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TITAN
  • NVIDIA
  • 発表日:2013/02/19
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「GeForce GTX TITAN Z」レビュー。史上最も高価な“2999ドルのGeForce”はどれだけ速い?
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印刷2014/06/28 00:00

レビュー

デュアルGK110で2999ドルのGeForceはどれだけ速いのか

GeForce GTX TITAN Z
GIGABYTE GV-NTITANZD5-12GD-B

Text by 宮崎真一


GV-NTITANZD5-12GD-B
メーカー&問い合わせ先:GIGA-BYTE TECHNOLOGY
購入価格:約40万円
TITAN
 2014年5月28日に,安価なものでも37万円前後という衝撃的な価格で日本市場に登場した「GeForce GTX TITAN Z」(以下,GTX TITAN Z)。Kepler世代の最上位GPUコア「GK110」を2基搭載する,いわゆるデュアルGPUソリューションだ。

 製品名に「TITAN」の名が冠されていることからも分かるように,GTX TITAN ZはGPGPU(General Purpose GPU,GPUによる汎用演算)用途に重点が置かれている。しかし,「GeForce」でもあるわけで,その3Dゲーム性能が気になる人も少なくないだろう。4Gamerでは今回,独自にGIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE)製カード「GV-NTITANZD5-12GD-B」を入手したので,その実力をチェックしていきたい。


フルスペックのGK110を2基搭載も

ベースクロックは705MHzと低め


GK110のブロック図
TITAN
 GTX TITAN Zが搭載するGK110はフルスペックだ。つまり,GTX TITAN Zを構成する2基のGPUはそれぞれ,ミニGPU的に動作する「Graphics Processor Cluster」(以下,GPC)数でいうと5基,演算ユニット「Streaming Multiprocessor eXtreme」(以下,SMX)にして15基,シェーダプロセッサ「CUDA Core」数なら2880基からなるプロセッサだということである。

 フルスペック版のGK110を搭載するGPUとしては,すでに「GeForce GTX 780 Ti」と「GeForce GTX TITAN Black」が登場しているので,GTX TITAN Zは,それらを2基搭載したモデルと説明したほうが分かりやすいかもしれない。GTX TITAN Blackと同じく,倍精度浮動小数点数演算プロセッサ(以下,DP)のフルスピードモードをサポートしていることからすると,GTX TITAN Blackを2基搭載するカードと述べたほうが適切だろうか。

NVIDIAコントロールパネルに用意される「倍精度」を有効化すると,疑似デュアルTesla K20X的な使い方ができるようになる
TITAN
 「DPフルスピードモードとは何か」は「GeForce GTX TITAN」のレビューに詳しいので,そちらを参照してほしいが,簡単にいえば,NVIDIA製の数値演算アクセラレータ「Tesla」と同じ倍精度演算性能を,動作保証なしでよければ利用できるようになる動作モードのことだ。Tesla K20Xを使うような有償アプリケーションは,カード単位のライセンスで提供されることがあり,Tesla K20Xを1枚差したときと2枚差したときでは利用料金が変わったりもするのだが,そういう場合に,1枚分のライセンス料で2基のGPUを使えるGTX TITAN Zは相当に魅力的な存在ということになるはずである。

GTX TITAN Zに搭載されるGK110。ダイ上の刻印は「GK110-350-B1」で,GK110に続く3桁数字はGTX TITANの「GK110-400-A1」より低い
TITAN
 ただし,いいことばかりではない。GTX TITAN Zでは,1枚のカードに強力かつ消費電力の高いGPUを2基搭載したうえで,空冷による冷却を行わねばならないという制約からか,その動作クロックがベース705MHz,ブースト876MHzに抑えられている。GTX TITAN Blackだと順に889MHz,980MHzなので,ベースクロックで約21%,ブーストクロックで約11%も低くなるのだ。
 DPフルスピードモードではそもそもブーストクロックが無効化されたりするので,それほど大きな影響はないかもしれないが,3Dアプリケーションだと,GPUクロックは性能を左右する大きな要素となるため,ここは懸念材料だといえる。

NVIDIAコントロールパネルの「システム情報」より。メモリクロックは7010MHz相当(実クロック1752.5MHz)で,GTX TITAN Blackとほぼ同じ(というか10MHz高い)ものの,GPUクロックはかなり低く設定されている
TITAN TITAN

 表1は,そんなGTX TITAN Zの主なスペックを,GTX TITAN BlackやGTX 780 Ti,前世代のデュアルGPUカード「GeForce GTX 690」(以下,GTX 690),そして,最新世代のAMD製デュアルGPUソリューションである「Radeon R9 295X2」(以下,R9 295X2)と比較したものだ。



