新しいサービスが始まってやがて消え,また消えて始まるを繰り返すMMORPG。そんな状況の中で,サクセスが運営中の「ガディウス」は,今年の10月10日でなんとサービス開始から5周年を迎えた。最近サービスの始まった数々のタイトルと比較して,けして派手とはいえないガディウスが,なぜここまでプレイヤーに親しまれ,長期間続いているのか? 5周年を記念して行われているキャンペーンの紹介と併せ,前後編2回にわたって探っていこう。
自由度の高さを示す魅力の一つが,プレイヤーキャラの個性がつけやすいシステムだ。
約20億通りの組み合わせが可能だというガディウスのキャラクター設定。この写真から,まったく同じ見かけのキャラを見つけられた人は表彰もの。ちなみにこれは,実際にプレイしている人に集まってもらって撮影した一枚だ
キャラクターの髪型は男女ともに20種類以上の中から選択可能で,持ち歩く装備もキャラクターの外観に反映される。さらには髪の毛や装備の色も変えられるので,その組み合わせはなんと20億通りを軽く超える計算になる。あなたが町で見かけるキャラクターには,一人として同じ外見のものはないはずだ。
これはキャラクターの外観に限った話だけではない。キャラクターメイキングの際にプレイヤーはまず職業を選択することになるが,ベースとなる主職業が「戦士」「剣闘士」「盗賊」「魔法使い」「聖職者」の五つのうちから選択できるうえ,それらの職業に「裁縫師」「鍛冶屋」「錬金術師」「バード」という四つの副業(および一部の主職業)から任意のものを組み合わせることができるのだ。主職業の選び方によっては選択できない副業もあるのだが,その組み合わせは合計で30通り。成長システムは「レベル」+「スキル」+「ポイント」制となっており,意図的に合わせるなどしない限り,外見同様,これらがまったく同じキャラクターも,ほぼ皆無だろう。
また,キャラメイク時に,そのキャラクターが二つの国家,TAFERI(タペリ)とVELK(ベルク)のどちらに所属するかも選ぶこととなるのだが,その二つの国は戦争状態にある。したがって,敵国のキャラクターに関しては,戦って殺してしまってもまったくペナルティを課せられないというのも大きな特徴として挙げられるだろう。MMOの醍醐味の一つといえるPvPを心おきなくできるシステムになっているのだ。
と,そんな風に書くと「ガディウスは大変血生臭いゲームか?」と思われてしまうかもしれない。だが,実際のところは使いやすく読みやすいチャット画面のおかげもあり,プレイヤー同士で楽しく雑談している光景があちらこちらで見られる。もちろん,殺伐とした世界は好まない,という人のためにプレイヤーキルが不可のサーバーも用意されており,こういう部分でも,自分の嗜好に合わせた選択ができるのだ。
最近の2DのMMORPGでは“カワイイ”系のグラフィックスが多いが,ガディウスは,それらとはちょっと異なる独特の味わいを持っている。戦闘の方法はいわゆる“クリックタイプ”で,ビギナーでも迷うことなく戦えるはず。とはいえ,魔法とモンスターの移動特性を利用し,プレイヤーキャラがモンスターの四方を囲んで動けなくする“ボックス”戦法なども使え,見た目のシンプルさ以上に戦略性は高い。逆にソロで狩りをするときなどは,敵に囲まれたりしないように十分注意を払う必要がある。
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