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印刷2008/10/15 22:00

テストレポート

「GeForce 9300 mGPU」グラフィックス機能統合型チップセットを試す。“Intel製CPU対応のAMD 790GX”になれるか?

 日本時間2008年10月15日10:00PM,NVIDIAはIntel製CPUに対応したグラフィックス機能統合型チップセットの新製品,「GeForce 9400 mGPU for Intel」(以下,9400 mGPU)および「GeForce 9300 mGPU for Intel」(以下,9300 mGPU)を発表した。従来製品は「GeForce 7 mGPU」シリーズだったから,“8”を飛び越えたリリースとなる。
 4Gamerでは,そんな2製品の発表に合わせ,NVIDIAからASUSTeK Computer(以下,ASUS)製の9300 mGPU搭載マザーボード,「P5N7A-VM」を入手したので,さっそく検証してみたい。

P5N7A-VM
メーカー&問い合わせ先:ASUSTeK Computer
価格:未定
GeForce 9 mGPU


Streaming Processor数は16基

新機能「Hybrid PhysX」も用意


GeForce 9 mGPU
9300 mGPU。ダイ上の刻印は「GF-9300-730I-B2」となっていた
GeForce 9 mGPU
NVIDIAによる9300 mGPUのブロックダイヤグラム。nForce 730iサウスブリッジが統合されているものの,とくに記載はない
 9400 mGPUと9300 mGPUは,いずれもサウスブリッジ機能「nForce 730i」を統合した1チップ仕様。GeForce 7 mGPU世代では,「GeForce 7100+nForce 630」といったように,サウスブリッジ名が併記されていたが,GeForce 9 mGPUで,nForceの表記は表立って使われなくなっているようだ。

 さて,そのスペックは表1のとおり。ここでは比較対象として,Intelのグラフィックス機能統合チップセットである「Intel G45 Express」(以下,G45)と並べてみた。
 9400 mGPUと9300 mGPUの違いは,グラフィックスコアとシェーダのクロックだけだ。動作クロック以外は完全に同一である。
 両者ともシェーダプロセッサ「Streaming Processor」の数は16基で,動画再生機能としては第2世代のPureVideo HDをサポート。メインメモリとしてはPC2-6400またはPC3-10600までに対応しており,システムメモリの一部をグラフィックスメモリとして利用するUMA(Unified Memory Architecture)方式を採る。「AMD 790GX」(や「AMD 780G」)のようなLFB(Local Frame Buffer)サポートはない。

※ICH10Rの場合

GeForce 9 mGPU
 表1で,Hybrid SLIサポートが「○」になっている点については,補足しておく必要があるだろう。
 まず,現時点で利用可能なものは,GeForce 9 mGPUと単体のローエンドGPUを組み合わせてNVIDIA SLI(以下,SLI)を構成する「GeForce Boost」(※「Hybrid SLI with GeForce Boost」と書かれている資料もある)のみ。アイドル時にグラフィックスカードへの電力供給をカットする「HybridPower」は非対応だ。実際,「GeForce 9800 GTX」搭載カードをP5N7A-VMに差してみたが,HybridPowerは利用できなかった。

Hybrid PhysXの効果を謳うスライド
GeForce 9 mGPU
 一方,GeForce 9 mGPUでは新たに,「Hybrid PhysX」という機能が用意された。名称から想像がついた人も多いと思うが,これはグラフィックスカードを差したとき,GeForce 9 mGPUを「NVIDIA PhysX」(以下,PhysX)アクセラレータとして用いようというもの。mGPUにPhysX処理を任せることで,グラフィックスカードは描画に専念できるようになり,トータルのパフォーマンスが向上するというわけである。
 ただし,現状ではWindows Vistaのみのサポートとなるほか,筆者が試した限り,ATI Radeon搭載のグラフィックスカードを差した状態では利用できないなど,制限が多すぎる。ゲーマーにとっての利便性を語るには時期尚早だろう。

PhysXソフトウェアをインストールすると,GeForce PhysX(=PhysXアクセラレーション)を利用できるようになるのは,単体GPU版GeForce 9シリーズと同じ(左)。Hybrid PhysXでは,GeForceファミリーのGPUを搭載したグラフィックスカードを差したときにのみ,単体GPUとmGPUのどちらにPhysX処理をさせるか選択可能になる
GeForce 9 mGPU GeForce 9 mGPU


DisplayPort標準搭載のP5N7A-VMを

G45などと比較。9400 mGPU相当でもテスト


GeForce 9 mGPU
 冒頭で示したとおり,今回テストに用いたのはP5N7A-VM。microATXフォームファクタを採用した9300 mGPUマザーボードだが,本製品が持つ最大の特徴は,D-Sub&DVI-Dのほか,HDMIとDisplayPort端子を標準で持つ点にある。DVI-DとHDMI,DisplayPortは排他使用なので,デュアルデジタルディスプレイ出力は行えないが,それでも,充実した出力インタフェースを持つマザーボードであると述べて問題はなさそうだ。
 なお,TechPowerUp製のGPU情報表示ツール「GPU-Z」(Version 0.2.8)を実行してみると,P5N7A-VMの動作クロックはリファレンスどおりの値が返ってきた。もっとも,本バージョンでは情報を100%正常には取得できておらず,表示されない部分も多い。