カード長は269mmと比較的短いものの

GPUクーラーは3スロット仕様に


クーラー部にGIGABYTEシールがひっそりと貼られていた
TITAN
 では,入手したGV-NTITANZD5-12GD-Bを見ていくことにしよう。
 GV-NTITANZD5-12GD-BはNVIDIAのリファレンスデザインを採用した製品のようで,NVIDIAが公開しているGTX TITAN Zリファレンスカードのイメージと瓜二つだ。「違いは,クーラー上に小さなロゴ入りシールが貼られている点のみ」と述べてもいいように思われる。

カード長は実測約269mmと,デュアルGPUカードとしてはかなり短いが,GPUクーラーは3スロット仕様。実際にやる人がどれだけいるかはともかく,2枚用意してQuad SLI動作させるのはかなり難儀しそうだ
TITAN
TITAN
 「カードの前後中央部に用意された90mm角相当のブロワーファンが2基のGPUを冷却する」というデザインは,GTX 690のそれを踏襲。カード長は実測約269mm(※突起部除く)で,同273mmのGTX TITAN Blackと比べると4mm短くなっている。なぜ2基のGPUを搭載しながら,GTX TITAN Blackよりもわずかながら短い全長を実現できたのか不思議に思う人はいるかもしれないが,タネを明かすと単純で,GPUクーラーが3スロット仕様になっているからだ。要するに,カードを長くするのではなく,占有する拡張スロットを増やすことでスペース的な余裕を稼ぎ,必要な分の冷却機構を詰め込んだというわけである。
 大型化したクーラーを支えるためか,実測約4mmもの厚みを持つ補強板兼放熱板がカード背面部に取り付けられているのも目を引く。カードにずっしりとした重みを与えているこの金属板は,GTX 690にはなかったものだ。

TITAN
カードの背面側には,NVIDIAのロゴと,放熱面積を稼ぐためと思われる溝の入った金属板が固定されていた
TITAN
PCI Express補助電源コネクタは8ピン×2。この仕様はGTX 690から変わっていない

GPUクーラーを取り外したところ
TITAN
 GPUクーラーの取り外しはメーカー保証外の行為であり,取り外した時点で,カードメーカーや販売代理店,ショップの保証は受けられなくなる。なので,本稿と同じことをしようという場合はくれぐれも自己責任でお願いしたいが,GPUクーラーを取り外してみると,Vapor Chamber(ヴェイパーチャンバー)ベースのGPU用パッシブヒートシンクがGPUごとに用意されていることが見て取れた。ブロワーファンは,このGPU用ヒートシンクに向けてエアを送り,冷却する仕様になっているわけだ。
 また,基板上にあるそのほかの熱源から発せられる熱を,補強板兼ヒートシンクが熱伝導シートで受け止める構造になっているのも見て取れよう。

基板のクローズアップ
TITAN
 基板に目を移すと,カード中央に電源部と,PCI Express 3.0に対応するPLX Technology製スイッチチップ「PEX 8747」が置かれ,電源部を挟むように2基のGPUが配置されていた。電源部は見る限り,GPU 1基あたり5+2フェーズ構成か。
 基板の表側には,GPUごとに12枚のSK Hynix製2Gbit GDDR5メモリチップ「H5GQ2H24BFR-R2C」(7.0Gbps品)が置かれているが,基板の裏側にも同数用意され,GPUあたりの容量で6GBを実現する構造となっていた。
 ちなみにH5GQ2H24BFR-R2Cは,リファレンスデザイン版のGTX TITAN Blackに搭載されていたメモリチップと比べると,動作電圧が0.05V低い。

TITAN
PEX 8747を搭載するのは,GTX 690やR9 295X2と同じ
TITAN
メモリチップはSK Hynix製だった。GPUあたり24枚で容量6GBとなる


GTX 690やR9 295X2などと比較

4Kディスプレイでのテストを実施


 テストのセットアップに入ろう。今回,比較対象には,先の表1でその名を挙げた製品を用意している。デュアルGPUカードとしては,直接のライバルであるR9 295X2および前世代品のGTX 690と比較しつつ,GTX TITAN BlackおよびGTX 780 TiといったGK110ベースのシングルGPUカードと比べてどの程度の性能向上が見られるかもチェックしようというわけだ。

