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プロデューサーに聞く,「RF online」システムの詳細
2005/06/21 21:01
【染谷光廣氏】
ネットワーク戦略事業部 オンラインマーケティング部 総合プロデューサー
 本日(6月21日)付けで,セガがサービススケジュールとクローズドβテスターの募集(記事は「こちら」)開始を発表した,韓国CCR社のMMORPG「RF online」「こちら」でお伝えしたプレスカンファレンスのあと,本作の総合プロデューサー染谷光廣氏と,オペレーティングプロデューサー岩原景士氏に,RF onlineのシステムについて話を聞いてきた。種族やキャラクターステータス,戦闘システムから,韓国版との差異までを聞いてきたので,ぜひチェックしてみてほしい。

→クローズドβテスターの応募は「こちら」
→プレスカンファレンスの模様は「こちら」




■種族間の関係と各種族の特徴

それぞれ勢力が,狭い陸地にひしめいている。常に一触即発の敵対関係である
 先ほど「こちら」でお伝えしたとおり,本作にはベラート,コラ,アクレシアという3種族が存在する。ベラートは平均的な能力を有するニュートラルな存在,コラは"フォース"という超自然的な能力を有するローフルな存在,そして科学を崇拝し,自らの身体を機械で武装したアクレシアはカオスな存在という具合に,お互いにほかの種族に敵対意識を持ちながら生活している。システム上もこの3種族はキチンと区分けされていて,北方のベラート連邦軍,西側のアクレシア帝国,東側の神聖同盟コラと,マップでも綺麗に勢力圏が異なる。

 その敵対関係を強調するためか,本作ではなんと,種族が異なるプレイヤー同士は,ゲーム内で会話ができない(判読できる文字が画面に表示されない)。またそもそもこの3種族ではパーティを組むこともできず,極端にいえば,プレイヤーが低レベルのうちは,別の種族に会う可能性も低くレベル中盤の狩場で,かろうじて相手を見かける程度らしい。たとえ多種族を見かけたとしても,相手は敵対行動をとってくると考えたほうがいい。そのような種族関係のため,本作ではほとんどのエリアが多種族とのPvPが可能になっている。
 ちなみに種族のリーダーとなったプレイヤーだけは,ほかの種族との会話ができるとのこと。リーダー間の会談によって戦争を始めたり,同盟を組んだりといったことが可能のようだ。


プレスカンファレスで見られた,割と高級な装備に身を包んだ各種族のキャラクター。右から,ベラート,コラ,アクレシアといった具合だ。ベラートは若干ポップなイメージ,コラはキビキビとしたシリアスタッチ,そしてアクレシアはジャパニメーションを彷彿とさせるメカニカルなデザインだ。


【岩原景士氏】
ネットワーク戦略事業部 オンラインマーケティング部 RF onlineゲームオペレーションチーム オペレーティングプロデューサー チームマネージャー
 さて本作は,上記のように3種族が互いに関係を持たずにスタートするため,ベラート,コラ,アクレシアではそれぞれ,キャラクターメイク時に"近接型" "遠隔型" "フォース(魔法)型" "特殊型"というタイプを選ぶことになり,一次転職や二次転職で選ぶ段階でスキンが変わったり,種族特有の兵器やスキルを扱えるようになる。

 例えば,ベラートが一次転職で"ドライバー"クラスを選択すると,「機甲装備」と呼ばれる巨大で強力な攻撃用メカを使用できる。会場でもデモプレイで見られたが,これはプレイヤーが乗り込んで操作できる,つまりロボットだ。デモに使用されたベラートのキャラクターはHPが3000(ピンとこないが,"ハイレベル"だとか)。このキャラクターが機甲装備に乗り込むと,なんとそのHPが11万にまで跳ね上がっていた。かなり強力なわけだ(ただし機甲装備の購入や維持には膨大なコストがかかるとのことなので,共同購入などが現実的らしい)。

 同様に,コラの一次転職後のクラス「サモナー」は,「精霊」を呼び出して一緒に戦える召喚魔法を使用できる。精霊は,近接戦闘系/遠距離戦闘系/回復系の三つの系統が用意されていて,呼び出して敵と戦うことで経験を積み,成長させることができる。実際に3種類を見せてもらったが,遠距離攻撃/回復系はともかく,近接攻撃系のパイモンはかなり巨大で,機甲装備に引けをとらないほどの迫力である。

 そしてアクレシア用には,「ランチャー」という強力な武器がある。これは通常ロケットランチャーのような形でキャラクターが両手に持っているだけなのだが,使用すると手に持ったランチャーが機械的な作動音と共にガバッと開いてキャラクターの身体全体を包み,一つの巨大な砲身を作り出す。アクレシアの身体と一体化したランチャーは超強力だが,その大きさから,砲が地面に固定されて動けないという弱点があるとのことだ。


