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[E3 2016]西川善司の3DGE:E3 2016で見えたMicrosoftのXbox戦略(3)Xbox Play Anywhereがあれば,もうゲーム機はいらない!?
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印刷2016/06/16 00:00

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[E3 2016]西川善司の3DGE:E3 2016で見えたMicrosoftのXbox戦略(3)Xbox Play Anywhereがあれば,もうゲーム機はいらない!?

 E3 2016の開幕直前となる北米時間2016年6月13日にMicrosoftが主催した「Xbox E3 2016 Briefing」。そこで発表となった内容を考察するシリーズ第3弾では,Xbox Oneの新たなプラットフォーム戦略を見ていくことにしたい。


MicrosoftのXbox戦略上,極めて大きな一手となる「Xbox Play Anywhere」


 今回,ある意味で非常に重要な発表だったのが,「Xbox Play Anywhere」というロゴプログラムの開始についてである。

意外に大きな意味を持っているXbox Play Anywhere
Xbox One本体

 Xbox Play Anywhereとは,「Xbox OneとWindows 10の両プラットフォームに向けてリリースされるタイトルのうち,そのロゴのついたものは,Xbox OneでもWindows 10でもダウンロード版をプレイできるようになる」というものだ。
 Xbox E3 2016 BriefingでMicrosoftは「ダウンロード購入すると」という表現を使っており,「ダウンロード購入した場合に限り」とは言っていない。なので,パッケージ版を購入した場合に対象となる可能性はゼロではないものの,ともあれ,発表内容としてはそんな感じである。


 Xbox E3 2016 Briefingでは具体的な話もあった。「Gears of War4」「Forza Horizon 3」「Scalebound」「ReCore」「Sea of Thieves」「Halo Wars 2」の6タイトルが,Xbox OneとWindows 10専用で,いずれもXbox Play Anywhereプログラムに乗るという。

 時系列的には少し遡るが,2016年4月7日に発売された「Quantum Break」も,期間限定ながら,Xbox One版の購入者にはWindows 10版のダウンロード権がプレゼントされていた。アレがテストケースだったのかどうかは何とも言えないものの,MicrosoftのXboxファーストパーティと言えるMicrosoft Studiosが手がけるタイトルは今後,ほぼすべてに近いレベルで,Xbox Play Anywhereへ対応していくのだろう。

ファーストパーティであるMicrosoft Studioのゲームタイトルは,ほぼすべてがXbox Play Anywhereに対応する見込み
Xbox One本体


Xbox Play Anywhereに秘めた「Microsoftの裏戦略」


 これは実のところ,とても大きな意味を持つ戦略転換だと言える。
 Xbox Play Anywhereロゴ付きのタイトルを購入するとXbox One版とWindows 10版が入手できるということは,「Xbox OneとWindows 10は,完全に同列の『Microsoftのゲームプラットフォーム』と見なします」とMicrosoftが宣言したことに等しい。

 これまでの家庭用ゲーム機の世界において,ゲーム機の商業的な存在価値を維持するためには,「当該ゲーム機用のタイトルは,そのゲーム機でしか遊べないものとして“囲う”」ことが絶対条件とされてきた。ユーザーに「あのゲームをプレイしたいからこのゲーム機を買う!」という動機を与えるために,である。

 最終的に多くのプラットフォームで販売されるようになるタイトルでも,最初の数か月は特定のプラットフォームでしか販売されないとか,DLCは特定のプラットフォームで先行するとか,あの手この手の囲い込み戦略が繰り広げられてきことは,ゲーマーなら多くの人が知っていることだろう。

 しかしXbox Play Anywhereプログラムに参加するXbox One用タイトルは,Windows 10用が間違いなくリリースされる。つまり,Windows 10ベースのゲームPCを持っているなら,その人は,Xbox OneタイトルをプレイするためにわざわざXbox Oneを買う必要がなくなることになる。言い換えると,PCゲーマーにとって,Xbox One本体を購入する必要性はほとんどなくなってしまうのだ。
 これは非常に大胆な決断である。

 ちなみにここ数年のMicrosoftは,XboxとWindowsの両プラットフォームを1つにしていきたいという思惑を隠すことなく,まずOSレベルでの仕様統一を図るなど,さまざまな施策を強力に推進してきた。
 たとえばXbox Oneの場合,すべての基盤となる「Host OS」上の仮想マシンとして,ゲーム専用OS「Exclusive OS」と,汎用アプリ用のOS「Shared OS」が同時に動いているわけだが(関連記事),当初は両方ともWindows 8ベースだった仮想マシン用OSのうち,現在,Xbox OneのShared OS部分はWindows 10にアップグレードを果たしている。

Xbox OneのOSアーキテクチャ。この図における「Shared partition」のところの「OS」が,2016年6月現在,Windows 10になっている
Xbox One本体

