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印刷2008/03/04 12:00

レビュー

独自機能に満ちたハイエンドのゲーマー向けマウス,その実力は?

SteelSeries Ikari Laser

Text by Crize

»  SteelSeries初のゲーマー向けマウス「SteelSeries Ikari」シリーズ。光学センサーを搭載するシンプルなモデル「Ikari Optical」のレビューを掲載したのは2007年末のことだが,今回はレーザーセンサー搭載の多機能モデルをCrize氏が評価する。独自機能の検証に時間をかけた氏は,1万円を超えるハイエンド製品をどう評価しただろうか。


SteelSeries Ikari Laser
メーカー:SteelSeries
問い合わせ先:FragYou!
予想実売価格:1万3500円前後(2008年3月3日現在)
SteelSeries
 2007年12月に発売されたゲーマー向けマウス「SteelSeries Ikari」シリーズのうち,今回はレーザーセンサーを搭載した「SteelSeries Ikari Laser」(以下,Ikari Laser)を取り上げたい。光学センサーを搭載したワイヤードマウスにして,価格的に下位モデルとなる「SteelSeries Ikari Optical」(以下,Ikari Optical)の評価は先にお伝えしたとおりだが,独自機能の追加された上位モデルはどうなのか。検証結果をお伝えしたい。


最大の特徴は1cpi刻みで変更可能なセンシティビティ

予想以上に感覚的な調整が可能


「Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0」(右)と,横から見比べてみた。盛り上がり方などはよく似ている
SteelSeries
 まず一つ重要なことを述べておくと,外観そのものはIkari LaserもIkari Opticalも共通だ。一見左手用マウスに感じられる右曲がりのデザインや,ボタン配置,スイッチ/スクロールホイールの品質は基本的に同じであり,使った印象にも違いはない。そのため,これら基本的な仕様についてはIkari Opticalのレビューを参考してほしいと思う。
 ただし,100%同じというわけではなく,表面加工だけは異なる。Ikari Opticalがツルツルとした光沢のある加工なのに対して,Ikari Laserではざらつきのあるシリコンのような素材が用いられており,汗をかいた手で握ってもベタつきにくい。

“ひねり”のある本体デザインはIkari LaserとIkari Opticalで共通。4Gamerの比較用リファレンスである「MX510 Performance Optical Mouse」と横に並べた写真も参考にしてほしい
SteelSeries SteelSeries

SteelSeries
左メインボタンの近く,本体側面に「High」と「Low」のLEDインジケータが用意されている
SteelSeries
本体底面の後方,メインボタンから遠いところに液晶パネルがある
 さて,機能面においてIkari Laserが持つ最大の特徴は,1〜3200cpi――各社言い分はあるが,基本的にはcpi=dpiという理解でかまわない――の範囲で,マウスの解像度設定を行えるという点だろう。
 Ikari Opticalのレビュー時に説明したとおり,SteelSeries IkariシリーズはUSBクラスドライバで動作し,いわゆるドライバソフトが不要。また,スクロールホイールに隣接した三角形のボタンを押すことで,「High」と「Low」2段階のcpi設定を切り替えられるが,Ikari Laserではこのボタンを2秒ほど押し続けることにより,“cpiプリセット変更モード”とでも呼ぶべきモードへ移行する。このモードでは,三角形ボタンの長押し前に選択されていたcpi設定の値が本体底面の液晶パネルに表示され,それを見ながらスクロールホイールを回転させることで,設定を1cpi刻みで変更できる。ホイールを高速で回転させると数十,数百cpi単位での変更も可能だ。

三角ボタンを長押しすると,そのときのプロファイル名(※プロファイルについては後述,デフォルトは「default」)が表示され,その後,長押し前に選択されていた「High」「Low」いずれかの表示とともにcpi設定値が表示される。変更後は再度三角形ボタンを押すと,「Saved」と表示され,変更内容がマウスに保存される
SteelSeries SteelSeries SteelSeries