GeForce 9 mGPU
P5N7A-VMのI/Oインタフェース。グラフィックス/ビデオ出力以外も,eSATAインタフェースを持つなど,全体的に充実
GeForce 9 mGPU
GPU-Z実行結果。ダイの刻印が「B2」であるにもかかわらず「B1」と返すなど,9300 mGPUを正常に認識できていない

 テストのセットアップに入ろう。用いた機材は表2のとおりで,比較対象にはG45を搭載したASUS製の「P5Q-EM」と,AMD 790GXのレビューでも用いた同社製の「ATI Radeon HD 3450」(以下,HD 3450)搭載カード,「EAH3450/HTP/256M/A」を用意。また,P5N7A-VMの動作クロックをコア580MHz,シェーダ1400MHzまで手動で引き上げ,“9400 mGPU相当”にした状態でもテストを行うことにしている。
 テストスケジュールの都合上,「GeForce 8500 GT」などと組み合わせたGeForce Boostや,「GeForce 9400 GT」との比較は行っていないので,この点はご了承を。

※オーバークロック設定は自己責任であり,オーバークロック設定の結果,いかなる問題が生じても,筆者や4Gamer編集部,販売店,メーカーは一切その責を負いません。また,今回のオーバークロックテスト結果は,筆者が検証した個体についてのものであり,すべての製品が同じくオーバークロック可能であると保証するものではありません。


 なお,今回はAMD 790GXのテスト時と環境を揃えるため,UMAで割り当てるグラフィックスメモリ容量は512MBとし,OSには32bit版Windows Vista Ultimateを用いた。

GeForce 9 mGPU
P5Q-EM
SATA×6搭載のG45マザーボード
メーカー&問い合わせ先:ASUSTeK Computer
価格:未定
GeForce 9 mGPU
EAH3450/HTP/256M/A
独自クーラー搭載のファンレスモデル
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ(販売代理店) news@unitycorp.co.jp
価格:6000円前後(2008年10月15日現在)

 また,これもAMD 790GXのテスト時と同じだが,テスト方法は基本的に4Gamerのベンチマークレギュレーション5.2に準拠させつつも,「高負荷設定」のテストは行わず,「標準設定」のみとするほか,解像度も800×600/1024×768/1280×1024ドットの3パターンに絞る。さらに,「Crysis」の描画設定はすべて「中」に落としたこと,Windows Vista環境で安定したスコアを得にくい「Unreal Tournament 3」と「Half-Life 2: Episode Two」のテストを省略したことも,合わせてあらかじめお断りしておきたい。


G45を圧倒。テスト条件によって

HD 3450のスコアを上回ったり下回ったり


PhysXパフォーマンスがスコアを左右する3DMark Vantageで,9400 mGPUはG45の5倍速いと謳うスライド
GeForce 9 mGPU
 というわけで,テスト結果を見ていこう。グラフ1は,「3DMark06 Build 1.1.0」(以下,3DMark06)の総合スコアになるが,どの解像度においても9300 mGPUはG45を圧倒するスコアを示している。NVIDIAは,PhysXアクセラレーションの“効く”「3DMark Vantage」において,9400 mGPUがG45よりも5倍高いスコアを叩き出すとアピールしているが,より現実的なDirectX 9.0c世代の3D処理ポテンシャルにおいても,9300 mGPUが1.7倍という差を見せつけているわけで,これは立派。9400 mGPUで,動作クロックの引き上げ分が,順当にスコアへ反映されているのも目を引く。

 一方,9400 mGPUとHD 3450では,低解像度でHD 3450優位,高解像度で9400 mGPU優位となっているのが興味深い。メモリインタフェースを見ると,前者が64bit×2のデュアルチャネル(動作クロック800MHz相当),後者が64bit(動作クロック1GHz相当)だが,この違いが,メモリ負荷の高くなる高解像度において顕著に表れていると考えられよう。


 次にCrysisのGPUベンチマークテスト,「Benchmark_GPU」の実行結果をまとめたグラフ2を見てみる。
 CrysisはGeForceへの最適化が進んでいるタイトルということもあり,GeForce 9 mGPUのスコアが優秀。「どれもこれも,『中』程度の設定ではゲームをプレイできるレベルにない」という点では同じだが,9300 mGPUがHD 3450とほぼ互角に立ち回っている点は,記憶に留めておく必要がありそうだ。
 なお,G45のスコアは見るも無惨である。


