「グラナド・エスパダ」最後のクローズドβテスト!
かなり“遊べる”クライアントでプレイ
エフェクトの種類も増えて,ますます興奮度の高まるGEの戦闘。MCCという独特のシステムとキャッチーなビジュアルを併せ持つ期待作だ |
MMORPG「グラナド・エスパダ」(以下,GE)の第3次クローズドβテスト「Progressive Test」(以下,β3)が,3月10日から行われている。韓国では現在オープンβテスト中で,かなり盛り上がっているようだが,テストフェイズが大詰めの日本でも,クローズドとはいえ,韓国に負けず劣らず日夜テスター達で賑わっている。
β3に参加しているのは,β2の参加者に,新規で集められた5000人を加えた数千名(正確な数字は明かされていない。これまでかなり狭き門だったことを考えると,関係者やメディアを含めて6000人程度だろうか)。韓国のβテストで,ある程度のブラッシュアップを経たクライアントを使用するとはいえ,日本のテスターもかなり多くの不具合レポートを送り,GEの仕上げに貢献している模様だ。
さてβ3は当初,3月10日から3月14日の5日間の予定だった。しかし,運営元のハンビットユビキタスエンターテインメント(HUE)は,テスト半ばで期間を大幅に延長すると発表し,最終的には,3月26日までテストが行われることになった。
というわけで原稿執筆時点(3月20日)もβ3の真っ最中なわけだが,参加できずに情報を待っている人もいるだろうし,ひとまず一通りの新情報をまとめてレポートしておきたい。早速,最新版GEのゲームの流れを見てみよう。
クライアントのインストールとパッチ適用を行ってログインすると,過去のテスト参加者にはお馴染みの,バラックモードの画面へ移動する。その後はβ2と同じように,まずはチュートリアルが……,と思っていたのだが,どうやら単純に操作方法をレクチャーする従来のチュートリアルはなくなったようだ。
代わりに用意されているのは,各インタフェースの使用方法やNPCとの会話方法,モンスターとの戦闘などを実践形式に学べるクエストだ。
初期状態で選べるキャラクターはファイター/マスケッティア/ウィザードの3種類のみ。しかも,今回から導入された概念である「MCCレベル」(1〜3)が初期状態では1なので,しばらくは1体のキャラクターで冒険しなければならない。
このMCCレベルは,チュートリアル用のクエストをクリアすることで上がっていく。それにしたがってスカウト,ウォーロックというクラスが段階的にアンロックされるとともに,使えるキャラクターも2体,3体と増えていく仕組みである。
ただこのチュートリアルクエスト,前述のとおり“実戦形式”となっているため,ちょっとした曲者だ。キャラクターを2体使えるようになるMCCレベル2までは,さほど強くないモンスターの討伐,アイテム宅配などの“お使い”ばかりなのだが,MCCレベル3のクエストになると,モンスターの徘徊するダンジョンの中ほどまで足を伸ばさなければならない。正攻法で挑むと,目的地にたどり着くのに,レベル20ぐらいは必要なのではないだろうか。
キャラクターがまだ2体しかいない状態なのに,それはちょっとイヤだ……ということか,ほとんどのテスターは,レベル上げもそこそこにダンジョンに突入。回復アイテムを使いまくりながら,脇目も振らずに目的地までダッシュして,クエストを終了していた。
筆者も同じく,レベル10前後のファイターでダッシュ。クエストをクリアしてMCCを3に上げたら,少しレベルの上がったファイターをあえて削除して,新たに3体のキャラクターを作った。GEは,チーム内のキャラクターのレベル差が埋まりにくい印象があるので,レベルを揃えて冒険を始めようというわけだ。
まずは新大陸開拓支援本部で,リンドン本部長に挨拶をして,冒険を始める。とりあえずはチュートリアルクエストをこなして,キャラクター3人を操作できるMCCレベル3の権利獲得を目指す |
ブラッシュアップの進む基本機能とインタフェース
いくつかの重要な基幹システムも実装に
リボルドウェの名物おじさん アンドレジャンジール氏も,冒険者にクエストを提供してくれるようになった。報酬は,自身が書き下ろした「ポーズガイド」。読めばキャラクターのポージングパターンが増えるので,案外重要だ |
日本でのテストは今回で3度め,韓国でのテストも合わせれば通算8度め(※)となるだけあって,クライアントの基本機能とインタフェースのブラッシュアップはかなり進んでいた。