MAXIMUS VII RANGER
価格対性能比重視のR.O.G.エントリーモデル
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:テックウインド(販売代理店)info@tekwind.co.jp
実勢価格:2万1000〜2万4000円程度(※2014年6月28日現在)
TITAN
 ただし,GTX TITAN Black搭載カードとして用意したGIGABYTEの「GV-NTITANBLKGHZ-6GD-B」は,メーカーレベルで動作クロックが引き上げられたクロックアップモデルで,しかも,同社製のオーバークロックツール「OC GURU II」(Version 1.63)を用いても,ベースクロックはリファレンス相当の889MHzまで下げられず,最小でも901MHzとなってしまう(関連記事)。そこで,GTX TITAN Blackは,「リファレンス相当ではないが,リファレンスに近いクロック」として,以下,GTX TITAN Black@901MHzと表記する。
 なお,GV-NTITANBLKGHZ-6GD-BはNVIDIAリファレンスのGPUクーラーと,GIGABYTE独自のGPUクーラー「WINDFORCE 3X 600W」から選んで利用できるが,今回はリファレンスクーラーを組み合わせてあるので,この点もあらかじめお断りしておきたい。

 そのほかテスト環境は表2のとおり。テストに用いたドライバ「GeForce 340.43 Driver Beta」「Catalyst 14.6 Beta」は,いずれもテスト開始時点の最新版だ。テスト開始後にAMDからは「Catalyst 14.6 RC」がリリースされたが,ここはスケジュールの都合ということでご容赦を。


 テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション15.2準拠。ただし,R9 295X2においてはMantleも利用可能なため,Mantle版が用意されている「Battlefield 4」(以下,BF4)では,DirectX 11版だけでなくMantle版でもテストを行い,両者は「R9 295X2[DX11]」「R9 295X2[Mantle]」と書いて区別する。
 Mantle版BF4でのテスト方法は先に掲載したテストレポートを参照してほしいが,ざっくり説明しておくと,ゲーム側の標準機能「PerfOverlay.FrameFileLogEnable 1」を用いて1分間のフレームレートを計測し,そこからスコアを求めるという流れだ。

GTX TITAN Zの外部出力インタフェースはDisplayPort×1,Dual-Link DVI-D×1,Dual-Link DVI-I×1,HDMI(Type A)×1。DisplayPortはバージョン1.2対応で,4K解像度@60Hz出力に対応する
TITAN
 テスト解像度は,GTX TITAN Zが4Kディスプレイを想定したカードであることから,ASUSTeK Computer製ディスプレイ「PB287Q」とDisplayPort接続して,3840×2160ドット解像度でのテストを行うことにした。また,“それ以下”の解像度で優位性を発揮できるかどうかを見るべく,2560×1600ドットもテスト解像度として加えている。
 とはいえ,2560×1600ドットの場合,「標準設定」では描画負荷が低くなりすぎる懸念がある。そこで,同解像度では「高負荷設定」もしくはそれに準じた設定でのみテストを行いたいと思う。

 もう1つ,「Bioshock Infinite」は,3840×2160ドットのテストが用意されていないため,2560×1600ドットのみのテストとなっていることをここで断っておきたい。

 そして,これは筆者のGPUレビューにおける「いつものこと」だが,テストに用いたCPUの自動クロックアップ機能「Intel Turbo Boost Technology」は,テスト状況によってその効果に違いが生じる可能性を排除するため,マザーボードのUEFI(≒BIOS)から無効化している。


GTX TITAN Blackを圧倒するも

R9 295X2には届かない場面が多いGTX TITAN Z


 テスト結果を順に見ていこう。グラフ1は「3DMark」(Version 1.3.708)の結果だが,GTX TITAN ZはGTX TITAN Black@901MHzに36〜46%程度,GTX 780 Tiに38〜49%程度のスコア差を付けた。とくに「Extreme」プリセットでスコア差を広げているのは,高負荷環境に強いデュアルGPU動作らしい特徴といえるだろう。
 前世代のデュアルGPUカードであるGTX 690に対しても有意なスコア差を付けているが,同時に,R9 295X2に対しては87〜92%程度のスコアとなり,とくにExtremeプリセットでスコア差を広げられているのは気になるところだ。


 続いてはAMD製GPUに最適化されているBF4だが,グラフ2,3でGTX TITAN Zは対GTX TITAN Black@901MHzに48〜53%の差を付けるなど,3DMark以上にシングルGPUカードとのギャップを広げた。
 ただ,問題はR9 295X2との比較のほうで,対Mantle版で71〜78%程度に沈んでいるのはまだしも,対DirectX 11版ですら77〜89%程度というのは,さすがに厳しい印象を受ける。


