体験版 : Ice Storm Fighters

 

Ice Storm Fighters(Intel)

Text by 松本隆一
2007年1月18日

 

 SFアクション,「Ice Storm Fighters」(以下,ISF)を4GamerにUpした。
 プレイヤーはホバー式の戦車に乗って,襲いかかる敵ロボットを撃退するのだ! ……と,それらしく書いてみたものの,実はこれ,クアッドやデュアルといったIntel製マルチコアプロセッサのパフォーマンスをアピールするための,テクニカルデモなのである(タイトルを見れば一発で分かるが)。制作したのはベンチマークソフト「3DMark」シリーズでおなじみのFuturemark。ゲームのスポンサーであるIntelの発表会で,しばしばパフォーマンスデモとして登場していたので,目にした人もいるかもしれないが,それがこのたび公開されたというわけなのだ。

 

 ISFはマルチスレッドに最適化されたゲームで,画面上部にある四つの枠がそれぞれのコアの動きを示している。各コアは,画面に登場するロボットやホバー式戦車のAIを担当し,「Co-operative Optimizing Planner」(COP)と呼ばれるアルゴリズムによって,自分と他機の位置,移動方向,そして攻撃目標などを決定するようになっている。また,AGEIA Technologiesの「PhysX」APIにも対応しており,ミサイルや戦車などは,物理法則に則った鮮やかな動きを見せてくれる。
 そんなわけなので,シングルコアのCPUを使ってISFをプレイすると,かなり重い。ゲームスタート時,「High」か「Low」を選ぶのだが,これは画面のクオリティではなく,コア数を選択するもの(Highが4コア,Lowが2コア)。スクリーンショットの撮影に使った筆者のPC環境(Core 2 Duo E6600/2.40GHz)では,Lowの場合,フレームレートが20fpsを下回ることはなかったが,当然ながらHighになるといきなり無情の平均1fps以下。1秒に1画面分を描画するという,パラパラ漫画みたいな感じになってしまうのである。スクリーンショットを見てもお分かりになると思うが,四つのコアのうち稼働しているのは二つだけであり,とくにミサイルが飛び交い,たくさんのユニットが一度に画面に登場すると,かなり負荷がかかる。ユーザーが増えつつあるCore 2 Duoをお使いの場合は,Lowを選ぶほかはないだろう。

 

 気になるゲームそのものの内容だが,えーと,なんちゅうか,はっきり言って,「オレはISFのためにクアッドコアにするぜ!」という人がいるなら,やんわり制止したいような気持ちはしないでもない。まあ,テックデモですので。
 自機の操作は,マウスで左右,キーボードで前進/後退および,上昇/下降となるが,ホバー走行なので妙な慣性がついており,狙ったところを攻撃するのはなかなか難しい。
 グラフィックスはさほどのレベルではなく,ゲームのパフォーマンスはあくまで「いくつのスレッドを同時に動かせるか」に左右される。ハイエンドのグラフィックスカードを持っていても,フレームレートにはさほど影響ないのだ。

 

 4コアなんかまだ時期尚早じゃないの,という気も個人的にはするものの,いやいや,今年の末とは言わないまでも,2008年の今頃にはこのISFがごく普通に動いているのではないかという,経験上の予感もあったりして。半導体技術の進歩はとどまることを知らないようだし。と,軽くまとめておいて,クアッド/デュアルコアCPU搭載のPCをお持ちの人は,ぜひお試しあれ。

 

 

■キー操作

移動 W / A / S / D
上昇 E
下降 C
攻撃 マウス左ボタン

■動作環境

OS:Windows XP(+DirectX 9.0c以上)
CPU:Core 2 Extreme QX6700もしくはCore 2 Quad Q6600以上(Highモードの場合)
メインメモリ:1GB以上推奨
グラフィックスチップ:GeForce 6もしくはATI Radeon X1650以上


(185MB)


(C)Intel Corporation

 

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http://www.4gamer.net/patch/demo/isf/isf.shtml