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EQIIとフロントミッションを試遊:「プレイオンラインフェスタ2005」
2005/05/06 23:32
■βテスト中のEQII,フロントミッション オンラインがプレイできる

 ゴールデンウィークの初日,二日目に当たる2005年4月29日・30日の両日,Necca秋葉原店にてスクウェア・エニックス主催の「プレイオンラインフェスタ 2005」が開催された。
 現在クローズドβテスト中のMMORPG「エバークエストII」(以下EQII)および,プレイステーション2版がクローズドβテスト中で,間もなく製品発売予定のMMOアクションストラテジー「フロントミッション オンライン」(以下FMO)の試遊が可能だったこのイベント。初日の様子と会場で聞けた話を中心にお届けしよう。

 午前11時に開幕した本イベントの内容は,両作品の試遊が中心だ。GMおよび製品担当者の司会と案内で進められるものの,ステージイベントや試合などはとくに組まれていない。11時30分に始まったFMOの回を皮切りに,1時間ごと・両作品交互に試遊が進められ,合間の時間がフリープレイに当てられる。現時点でPCゲーマーに関係の深いEQIIから見ていくことにしよう。



■グリフォンに乗って,集団戦闘の体験ツアーに出かけよう

 EQIIで体験できたのは,集団戦闘の初歩とエリアツアーだ。試遊台に就いた参加者は5名ずつの2グループに分けられ,それぞれをGMの操作するTempler(ヒーラー系の職業)1名ずつが引率する。ちなみに引率を務めるGMキャラクターは会場からではなく,通常どおりGMオフィスからログオンしていたそうだ。
 用意されたプレイヤーキャラクターはすべてレベル50で,それぞれ別の職業に設定されていた。移動に馬もしくはマジックカーペットが使えるよう,あらかじめアイテムが用意されている。アントニカを出発してケイノスまたはフリーポートの街へ,そしてそこにある「グリフォン発着場」から各自グリフォンに乗り込んで,ダンジョンに向かうという手順である。
 ツアー(?)開始前から,馬に乗ったまま垂直ジャンプしてみたり,EQIIの特徴でもある,多数用意されたソーシャルアクト(挨拶や身振り手振り)を試してみたりと,試行錯誤に余念のなかった参加者のみなさん。めったなことでは触(さわ)れないハイレベルキャラクターを存分に使って,ダンジョン「シャッタードベイル」では,低いレベル域のゾーンということもあり,出てきたスケルトン系モンスターを難なく倒して進んでいった様子である。
 ツアーの進行に合わせ,「登場人物が映画のようによくしゃべる」「ヒロイックチェインという連携技があって……」などと解説を加えていた司会の方が,ここで参加者の決を採る。さらにハイレベルのダンジョンに行きたいか,アイテム生産を体験してみたいか,についてだ。初回のツアーでは全員がダンジョンを希望したため,今度はレベル20〜25向けの「フォールンゲート」と,レベル20〜35向けのダンジョン「ストームホールド」に向かう。



 ここで出てきたアンデッド系モンスターに対しては,出現数が少なかったためもあってか2〜3名が協力して戦っていたものの,やはりこれといって手こずることなく進む。そして,ここでボス敵役を務めたのは,不動明王のような姿の石像モンスター「brahl Firerock」。本来はサンダリングステップに現れるモンスターであるらしいが,名称からして仏教/ヒンズー教モチーフのブラフマー(梵天)か何かの像ということだろう。さすがにこれを倒すには,総がかりで数分の時間が必要だった。

 戦闘は以上で終了し,次は町に戻ってギルドハウスの見学に。ギルドハウスは地上3階地下1階の,なかなか広い建物で,中にはペットのベビードラゴンがいるほか,武器の生産や整備に使えるAnvil(金てこ),Woodworking Tableなど,さまざまな道具が揃っていた。ビリヤード台といったものも置けるらしい。めいめい内部を歩き回ったりしているうちに,今回のツアーは終了となった。
 司会の方が"ギルド"を「ファイナルファンタジー XIのリンクシェルのようなもの」と説明するなど,もっぱら初めて触れる人向けの催しであった今回のイベント(ちなみに会場にはファイナルファンタジー XIの試遊台も4台用意されていた)。参加者に配られたお土産には「エバークエストII βテストへのご招待」と題する,βアカウントキーが貼り付けられたカードも含まれていた。その気になればイベント終了直後から,すぐさまβテストに参加できるという寸法だ。
 もっとも,この記事が掲載される頃には,βテスターの二次募集が始まっているはずであり,公式サイトに用意されたフォームに記入するだけで,誰でも参加できるようになっている。
 正式サービス開始まで残り1か月強になっているものの,その意味では今が触ってみる絶好のチャンスかも知れない。英語版で7〜8月ごろに予定されているという拡張版の日程なども併せて,ここしばらくの展開が楽しみである。
 なお,前述の"βテストへのご招待"と同じ袋には,今回のイベントを記念した「エバークエストII Original Money Clip」も入っていた。これを10個ご提供いただけたので,後日読者プレゼントに供したいと思う。オリジナルグッズに目がない人は,週明けのプレゼントコーナーを楽しみにしていてほしい。



