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印刷2010/04/14 11:00

レビュー

ついに登場した「4桁円台半ば」の大本命

SideWinder X4 Keyboard

Text by 米田 聡


SideWinder X4 Keyboard
メーカー:Microsoft
問い合わせ先:マイクロソフト インフォメーション センター TEL:0120-41-6755
実勢価格:5500〜6500円(※2010年4月14日現在)
SideWinder
 Microsoftのゲーマー向け周辺機器ブランド「SideWinder」。そのキーボード製品といえば,10キーユニットをメインキーボードの左右どちらにも取り付けられる「SideWinder X6 Keyboard」(以下,SideWinder X6)を思い出す人が多いだろう。ただ,2008年リリースの同製品は,豊富なソフトウェアマクロ機能など,大多数のゲームで使い物にならない機能が多く盛り込まれる一方,ゲームプレイにおいて最も重要な同時押し対応への配慮がないなど,SideWinderというブランドへの期待に応えたとは,必ずしも言えなかった。

 そういった経緯があったから……かどうかは定かでないが,SideWinderブランドのキーボード第2弾「SideWinder X4 Keyboard」(以下,SideWinder X4)は,USB接続で最大26キーの同時押し対応を実現しつつ,SideWinder X6にあった主要ギミックをばっさりとそぎ落とすなど,大きな方針転換を行ってきた。
 今回は,そんな“SideWinder X6の下位モデル”が,どのような製品に仕上がっているのかを,じっくりチェックしていきたい。


赤色LEDバックライトなどはSideWinder X6を踏襲も

ぐっとシンプル&小型になったデザイン


SideWinder X6。SideWinder X4と比べると,見た目の違いが大きい
SideWinder
 まずは外観からチェックしておこう。下は,SideWinder X4を真正面から撮影したカットになるが,赤色LEDバックライトを内蔵する点こそSideWinder X6を彷彿とさせるものの,SideWinder X6にあった音量&キーボードバックライト光量調整用ダイヤルが省かれ,そして着脱可能な10キーユニットも廃されたことで,基本的には,日本語112キーベースのマルチメディアキーボード然とした外観にまとまっている。

SideWinder X4。日本語112キー仕様の多機能キーボードといった趣だが,メインキーボードの左端に並んだ6連のマクロキーと,赤色LEDバックライトがSideWinderらしさの演出に一役買っている
SideWinder

SideWinder
 キーボードの底面積は実測で480(W)×195(D)mm。日本語フルキーボードとしては大きめだが,横幅が同513mmだったSideWinder X6と比べると,ずいぶん小さくなった。
 本体は光沢のあるピアノブラック処理がなされており,キートップはつや消しブラック,そしてパームレストは滑り止め加工済み。電卓を“一発起動”するショートカットキーがテンキー部に用意されていることも含め,全体的なシルエットは,Microsoftの一般PCユーザー向けワイヤレスフルキーボード「Microsoft Wireless Keyboard 3000」に近い印象だ。全面積に占める光沢部分の割合はそれほど大きくないため,安っぽさを感じるほどではないが,ホコリや指紋が目立つのは確かである。

本体底面
SideWinder
 重量は実測988g。ケーブルを重量計からどかした参考値では同940〜955gだった。サイズを考えると,重くも軽くもないといったところか。底面4か所に貼られた滑り止めのゴムがなかなかしっかりしており,机にぴったり留まってくれるので,ゲームプレイ中に動いてしまうような心配はまずもって不要だ。
 パームレストを除くキーボードの高さは,最も低い部分で実測20mm,最も高い部分で同25mm(※いずれもキートップ含まず)と,軽く傾斜している。底面のチルトスタンドを併用すれば,奥側は40mm程度まで持ち上がるので,やや強めの傾斜を好むプレイヤーにも対応できるようになってはいるが,チルトスタンドには滑り止めのゴムが貼られておらず,安定感は若干損なわれるので,この点は注意が必要だろう。

