ゲーム中の基本的な操作方法は,カーソルキーで移動,「C」でジャンプ,「X」で通常攻撃,「Z」で特殊攻撃となる。さらに「1」〜「6」キーにポーションなどの消耗品,「A」「S」「D」「F」「G」「H」にスキルのショートカット登録を行える。
本作に登場するスキルは,合計で数百という膨大な種類があり,これの使い分けがポイントとなってくる。まずスキルには,大きく分けて“習得後は自動的に効果を発揮するタイプ”と,“キー入力で発動させるタイプ”の2通りがある。このキー入力の中には,格闘ゲームさながらのコマンド入力式もあるのだ。スキルの使用時にはマジックポイントを消費し,また使用後はクールダウン時間も発生する。各スキルはレベルアップが可能で,成長させることで効果はより高くなる。
新たなスキルの習得や,スキルレベルを上げるときは,モンスターを倒すことで獲得できる「スキルポイント」が必要となる。さまざまなスキルの中から自分に合ったものを見つけ,ポイントを注いでレベルアップさせていくのである。同じキャラクターでも,アイテムやスキルによって多彩な育成方法があるのだ。
これらの情報を踏まえたうえで,本作に登場する三つのキャラクターの主な特徴と,序盤で習得できるスキルをそれぞれ紹介していこう。
■戦闘系スキル
スキル名称 | コマンド | 効果 |
バックステップ | ←← | 少し後ろに跳んで敵の攻撃を避ける |
キャンセルバックステップ | | 基本攻撃をキャンセルしてバックステップを行う |
キャンセルアイテム投擲 | | 基本攻撃をキャンセルして投擲アイテムを使う |
跳躍 | | 一定時間,ジャンプ力が20%上昇する |
古代の記憶 | | 一定時間,知能のステータスが上昇する |
投擲マスタリー | | 投擲武器を使用する際の攻撃力が上昇する。武器使用の度にMP消費する |
バックアタック | | 敵を背後から攻撃した際の,クリティカルヒットの発生率が上昇する |
不屈の闘志 | | 一定時間,スキルキャスト中に攻撃を受けても一定確率で中断されなくなる |
クリティカル・ヒット | | 精神を集中し,クリティカルヒットの発生率を上昇させる |
■非戦闘系スキル
スキル名称 | コマンド | 効果 |
※細工 | パッシブ | 細工技術が必要なアイテム合成を行う |
※裁縫 (鬼剣士・格闘家のみ) | パッシブ | 裁縫技術が必要なアイテム合成を行う |
※科学 | パッシブ | 科学技術が必要なアイテム合成を行う |
※重甲マスタリー (鬼剣士のみ) | パッシブ | 重甲系の装備を着用時に,物理防御力,MP回復速度,攻撃速度が増加し,キャストタイムが短縮される |
※軽甲マスタリー (格闘家のみ) | パッシブ | 軽甲系の装備を着用時に,力とヒットリカバリーが増加する |
※レザーマスタリー (ガンナーのみ) | パッシブ | レザー系の装備を着用時に,攻撃速度,クリティカルヒット発生率が増加する |
※アイテム解体 | パッシブ | アイテムを解体し,素材品として得られる |
・コマンド欄が記載されていないスキルは,スキルを登録したボタンを押すことで発動
・※印のスキルはキャラクターが最初から習得済
・非戦闘系のスキルはパッシブタイプ(必要時に自動使用)
注:本稿はβバージョンを元に執筆しており,スキル仕様は今後一部変わる可能性があります
では,実際にゲームを始めてみよう。
ゲームの基本的な流れとしては,まず街のエリアで仲間を募ったりアイテムやスキルを揃えたりといった,準備作業全般を行う。そして複数あるダンジョンの中から,自分のレベルに合った場所を見つけて,冒険へと繰り出すわけだ。これらの冒険用エリアは膨大な種類があるが,最初から選べるのはあまり多くない。ある程度クリアすることで,新たな冒険用エリアの舞台が開かれる,というわけ。
先ほども述べたが,冒険用エリアでのプレイは,ゲーセンなどで慣れ親しんだ横スクロール型のアクションゲームそのものといってよい。ステージ内には多数のモンスターがいて,これらを全滅させると,上下左右方向に隣接した別の部屋(ステージ)へと行けるようになる。そうやってエリア内を探索し,ボスモンスターを探し出して,これを無事に倒すとクリアだ。クリアすると,お金やアイテムといったクリアボーナスがもらえる。
戦闘を経ることで,キャラクターは次第に経験値を溜め,レベルアップしていく。またモンスターを倒すと,先述したスキルポイントやお金,アイテムといった戦利品も獲得できる。戦利品を街に持ち帰れば,NPCショップに買い取ってもらったり,新たなスキルを習得できたりと,このあたりは一般的なオンラインRPGと同じ展開だ。少しずつ,そして着実にキャラクターを育成させていこう。