 このとき重要なのは,cpi設定変更がマウスだけで完結する点だ。前提となる話をしておくと,マウスポインタの動きを規定するのは,マウス側のcpi設定とOS側に用意されたマウスのポインタ速度設定,そしてゲーム内のマウス感度設定である。そのため,OSとゲーム側の設定をデフォルトにして,Ikari Laser側で設定を行うようにしておけば,大会やイベントなどで「その日初めて触れるPC」においても,Ikari Laserを接続するだけで,普段どおりのプレイ環境が(少なくともマウスに関しては)手に入るのだ。ゲーム側で用意される,ときに非常に細かな感度設定を弄ったり,マウス側の設定を変更するためにドライバソフトをインストールしたりといった手間がかからないのは,大きなメリットといえる。

スクロールホイールの回転速度に合わせて動きの幅が変わるので,1〜3200cpiの範囲で好きな値に設定する。難しいことはなにもない
SteelSeries SteelSeries SteelSeries

 大会やイベントに参加しない(多くの)プレイヤーにとっても,この仕様には意味がある。マウスのドライバソフトが提供する設定項目では“刻み”が数十,数百という大きな単位だったり,センシティビティに関連する設定項目が多かったりして分かりにくいが,Ikari Laserの場合,OSとゲーム側の設定をデフォルトにしておけば,あとはマウスから設定するだけだからだ。しかも,ゲーム中であろうといつでも1cpi単位で変更できるので,「ちょっと上げたい/下げたい」というニーズにも対応できる。最初は「いったい幾つに指定しておけばいいんだ」と迷うかもしれないが,時間をかけて少しずつ設定を詰めていけるので,今までのおおざっぱなセンシティビティ設定に不満や物足りなさを感じていた人には,大いに意味がある。

「SENSITIVITY SETTINGS」タブの使い方は大枠でIkari Opticalと同じ。設定後は「Apply to mouse」をクリックするとマウス側に反映される
SteelSeries
 なおcpi設定は,製品に付属するCD-ROMからセットアップすると利用可能な,ソフトウェアベースのマウス設定変更用ツールからも変更できる。Windowsに常駐せず,マウスの設定を変更するときだけ起動することになる同ツールはIkari Opticalにも用意されていたが,同製品の場合,cpi設定を行える「SENSITIVITY SETTINGS」タブで行えるのは「3パターンの組み合わせから選ぶ」ことだけだった。これに対してIkari Laserの場合,「High」と「Low」のそれぞれに,1〜3200cpiの中から好きな値を入力できるようになっている。ひとまず同ツールから大まかに設定しておいて,ゲームをプレイしながら自分にマッチする値まで追い込んでいく使い方が理想的だろう。「1cpi刻み」という点にデジタル的な取っつきにくさやハードルの高さを感じるかもしれないが,使ってみるとむしろ直感的に操作可能で,実に便利だった。


キーバインド機能もしっかり対応

「FreeMove」は,存在することに意義がある


 ところで,設定変更用ツールの見た目がIkari Opticalのそれと比べて賑やかになっていることに気づいただろうか。Ikari Laserには,上位モデルならではの機能「BUTTON SETTINGS」と「FREEMOVE」が追加され,タブも増えている。

 「BUTTON SETTINGS」は,マクロを兼ね備えたキーバインド機能で,[Ctrl]や[Shift]といったキーや,複数キーの同時押し,あるいは最大五つのキー操作を記録して,左右メインボタンとスクロールホイールボタン,前後サイドボタンの計5ボタンへ登録できる。Ikari Opticalにはこの機能がなく,せっかくの良質なサイドボタンを生かせない場合があったが,Ikari Laserでは「ゲームから認識されなかったら,キーを登録しておく」ことで回避できるようになっているわけだ。これはサイドボタンを多用する筆者としては大いに歓迎したい。

「BUTTON SETTINGS」の設定に当たっては,タブ以下に用意されたプルダウンメニューからキーの名称を選ぶだけ。マクロを登録したいときは「Macro」を選択してから[REC]ボタンをクリック,入力フォーム内でキー操作。その後([REC]を押すと表示が変わる)[STOP]ボタンを押せばいい。必要に応じて[EDIT]ボタンを押せば,Delay(ディレイ,遅延のこと。最大99999ms)時間などの編集も可能で,完成したら[Apply to mouse]ボタンを押せば,即座にマウスへ反映される
SteelSeries