標準で緩めの傾斜が付けられている
SideWinder SideWinder

パームレストは滑り止め加工済み。マクロキーはメインキーボードよりもキートップの一が一段低くなっている
SideWinder
 SideWinder X6からの変更点としては,マクロキーとなる本体左端の[S1]〜[S6]が,メディアキーと同じように“ボタン化”して,メインキー比で高さが一段下がっていることが挙げられよう。SideWinder X6だと,キーピッチが短い一方,キートップの高さはメインキーと同じで,いきおい誤爆しやすくなっていたのだが,その点でSideWinder X4の使い勝手は増したといえる。

 もう一つ,SideWinder X6にあった2連ダイヤルがなくなった件だが,まず音量については,ボリュームアップ/ダウンで2個,ミュートのオン/オフで1個,計3個のキーが用意されており,その意味ではほとんど影響ない。筆者が試した限り,ミュートスイッチなどの音量調整は,ゲーム中でも問題なく利用可能だった。
 また,LEDバックライトは,光量を4段階で順繰りに切り替えられるスイッチが[バックライト]キーとして用意されているので,これも大きな問題はないはずだ。

[バックライト]キーを押すごとに,明るさが三段階で暗くなっていき,3回押すと消灯。この状態でもう1度押せば,また最も明るく光る。ご覧のとおり,最大明度でもまぶしすぎるということはないため,3段階の違いはあまり大きくない
SideWinder



“最大26キー同時押し対応”により

「最大17キー同時押し対応」を実現


接続インタフェースはUSB
SideWinder
 さて,冒頭でも紹介したとおり,SideWinder X4が持つ大きな特徴の一つに,「最大26キー同時押し入力が可能」というものがある。
 ただ,どんな組み合わせでも26キーの同時押しを入力できる,というわけでもない。SideWinder X4では,ファンクションキーなど一部を除いた状態でキー群を4グループに分け,グループごとに,同時押し可能なキーの数が設定されている。グループ分けは,下に色分けした写真で示したとおりだ。

グループごとに,赤,緑,黄,青の4色を半透明で重ねてみた
SideWinder

 ここではグループごとに,半透明で赤,緑,黄,青の4色を重ねているが,まず赤いグループ,マイクロソフトが「QWERTYキー」と位置づける主要キー群では,このなかから17キーの同時入力に対応。続いて,緑で示した修飾キーは全キーすべての同時入力に対応するので,これで合計24キーということになる。そして,黄色を重ねたマクロキー部と,青を重ねたメディアキー+サウンドボリューム関連キー部各1個で,“26キー同時押し入力対応”になっているわけだ。つまり,ゲームで多用するキーに関していえば,「最大17キー同時押し入力対応」ということになる。

 これはどうやって認識されているのか。USB接続のキーボードは通常,最大6キー程度が限度ということがよく知られているので,疑問に思う人も多いと思うが,実のところSideWinder X4は,「二つのキーボードデバイス」として動作することで,この“問題”に対処しているのだ。
 一つは通常のキーボードに準じる形で,6キー以内のデータがやりとりされ,もう一つで,それを超えるデータをやりとりするという仕掛けになっている。

 下に示したのは,HHD Software製のUSBパケットアナライザ「Device Monitoring Studio」のスクリーンショットだが,これでやりとりを見てみよう。左ペインに見える「ヒューマンインターフェイスデバイス」欄にある「USB入力デバイス」のうち上から二つが,SideWinder X4のキーボードデバイスだ(※三つ見えるが,最後の一つはマウスなので,SideWinder X4とは関係ない)。
 注目してほしいのは右ペイン下側の「Complete」タブで,(並びでは上から二つめとなる)一つめの「USB入力デバイス」だと,同時押しキーの数が6個以下の場合はこちらでのみやり取りされる。データサイズは8bytesだ。

見慣れない画面だと思うが,左ペインがPCに接続されているUSBデバイスの一覧。「ヒューマンインターフェイスデバイス」欄の上二つがSideWinder X4を差すと認識される「USB入力デバイス」だ。右ペイン上側は,「選択されているUSBデバイスとホスト間に起きたイベント」,「UP」がデバイス→ホスト方向のイベントを示している。右ペイン下側が,実際にやり取りされたデータの情報。データ部分を見ると「Get 0x8 bytes〜」となっており,データサイズが8bytesだと分かる
SideWinder

