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PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
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印刷2011/10/25 13:00

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PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い

CECH-ZED1J。電源は100V〜240V対応で,定格消費電力は60Wだ。本体背面にVESAマウント対応の取り付け穴は用意されない
画像集#002のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
 ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下,SCE)は,240Hz駆動対応の液晶パネルを搭載した3D立体視ディスプレイ「CECH-ZED1J」2011年11月2日に4万4980円(税込)で発売する
 今回,SCEで,発売前に実際の製品をチェックする機会が得られたので,製品プレビューという形でレポートをお届けしてみたい。


液晶パネルはVA型を採用

240Hz駆動は3D立体視表示のために


 まずは,基本的なことから紹介しよう。
 CECH-ZED1Jは,ソニーではなく,SCEがPlayStationの周辺機器として販売する製品になる。なので,ソニーの薄型テレビ製品である「ブラビア」のロゴはなく,その代わりにPlayStationのロゴマークがあしらわれる。また,あくまでも3D立体視対応ディスプレイ製品なので,テレビチューナーは内蔵していない。

丸みを帯びたデザインが特徴のCECH-ZED1J。本体スタンド部に「SONY」ロゴ,ディスプレイの額縁下部中央にPlayStationロゴが踊る
(C)2010 Sony Computer Entertainment Inc.
Manufacturers, cars, names, brands and associated imagery featured in this game in some cases include trademarks and/or copyrighted materials of their respective owners. All rights reserved.
Any depiction or recreation of real world locations, entities, businesses, or organizations is not intended to be or imply any sponsorship or endorsement of this game by such party or parties.
Produced under license of Ferrari Spa. FERRARI, the PRANCING HORSE device, all associated logos and distinctive designs are trademarks of Ferrari Spa. The body designs of the Ferrari cars are protected as Ferrari property under design, trademark and trade dress regulations.
画像集#003のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い

PlayStation 3とCECH-ZED1J。CECH-ZED1Jのサイズは650(W)×207(D)×391(H)mm(※スタンド含む)で,背後に置いたPlayStation 3がちょうど隠れる程度の大きさである。ちなみに重量はスタンド込みで約5.7kg
画像集#004のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
 画面サイズは24インチで,解像度は1920×1080ドット。表示色は1677万色である。
 液晶パネルは,黒の沈み込みとコントラスト感に長けたVA(垂直配向)型が採用される。視野角は上下左右176°。一般に,視野角に依存した色変移が少ないのはIPS液晶パネルだと言われるが,24インチクラスなら,個人使用が主で,それゆえ極端に斜めから見ることもないはずなので,それほど気にする必要はない。

 液晶パネルの応答速度は中間階調で4ms。液晶パネル自体は4倍速240Hz駆動
に対応するが,残像感低減のためのいわゆる補間フレーム挿入機能のようなものは用意されていない。では4倍速240Hz駆動はなんのためかと言えば,立体視時に,本来なら左右の目それぞれ専用に表示したはずの映像が二重像として見えてしまう現象「クロストーク」を低減させるためのものとなっている。

この図はソニー製3Dプロジェクタの動作原理を説明したものだが,CECH-ZED1Jでも,同じことを行うため,液晶パネルは240Hz駆動対応になっている。液晶パネルの描き変えが進行しているときはアクティブシャッター式メガネのシャッターを閉じ,バックライトを消す。クロストークを抑えつつ,映像をできるだけ長時間表示させるためには,高速応答パネルが有効なのだ
画像集#005のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い

 バックライトは白色LED。実装方式は導光型で,白色LED光源モジュールは下側に配される。
 コントラスト性能に優れたVA液晶を使っていることから,ダイナミックコントラスト制御は不要という判断がなされたそうで,公称値5000:1のコントラスト性能はネイティブコントラスト値である。このクラスの製品としてはかなりがんばったスペックといえそうだ。


HDMI入力は3D対応で2系統装備

アナログ入力はコンポーネントビデオのみ対応


接続端子パネルは正面向かって右側側面に配される
画像集#006のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
 入力端子はHDMI入力が2系統,コンポーネントビデオ入力が1系統,アナログステレオ音声入力が1系統という構成だ。
 コンポーネントビデオ入力端子はD端子への変換が可能なので,PS2やPSPとの接続が可能。PSPは,映像出力プロセッサの機能的な制約で,テレビ出力機能を利用して一般的なテレビと接続した場合,メニューこそ画面全域に表示されるものの,ゲーム画面はかなり小さく表示されてしまうのだが,CECH-ZED1Jには,本制約を回避してゲーム画面の全域表示を行える「PSPモード」が用意されている。他社の一部ディスプレイ製品やゲーム製品でも同種の機能は用意されているが,PSPモードという分かりやすいモード名になっているのはSCE製品ならではといったところか。

