ニュース
プロジェクトEGGがハンゲームで。ガイアックス,NHN Japanと提携
2005/04/12 23:03
 D4エンタープライズとともにレトロゲームサイト「プロジェクトEGG」を運営するガイアックスは,本日(2005年4月12日)発表会を開き,プロジェクトEGGに関し,NHN Japanとマーケティングパートナーとして提携したことを明らかにした。これにより,4月下旬からゲームポータル「ハンゲーム」(Hangame)で,プロジェクトEGGのコンテンツが提供されることになる。

 ハンゲームは1000万人以上の登録IDを擁する,国内最大のライトゲームポータル。今回の提携は,レトロゲームに親しんでいた(というより,かつてプレイヤーだった)20代後半から40代のゲーマーをプロジェクトEGGに呼び込むと同時に,ハンゲームをアクティブに利用する10代を中心とした若年層に,レトロゲームの魅力を伝えるのが狙いとのこと。
 この提携により,プロジェクトEGGのコンテンツが「ハンコイン」で利用できるようになるほか,今後は新しい料金プランも提供する予定だという。
 今回の提携にいたるきっかけとしては,ガイアックスがプロデュースしてすでにハンゲームで提供されている「M2〜神甲演義〜」の実績が大きかったようだ。発表会場でガイアックス コミュニティ事業部 部長 佐別当隆志氏に確認したところでは,「M2の登録ID数,課金数ともに約半分がハンゲーム経由で来てくださった方で,十分な成果が見込めたこと」が,この話の前提になったらしい。

 さて,先日「こちら」の記事でもお伝えしたように,ガイアックスは今後,ゲームメーカーの支援ビジネスに注力していく。今回の発表と同時に,同社が今後取り組む事業の形が説明された。それによると同社の活動は,

成功報酬によるゲーム運営支援
海外タイトルの国内展開支援
国内タイトルの海外展開支援
ゲーム開発支援

という4分野にわたるようだ。まず運営支援についてだが,これはオンラインゲームの継続的な開発(つまりアップデート)やサポート,公式サイト運営などに忙殺されるメーカーを対象としたもので,同社がWebサイトやメールマガジン,コミュニティ構築,イベント支援などを受け持ち,一定のパーセンテージの報酬を受けるという,広告代理店的な活動になる。
 次に海外タイトルの国内展開支援は,日本市場でのビジネスを希望するゲームメーカーの作品を,ライセンスの形で国内パブリッシャにつなげる,あるいは同社自身が運営を含めてサービス提供する,というもの。ガイアックスコリアや台湾での活動については既報のとおりだが,今後,中国(中華人民共和国)の上海,北京,香港,ロシア,アメリカ,シンガポールも対象とする。
 そして,ちょうどその逆になるのが国内タイトルの海外展開支援(グローバル展開支援)であり,国内タイトルをライセンス化して各国のパブリッシャに販売していく。
 いささか具体的な形が見えづらいゲーム開発支援だが,ゲームエンジンやモデリングデータの提供を行っていくほか,例えば「日本の作家,漫画家を海外ゲームの開発とマッチングさせる」(佐別当氏)といった活動もゆくゆくは展開したいという。また,アイテム課金やアバター課金,ネットカフェでの展開(現在提携店舗は1000店ほどとのこと)といった方法も含めた,ビジネスモデル構築支援も行うとのことだ。



 発表会の最後には,具体的な活動例として,ガイアックスコリアが韓国内で募った,日本展開を希望するゲームタイトルがスライドで紹介された。ネットワークRPGやスポーツライクなタイトル,対戦型の戦車戦アクションやパズルゲームの詰め合わせなどジャンルはさまざまだが,気軽に楽しめるタイトルが大半を占めているように見えた。佐別当氏に,これらが展開される舞台について聞いたところ「私どものほうからはまだ何とも」とのことで,明確な回答はもらえなかったが,やはりライトゲームポータルを根城にするものと推測してよさそうだ。

 考えてみれば確かにレトロゲームも,内容のシンプルさ,PCへの要求スペックの低さ,純粋なゲーム性という面では,ライトゲームの一ジャンルと捉えることが可能だ。プロジェクトEGGがハンゲームで提供されるという具体的な事実のみならず,ガイアックスの今後の事業展開とライトゲームポータルの関係,そして,レトロゲームという新(?)分野にも地歩を確保しつつあるハンゲームの動きが見えたという点で,まことに興味深い発表内容だったといえよう。(Guevarista)

「プロジェクトEGG」
 →公式サイトは「こちら」
 →紹介ページは「こちら」

「ハンゲーム」
 →公式サイトは「こちら」
 →紹介ページは「こちら」

(C)ANI-PARK,INC. ALL RIGHT RESERVED.
(C)Arcade Online All rights reserved.
(C)ePhoenix networks Co., Ltd. All rights reserved
(C)LDS Corp. All Rights Reserved.
(C)Munet co.ltd. All rights reserved
(C)NEOPLE ALL RIGHT RESERVED
(C)TAGsoft, Inc.


資料上段:左から,ANI-PARKのレースアクション「Hoverboard ASDF」,Arcade Onlineの「Pepe's Adventure」と「Any Wing」
資料下段:左から,ePhoenix networksの「Mashimaro Dodge Ball」,LDSの「Tanky」,Munetの「Tankerz」
資料上段:左から,Neopleの「Mr. Hammer」,「天生縁分」と,「Dungeon Fighter」
資料下段:左から,T.A.G.の「MAG MAG」,「Puzzler」,「Couple Couple」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2005.04/20050412230332detail.html