 一方,描画負荷の高さで知られる「Crysis 3」では,GTX TITAN Zが頑張りを見せている(グラフ4,5)。GTX TITAN Zは,解像度2560×1600ドットでR9 295X2を約10%上回り,3840×2160ドットでも92〜94%程度に踏み止まったのだ。
 また,描画負荷が高いから当たり前,といえばそれまでかもしれないが,GTX TITAN Black@901MHzとのスコア差は最大で約79%にまで広げており,カード上で2-way SLI動作できるメリットを遺憾なく発揮できている。

 なお,GTX 690が高負荷設定の3840×2160ドットで大きくスコアを落とすのは計測ミスではなく,GTX 690のメモリインタフェースが256bitと,4K解像度分のデータをハンドリングするには狭いのが原因だ。


 では,逆に,描画負荷が低めのタイトルではどうか。グラフ6は解像度2560×1600ドットで実行したBioShock Infiniteのテスト結果だが,ここでGTX TITAN ZはR9 295X2に約13%,GTX 690に約35%のスコア差を付け,シングルGPUカードに対しては60%以上ものギャップで引き離した。ここでのスコアはGTX TITAN Zにとって大変景気がよいものになったといえるだろう。


 現行世代のハイエンドGPUにとっては非常に“軽い”タイトルだが,公式の高解像度テクスチャパックを導入することにより,メモリ負荷は高めてある「The Elder Scrolls V: Skyrim」(以下,Skyrim)。その結果をまとめたものがグラフ7,8だ。
 ここでは,4K解像度であっても,デュアルGPUカードではスコアの頭打ちが目立つ。そのため,「Ultra設定」の3840×2160ドットに絞って見てみると,GTX TITAN ZはGTX TITAN Black@901MHzに約49%,GTX 780 Tiに約52%の大差をつけた。ただ,あと一歩とはいえ,R9 295X2に届いていないのは気になる。


 グラフ9,10は「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」(以下,新生FFXIVベンチ キャラ編)の結果だ。「標準品質(デスクトップPC)」の3840×2160ドット,そして「最高品質」の2560×1600ドットではGTX TITAN ZがR9 295X2を引き離すが,おそらく読者が最も気になるであろう最高品質の3840×2160ドットだと,GTX TITAN ZはR9 295X2の約91%に留まった。やはり,より高い描画設定下で,GTX TITAN ZはR9 295X2に対して苦戦を強いられるようである。

※グラフ画像をクリックすると,平均フレームレートベースのグラフを表示します
TITAN
TITAN

 「GRID 2」におけるGTX TITAN ZとシングルGPUカードのスコア差は32〜47%程度(グラフ11,12)。3DMarkの結果をおおむね踏襲するものになっているといえるだろう。
 ただ,ここではR9 295X2のスコアがやたらと高く,GTX TITAN Zは大きく置いて行かれてしまった。目で見る限り,R9 295X2の描画におかしなところはなかったので,おそらくは,GRID 2におけるマルチGPU動作への最適化という面で,GeForce Driverにはまだ改善の余地があるということだと思われる。



DPフルスピードモードなら

文句なしに速いGTX TITAN Z


 ゲームとは関係ないが,DPフルスピードモードのテストも行っておこう。
 ここではGTX TITAN ZとGTX TITAN BlackをDPフルスピードモードに設定のうえ,「Sandra 2014.SP2a」(Version 20.35)に用意されているGPGPU性能テスト「GP(GPU/CPU/APU) Processing」を実行することにした。その結果がグラフ13,14だ。グラフが2つに分かれているのはスコアの単位が異なるためで,他意はない。

 というわけでテスト結果だが,倍精度浮動小数点演算の性能を見る,注目の「Double Float Shaders」において,GTX TITAN ZはGTX TITAN Black@901MHzに対して約83%という圧倒的な大差を付けた。2基のGPUを利用できるメリットを存分に見せつけているといえよう。純粋なGeForce製品であるGTX 780 Ti比だと性能差はざっと10倍だ。また,R9 295X2に対しても約43%高いスコアを示している。
 また,32bit×4と思われるエミュレーションによって四倍精度浮動小数点演算性能を見る「Quad Float Shaders」でもGTX TITAN Zのスコアは優秀。GTX TITAN Black@901MHz比で約63%,R9 295X2比で約85%も高い数字を残している。“なんちゃってデュアルTesla K20X”としては,期待どおりの性能を発揮できると見ていいのではなかろうか。



