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傑作SFシミュレーションゲームの続編「インペリアルフォース2」発表
2005/04/01 17:13
 システムソフト・アルファーは,イレギュラーズアンドパートナーズとゲーム製品の共同開発契約を締結。その共同開発プロジェクトの第1弾として,SFシミュレーションゲーム「インペリアルフォース2 cosmic interceptor」2005年6月24日に発売すると発表した。価格は1万290円(税込)
 本作は,PC-9801シリーズ用のSFシミュレーションゲームとして傑作の呼び声も高い「インペリアルフォース」の続編となるタイトル。新規にゲームを開始するごとに自動生成されるマップや限界まで簡略化された内政システムなど,前作の基礎となる部分を踏襲しながらも,グラフィックスをはじめ各所がリファインされた内容になっているようだ。

 軽く本作の説明をしておくと,インペリアルフォースは,広大な銀河を舞台にしたスペースオペラ・シミュレーションゲーム。プレイヤーは,恒星間社会を形成する主要種族のうちの一つを選び,宇宙の覇権を目指すことになる。
 ゲームは,開始から「探索の世紀」「国王の世紀」「皇帝の世紀」という三つのフェイズに分かれており,「探索の世紀」では母星系近傍の星系の探索と勢力圏の拡大に勤しみ,「国王の世紀」では多くの星系を有する星間国家を作り上げ,最後の「皇帝の世紀」では巨大な星間帝国として宇宙の覇権を争う……といった流れとなる。フェイズ(時代)の進行と共に,「探索の世紀」では星系レベルでの操作だったのが,「皇帝の世紀」では広域なエリア単位での操作になるなど,ゲームの進行度/国家の大きさに合わせてゲームスケールが再設定されるという,なかなかにユニークなゲームシステムを搭載している。
 インペリアルフォースといえば,15年も昔の作品ながらも画期的なゲームシステムを数多く搭載していたタイトル。先に挙げた自動生成マップ機能のほかにも,当時としては斬新なリアルタイムで進行するゲームシステムや,マップを探索して徐々に未知の領域を開拓していくルールなど,現在人気シリーズとしての地位を確立している「シヴィライゼーション」や「エイジ オブ エンパイア」などといったタイトルにも通じるエッセンスが,数多く含まれている点は特筆すべきポイントだろう。続編となるインペリアルフォース2でも,基本的なデザイン思想はほぼそのまま受け継いでいるようで,簡素なゲームシステムながらもダイナミックかつ奥深いゲームプレイが楽しめるという話だ。
 この手の戦略シミュレーションゲームというと,一度自国が一定以上の勢力になると,単純作業の繰り返しとパワープレイになりがち。インペリアルフォースは,そういった言わばシミュレーションゲームの泣き所的な部分をうまく解消していた作品だけに,続編となるインペリアルフォース2でも,その特徴が失われていないことを期待したい。



 インペリアルフォース2では,前作では極度に簡略化されていた内政が若干複雑になっている。具体的には星系に関するパラメータがいくつか追加され,自勢力の"政策"の方針を選択することによって,その内政パラメータに関与できるようになっているようだ。リリースによれば,プレイヤーの操作としては"政策"を選択しておくだけでよく,あとは自動的に内政のパラメータが変化していくという。詳しくは分からないが,歴史RTSの秀作「ヨーロッパ ユニバーサリス」などに近い形だろうか。
 また本作では戦闘システムも一新されており,艦隊編成システムや指揮官の導入など,良くも悪くも大雑把であった前作に比べて,細やかなシステムが盛り込まれている模様。艦隊のフォーメーションや指揮官の組み合わせが存在することによって,艦隊に明確な役割分担を持たせることが重要になるという。ほかにも,プレイヤーが自由に艦艇を設計できる「艦艇設計システム」が用意されているなど,システム的にはかなり複雑になっているという印象を受ける。先にも書いたが,インペリアルフォースの面白さは,なんと言っても「簡素で手軽ながらも奥が深い」という"良いところ取り"な部分。上記のようなシステムが,インペリアルフォース本来の良さを損なわない追加要素であることを切に願うばかりである。

 ともあれ,過去に一部のシミュレーションゲームファンに強烈な印象を残した名作「インペリアルフォース」の続編である本作。「シヴィライゼーション」や「アルファケンタウリ」などといったタイトルが好きなプレイヤーはチェックしておくとよいだろう。
 ちなみに開発元のイレギュラーズアンドパートナーズといえば,ネット界の"切込隊長"こと山本一郎氏が代表取締役を務めるデベロップ&コンサルティング会社。シミュレーションゲーム好きとしても知られる同氏だけに,そういった意味でも,インペリアルフォース2の出来映えが気になるところである。(TAITAI)


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