 一方,二つめの「USB入力デバイス」は,7キー以上を押したときのみデータのやり取りが発生する仕様になっており,こちらのデータサイズは12bytes。Microsoftに確認したところ,「12bytes中の1byteは制御コードとして使われているため,やり取りが可能なのは11キー分」という回答が得られた。それで 6+11=17キー というわけなのだ。

7キー以上を押すと,二つめの「USB入力デバイス」でデータのやり取りが生じる。「Get 0xC bytes〜」とあるが,16進数表示の0xCを10進数に直すと12なので,12bytesということになる(※サムネイルをクリックすると,別ウインドウで全体を表示します)
SideWinder

「4Gamer Keyboard Checker」(Version 1.0 Beta)からも,17キー同時押し入力は確認できた。同時押し対応範囲に含まれていない[ESC]キーやファンクションキーを含めた状態で,(少なくとも)両手で10キー同時押しが可能だったことは付記しておきたい
SideWinder
 ゲーム用途を前提としたとき,マクロキーやメディアキーなどを同時押し対応としてカウントするのはさすがに無理がある,そのため,Microsoftの謳う「26キー同時押し入力対応」というのは,言い過ぎだと言わざるを得ないが,しかしそれは,修飾キー込みで24キー,修飾キーを除いても17キーの同時押し入力に対応するという,SideWinder X4の魅力を損ねるものでは決してない。

 しかもこの複数キー同時押し対応は,専用のドライバソフト「IntelliType Pro」によって実現されているわけではない。キーボードをPCと接続した直後から恩恵に与れる。「マクロ機能の巻き添えを食らって,オンラインゲームで利用できない」なんてことはないのだ。


キースイッチはSideWinder X6と同等?

反応はかなり良好な部類


スイッチはメンブレン式。長めのキーはスタビライザーが取り付けられているが,どこにでもある方式といえば方式だ
SideWinder
 SideWinder X4が採用するキースイッチはメンブレン式。それにゴムキャップのバネを組み合わせたもので,最も広く用いられているものである。
 メンブレンタイプのキースイッチは耐久性が弱点とされているが,SideWinder X4では,QWERTYキーとされる主要キー部分の耐久性が2000万回と謳われている(※それ以外のキーは50万回とのこと)。この仕様はSideWinder X6と同じなので,耐久性を上げるこの方式に,Microsoftは自信を持っているということなのだろう。

 キーピッチ19mm,ストローク3mmという,浅めのキースペックもSideWinder X6と同じ。横に並べて比べてみても,違いはほとんど感じられなかった。感覚上は,キーの反応する深さが,SideWinder X4のほうがやや浅い――実測してみると,SideWinder X4は1.5mm前後に対し,SideWinder X6は2mm前後だった――ものの,メンブレンスイッチだと,反応する深さにややブレが生じることもあるため,「SideWinder X4で浅めに最適化された」とまでは言えそうにない。それくらい微妙な違いだ。

浅くて軽いキータッチのSideWinder X4。文字入力時のホームポジションとなる[F][J]キーに突起があるのは一般的なキーボードと同じだが,それに加えて,主にFPSなどで軸となる[W]キーに小さな突起が二つ用意されている点にも注目しておきたい
SideWinder
 錘(おもり)を使って押下圧を計ってみると,主要キーのそれは概ね35g前後。これもSideWinder X6と同じだが,いずれにせよ,一般的なメンブレンキーボードと比べると,やや軽めにチューニングされているといえる。ゴムキャップを採用することもあって押し出しはやや重く,その後軽くなるという,「ポコポコ」という押下感なので,押し出しは40g程度の力が必要な印象だが,いったん動き始めれば軽い。

 全体として,ストロークが短く,軽いキータッチという,ゲーマー向けキーボードのお手本と言える性格を持っており,反応はすばらしいの一言。「メンブレン+ゴムバネ方式には絶対になじめない」という人でない限り,SideWinder X4の打鍵感に低評価を下すことはないだろう。
 ただ,軽いうえに浅い位置で反応してしまうため,深めのキーストロークに慣れている筆者のような人は,通常の文字入力時に打鍵ミスが増えてしまうことがある。これは慣れの問題なので,致命的というわけではないが,一応押さえておいたほうがいいかもしれない。

