORPGなどを開発していくとのこと。

 中国R&Dセンター設立の前例から分かるように,NCsoftでは,海外に対して本社から開発スタッフを送り込み,現地でも人材を募集して,現地にあったゲームを開発していくという戦略を進めている。これまでに契約が交わされている,日本企業との共同開発も,今後はNCsoft Japan KKが担当する可能性が高いようだ。

 Jung Dong Soon常務取締役は,同社設立に当たって,「ゲーム大国といえる日本の優秀なリソースと,世界的なオンラインゲームパブリッシャであるNCsoftの開発ノウハウを組み合わせることで,大きなシナジー効果を生み出せるだろう」とコメントしている。

 NCsoftは,ソフトバンクとの共同出資で2001年にエヌ・シー・ジャパンを設立し,日本市場に進出した。現在は「リネージュ」「リネージュII」をサービスしており,1月27日からは「ギルド ウォーズ」の正式サービスも行う予定だ。NCsoftは日本において,2005年第3四半期だけで,「リネージュ」「リネージュII」の2作で約76億ウォン(約8.7億円)を売り上げ,約37億ウォン(約4.3億円)の営業利益を出している。同社の海外における売り上げの約20%が,日本でのサービスによるものとのことだ。
※初掲載時に誤って掲載してしまった情報を訂正いたしました

 なお,今回のNCsoft Japan KKの設立に関して,エヌ・シー・ジャパンにも問い合わせてみたところ,「現在推進中のプロジェクトですので,詳細が決まり次第順次発表いたします」(同社広報)とのことだった。新会社の具体的な活動は,これから徐々に明らかになっていくだろう。


リネージュ
■開発元:NCsoft
■発売元:エヌ・シー・ジャパン
■発売日:2002/02/12
■価格:1400円/月
→公式サイトは「こちら」
リネージュII 〜The Chaotic Throne〜
■開発元:NCsoft
■発売元:エヌ・シー・ジャパン
■発売日:2004/06/25
■価格:3000円/30日(税込)〜
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2006.01/20060116233849detail.html