 なお,マクロ登録周りは可もなく不可もなくといった印象。FPSをプレイするぶんには単一キー設定で十分なため気にならないが,RTSやRPGでは,ことによると「最大5キー」という制約がマイナスに作用するかもしれない。

SteelSeries
Ikari Opticalではサイドボタンが認識されなかった「サドンアタック」。Ikari Laserのサイドボタンに[Ctrl]キーを割り当てると,問題なく認識され,もちろんゲームでも正常に利用できた
SteelSeries
Ikari Opticalではサイドボタンが「MOUSE3」「MOUSE4」と認識されるゲームでも,任意のキーを割り当てれば,そのキーで認識される。画面は「Team Fortress 2」でサイドボタンに[Ctrl]を割り当てた例

 もう一つのタブ「FREEMOVE」は,「SteelSeries FreeMove」(以下,FreeMove)機能の設定用タブだ。FreeMoveとはあまり耳馴染みのない名称だが,一言でまとめるなら「マウスの直線補正度合い」を調整する機能である。
 人間の手でマウスを動かすとき,意識して直線を引こうと思っても実際には“ぶれ”が生じてしまい,きちんとした直線を引くのは難しい。そのため,たいていのマウスではある程度の補正を行って(≒“ぶれ”を吸収して),ユーザーが引こうとした線に近づけようとしているのだが,これを「直線補正」という。この直線補正,聞こえはいいのだが,極論すればユーザーの操作に反した処理をマウス側が勝手に行うわけで,FPSにおける照準操作では,違和感が残る可能性もある。市販のマウスにおける直線補正の度合いはまちまちで,もちろん変更できるような製品もなかったため,読者の中には「なんとなく自分の意図どおり動いてくれるから」と,(結果として)補正の少ない製品を選んでいた人もいるのではなかろうか。

「FREEMOVE」タブ。左端が直線補正無効の「Free」,右端「Straight」では,最大の直線補正がかかる
SteelSeries
 FreeMoveで設定できるのは,まさにこの,これまでは変更できなかった部分である。直線補正の有効範囲は無効〜最大の7段階。「変更することで操作感がまったく異なる」とまではいえないものの,直線補正の少ない(※補正がないという意見もある)「Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0」(以下,MSIE3.0)を使ってきた筆者はやはり無効時が最もしっくり来たので,違いはあるはずだ。
 もちろん補正が効いたほうが使いやすいという人はいるだろうが,世界的に有名なプロゲーマーの多くは直線補正が無効になることを望んでいる模様。どんなに細かいレベルでも自分の意図通り動作しないというのは大きなデメリット,ということなのだろう。

3200cpi設定時に,ゲームをプレイしているときと同じような動きで勢いよくマウスを横に動かしてみた例。左が「Free」に振ったとき,右が「Straight」に振ったときの結果だ。毎回同じ結果になるわけではないが「Free」よりも「Straight」のほうが,直線部分は明らかに多くなる
SteelSeries SteelSeries

左上に示したのは「Free」に振った状態のIkari Laserで,右上はMSIE3.0。下段は左がIkari Optical,右がRazer Diamondback 3Gだ。同じ動きを繰り返したつもりだが,マウスポインタの動作はここまで違う
SteelSeries SteelSeries
SteelSeries SteelSeries

[Get More]をクリックすると,欧州を中心とした有名クランのプロゲーマーがズラリ。cpi設定は人それぞれだったりして興味深い。「Counter-Strike」プレイヤーは,得意武器を参考に探すのが便利かも
SteelSeries
 なお,ソフトウェアツールから設定できる3機能はすべて,ツール上部に用意された[Save]ボタンをクリックすると,その時点における設定内容を「Profile」としてHDDなどに保存できる。ここまでの説明からピンときている人も多いと思われるが,Ikari Laser本体に保存できるプロファイルは1種類だけなので,ゲームごとに細かくキーバインド設定などを切り替えている場合は,マメに保存しておくと便利だ。
 ところで「Profile」には面白い試みが用意されており,[Get more]ボタンをクリックするとSteelSeries公式Webサイトが開き,世界的なプロゲーマー達が実際に使っているプロファイルをダウンロードできる。自分がよくプレイしているタイトルで有名なプレイヤーの名前を見つけたら,キーバインドやcpi設定,FreeMove設定を参考にすると面白いはずだ。