 Windows 10ベースとなったShared OS上では,Windows 10でサポートの始まった「Universal Windows Platform」(以下,UWP)ベースのアプリが年内にも動くようになる予定だが,Xbox OneでUWPアプリが動くようになるタイミングで,ゲーム&アプリストアとしての「Xboxストア」と「Windowsストア」を統合する計画も,Microsoftは公表済みだ。
 Xbox Oneを,UWPアプリの動作するWindows 10プラットフォームとして位置づける戦略があり,そのなかで,1つの施策としてXbox Play Anywhereが立ち上がったと見るのが,おそらくは正解だろう。


ゲームプラットフォームとしてのXboxとWindowsはいずれ等価なものへ


 Xbox OneがUWPアプリをサポートしたとしても,Xbox Oneというハードにおいて,Xbox One専用ゲームがExclusive OS側で動作することは何も変わらない。Xbox One用のゲームタイトルがUWPアプリになるわけでもない。

 しかし,ゲームプログラム側からすると,それ自体は「Windows向けアプリ」であって,それがWindowsベースのゲーム専用機(=Xbox One)向けなのか,Windows 10を搭載する汎用PC向けかの違いしかない。ゲームデベロッパ側で,両方に対応させる手間や追加のコストはほとんど発生しないのだ。
 あえて探しても,手間なのは「Xbox One Controllerかマウス&キーボードか」の選択くらいだろうか。

 一昔前だと,CPUやGPU,その他のI/Oにバリエーションがあり,互換性の問題に苦労したが,いまやゲーム用途で使えるCPUとGPUはざっくり2種類であって,インタフェースはUSBでほぼ決まり。APIも統一されているため,組み合わせの検証も最低限で済む。

 さらに,ゲームの配信環境も,実はそれほど大きく変わらない。
 よく知られているように,ゲーム専用機に向けたゲーム開発において,ゲーム開発側は,ゲーム専用機のメーカー(=プラットフォームホルダー)側に一定額の契約料を支払ってライセンシーとなる必要がある。そして,ゲームタイトルの売り上げから一部をライセンス料として収める必要もある。

Windows 10から利用できるXboxアプリ
Xbox One本体
 Windows向けのゲーム開発・販売にあたってそういうライセンス契約が必要なく,それが「PCのよいところ」と言われていたりもするわけだが,ここも,前述した「XboxアプリストアとWindowsアプリストアの統合」を経て,状況は変わってくるだろう。

 もちろん,「デスクトップアプリ」と呼ばれる非UWPアプリをその対象にするのは難しく,また,世界規模で膨大な数に上る個人開発者に対して法人と同じライセンス契約を適用するとも考えにくい。しかし,Microsoftが2012年頃から,「(OSとOfficeの)ソフトウェア企業から,デバイスとサービスの企業へ転換する」というメッセージを強く打ち出しているのは周知のとおりだ。
 Xbox Play Anywhereを通じて,おそらくMicrosoftは,Xbox Oneへ参入しているゲーム開発者だけでなく,それ以外のPCゲームの開発者も,「Microsoftの統合ゲームプラットフォーム」――AppleのApp StoreやGoogleのGoogle Playのような“Microsoftにお金の落ちる世界”――へ取り込んでいく,もしくは取り込むべく力を入れていくことになると思われる。

 今後Microsoftは,Xboxという据え置き型ゲーム機を,「独自のゲームプラットフォーム」ではなく,「ゲームというサービスを提供するための,商材の1つ」として扱うようになるだろう。そしてそのとき,Xbox OneとWindows 10ベースのゲームPCを,完全に等価な「ゲームというサービスの提供対象」として扱っていく。Xbox Play Anywhereプログラムは,そんな大胆な新戦略の第一歩なのではないだろうか。

Xbox E3 2016 Briefingでは,この「Coming to Xbox One and Windows 10」(Xbox OneとWindows 10にやってくる)という表示が,ファーストパーティ製タイトルだけでなく,サードパーティ製タイトルの紹介映像にまで,何度も何度も繰り返し出てきた。「もうそういうことだよ」という刷り込みのように思えたのは,筆者だけではないはずだ
Xbox One本体
 Xbox E3 2016 Briefingで発表されたタイトルだと,「バトルフィールド1」「Dead Rising 4」「State of Decay 2」といった大作はもちろんのこと,独立系開発会社によるID@Xboxタイトルの新作もほとんどが,Xbox OneとWindows 10に向けたリリースを決めていた。そういうアナウンスがなかったのは,「ファイナルファンタジーXV」や「鉄拳7」などといった一部サードパーティタイトルだけだ。

 おそらくMicrosoftは,ゲームプラットフォームとしてのXboxおよびWindows 10の同一視化を,サードパーティに対して強要はしないまでも,強く働きかけているのだろう。前述のとおり,ゲームスタジオ側としても,両対応にあたっての負荷はほとんどかからない以上,多くのユーザーにリーチできて,売れる機会が増えるのであれば,Xbox Play Anywhereプログラムに乗らない積極的な理由もあるまい。