※……韓国では最終クローズドβテスト「Final Test」が2度に分けて行われたため,現在も継続中のオープンβテストを合わせ,計5回のテストが行われている
例えばメニューアイコンは,これまでよりも大きくシンプルな図柄に変更されて,より直感的に分かるように。また各種戦闘モードの指定用アイコンなどは,アクティブなものがハイライト表示され,今キャラクターがどのモードで動いているのかをすぐに把握できるようになった。戦闘が多く忙しいGEでは,こういった直感に働きかけるインタフェースは重要だ。
どこかしら中途半端な印象だったオプション画面も,情報がキレイに整理されたのでかなり見やすい。今回実装された,アイテムやvis(通貨)のトレード用ウィンドウ,フレンドリスト表示やささやきチャットを提供するコミュニティウィンドウなどは,使い勝手の面で改善の余地はあるが,冒険するうえでの基本機能は一通り揃ったと言えるだろう。
チャットウィンドウは少しフォントが大きくなったぐらいで,全体チャットに党チャット,システム,告知といった構成は変わらない。Enterキーでアクティブになるオーソドックスなタイプだ。
この部分は,テストを重ねた割にはあまり進歩しておらず,アイテムを拾うたびに,またスキル発動によってアイテムを消費するたびにメッセージがダダダッと流れるので,正直あまり使えない。少なくとも,各モードのメッセージを適切にフィルタリングする機能は欲しいところである。
実際筆者は,多くのプレイヤーが一度に集まる討伐イベント,またはクエストに関して質問したい場合などでしかチャットを行わなかった。どうやら多くの参加者が同じ状況だったようで,戦場でも都市でも,“無言で行き交う人々”の割合がかなり多かったように思える。
せっかく手放し戦闘モードのある本作だけに,ここはぜひ渾身の力を入れてもらいたい。……と,テストなので一応要望を挟んでおこうと思う。
続いてβ3で実装された新システムについて,順番に解説していこう。
<家門と家門ポイント>
家門とは,以前からあるいわゆる“ファミリーネーム”である。キャラクターの名前の後ろにつく苗字のようなもので,「Gueed 4Gamer」とか「鬼編集者 4Gamer」のように所属を表し,プレイヤーをユニークに識別する。ちなみに筆者はキャラクター名に“Red”や“Blue”という,実にシンプルな名前をつけようとしたのだが,システムに“重複しています”と弾かれてしまった。
キャラクター名は“名前+家門”でユニークになるはずだから名前の重複はアリのような気もするが,これがダメってことは……いろいろ想像が膨らむところである。
この家門に付随するのが,「家門ポイント」である。
家門ポイントの初期値は900で,以降は主にクエストの報酬で得られる。現時点ではキャラクターの作成,バラック収容人数の拡張(初期は4人まで),NPCの雇用,党の設立などで消費する。キャラクターの作成コストはクラスによって異なり,ファイター,スカウト,ウィザードが300ポイントで,マスケッティアとウォーロックが500ポイント。バラックで作成したキャラクターを削除すると,かかったコストは返却されるので,キャラクターの作成/削除を繰り返しても問題はない。
ちなみに今回実装されたマップをぐるりと一通り冒険した時点で,筆者の家門ポイントは2万7000ぐらい。NPCの雇用には5000ポイント前後ぐらい,バラックの拡張には段階的に1000ポイントから最大では100万ポイントぐらいかかるらしい。家門ポイントの獲得方法は,クエストのほかにもあるのかもしれない。
<クエスト>
依頼された任務をこなすと,高価なアイテムがもらえたり,未踏破の地域に進めるようになったり,特定のNPCがプレイヤーキャラクターとして使用可能になったりする。
ほぼすべてのクエストで家門ポイントがもらえるのだが,現時点では物語を進めるためのいわゆる「メインクエスト」と,必須ではない「サブクエスト」の境界線は曖昧だ。現時点ではほとんどがメインクエスト扱いなのだろう。
クエストは専用のウィンドウで管理されており,ここでは進行中のクエストのほか,用語辞典やTIPSといったGE情報を確認できる。なお,用語辞典の項目は,NPCと会話によって増えていくようだ。
将来的には「xxでxxの話を聞いていないと,xxのクエストがアクティブにならない」といった要素が生まれるかもしれない。
<称号>