■思ったより敵が強かった……フロントミッション オンライン

 もう一方の主役であるフロントミッション オンラインについて,今回はプレイステーション2版のみの試遊だった。「ヴァンツァー」と呼ばれるロボット型兵器に乗り込んで戦い,陣取りを繰り広げる本作だが,純然たるストラテジーゲームだった従来作と異なり,アクション要素が取り入れられたほか,PC版が発売予定であることもすでにアナウンスされている。
 イベントの内容は,NPCを相手にした戦闘の初歩で,参加者の半数は前衛を務めるアサルト型,残り半数は長距離支援のミサイラー型に搭乗し,スタッフ1名が修理役のメカニック型で随行する。つまりEQIIのレイドツアーとほぼ同様の構図だ。

 "ローラーダッシュ"とゲージの関係など,ゲームのチュートリアル部分を使った操作説明に続いて,早速戦闘へ。オーソドックスな敵NPCとの戦闘を軽くこなした後は,敵の巨大な多足歩行メカを相手に,激しい戦闘が繰り広げられる。
 ボス戦のごとき一対多の戦闘だが,これが勝てない。最初の回では2度挑戦して,2度とも敗退の憂き目に会う。スタッフ操るメカニック型も含めて,である。まあ,一部始終を観戦していた取材陣にとって,数分にわたる白熱した戦闘はなかなかの見ものではあったのだが。これはさすがに強すぎたということか,その次の回からはもう少しマイルドな敵に変更され,以降は順調にコンプリートできていたようだ。



 そして戦闘終了後には,製品版の仕様説明を兼ねたストーリー部分のムービーが披露された。敵の新兵器や高官暗殺計画,苛烈な戦闘でトラウマを負った兵士への対処といったシリアスなものや,「サー,イエッサー」式の教練が大好きな軍曹が出てくるコミカルなシーン,そして「フロントミッション 1st」の黒幕の登場が予告されるなど,なかなか盛りだくさんな内容だった。

 5月12日(木)にプレイステーション2版が正式発売,6月末までにコンテンツIDを済ませた人は,登録月にプラスしてもう1か月分無料でプレイできるなど,直近の話題がいろいろ明らかになったが,気になるのはPC版の動向である。
 そのあたりを,イベントでは司会を務めていたスクウェア・エニックス 宣伝部 第6開発事業部担当の坂本幸一郎氏に聞いてみたところ,「PC版のサービスもPlayOnline上で提供されるので,プレイステーション2版と同じサーバーでのプレイとなります」「……6月頃には何かお話できるでしょう」とのことだった。PC版でのプレイを考えている人には,もうしばらく"待ち"の局面であるらしい。

 各社の協賛PCとプレイステーション2本体,テレビ入力可能な液晶ディスプレイを多数設置しての,今回のオフラインイベント。会場がNecca秋葉原店でありながら飲食全面禁止は少々窮屈にも思えたが,参加者の"入り"は多からず少なからずで,試遊に不自由はなかったようだ。
 正式サービス前のネットワークゲームを大々的にオフラインでPRするイベントは,考えてみれば貴重な催しだ。プレイヤーの参入機会を多様化する試みとして,今後もぜひ積極的に展開してもらいたいところである。
(text by Guevarista photo by 市原達也)

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EverQuest II
■開発元:Sony Online Entertainment
■発売元:Sony Online Entertainment
■発売日:2005/06/16
■価格:オープンプライス,月額1480円(税別)
→公式サイトは「こちら」
フロントミッション オンライン Windows版
■開発元:スクウェア・エニックス
■発売元:スクウェア・エニックス
■発売日:2005/12/08
■価格:オープンプライス
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2005.05/20050506233259detail.html