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4Gamerアンケート集計,ハードウェア&OS編――読者はこんなPCを使っている
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印刷2008/02/19 12:00

企画記事

4Gamerアンケート集計,ハードウェア&OS編――読者はこんなPCを使っている

 2007年12月〜2008年1月にかけて行われた,毎年恒例の「4Gamer年末特大プレゼント」。その詳細なアンケート結果は2008年2月15日の記事でお伝えしたほか,少々突っ込んだ分析については18日の記事でお伝えしているのでぜひチェックしてほしい。

※オンラインゲームプレイヤーに関する考察記事は「こちら」からどうぞ
※項目ごとの相関を分析した記事は「こちら」からどうぞ


 ただ,先の2記事は基本的にゲームタイトルを中心としたもの。「そういえば,ハードウェアやOSについても答えさせられたけど,あれはどうなったのさ?」と思っている人もいるだろう。そこで,ハードウェアとOSに関する部分を抜き出して,ざっとまとめてみようではないかというのが,本稿の趣旨である。前の記事にもあったように,明らかな矛盾のあるデータ――「32bit版Windows Vistaを使っているが,Service Pack 1が出たらWindows Vistaへ移行したい」など――を省いたうえで,有効と思われるデータを基に少しばかり論じてみたい。


4Gamer読者はかなりのハイエンド指向?

メインメモリ容量は2GB以上が標準に


●ゲーム用に利用しているPCの種類

 というわけで,まずはどんなPCでゲームをプレイしているのかを,4Gamerのハードウェア関連記事では珍しい円グラフを使ってまとめてみた(グラフ1)。
 ご覧のとおり,ゲーム用PCに限っていえば,4Gamer読者のPC自作率は5割を超える。また,それに続いてはグラフィックスカードの搭載が当たり前となる「ゲーマー向けデスクトップPC」で,この2項目の合計が全体の4分の3以上を占める点は,大いに注目したい。PCのスペックがゲームプレイにおいていかに重要かを,読者の多くが認識していることの証左といえそうだ。
 一方,ノートPCでゲームをプレイしている人の割合はわずか6%。その内訳をチェックしてみると,7割以上が30歳未満となる。とくに大学生,高校生が多くを占めているため,「今後若い世代を中心に,ゲーム用途でのノートPCが普及する可能性はある」と論じることは不可能ではない。しかし2007年末時点のゲーム用PCは,グラフィックスカードを装着するタイプのデスクトップ機が間違いなく主流である。

画像集#002のサムネイル/4Gamerアンケート集計,ハードウェア&OS編――読者はこんなPCを使っている

●利用しているCPUの種類

 続いてはパーツ単位の分析だが,読者がゲーム用PCで使っているCPUについて回答してもらった結果をまとめたのがグラフ2になる。閾値を100(名)とし,そこに到達しなかったものは「そのほか」としてざっくりひとまとめにしてあるが,上位クラスのCore 2 Duoを利用している人が4人に1人,一方Pentium 4使いが5人に1人と,CPUスペックに関しては大きく2極化が進んでいるといっていい。
 ちなみにメーカー別シェアではIntelが76.8%,AMDが20.9%(※「分からない」人などもいるので,足しても100%にはなりません)。ゲーム用の高性能CPUとして通用していた時期が長かったこともあってか,Athlon 64ファミリーはかなり健闘している印象を受ける。なお,「そのほか」扱いとなるPhenom 9000シリーズの実ユーザー数は67名だった。……意外と多い?

画像集#003のサムネイル/4Gamerアンケート集計,ハードウェア&OS編――読者はこんなPCを使っている

●利用しているメインメモリの容量

 メインメモリ容量に関しては,15日の記事から「PCが搭載するメインメモリの容量は多そう」な気配を見て取れたが,それを裏付けるのがグラフ3である。2GB以上4GB未満が全体の過半数を超えており,メモリモジュール価格の下落が,ゲーム用PCのメインメモリ容量増強に大きく寄与しているのを見て取れる。

画像集#004のサムネイル/4Gamerアンケート集計,ハードウェア&OS編――読者はこんなPCを使っている

●利用しているGPUの種類

 お次はGPUだ。ここでもCPUと同じく,閾値を100として,それに満たない項目を「そのほか」にまとめたとあらかじめお断りしつつ,グラフ4を見ていきたい。
 まず目に留まるのは,GeForce 7900/7800とGeForce 8800,つまりGeForce 7/8世代のハイエンドが全体の3分の1を占めていることだ。さすがに2008年2月基準で「GeForce 7800 GS」などをハイエンドと断じるには抵抗があるものの,少なくとも,決して低くない性能のGPUを3人に1人が利用しているわけで,さすがはPCゲームサイトの読者といったところだろう。「GeForce 8800 GTX」やグラフィックスメモリ640/320MB版「GeForce 8800 GTS」を搭載するカードがそれほど爆発的に売れたという記憶はないにもかかわらず,GeFoce 8800シリーズが2番手につけたという結果からは,2007年末に登場した「GeForce 8800 GT」の衝撃を感じずにはいられない。
 もちろん「GeForce 8800 GTXなどが1年以上に亘って継続的に売れてきた」という可能性は否定できないが,同じくコストパフォーマンスの高さをウリにして登場してきたATI Radeon HD 3800シリーズが,販売期間の短さや,2007年末の品不足をものともせずに1.7%のシェアを獲得している点は見逃せないところ。このあたりも加味すると,2007年後半に,4Gamer読者の少なくない数が,GPUのアップグレードを行った可能性を指摘できる。