クエストをどんどんこなして開拓を進め,ダンジョンを制覇したりすると,開拓支援本部のリンドン経由で,まだ見ぬ女王陛下から騎士爵や男爵といった爵位が与えられる。爵位は家門に対して与えられるもので,新たなエリアへの進入,対象レベルの高いアイテムを扱う高級商店への出入りなどが可能になる。クイーンズゲート横のエリアであるリオン平原,ポルトベルトから行けるオーシュへは,それぞれ騎士爵や男爵位がないと移動できない。
なお今回のβテストでは,アル・ケルト・モレッツァ,テトラ遺跡,ポルトベルロという3大ダンジョンを制覇する(最深部まで行く)と,騎士の爵位が与えられ,リオン平原からジャケン収容所への道が開放される仕組みであった。
依頼されたクエストはウィンドウで確認できるが,進行具合などはまだちょっと分かりにくい。このウィンドウにある用語辞典やTIPSは,NPCと話すことで次々にアップデートされていく |
NPCの雇用やバラックを拡張するときに,家門ポイントを消費する。100万ポイントって,どうすれば稼げるのだろうか? やっぱりPvPかな…… |
新エリアと各拠点,移動方法など
全体的に,貨幣の重要度が高まった印象
β3で追加された主なエリアは,新ダンジョン「ジャケン収容所」を中心とした5エリア。開拓ルートは以下のとおりだ。
ポルトベルロ(既存)→ポルトベルロ,忘れ去られた埠頭→オーシュ→チューリンゲン森→ジャケン収容所
これが現時点でのワールドマップ。都市が二つ,ダンジョンが四つで,それぞれが「接続エリア」で結ばれている |
この開拓ルートを考えれば分かるとおり,追加エリアはいずれも高レベルのキャラクターを対象としたものばかりだ。リオン平原などは50レベルの敵がウヨウヨと徘徊しているし,ジャケン収容所に至っては,入り口にいるモンスターですらレベル70を超えている。
とくにジャケン収容所は,今回のテストで最もテスターを苦しめているダンジョンではないだろうか。敵の強さ,ダンジョンの長さ(5レベル!),どこをとっても最高難度である。
有志が大挙して雪崩のようにマップを掃討していく非公式プチイベントでも,最深部まで辿り付けるのはほんの一握り。筆者もレベル50強のキャラクターで何度も挑戦したが,モンスターを無視して走り抜けようとしても,3階から奥へはどうしても進めなかった。モンスターはほぼアクティブの属性だし,ウェイポイントの近くにもウヨウヨいるしで,一度態勢が崩れると再スタートもままならない。悪く言うと“凶悪”,良く言うと“実に攻略のし甲斐のある場所”と覚えておいてほしい。
さてそのほか,既存エリアも少し変更されているので,仕様の変わった移動方法などと共に紹介しておこう。まずは2大都市のリボルドウェとコインブラの扱いについて。
β2まで,リボルドウェとコインブラはほぼ“並列な都市”として存在していて,どちらをスタート地点とするかを選択できた。だがエリアの追加に合わせて,どうやら完全に順路が決められたようだ。
全プレイヤーキャラクターのスタート地点は,リボルドウェに固定された。そしてダンジョンのアル・ケルト・モレッツァを制覇するとコインブラへの道が拓け,さらにテトラ遺跡,ポルトベルロといったダンジョンに挑戦できるようになる。
モンスターのレベルや商店で扱われる装備品のグレードも,開拓ルートに合わせて高くなるシステムとなっており,冒険中に同じレベル帯のキャラクターに出会うことが多くなった。以前よりもゲーム進行がシンプルになった印象だ。
また各拠点をつなぐウェイポイントも仕様が変更されていて,どこへ行くにもコストがかかるようになった。ダンジョン攻略の拠点となるリボルドウェとコインブラを往来するには500visが必要。この価格にピンとこない人もいると思うが,決して安い価格設定ではない。各ダンジョンの各階への移動も同様に,グレードに比例したvisを支払う必要がある。
遠方へいくにはかなり高額の移動費が必要になるため,素直にウェイポイントを使うよりも,一度ゲームの終了メニューからバラックへ戻り,リボルドウェまたはコインブラといった拠点としから再スタートしたほうが効率がいい,という場合もある。このあたりはいろいろと節約のノウハウがあるので,知識を増やしておきたい。
そのほか,各都市では,短い距離を10visで運んでくれる「移動用NPC」も追加された。移動用に,また後述のスタンス用にと,β3ではvisを必要とするシチュエーションが明らかに増えている。オープンβ,そして正式サービスへ向けてのバランス調整が始まったのかな,という印象を受けた人も多いだろう。
左から,ウェイポイント,NPC,ダンジョンにあった樽。樽の中にはちょっとしたアイテムが入っていたりと,コンシューマゲームライクである |