各種族の特徴ともいえるギミック。左から,ベラートの「機甲装備」,コラの「精霊」,アクレシアの「ランチャー」


■キャラクターの成長と,戦闘システム

「我々は,RF onlineに対して,ゲームシステムにしろ運営体制にしろ,今のクオリティで自信を持っていますが,やはりプレイヤーと一緒に成長していきたい。4Gamerの読者の皆さんは,ゲームに対するアンテナの感度が強いと思っていますので,実際にRF onlineをプレイして,意見をください。一緒にいいゲームを作っていきましょう」
 もちろんプレイヤーキャラクターは,戦闘によって経験値を稼ぐことでレベルアップしていくのが基本だが,そのほかにも自分が属する種族への"貢献度"というパラメータが用意されていて,クエスト(レベルアップ時に"種族管理人"からの指令という形で自動的に振られる)をこなしたり,ほかの種族のキャラクターを倒したりすることにより,この数値が上がっていく。そして,レベルだけでなく貢献度が最高位になったキャラクターは,種族のリーダーとして,全体を指揮する権利を持てるそうだ。

 また,レベルアップによるパラメータ上昇以外にも,"スキル"や"フォース(魔法)"を使えば使うほど,それが強化されていくという要素も用意されている。スキル制RPGの要素も,RF onlineには含まれているというわけだ。
 なお,スキルを上げるにはソロプレイが,レベルを上げるにはパーティプレイが効率的というシステムになっており,バランス良く遊ぶ必要がある。

 戦闘自体はオーソドックスな("敵をクリック"→"攻撃"など)ものになっているが,武器や防具などについては,ちょっと趣向が凝らされている(といっても,類似するものがないわけではないが)。
 プレイヤーのキャラクターレベルによって装備できるアイテムも増えていくという,レベルキャップも存在する。

 装備品に異なるアイテムを付加して属性を変更し,強化することも可能(同じ武器でも,アイテムを付加するためのスロット数はランダム)のだが,強化に失敗する可能性も出てくるという。もし失敗すると,元になる装備品が消滅し,高い強化をしているとアイテムごと消滅してしまうこともあるので,とにかく強化すればいい……というわけではなさそうだ。
 なお,ゲーム内のお店で販売されている装備品を強化することはできず,ドロップアイテムや,精製したアイテムに限って,強化できるそうだ(お店で販売されている装備品はLv30までで,それより強い武器はドロップや精製でのみ入手できるとか)。

 余談だが,1アカウントで3キャラクターまで持つことができるので,3種族それぞれで遊ぶことも可能。うまく活用すれば,スパイ的な楽しみ方もできるかもしれない。


鉱山にいる巨大なモンスター"ホーリーストーンキーパー"。倒すことができないボスキャラで,"制御装置"を手にした種族には攻撃をしない。余談だが,本作には大規模戦闘時などを考慮して,こういった俯瞰視点も用意されている


■「RF online」韓国版との差異は?

「MMOのプレイヤーの中でも,4Gamerの読者は,レベルの高い方々が多いと思います。そんな皆さんに,ぜひRF onlineを叩いてほしい。いい意見,悪い意見のすべてがRF onlineの糧になります。プレイヤーの皆さんの意見や,我々の行動力によって,半年後,一年後のRF onlineを今のものとは違ったものにしていきたいです」
 基本的には,韓国で正式サービスが行われているバージョンの,カルチャライズ版が日本に入ってくるという形のようだ。
 ただし,韓国と日本ではプレイヤーの属性が異なるということもあり,ハングルをただ日本語化する以上に,ゲームバランスの調整や,(説明キャラ的な)NPCの追加,チャットシステムの使い勝手向上など,見た目よりも手触りの調整を重視し,日本のプレイヤーがより楽しみやすいものにするという。
 アップデートに関しては,日本独自マップの追加などは予定しておらず,基本的には韓国版に準じたものであるという。ただし,韓国版がアップデートされたら,直ちに日本版もアップデートされるかというと,そうではなく,その時点での日本のプレイヤーの反応などを見ながら,ただのローカライズに終わらない形でのアップデート適用を目指している模様。
 見た目はほとんど変わらないが,遊んでみると韓国版とは違うゲーム……ということになるのかもしれない。(tet / photo by kiki)



RF ONLINE Z
■開発元:CCR
■発売元:ゲームオン
■発売日:2007/04月中旬
■価格:基本プレイ料金無料(アイテム課金)
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2005.06/20050621210150detail.html