スペックどおりの消費電力に収まったGTX TITAN Z

GPUクーラーの動作音は比較的静か


 デュアルGPUカードということで,やはりその消費電力は気になるところだ。NVIDIAはGTX TITAN Zの公称典型消費電力を375Wとしているが,実際にはどの程度なのか。ログの取得が可能な「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を測定してみることにした。テストにあたっては,ゲーム用途を想定し,無操作時にもディスプレイの電源がオフにならないよう指定したうえで,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値が記録された時点を,タイトルごとの実行時としている。

 その結果がグラフ15で,アイドル時は95Wと,さすがにシングルGPUカードと比べて高めだ。R9 295X2とは同じレベルだが,R9 295X2の場合,アイドル状態にディスプレイ出力が無効化されるよう設定しておくと,アイドル時に省電力機能「AMD ZeroCore Power Technology」(以下,ZeroCore)が働き,86Wにまで低下していたので,その点は踏まえておく必要があろう。

 一方の各アプリケーション実行時だと,GTX TITAN Zは,GTX TITAN Black@901MHz比で136〜153W程度の消費電力増大を確認できるものの,2基のGPUをほぼフルスペックで“ぶん回し”,簡易液冷クーラーも標準搭載しているR9 295X2と比べると135〜173W程度も低い。GTX TITAN Zの消費電力は,R9 295X2と比べて明らかに大人しいとまとめらそうだ。
 公称スペックで比較すると,GTX TITAN Zの公称典型消費電力が375Wなのに対してR9 295X2の公称最大消費電力が550Wなので,おおむねスペックどおりのスコア差がついていると見ることができるかもしれない。


 最後に,3DMarkの30分間連続実行時点を「高負荷時」とし,アイドル時ともどもGPU-Z(Version 0.7.8)からGPU温度を取得した結果もグラフ16にまとめておこう。
 テスト時の室温は24℃。システムはPCケースに組み込まず,いわゆるバラックの状態で机上に置き,テスト条件は揃えているが,言うまでもなく,GPUクーラーはカードごとに異なり,ファン回転数の制御方法も,果ては温度センシング法も異なるため,横並びの比較にあまり意味はない。ここではあくまでも,GTX TITAN Zの温度がどの程度かを見てほしいと思うが,アイドル時は40℃前後,高負荷時は84℃なので,やや高めではあるものの,問題のないレベルに収まっているといえる。


 気になるGPUクーラーの動作音だが,筆者の主観であることを断ったうえで述べると,デュアルGPUカードとしてはかなり静かな印象を受けた。もちろん,「静音性に優れる」と言えるほど静かではないが,少なくともGTX 690よりは確実に静かと断言できるレベルである。簡易液冷クーラーを組み合わせたR9 295X2とはいい勝負だ。


「ゲーマー向けカード」としてはR9 295X2に軍配

GTX TITAN Zは「ゲームにも使えるデュアルTesla」か


GV-NTITANZD5-12GD-Bの製品ボックス
TITAN
 まとめよう。GTX TITAN Blackがそうであったように(関連記事),GTX TITAN Zも,ゲーム用グラフィックスカードとしてはインパクトが弱い。確かにGTX TITAN Black@901MHzやGTX 780 Tiと比べて勢いよくスコアは伸びているのだが,市場最安値でも約37万円(※2014年6月28日現在)のカードが,15万5000〜21万円程度(※2014年6月28日現在)という実勢価格のR9 295X2に届かない場面が多いのだから,「コスト度外視で最高性能を求める人にお勧め」とは,正直,言いがたいのである。
 もちろん,R9 295X2は,簡易液冷用のラジエータをPCケース内に収め,かつ,冷却にあたってのエアフローにも気を配る必要があるのに対し,GTX TITAN Zは,3スロット分の厚みをハンドリングできるのであれば,消費電力的にも扱いやすいという違いはある。ただそれでも,ゲーム用途で絶対性能重視ということであれば,軍配はR9 295X2に上がるだろう。

 一方,Sandra 2014 SP2aを用いた簡易なテストではあるが,DPフルスピードモードを有効化した状態でのテスト結果は,GPGPU用途におけるGTX TITAN Zが史上最速の演算カードであることを示唆している。
 この点は非常に重要といえ,GTX TITAN Zは,「4K解像度でのゲームプレイに堪えるGeForceとしても使える,圧倒的なコストパフォーマンスを持った数値演算アクセラレータ」として捉えるのが,おそらく正解だ。

NVIDIAのGeForce GTX TITAN Z製品情報ページ

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