左と中央は,ジャケン収容所の内部。非公式イベントのときのもので申し訳ないが,いや,ホントにすぐ死んじゃうんです。右は,とりあえず入れるには入れたPvP専用エリアのエスペラ(アリーナシティ)。実装が楽しみだ |
スタンス・スキルシステムが若干変更に。
懸案の「自動戦闘モード」対策システムも追加
だんだん各クラスの特徴がハッキリしてきた。ウォーロックの弱体化など,バランスどりもそろそろ本格的に行われているようだ |
最後に,本作のキモとなる戦闘システムについて書いておこう。
まずスタンスとスキルのシステムだが,前者は大幅に,後者も若干の変更が加えられている。
β2までのスタンスは,装備する武器によって使える/使えないが決まっていたが,β3のスタンスには,レベルによる制限も加わっている。しかもスタンスは“剣術教本[バックガード]” “魔法術教本[レビテーション]”といった形で販売されるようになっていて,高レベル用のスタンスは,かなり高額のvisが必要となる。
スタンスの販売は,リボルドウェの新大陸拓殖株式会社 開拓支援本部が一手に引き受けている(株式会社の起源は17世紀初頭のオランダ東インド会社と伝えられているから,GEの世界にあっても不思議ではない)。プレイヤーは,キャラクターがある一定のレベルに達したら,もしくは基本スタンス(各クラスがデフォルトで使えるスタンス)を変えたいと思ったら,スタンスショップで教本を購入するわけだ。
新たなスタンスを覚えるには,お金とレベルだけでなく,関連する下位スタンスの習熟度も必要になる。例えば,ファイターの大剣用スタンス「ルーフガード」を覚えようとすると,まずは基本スタンスである「ブロウガード」のスタンスレベルを8まで上げておく必要がある。依存関係をキチンと考慮したうえで,範囲攻撃系,単体大ダメージ系など,成長のベクトルを絞ってスタンスを成長/習得させないと非常に効率が悪い。
ただ,こういった“縛り”ができたことで,同じクラスのキャラクターにも多くのバリエーションが生まれるだろう。いずれSQUADシステム(≒パーティシステム。韓国では実装済み)が実装されたら,冒険前に“〜のスキルが使える〜クラス”といった形でメンバーを募集することになるのだろうか。
一方スキルは,スタンスほど大きな変更はないようだ。数十万ポイント(!)を扱う微妙なポイント割り振りが,2〜3桁のシンプルな形になった程度だろうか。
インタフェースの面で見ると,以前はすべてスキルスロットだったキャラクターウィンドウの下部にある七つのスロットが,スキル×5+クラスごとの基本スキル※×1+アイテムショートカット×1という形に変更された。
※……スタート時から使える,クラス固有のスキル。ファイターなら「ブロヴォーク」(挑発など),ウォーロックなら「マナアクティベート」(SP回復/属性抵抗力アップ)という具合に,各クラスの特徴が反映されている
戦闘に関するインタフェースは,β1から大きな変更はなく,全体的にこなれてきた印象だ。ただ個人的には,豊富なスタンスとスキルを活用するための武器の切り替えシステムがほしいと感じた。HUE公式サイトのスタッフブログ「バラック」経由でいろいろなプレイヤーのブログを見ていても,やはり同じような意見をもつテスターが多いようだ。操作が複雑になり過ぎない程度に,なにかしらのアイデアが盛り込まれることに期待したい。
さて次は,賛否両論のあるAIの自動戦闘モードについて。
簡単に説明しておくと,「ホールドモード」は,キャラクターをその場に固定して,自動で近くの敵と戦わせるモード,今回追加された「キープモード」は,ある程度の範囲を索敵しつつ移動して,敵と戦うモードだ。
以前からあったホールドモードは,β1,β2の段階でもその性能の高さゆえに,「BOTモード?」といった意見がアチコチで聞かれ,実際,テスト中に何度も修正がかかった,“いわく付き”のモードである。今回加わったキープモードも基本的には手放しプレイのために実装されたもので,ゾーン切り替え時に表示されるTIPSでも,「キーボードから離れる時に使用する」と明確に書かれている。
これら,戦闘の意義を失いかねない問題に対して用意された回答は,非常にシンプルで,“非アクティブな強いモンスターの実装”である。どの場所にも出現し,一定時間徘徊する,その名も「スカベンジャー」(“掃除屋”の意)のおかげで,どのプレイヤーも,キャラクターを長時間放っておくことができなくなった。