また街の中では,多くのNPCからクエストを依頼される。これらは3種類まで同時に引き受けられ,クリアすることでさまざまな報酬をもらえる。その内容は,「***を倒す」や「***を10個集めてくる」という,MMORPGらしい単純なものばかりではなく,さすがベースがアクションゲームだけあり「エリアをほぼ無傷でクリアしてこい」といったユニークなものも用意されている。これらのクエストを中心にプレイしていけば,その過程でキャラクターも成長していき,新たなエリアへと挑戦できるようにもなるだろう。
アラド戦記では,最初に選択できるキャラクターは現時点(2006年5月1日)では3種類だが,育てていくことでクラスチェンジを行えるようになる。これはキャラクター育成における最大の分岐路。三つのキャラクターにはそれぞれ4種類ずつの転職クラスが用意されており,どれもかなり個性的である。
転職は結構ハイレベルな要素なので,ゲーム開始直後に行えるわけではないが,あらかじめ知っておくとプレイの指針となるだろう。ここでは,それらの転職クラスの概要をざっと紹介していこう。自分にとってプレイしやすいスキルを見つけたならば,その方面に特化した転職クラスに注目するとよいだろう。
鬼神の呪いを断ち切り,自らの力で生きることを選んだ剣士。すべてのタイプの武器に秀でており,それらの中でも「光剣」を操えるのはウェポンマスターだけ。また敵からの攻撃を一定確率で自動的に防御する「オートガード」スキルの習得が可能。
消滅を司る神「カザン」に支配され,理性を失ってしまった狂鬼剣士。「暴走モード」の発動時は攻撃力が大幅にアップする代わりに,防御力が落ちてしまう。瀕死のときHPを回復させる,「ダイハード」などのスキルを習得できる。
鬼神の魅力に取り憑かれ,片手の鎖を解き放ってしまった鬼剣士。鬼神と同化したため,闇属性攻撃への抵抗力が極めて高い。さらに,鬼神にちなんだスキルを数多く習得できるようになる。
呪いによって視力を失ってしまった剣士。「ウェーブ」と呼ばれる波動を利用したスキルに秀でており,近接攻撃が得意だった鬼剣士とは異なり遠距離攻撃が得意。またプレートメイル系も装備が可能。
格闘家のスキルジャンルの一つである,「念」の力を大幅に引き出したジョブ。念はさまざまな用途に活用でき,明属性の攻撃や,味方メンバーへのダメージを減らす防御壁などがある。どちらかというと支援系のスキルが得意といえよう。
実戦的な戦いの技術を追求した格闘家。倒れた敵に乗りかかりマウント攻撃を行うなど,勝つために手段を選ばない姿は喧嘩屋そのもの。クロー系に代表される,刃の付いた武器の扱いに長けており,これに毒を塗ることでさらにパワーアップする。
身体を強化するために長い年月を要した,正統派の格闘家。基本攻撃面のダメージはトップクラスで,奇策は行えないもののオーソドックスな戦い方を最も得意とする。得意な武器は拳闘グローブ。
投げ技のスペシャリストに進化した格闘家。スープレックスのみならず,スパイア,クラッシュなどの豊富なスープレックス投げ技を習得できる。敵を振り回し周囲にダメージを与えるなど,見た目も豪快な技が揃っている。
生き延びるための技術を追求したガンナー。どのような姿勢からでも射撃を行え,しかもその動作は最も素早い。基本的にガンナーは接近戦が苦手だが,足技のスキルを強化してこれを克服している。
銃そのものよりも,さまざまなサブウェポンの扱いに特化している。それらの中でも,ハンドキャノンは専用のマスタリースキルも用意されており,かなり奥が深い。またヘビーアーマー系の防具も装備できる。
ロボットや機械類を扱うための専門家。これらは戦場で組み立てることで,戦闘を支援してくれる頼もしい存在だ。それと,マップ上から火力支援を要請するためのスキルも習得可能である。
ガンナーからの転職の中ではオーソドックスなクラス。敵を凍らせたり,燃やしたりといった属性効果付きの弾丸を使い分ける。また「交差射撃」スキルによって広範囲への攻撃も可能だ。
ゲームセンターのアクションゲームらしさを追求しながら,ネットワークによる協力プレイや,RPG的な育成要素を貪欲に取り込んだ「アラド戦記」。現在こういった方向性のタイトルは意外と少なく,かつてのゲームファンを熱狂的に取り込めるポテンシャルを感じさせる。6月末からのオープンβテストに向けて着々と開発が進められているようなので,気になった読者はこれからの展開も要チェックだ。