ダウンロードしたプロファイルは,[Import]ボタンから取り込むと,以後は(自分で設定したものとの間で)簡単に切り替えられるようになる。自分の好きなプロゲーマーの設定をベースに微調整をするのもいい
SteelSeries


基本的にはOpticalと大差のない操作感だが

リフトオフディスタンスの短さは目を引く


 機能評価が終わったところで,実際の使用感評価に入ろう。テスト環境はのとおりで,Ikari Opticalのときと変わっていない。


Ikari Laserのスペックシートに「フレームレート」はなく,替わりに40000samples/sという「サンプル処理量」が記載されているが,この数値は体感できなかった
SteelSeries
 さて,マウスの形状が同じということもあり,同じcpi設定でテストする限り,Ikari LaserとIkari Opticalの間にそう大きな違いはない。通常のゲームプレイ時には行わないような,極端に速いスピードで動かしてもポインタが動いたり,実際の動作とマウスカーソルの動きに違いが生じたりといったこともなく,少なくとも通常のゲームプレイの範疇において,レーザーセンサーを搭載することのネガティブな面は出てこない安心感はあった。
 今回は「Unreal Tournament 3」「Counter-Strike 1.6」「Team Fortress2」「サドンアタック」で,cpiの設定を変更したり,マウスパッドを変えたりしながらプレイしてみたが,やはりおかしな挙動はない。ユーザーコミュニティの意見を当たってみるに,一部のマウスパッドと相性問題が出ているようなので注意は必要かもしれないが,少なくとも今回テストしたマウスパッドでは問題のない挙動を示していた。

SteelSeries
 また,マウスを持ち上げたときにセンサーが反応しなくなる距離を示す「リフトオフディスタンス」(Lift-off distance)については,SteelSeries公式発表どおりの1.8mmを,今回試用したすべてのサーフェスで示した。さすがに1.0mmまで短くすると,布素材の「SteelPad QcK mass」と「FatPad」で反応してしまったが,2mm以下で反応しなくなるというのは十分に優秀といえる。リフトオフディスタンスにこだわっている人がどれくらいいるのかについては議論の余地があるものの,「これまでリフトオフディスタンスの短いマウスを使っていた人が移行しても違和感のないレベルにある」とはいえそうだ。


価格の高さが人を選ぶのは本当に残念だが

総合的な完成度はこれまでで最も高い


製品ボックス
SteelSeries
 Ikari Opticalのレビューで評したように,形状やボタンの品質はよくできている。それに加えて,Ikari Opticalで物足りなさを感じた機能面ではキーバインド機能を実装し,さらには予想以上に使い勝手のいいcpi調節機能,これまでほとんど注目されてこなかった直線補正周りへの対応,優秀なリフトオフディスタンスなどを総合するに,Ikari Opticalをベースに,より完成度が高められた製品だというのが素直な感想だ。
 一方,実勢価格が1万3500円前後と,Ikari Opticalに輪をかけて高額な点については,コストパフォーマンスという観点から,どうしても大きく減点せざるを得ない。

 結果,「自分専用のフルオーダーメイドマウス」を100点としたときの点数を与えると,Ikari Laserのスコアは87点となる。Ikari Opticalについて筆者は「価格や機能面を度外視して,純粋にハードウェアの完成度だけで採点すれば,歴代最高点を与えられる」と述べたが,Ikari Laserはそれを明らかに上回っている。
 Ikari Opticalよりも高い評価をしたうえで,価格面では大きく減点した格好だが,とにもかくにも価格が最大のハードルだ。Ikari Opticalと比べても5000円程度高価で,間違いなく人を選ぶだろうが,品質も間違いなく高い。購入を検討していた人は,Ikari Opticalのレビューとよく見比べてから,二者択一をしてもらえればと思う。
  • 関連タイトル:

    SteelSeries

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