 続いては,「ロスト プラネット エクストリーム コンディション」(以下,ロスト プラネット)から,実際のゲームに近いスコアを得られる「Snow」の結果である(グラフ3)。ロスト プラネットも,Crysis同様にGeForceへの最適化が進んだタイトルだが,ここでは9300 mGPUと9400 mGPUのスコアが,テストしたいずれの解像度でもHD 3450より高い。グラフィックスメモリ負荷の高いタイトルだけに,メモリ周りの仕様がスコアに影響した可能性もありそうだ。


 続いてグラフ4は,上の2タイトルよりは描画負荷の低い「Company of Heroes」(以下,CoH)のテスト結果をまとめたものになる。一言でまとめるなら,傾向は3DMark06の結果に近い。
 描画負荷が高くなると,HD 3450と互角かそれ以上のスコアを示す9300 mGPU,そして9400 mGPUだが,逆にいうと,ローエンドGPUで想定されるような描画負荷の低い局面では,HD 3450に一歩及ばないレベルということが,ここまでの結果からは導き出せる。


 さて,ここからはゲームと直接の関係がないことをお断りしつつ,総合的なシステム性能をG45と比較してみることにしたい。
 表3は,システム総合ベンチマークテストである「PCMark05 Build 1.2.0」の実行結果である。G45と比較すると,「Graphics」や「HDD」のスコアが高い印象だ。


 Graphicsスコアが高いことは予想の範疇なので,ストレージ性能をもう少し細かく見てみよう。
 hiyohiyo氏製のベンチマークソフト「CrystalDiskMark」(Version 2.2.0)を用いて,ディスクアクセス性能を測定した結果をまとめたのが表4となる。実質的には“nForce 730i対ICH10R”になるが,「Write」「Read」のいずれにおいても,わずかながら9300 mGPUのほうがスコアは高い。ディスクアクセス性能では,9300 mGPUのほうが,G45より確実に上であると評してよさそうである。



目を見張るアイドル時の低消費電力

高負荷時も安定して低い


マザーボード底面。Stack Cool系冷却機構の採用は謳われていない
GeForce 9 mGPU
 ローエンド市場向けということで,気になるのはなんといっても消費電力。いつものように,OS起動後,30分間放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点をそれぞれの実行時として,計測した結果がグラフ5となる。

 計測に用いたのは,システム全体の消費電力ログを取得できるワットチェッカー「Watts up? PRO」だが,アイドル時における9300 mGPU,そして9400 mGPUの低消費電力ぶりはかなりのものだ。G45比で22W低いというのは特筆に値しよう。
 また,アプリケーション実行時の消費電力もG45と同等かそれ以下で,省電力性については満足できるものに仕上がっていると言っていいだろう。



絶対的な性能はAMD 790GX以下だが

Intel環境での選択肢としては貴重


 AMD 790GXのテストレポートをお届けしたとき,筆者は「Intel製CPUと組み合わせられないのが残念」と述べた。では,9300 mGPUと9400 mGPUは,“Intelプラットフォームを選ぶユーザーにとってのAMD 790GX”となり得るのだろうか?
 当然のことながら,組み合わせられるCPUが異なるため,GeForce 9 mGPUとAMD 790GXのスコアを直接比較することに,あまり意味はない。そこで今回は,本稿とAMD 790GXのテストレポート時におけるHD 3450のスコアを100(%)とし,GeForce 9 mGPUとG45,そしてAMD 790GXの相対評価を試みることにした。1024×768ドット時のスコアを抽出し,まとめたのがグラフ6だ。

 Crysisとロスト プラネットがGeForceに最適化されていることを踏まえるに,9400 mGPUはAMD 790GXに若干及ばない程度,そして9300 mGPUは,それよりもさらに下回るといったところだろうか。またそもそも,9300 mGPUではHD 3450に遅れを取るケースが多々あり,3Dパフォーマンスに過度の期待は禁物といえる。


アクティブクーリング仕様となるZOTAC GeForce 9300。D-Sub,DVI-I,HDMI出力を備える
問い合わせ先:アスク(販売代理店) info@ask-corp.co.jp
GeForce 9 mGPU
GeForce 9 mGPU
 今回試用したP5N7A-VMの価格や発売時期は未定だが,NVIDIAの発表に合わせてアナウンスされたZOTAC International製マザーボード「ZOTAC GeForce 9300」は,1万4000円前後の価格で店頭に並ぶ予定となっている。グラフィックス機能統合型チップセットとして,“初値”はAMD 790GXとほぼ同等に収まりそうだ。

 HD 3450に離される場面があることを踏まえるに,AMD 790GXが登場したときほどのインパクトは,9300 mGPUや9400 mGPUにはない。カジュアルなオンラインタイトルなどをプレイするに当たって,これからグラフィックス機能統合型チップセットを選ぶのであれば,AMD 790GXに軍配が上がる。
 しかし同時に,2008年10月時点において,Intelプラットフォーム最速のグラフィックス統合型チップセットであることにも,疑いの余地はない。Intel製CPUを使うことにこだわりつつ,低コストで,ひとまずゲームが動作するレベルのグラフィックス性能を手に入れたいというのであれば,意味のある選択肢となるだろう。

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