 さて,実際に,筆者がプレイし慣れている「Enemy Territory: Quake Wars」「Left 4 Dead」で使ってみると,すぐに「普通のキーボードとはまったく違う」ことに気づかされる。
 たとえば,[Shift]+[W]+[A]キーで左斜め前方に向かって走りながら[R]キーでリロード,という操作を,手元のキーボードでやってみてほしい。このとき,複数キー同時押し対応が謳われていないキーボードだと,押した順番次第で,すべての操作を受け付けてくれないことがあるはずだ。これらリロードや武器の切り替えといった,素早く行うべき操作を前にして,「このキーとこのキーは同時押し対応してないからうんぬん」といったことを考える必要がまったくないのは,すばらしいとしか言いようがない。

IntelliType Proから,「キー設定」タブにある「左Windows」で,左[Windows]キーの無効化を行える
SideWinder
 なお,SideWinder X4では,前述したドライバソフトウェア,IntelliType Proから,左[Windows]キーを無効化できる。ただし,あくまでもソフトウェアべースの機能なので,オンライン専用タイトルの一部では,規約によって利用が制限される可能性があるので,この点は注意しておく必要がありそうだ。

 ソフトウェアベースといえば,[S1]〜[S6]のマクロキーにソフトウェアマクロを割り当てられる点も,念のため押さえておこう。
 マクロ設定は最大3バンク登録でき,アプリケーションの起動に合わせた自動切り替えか,[ESC]キーの左上に用意された[バンク切り替え]キーから切り替えて利用可能。ただし,左[Windows]キーの無効化機能と同様,ドライバソフトウェアレベルの機能なので,オンラインゲームではまず利用できない。また,そうでないゲームだと,そもそもマクロの必要性が薄かったりもするので,現実的には「オフィスアプリケーションの実行ファイルを設定して自動切り替え」で使うことになるのではなかろうか。そしてその場合,[バンク切り替え]キーは不要。このあたりに[Windows]キー切り替えスイッチを用意すればよかったのではないかと思う。

ソフトウェアマクロは,あくまでもオフィスアプリケーションなど,ゲーム以外の用途向けと割り切るべきだろう。[バンク切り替え]キーの右隣には,バンクのインジケータと,バンクの自動切り替えインジケータ,そしてクイックマクロ登録用のボタンも用意されているが,クイックマクロも,当然のことながら,ゲーム用途で使い道はほとんどない
SideWinder SideWinder


手頃な価格のゲーム用キーボード,ついに登場

4桁円台半ばの選択肢としては現状唯一無二か


 以上,SideWinder X4の明確なマイナスポイントは,チルトスタンドを立てたときの安定感と,左[Windows]キーの無効化周り。そう,どちらも「重箱の隅を突けば」というレベルの欠点でしかない。
 対するメリットは,なんといってもメインキーボード主要部分の17キー同時押し入力対応。片方の手でマウスを使うことを考えると,実質的には全キー同時押し対応と等しいレベルの完成度といっていいだろう。また,反応速度のよさも特筆すべきで,これだけのものが実勢価格5500〜6500円程度(※2010年4月14日現在)で登場してきたというのは,まさに衝撃である。

製品ボックス
SideWinder
 機能勝負に陥っていない,真にゲーマー向けの機能を実装したキーボード製品というのは,メカニカルスイッチや静電容量キーといった高価な部材を採用することで,どうしても価格は1万円前後か,それ以上となってしまっていた。それだけに,キースイッチに絶対のこだわりがあるという人以外にとって,4桁円台半ばの価格で登場してきたSideWinder X4は,現時点における唯一無二の選択肢と言っていいのではなかろうか。少なくとも筆者は,「なるべく安価に,でもFPSで快適に使えるキーボードが欲しい」という人がいま目の前にいたら,間違いなくSideWinder X4を勧める。

 こう述べては本当に失礼だが,10キーユニットを左右で付け替えられる以外,ことごとくピントを外して,ただの多機能キーボードになってしまっていたSideWinder X6の次に,Microsoftが,これほどまでに完成度の高い製品を第2弾として投入してくるとは,まったく思っていなかった。
 ゲーマー向けキーボードの購入を考えている人すべてに,選択肢として加える価値がある存在だとまとめておきたい。

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