今後の日本でのXboxの動向も邪推してみる


2016年6月15日付けのゲームソフト週間販売ランキング+より。Xbox Oneは週間で46台しか売れていない
Xbox One本体
 今さら言うまでもないことだが,日本におけるXboxは,かなり危機的な状況にある。4Gamerの連載「ゲームソフト週間販売ランキング+」でも明らかなとおり,Xbox Oneの週販は1週間あたり数十台というペースだからだ。一都道府県あたり,週に2台も売れていないという現実は重い。

 実際,E3 2016で発表となったスリムなXbox One本体「Xbox One S」について,「いつ発売になるのか」ではなく,「そもそも発売されるのか」が話題になるほど。Xbox E3 2016 Briefingで大々的に発表となったGears of War 4も,国内におけるボックス版の発売は見送られているが(※英語ダウンロード版に日本語字幕は付く),それもこの状況では致し方ないだろう。

 ただし,Xbox One向けタイトルを日本でもプレイできる機会は,Xbox Play Anywhereがある限り,というか,Windows版が出てくれる限り,なくなることはない。
 むしろ今後,日本マイクロソフトは,国内で圧倒的なシェアを持つWindowsに注力して,PCゲームを強く訴求する戦略に切り換えてくると,筆者は考えている。「日本でXbox Oneのゲームをプレイしたい人」にとって,Xbox Play Anywhereこそ歓迎すべき施策であるように思う。


Xbox Oneプラットフォームの新機能


 なお,Xbox E3 2016 Briefingでは,Xbox Play Anywhere以外にも,Xbox Oneのプラットフォーム戦略に関する新機能がいくつか明らかになったので,かいつまんで紹介しておこう。なお,これらの機能は2016年秋に追加予定とのことである。

こちらは一押しとされたのは3つの機能。いずれも今秋実装予定
Xbox One本体

Xbox One本体
「ロサンゼルス在住の『Tom Clancy's The Division』プレイヤーコミュニティ」が例として示された
Xbox One本体
「Tom Clancy's The Divisionを,マイクなし,テキストチャットありでプレイしている,優秀なヒーラー募集」という募集事例
Xbox One本体
Minecraftにおいてはモバイル端末も含んだマルチプレイが可能に
Clubs on Xbox Live

 特定のゲームファン同士が集まってコミュニティを作れる機能。コミュニティ内のメンバーは,既存のチャット機能や通話機能を使って交流を図ることができる。


Looking for Group on Xbox Live

 一緒にゲームをプレイする人の募集や,既存のプレイの検索を,細かく条件を設定して行える機能。


Play cross-platform

 Xbox OneとWindows 10の両プラットフォームに向けてリリースされているタイトルにおいて,クロスプラットフォームのマルチプレイ環境を提供する機能。「Minecraft」においては,Windows 10だけでなく,Windows 10 Mobile,iOS,Androidデバイスとのクロスプラットフォームマルチプレイが可能になるという。

ゲーム業界の生きる伝説にして,いまやOculus VRの偉い人でもあるJohn Carmack(ジョン・カーマック)氏が,「GearVR」を使って,Android版マインクラフトからXbox OneプレイヤーのMinecraft世界に参加するという,実演シーンが披露となった
Xbox One本体


Arena on Xbox Live

「EA SPORTS FIFA」におけるトーナメント募集事例
Xbox One本体
 任意のゲームタイトルにおいて,オンライントーナメント大会を主催したり,あるいは参加者募集中のトーナメントに参加したりできる機能だ。トーナメントの勝者へ賞品となるアイテムを提供するといった設定も可能である。
 Xbox OneとWindows 10環境におけるクロスプラットフォームマルチプレイにも対応する。


Cortana on Xbox One

CortanaがXbox Oneに登場。ただし,導入は英語圏からになる
Xbox One本体
 デジタルアシスタントのCortana (コルタナ)が,Xbox Oneから利用可能になる。メインメニューだけでなく,一部のゲームでは,ゲーム内でも,自然言語による音声コマンド入力が可能になるとのことだ。


関連記事:[E3 2016]西川善司の3DGE:E3 2016で見えたMicrosoftのXbox戦略(2)「Project Scorpio」のスペックを予測する

関連記事:[E3 2016]西川善司の3DGE:E3 2016で見えたMicrosoftのXbox戦略(1)「Xbox One S」の新機能は誰のためのもの?

MicrosoftのE3 2016特設ページ(英語)

4GamerのE3 2016記事一覧ページ



※2016年6月16日2:45頃追記:筆者からの記事アップデート依頼を受け,内容を一部刷新しました。
  • 関連タイトル:

    Xbox One本体

  • 関連タイトル:

    Windows 10

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