ディスプレイの上部は平坦になっているので,Wiiのセンサーバーを容易に置ける。SCE担当者いわく「Wiiのために平坦化したわけではないですが(笑),安定して置けます」
画像集#007のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
 ただ,CECH-ZED1Jは,確かにPlayStation周辺機器ではあるのだが,汎用の3D立体視対応ディスプレイ製品でもあるため,PlayStationファミリー以外の機材を接続することは当然可能だ。
 HDMI入力端子にはXbox 360やPCを接続でき,コンポーネントビデオ入力端子にはWiiを接続することだってできる。

 CECH-ZED1Jの立体視3D対応機能も,PS3専用ではなく,HDMI規格に則ったものなので,基本的にはどのメーカーの3D Blu-ray対応機器とも組み合わせられる。3Dフォーマットも,フレームパッキングとサイドバイサイド,トップアンドボトムの主要3方式に対応しているため,現存する汎用の3D立体視コンテンツは基本的にすべて再生できるという理解で大丈夫だ。たとえば,Xbox 360版「Crysis 2」の3D立体視はサイドバイサイド対応だが,これもCECH-ZED1Jから立体視が可能である。


サブウーファ搭載のサウンド機能

“新型BDリモコン”からの操作に対応


背面。PSロゴがある部分にサブウーファユニットが実装されている。上の穴がバスレフダクトだ。なお,出力としてはもう1系統,ヘッドフォン出力用の3.5mm径ステレオミニ端子も本体向かって右側に用意される
画像集#008のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
 スピーカーは正面向かって左右に28mm径のフルレンジユニット(出力3W+3W)が内蔵されている。このクラスの製品としては珍しく,背面にはバスレフダクト付きで50mm径のサブウーファユニット(出力5W)も搭載される。
 サウンドはHDMI経由で伝送されたデジタルと,アナログステレオ音声入力の両方に対応。低音や高音のバランスを用途別に調整した数種類のプリセット音質モードがいくつか用意されるほか,ユーザー側でカスタマイズすることも可能になっている。一方,バーチャルサラウンド機能には未対応。デジタル入力時も再生対応はステレオ2chのみだ。

 各種メニュー操作,音量操作は基本的に,正面向かって右側背面で縦に6つ並んだボタンを用いて行う。慣れないうちは,背面のボタンと機能の対応を説明書で確認しながらの操作となるはずだ。
 操作リモコンは付属しないが,PS3の周辺機器として今春リニューアルされた新型BDリモコン「CECH-ZRC1J」をペアリングさせると,これをCECH-ZED1Jのリモコンとしてつかえるようになる。それこそPlayStation 3(以下,PS3)と連動した電源オン/オフ操作や,画質メニュー操作なども行えるようになるので,事実上のCECH-ZED1J標準リモコンという感じである。

画像集#009のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
操作系は本体向かって右側背面に並ぶ。少なくとも使いやすくはない
画像集#010のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
PS3用の新型BDリモコンでCECH-ZED1Jの操作が可能。これは便利だ

リモコンとアクティブシャッター式メガネ
画像集#011のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
 製品ボックスには,2m長のHDMIケーブルと,アクティブシャッター式メガネ「CECH-ZEG1J」が1つずつ付属する。
 CECH-ZEG1Jは単体でも5980円(税込)で発売になる予定だが,この6000円程度という価格は,メーカー純正のアクティブシャッター式メガネとしてはかなり安価だ。ちなみにAmazon.co.jpでは4890円(税込)という値がついていた(※2011年10月25日現在)。

 なお,同じソニーグループの製品なので,ブラビアの3D立体視対応モデルと互換性があるのか気になるところだが,SCEの公式コメントは「動作保証しない」「対応できるか明言できない」だった。


画面分割なしでマルチプレイヤーを実現する

「SimulView」機能とは?