 それにしても,GeForceファミリーのシェアは圧倒的だ。上位5シリーズで全体の6割超。ATI Radeon派の最大派閥がATI Radeon 9000シリーズのユーザーで,しかもその数はグラフィックス機能統合型チップセットのユーザー以下というのと比べると,インパクトが大きい。メーカー別シェアではNVIDIAが75.4%,AMDが15.7%(※そのほかのGPUやグラフィックス機能統合型チップセットを利用する人などが存在するため,足しても100%にはなりません)で,やはりゲーム用GPUとして明確に位置づけられるGeForceの強さが際立っている。DirectX 10.1対応GPUを持つAMDの巻き返しに期待したい。

画像集#005のサムネイル/4Gamerアンケート集計,ハードウェア&OS編――読者はこんなPCを使っている

●利用しているグラフィックスカードの接続インタフェース

 ちなみに,グラフィックスカードの接続インタフェースは,全体の3分の2がPCI Expressへ移行している(グラフ5)。AGPは「まだ18%もいる」とも取れるし,「もはや2割にも満たない」ともいえる微妙な割合だが,新製品の選択肢を考えても,AGPユーザーが移行しきるのは時間の問題かと思われる。

画像集#006のサムネイル/4Gamerアンケート集計,ハードウェア&OS編――読者はこんなPCを使っている


Windows XPのシェアは依然として85%超

ゲーマーは枯れたOSを好む


●利用しているOS

 個人的に最も注目していたのが,OSに関するアンケート項目だ。Windows Vistaのリリース後も4GamerのハードウェアレビューではWindows XPを利用し続けてきたが,あれから約1年。Service Pack 1も間もなく登場するWindows Vistaの読者内シェアが上がってくれば,テスト環境を大幅に見直す必要があるからである。

 だが,結論からいうと心配は杞憂に終わった(?)。読者が利用するOSは依然としてWindows XPが主流だったからだ(グラフ6)。そのシェアは約86%であり,64bit版を利用する人を含めても全体の11%に留まった,Windows Vistaとの差は圧倒的だ。(アンケートデータを公開していないが)2007年夏に行った「特大プレゼント」の時点から,割合はほとんど変わっておらず,「Windows Vistaの発売からほどなく移行した人を除くと,ほぼ全員が“旧世代”のOSに留まっている」現実が窺える。

画像集#007のサムネイル/4Gamerアンケート集計,ハードウェア&OS編――読者はこんなPCを使っている

●Windows Vista未導入の人の移行スケジュール

 Windows Vista未導入の人に,いつ移行する予定かを尋ね,その結果のうち,Windows 9x〜XPユーザーの回答をまとめたのがグラフ7である。「とくに移行する予定はない」人が全体の5割近くに上る一方,残りの5割が「いつか移行することになる」と考えており,潜在的なWindows Vista導入予定ユーザーは案外多いように見える。

 ただ,その内訳を見てみると,Service Pack 1に合わせてアップグレード予定とする比較的積極的な層は,Windows 9x〜XPユーザーの7%強に留まる。アプリケーションの互換性向上や,DirectX 10世代のキラータイトルの登場といった,“いつ来るとは言えない未来”を待つ人も多く,いまWindows Vistaより前の世代のWindowsを利用している人が,近い将来に移行する気配はあまりない。もっといえば,ゲームプラットフォームとしてのWindows Vistaは,ゲーマーに対して十分なメリットを提示できていない印象だ。
 2008年3月のService Pack 1一般公開などを受けて,2008年夏のアンケート結果がどうなるのか今からとても楽しみだが,この結果と,「読者の環境になるべく近いシステムでテストを行う」というスタンスとを照らし合わせるに,4Gamerのハードウェアベンチマーク環境は,まだしばらくWindows XPベースに留めておく必要があるだろう。

画像集#008のサムネイル/4Gamerアンケート集計,ハードウェア&OS編――読者はこんなPCを使っている


 以上,「少しばかり」にしてはやや長くなってしまったが,こうして整理してみると,4Gamer読者の平均的なPC環境が見えてくる。乱暴にまとめるなら「OSはWindows XP,GPUはGeForceが定番で,メインメモリ容量は2GBが標準。システムとしては,PCI Express世代初期のものを使い続けている人と,最新の高性能CPUベースのものを使っている人とで2極化している」といったところか。ゲーマー向けPCを購入したり,ゲーム用PC自作にチャレンジしたりする場合には,ぜひヒントにしてもらえれば幸いだ。
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