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DirectX 11が加速するゲームの進化〜AMD,新世代DirectXのポイントとメリットを解説
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製品概要や,パフォーマンスは別記事を参照してもらうとして,本稿では,DirectX 11の部分に絞って紹介していきたい。
→[レビュー]「ATI Radeon HD 5870」レビュー。世界初のDirectX 11カードは「速い」だけに留まらない
→[製品概要]AMD,世界初のDX11 GPU「ATI Radeon HD 5800」を発表。HD 4800の大幅な進化形
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DirectX 10は,リリース後もいっこうに対応タイトルが登場しないことで,ある意味注目を集めたが,DirectX 11タイトルは,2009年第4四半期にも登場予定で。DirectX 10時代とは異なるスピードで移行が進むと,AMDは強調する。
ゲームのグラフィックス品質と
パフォーマンスを引き上げるDX11
その一例として,ゲームデベロッパのAMD側サポートチームを統括するNeal Robinson(ニール・ロビンソン)氏が披露したのが,オブジェクトごとに独立した半透明化処理を施すOrder-Independent Transparency(オーダーインディペンデント・トランスペアレンシー)によって,64層もの透過オブジェクトを重ねたロボットを動かすデモ,「Mech」(メック)だ。
従来のαブレンディングでは,透過オブジェクトの(視点から見た)前後関係が複雑になると,正確な描画ができなかったり,処理が遅くなったりしていた。これに対してDirectX 11のシェーダでは,バッファのランダムアクセスが可能になり,半透明オブジェクトを個別のバッファにレンダリングしておき,半透明ピクセルの重なり合いを1サイクルのシェーダパスで整理するA-Buffer風の処理ができるようになったため,複雑な透過オブジェクトの描画も高速に行えるようになる。この技術を使えば,より自然な炎や水面,草木,枝葉などの表現が可能となり,ゲームの環境表現をよりリッチなものにできると,Robinson氏はアピールする。
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![]() レンダー・ポストプロセッシングを使ったシャドウレンダリングの例。DirectX 11では影の輪郭がぼけて,より自然な影に近づいているのが分かる |
![]() DirectX 11では,16bitハイダイナミックレンジテクスチャを最大で6分の1に圧縮できるようになり,ビジュアルクオリティの向上に役立っている |
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Rebellionが開発し,Sega of Americaからリリースされる予定になっているAliens vs. Predatorでは,キャラクターや背景描写にテッセレーションが採用され,より緻密な表現を実現するとのこと。また,光の反射などの環境光処理やシャドウレンダリングにDirectComputeを用いるなど,グラフィックス品質の向上に当たって,DirectX 11の新機能が積極的に活用されている。
![]() Aliens vs. PredatorのDirectX 11周りについて語るRebellionのChris Kingsley氏 |
![]() Aliens vs. Predatorでは,背景描画にもテッセレーションが効果的に用いられる |
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ちなみに,開発&販売元であるCodemastersでは,DiRT2で,DirectX 11に対応したベンチマークモードを搭載する計画を持っているそうなので,年末以降,最新グラフィックスシステムの性能評価用リファレンスタイトルとなる可能性もある。
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氏は,ATI Radeon HD 5000シリーズを「DirectX 11開発プラットフォーム」として2009年6月に提供を開始したこと(関連記事)も,Windows 7&DirectX 11の登場後,すぐに対応タイトルが市場投入されるきっかけになったと自画自賛していたが,確かに,その側面は否定できないだろう。また,DirectX 11がWindows Vistaでもサポートされるため,より多くのPCで性能や3D描画品質の向上を図れるというのも,ゲームデベロッパ側の対応を後押ししたようだ。
DirectComputeとOpenCLが
ゲーム物理やAIも加速!?
事前発表会で登壇した同社のDavid Hoff氏は,「デベロッパはかねてから“オープンスタンダード”を求めており,特定のベンダーが自社製品のために立ち上げた規格は,ことごとくベンダーに依存しないオープンスタンダードに置き換えられてきた」として,「OpenCLとDirectX 11がCUDAを置き換えることになる」と宣言。続けて,オープンソースのゲーム物理ライブラリで,ゲームコンソールの物理エンジンとしても定評がある「Bullet Physics Library」を,OpenCLベースの物理演算環境としてサポートすると表明するとともに,Pixelux Entertainmentとも戦略的パートナーシップを結び,OpenCLベースの並列コンピューティング環境を整備していくとも発表した。NVIDIAのCUDAを,オープンスタンダードで囲い込む戦略だ。
AMDは,CUDAからの乗り換えを促すプログラミングコンテストも開催する意向で,ゲーム物理や並列コンピューティングで先行するNVIDIAを,業界スタンダードという武器で,追い落としたい考えを隠さない。
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ただ,AMDがようやくゲーム物理に本格的な第一歩を踏み出したことで,ゲームタイトルの進化が加速すると話すゲーム業界関係者が,事前説明会の会場に多数見受けられたのも確かだ。ここ数世代,ゲームデベロッパとあまり良好な関係を築いて来られなかったAMDが,どれだけ巻き返すかに,同社のDirectX 11時代における成否はかかっているといっていいだろう。
- 関連タイトル:
DirectX
- 関連タイトル:
ATI Radeon HD 5800
- この記事のURL:
(C)2009 Advanced Micro Devices, Inc.
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