自動戦闘モードは敵の種類を識別しないので,ほかのモンスターと同様にスカベンジャーを攻撃すると,反撃されるという寸法である。行き過ぎた手放しプレイを戒めるわけだ。
また前述のとおり,今回はあらゆるシチュエーションでお金が必要となる。レベル30前後からは1000visを超える装備品を揃えなくてはいけないなど,これまで経験値獲得のための戦闘でいつの間にか貯まっていた気がするvisを,貪欲に稼ぐ必要が出てきたのだ。つまりはアイテムをたくさん拾わなければいけないわけで,ホールドモードやキープモードで戦っているだけでは,ゲームが前に進まなくなった。
なお韓国のβ3レポートで「装備を一新できるキャラクターレベルの間隔が長くてイヤ!」と書いたが,この点は改善(?)されている。以前は15/30/45/60だった間隔が,1/8/16/20/24〜とかなり細かくなった。キャラクターの見た目も変わるし,狩り場をどんどん変えられるしと,プレイのモチベーションは,明らかに以前よりも高く維持できる。これは素直に喜ばしい点である。
左から,アル・ケルト・モレッツァ,テトラ遺跡,ポルトベルロそれぞれのダンジョンでの戦闘シーン。ことごとく巨大なモンスターがいて,冒険者の行く手を阻む。全体的に難度が高くなった気がする |
左と中央は,いわゆるスカベンジャーシリーズとして,ホールドモードやキープモードのキャラクターをいじめにくる。そうでなくとも,間違ってターゲットしただけで襲ってくるので,注意が必要だ。右はスタンスショップの様子。見てのとおり,遠慮なく売っています |
PvPやミッションモード“抜き”でも十分に充実した内容
完成度に確かな手応えを感じる
3大ダンジョンの開拓終了後,ダンジョンの中級制覇を目指す有志による非公式イベントに集まった人達。筆者を含むほとんどが,ジャケン収容所でダウン |
原稿執筆時点(3月20日)では,ミッションモード,PvP,パーティシステムという比較的重要度の高そうなシステムは実装されていない。かなりゲームを進めてしまったテスターも,ダンジョン最深部にいるボスモンスターの討伐など,最も興奮度の高い部分をおあずけにされていて,この段階でもまだ“GEの遊び方を俯瞰して見られない”というのが正直な印象ではないだろうか。
ただ,だからといって本作の面白さがスポイルされているわけではない。そしてやはり,(βテストレポートのたびに書いているような気がするが)戦闘部分が最も面白い。
戦闘のアクション性の高さやビジュアルの良さを差し引いても,「巷に氾濫するMMORPGとは一線を画す何かがある」とプレイしながらずっと感じていたのだが,どうやら「レベル差のあるモンスターを倒せる」という部分が大きいようだ。
これはキャラクターの強化方法/操作方法を工夫したり,お金を湯水のように使ったり(回復アイテム連打など),有志によるプチレイドを行ったりというモンスターとの戦闘に対する自由度のおかげだろうか。高レベルの敵を倒したらその分キチンと多くの経験値が入るし,モンスターのレベルも明確なので,狩り場を次々と移動して効率の良いハンティングができる。そして苦労しただけ,プレイヤーには戦うノウハウが蓄積されていく。
この知識の蓄積の量と頻度が絶妙のバランスで,レベル上げのモチベーションを維持するのに一役買っていると感じた。現時点ではデスペナルティがほぼないに等しいのも,その理由の一つかもしれない。
これまでGEのβテストには,あくまでもテストとしてシステムの問題点や不具合を探しながら臨んできたつもりだが,今回は結果的にかなり“遊べるもの”になっており,本作がゲームとして仕上がってきていることを強く実感できた(まだβ3は終わっていないけど)。
今後のオープンβテストに向けて個人的に望むのは,アイテムウィンドウ(お願いだからアイテムのソート機能をつけてほしい)やキャラクター情報ウィンドウのさらなるブラッシュアップと,コミュケーション機能の充実の2点。アクション性の高さを最大限に生かせるように,操作におけるストレスはすべて除去してくれることを期待したい。
冒頭でもお伝えしたとおり,本作のクローズドβテストは3月26日まで延長されており,現在試すことができないミッションモードなどの実装が望まれている。今回β3の選に漏れた人も,オープンβテストに向けて,多くのプレイヤーがせっせと情報を掲載しているブログやWikiを行脚して,情報をかき集めておいてほしい。
集団で雪崩のようにダンジョンを蹂躙する冒険者達。単なるイベントではなくクエストの達成を目的としているので,オープンβテストや正式サービスでも定期的に行われそうだ |