連載
ハロー!Steam広場 第78回:最後の部屋には何がある? 1000の部屋をたどる可愛く怖いホラーゲーム「Spooky's House of Jump Scares」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,バックアップを忘れてWindows 10へアップグレードし,しょうがないんで遊んでたゲームが動くのか試している上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第78回は,ものすごい数の部屋で構成された屋敷を探索するホラーゲーム「Spooky's House of Jump Scares」をメインに紹介しよう。プレイヤーは,数々のドッキリをくぐり抜けながら,1000番目となる部屋を目指すことになる。このほか,敵も味方も狂人だらけのクリッカーゲーム「Insanity Clicker」もあるので,お見逃しなく。
可愛いと怖いがごちゃ混ぜで襲い掛かってくる無料のホラーゲーム「Spooky's House of Jump Scares」
今回は,アメリカのインディーズ系デベロッパLag Studiosが手がける「Spooky's House of Jump Scares」を紹介しよう。
本作は,人里離れた丘の上にたたずむ廃虚の屋敷を舞台にした無料のホラーゲームだ。プレイヤーは,誰も近寄ろうとしないこの屋敷に興味を持った歴史家の1人となり,屋敷に隠された秘密を探るべく館内を探索することになる。
ちなみに,Lag StudiosはAkuma Kira氏とPsychobilly氏(どちらもハンドルネーム)が,2人で切り盛りしているスタジオで,本作のほかにValveのMODエディタ「Garry's Mod」向けのホラーマップなども制作している模様。
ゲームは屋敷に足を踏み入れたところから始まり,しばらくすると「Spooky」という女の子の幽霊が目の前に現れる。彼女の話によると,この屋敷は1000の部屋で構成されており,その1000番目の部屋に秘密が隠されているようだ。ホラーゲームと聞いて少し緊張していた筆者だったが,霊のビジュアルがとてもポップで可愛らしく,これなら全裸待機でも大丈夫だなと“この時は”思った。
屋敷内は,部屋と部屋が一本道のようにつながっている異空間になっており,屋敷の外観からは想像できないほどファンシーな部屋だったり,白骨化した遺体が放置された地下室だったりと,部屋のテーマがバラバラで気味が悪い。
そして,しばらく進めるとSpooky以外の幽霊と遭遇することになる。その姿を以下の画像で確認してほしい。
おそらく大半の読者は,「ずいぶんと可愛らしい幽霊だな」くらいにしか思えないだろうが,それはキャプチャされた画像だから。筆者は(全裸で)椅子から飛び上がるほどこの幽霊の出現にビックリしてしまった。
人並み以上にホラーが苦手な割にホラー率が高いチョイスをしていることはさておき,屋敷内では基本的に自分の足音しか聴こえないため,いきなり音付きのドッキリがくると必要以上にビクビクッとしてしまうのだ。
こういったドッキリ要素があると分かると疑心暗鬼になってしまい,屋敷内の不気味な雰囲気も手伝ってか,SUN値は下がっていく一方だ。果たして,こんな調子で1000番目の部屋にたどり着くことはできるのだろうか……。
さらに先に進むと,今度は謎の叫び声と共に焦燥感をかき立てるBGMが流れ出す。何ごとかと思い振り向くと,先ほどまでの可愛らしい幽霊達とは比べ物にならないほどおぞましいバケモノがこちらに向かってくるではないか。
どうやら屋敷内には作り物の幽霊だけではなく,プレイヤーに危害を加えるバケモノや悪霊も存在するようで,しかもこれが異様にしつこく,次の部屋に逃げ込んでも追いかけて来る始末。筆者の場合,10部屋分も逃げまわる羽目に。
バケモノや悪霊に掴まるとゲームオーバーとなり,セーブポイントからやり直すことになる。セーブポイントは50部屋ごと用意されてるのだが,裏を返せば,50部屋進まなければセーブすらできないというわけだ。ちなみに筆者は,150番目の部屋(セーブポイント)で心が折れてしまった。もう疲れたよ……。
「次の部屋はどんな光景が広がっているのか」という先の見えない不安が常に付きまとう本作は,冒頭でもお伝えしたとおり無料でダウンロード可能だ。音響には割と力が入っているので,少しでも興味が湧いた心臓の強い人は,ヘッドフォンを着用してぜひ1000番目の部屋を目指してみてほしい。
「Spooky's House of Jump Scares」
敵も味方も見るからに狂人のクリッカーゲーム「Insanity Clicker」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は,ロシアのゲームデベロッパPlay Flockが手掛ける「Insanity Clicker」を紹介しよう。
本作は,本連載第71回で取り上げた「Clicker Heroes」と同様に,クリックで敵を倒してお金を稼ぎ,ヒーローユニットを育てていくゲームだ。Clicker Heroesではファンタジー世界のモンスターが敵として登場したが,本作では血まみれのピエロや,狂犬を連れまわす麻袋を被った男など,見るからにヤバそうな狂人を相手にすることになる。
実は敵だけでなく,プレイヤーが引き連れているヒーロー達もこれまた狂人であり,もはやこのゲームの世界には狂人しか存在しないようだ。そもそも人なのかどうか分からないユニットもいるから恐ろしい。ゲームタイトルにもあるInsanityはダテじゃないのだ。
GREENLIGHTのページを見る限り,2015年内のリリースを目指しているようで,対応言語には日本語も含まれている。シリアスな雰囲気を前面に押し出したクリッカーゲームは非常に珍しいので,興味のある人は“いいね”を押しておこう。
「Insanity Clicker」
- 関連タイトル:
Steam
- この記事のURL:
キーワード
(C)2019 Valve Corporation.All rights reserved.