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[WPC EXPO 2005]GIGABYTE,グラフィックスカードの4枚差しが可能なマザーボードをデモ
2005/10/26 23:28
 WPC EXPO 2005の自作PC関連コーナーで,最もインパクトの強い展示を行っていたのがGIGABYTE TECHNOLOGY(以下GIGABYTE)だ。その模様は右の写真に示したとおり。同社日本法人のマスコットキャラクター「ギガバイ子」を用いた画像を,液晶ディスプレイ8枚に映しているわけだが,これを実現しているのが,PCI Express x16スロットを4本持つnForce4 SLI X16(Intel Edition)搭載マザーボード「GA-8N-SLI Quad Royal」である。



デモでは,4枚のグラフィックスカードそれぞれからデュアルディスプレイ出力を行うことで,8枚同時出力を実現している
 PCI Express x16スロットを2本装備するマザーボードは珍しくないが,PCI Express x16スロットを4基装備したマザーボードは,GA-8N-SLI Quad Royalが世界初となる。
 ただし,チップセットがサポートしているPCI Expressレーンの数に制限があるため,すべてのPCI Express x16スロットが16レーンで動作するわけではない。レーンの配分は,BIOS設定で変更できるが,グラフィックスカードを4枚差した場合は,上からx1,x16,x16,x1あるいはx8,x8,x8,x8で動作することになる。
 気になるのはNVIDIA SLIがサポートされるかどうかだが,4枚のうち2枚を利用した,通常のNVIDIA SLIは可能である一方,4枚同時利用によるNVIDIA SLIは不可能とのことだった。

 日本ギガ・バイトによれば,発売は11月以降とのことで,店頭に並ぶのはほぼ間違いないようだ。価格は未定だが,3万円前後になりそうだという。

■BTX向けのファンレスカードも展示
 また,Intelが提唱する次世代PCケースプラットフォームの規格「BTX」専用のファンレスグラフィックスカードも展示されていたので,合わせて紹介しておきたい。
 「GV-NX66128DP-SI」と名付けられたこのカードは,「ごく普通のファンレスGeForce 6600カードから,ヒートパイプ&フィンが直角に生えている」といった形状をしている。これだけだと使い方が今一つ分かりづらいので,下の写真を見てほしい。BTXマザーボードに取り付けると,CPUクーラー(写真右端の黒いボックス上のもの)からの風が,ちょうどGV-NX66128DP-SIから"生えた"フィンに当たるように設計されているのである。

GV-NX66128DP-SI(左)と,その取り付けイメージ(右)


 これは,今回のWPC EXPO 2005が初公開。BTXにおいては,CPUクーラーのエアフローでグラフィックスカードを冷却するようになっているのだが,これまで具体的な製品は一つも示されていなかった。だが,こうして展示されたことで,いよいよBTXは,エンドユーザーにも本格的に降りてくることになるかもしれない。
 BTXは現在のところ,発熱量の多いIntel製CPUをいかにして効率的に冷却し,結果的に静音化するかがターゲットになっているため,ゲーマーとはあまり関係がないというのが正直なところだ。だが,その方向でBTXが普及すれば,ゲーマーにとってもいずれは視野に入ってくる。GV-NX66128DP-SIのユニークな形状ともども,頭の片隅には入れておきたい知識といえるだろう。

 なお,GV-NX66128DP-SIはGeForce 6600を搭載しており,グラフィックスメモリ容量は128MB。11月中旬以降に発売予定で,価格は未定という。GIGABYTEはこのほかにも,BTX専用CPUクーラーや,microBTXマザーボードも展示し,BTXへの積極姿勢をアピールしていた。(石井英男)

BTX専用CPUクーラー「GH-ESB21-TH」(左)と,Intel 945G Express搭載のmicroBTXマザーボード「GA-8I945GMBX」(右)。いずれも現在のところ発売は未定

GeForce 6600
■開発元:NVIDIA
■発売元:NVIDIA
■発売日:2004/08/12
■価格:製品による
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2005.10/20051026232856detail.html