CEATEC JAPAN 2011の会場で展示されていたSimulViewのデモより
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画像集#012のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
 実際問題,「同じソニーグループなのに,メガネをブラビアと共通仕様にしないのはなぜだ」と思う人は少なくないと思う。
 ただ実のところ,これには理由がある。それは,アクティブシャッター式メガネを用いた特殊機能「SimulView」(サイマルビュー)の存在である。

 これまで,「1台のディスプレイで2人同時プレイ」というと,同じフィールドを共有する対戦格闘ゲームなどでもない限り,画面を左右,あるいは上下に分割するのが常識だった。レースやFPSなどでは,この画面分割型2人同時プレイは,もはやありふれた機能と言っていいだろう。
 それに対してSimulView機能は,画面を分割せず,2人のプレイヤーがそれぞれ,全画面に映し出された映像を見ながら同時にプレイできるのだ。

 この機能は,アクティブシャッター式メガネを特殊な動作モードで動かすことによって実現される。なので,CECH-ZED1J用のアクティブシャッター式メガネを3D立体視対応ブラビアで利用できたとしても,逆――ブラビア用の3D立体視用メガネをCECH-ZED1Jで使うことはできないのである。

 通常の3D立体視で,対応メガネは,

  1. 左目用の映像が出ているときには左目用のシャッターを開き,右目用のシャッターを閉じる
  2. 右目用の映像が出ているときには右目用のシャッターを開き,左目用のシャッターを閉じる
  3. 繰り返し

という動作になる。
 一方,SimulViewモードでは,アクティブシャッター式メガネに,

  1. プレイヤー1用の映像が出ているときには,プレイヤー1がかけているメガネのシャッターを左右いずれも開き,プレイヤー2がかけているメガネのシャッターをいずれも閉じる
  2. プレイヤー2用の映像が出ているときには,プレイヤー2がかけているメガネのシャッターを左右いずれも開き,プレイヤー1がかけているメガネのシャッターをいずれも閉じる
  3. 繰り返し

SimulView機能に対応したCECH-ZED1J専用のメガネ。レンズ部の上にあるボタンでSimulViewモードを起動できる
画像集#013のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
という動作をさせるのだ。そうすることで,2人のプレイヤーは,それぞれ相手プレイヤー用の映像をまったく見ることなく,画面いっぱいに表示された自分用のゲーム映像だけを見ながらプレイできるのだ。
 サウンドは,両方のプレイヤーの音をミックスするとか,あるいは左右のスピーカーでそれぞれのプレイヤーの音を鳴らし分けるといった実装が考えられるものの,いずれにせよ相手プレイヤーの音は聞こえてしまうが,まあ,同じ部屋で同じゲームをしているのだから,そこは許容範囲だろう。

 ブラビア用の立体視対応メガネは,ブラビアがSimulViewに対応していない。だから相互完全互換を謳えないのだ。

 もっともこのSimulView機能,フレームパッキング方式の3Dフォーマットを応用して実現されているものなので,メガネ側の挙動も,3D立体視時,左右交互に開閉していたシャッターを,左右同時に開閉するようにしただけで対応できる。技術的に,それほど困難なものではない。
 SCEとしてもこの技術を囲い込むつもりはないとのことなので,他社のテレビやディスプレイが,この機能に対応してくることも十分あり得る。もちろん,ソニーがブラビアで対応してくる可能性も大いにあり,その場合は,ブラビアとCECH-ZED1Jとで,アクティブシャッター式メガネの相互利用が可能になるはずだ。いずれ,HDMIの標準仕様に組み込まれることだってあるのではなかろうか。

 ちなみに,このSimulView機能だが,実はSCEが一番乗りではない。
 すでにDLPプロジェクタ技術を有するTexas Instruments(以下,TI)が「DualView」機能として2007年頃から実用化している。TIのDualView機能は「2系統のHDMI入力に接続した2台のゲーム機を1画面で同時に利用する」という仕組みなので,SimulViewとは微妙にコンセプトが異なるが。

TIは,2007年頃にDualView機能としてSimulViewと似た機能を実現していた
画像集#014のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い 画像集#015のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
実際にカメラにゴーグルをセットして撮影してみた。スイッチを入力1に切り換えると赤い車が見えるが(左),同じゴーグルで同じ画面を見ているのにスイッチを入力2にすると青い車が見える(中央)。右は,わざとゴーグルをずらして撮影したもの
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 なお,SimulViewの対応ゲームとしては,「グランツーリスモ5」と「KILLZONE 3」が挙げられている。
 SimulView機能はHDMI規格上の機能ではないため,CECH-ZED1JとPS3を接続してから,「ディスプレイの設定」の「自動認識」機能を再実行し,接続されているディスプレイがCECH-ZED1JであることをPS3に対して明示的に教え込んでやらなくてはならない。
 その後,ゲーム側でも,SimulViewの動作モードを有効にする設定をしてやる必要がある。

PS3にCECH-ZED1Jを3D立体視対応ディスプレイとして認識させると,SimulView対応ディスプレイとしても利用できるようになった
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実機を見てのインプレッション

〜クロストークの抑え込みが見事


 ほぼ製品版のCECH-ZED1Jをテストしたインプレッションを最後に記しておこう。

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画像集#021のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
 まず2D画質だが,VA液晶らしい良好な黒の沈み込みで,暗い部屋での視聴にも耐えられる暗部階調特性になっている。コントラスト感にも不満はない。今回はゲームの映像しか用意されていなかったので,発色傾向に関する細かな分析はできなかったが,とくに不自然な印象はなかった。
 白色LEDバックライトも,PCディスプレイでありがちな強い青みや,LEDバックライトそのものの品質が悪いときによく見られる黄色っぽさといった発色特性がなく,ナチュラルな感じだ。

 3D立体視の画質は,このクラスとしては最上位レベルの低クロストークぶりで,240Hz駆動の効果がはっきりと分かる。今回は「STAR STRIKE HD」をプレイしたが,黒い背景に明るいパーティクルが飛び出してくるような,クロストークが分かりやすい3D表現でも二重像はなく,しっかりクリアに見えていた。白色LEDバックライトも,クロストーク低減のために明滅しているとのことだが,LED応答速度の速さもあってちらつき感はない。
 バックライトの明るさは十分だが,それでもできれば天井照明をやや暗めにしたほうが見やすいだろう。

 SimulView機能も同様で,クロストークを徹底的に抑え込めているため,自分用の映像だけがしっかりと鮮明に見えていた。

10月11日のアップデートでグランツーリスモ5はSimulViewに対応済み(左)。右はグランツーリスモ5のSimulView設定画面だ
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画像集#022のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い 画像集#023のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い

 ちなみに表示遅延(=入力された映像が描画開始に至るまでの遅延時間)は60Hz状態で2Dが1.65フレーム,3Dが2.5フレームという公称値になっている。画調モードによる遅延の増減はなく,どの画調モードでもこの値になるとのことだ。
 最近のマルチメディアディスプレイ製品のうち,とくにゲーム用をアピールしてきている製品群は,いずれも遅延1フレーム未満を実現してきているので,この部分に関してはナナオや三菱製のディスプレイ,東芝製テレビ「レグザ」の低遅延モデルと比べると一歩及ばずといったところである。

 オンラインショップを見渡すと,すでに予約受付が始まっているCECH-ZED1Jの実勢価格は4万円前後(※2011年10月25日現在)で,「24インチVA液晶パネル採用」「3D立体視対応」「SimulView対応」ということを踏まえると,このコストパフォーマンスはかなり高い。

11月11日発売予定のヘッドマウントディスプレイ・HMZ-T1でも3D立体視ゲーム環境が訴求される。3D立体視の実現様式は違うが,個人使用に最適なパーソナル3D立体視対応ディスプレイ製品という意味では,CECH-ZED1Jとバッチリ競合する
画像集#024のサムネイル/PlayStationブランドの立体視対応ディスプレイ「CECH-ZED1J」プレビュー。コストパフォーマンスはかなり高い
 しかし実のところCECH-ZED1Jには,強力なライバル製品がある。それはソニーから11月11日に発売されるヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T1」だ。こちらは1280×720ドット解像度の有機ELパネルを使ったヘッドマウントディスプレイで,3D立体視に対応し,さらにサウンドもバーチャル5.1chサラウンド対応。筆者はこちらも体験しているが,「20メートル先に750インチの大画面」と言われる映像への没入感は相当なもので,ゲームとの相性もいい印象だ。こちらは5万円台半ばから6万円程度の価格で発売になる見込みなので,価格的には離れているが,どちらを買うか迷っている人も多いのではなかろうか。

 今年の年末,ソニーとSCEから出てくる,パーソナル3D立体視対応環境のラインナップは強力だ。

CECH-ZED1J(3D立体視対応ディスプレイ)をAmazon.co.jpで購入する

CECH-ZEG1J(アクティブシャッター式メガネ)をAmazon.co.jpで購入する

PlayStation公式サイト

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