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ソニー純正の「プレミアムワイヤレスサラウンドヘッドセット」を試す。「PS4で簡単にバーチャルサラウンド」を実現する製品,その実力は?
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印刷2017/03/18 00:00

レビュー

「PS4で簡単にバーチャルサラウンド」を実現するソニー純正品,その実力は?

ソニー・インタラクティブエンタテインメント
プレミアムワイヤレスサラウンドヘッドセット(CUHJ-15005)

Text by 榎本 涼


プレミアムワイヤレスサラウンドヘッドセット(型番:CUHJ-15005)
メーカー:ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア問い合わせ先:PlayStationサポート
実勢価格:1万7000〜1万9000円程度(※2017年3月18日現在)
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 今回は,ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下,SIE)純正のPlayStation 4(以下,PS4)用ワイヤレスヘッドセット「プレミアムワイヤレスサラウンドヘッドセット」(型番:CUHJ-15005,以下型番表記)を取り上げたい。

 USB接続となる付属の「ワイヤレスアダプター」でPS4と接続すると,2.4GHz帯を使った無線通信が行え,あるいはPlayStation VRやPCとアナログ接続することもできるというのが基本仕様だが,最大の特徴は,PS4とのワイヤレス接続時にバーチャル7.1chサラウンドサウンドを処理してダウンミックスし,ヘッドフォン出力できる点にある。
 PS4とヘッドセットやヘッドフォンを組み合わせてバーチャルサラウンドを利用する場合,これまではHDMI端子や光デジタルサウンド端子を利用して外部デコーダへ出力しなければならなかったのが,CUHJ-15005であれば,シンプルにバーチャルサラウンドサウンド環境を構築できるわけだが,その品質はどれほどなのか。独自に入手したので,いつものとおり,じっくり見ていこう。

製品ボックスの中身は最小限。本体以外はワイヤレスアダプターと充電用USBケーブル,アナログ接続用ケーブル,携帯用の巾着袋,クイックスタートガイド,取扱説明書が入っていた
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無駄な装飾のないミニマルな外観を持つCUHJ-15005


 CUHJ-15005は黒を基調色としつつ,ヘッドバンドを支えるアーチに銀色の金属をあしらい,またスピーカードライバーカバー部にPlayStationカラーである青色を配した製品だ。ヘッドバンドのうち,金属に覆われていない部分はシボ(梨地),エンクロージャ表面はヘアライン,エンクロージャ側面はグロス(光沢)加工といった具合に,見た目と触感が異なっているため,余計な装飾のないミニマルな外観の割りに,単調な印象は受けない。

シンプルながら,言われれば確かにPlayStationファミリーの周辺機器だと膝を打つ感じのデザインだ
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アーチとは別にゴム製バンドを採用。ちなみにアーチの一番下,目立たないところに軽いエンボス加工でPlayStationロゴがある
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 ヘッドバンド部は,アーチとは別に幅実測24mm,厚さ実測3mmのゴムバンドが張ってあり,これが頭頂部と触れるようになっている。ゴムなので,頭の大きさに合わせて若干伸縮するイメージだが,あまり伸びない。ならどうやって頭の大きさに対応するかというと,アーチのシボ加工部に仕込まれた調整機構を使うことになる。その仕様上,目盛りで位置を把握したりはできないが,強めのクリック感があり,かつ一度固定すればそう簡単には動かないため,望んだヘッドバンド長に調整して容易に装着できる。
 金属製アーチの“付け根”には蝶番(ちょうつがい)があり,ここを折り曲げることで,持ち運んだりするときにはある程度までコンパクトにできる。

エンクロージャの位置を調整した例。ご覧のとおり,バンド長は結構大きく変えられる。頭の小さい人のに向いているかもしれない
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エンクロージャの位置調整機構に寄ったところ。こんな感じなので,「目盛りによる位置の把握」は困難だ
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蝶番を使ってCUHJ-15005を折り畳んだ例。ご覧のとおり,それほど小さくはならない

エンクロージャ外観(上)と,イヤーパッドを取り外したところ(下)。下の写真を見ると,スピーカードライバーの配置が斜めになっているのが分かる
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 エンクロージャの直径は実測約93mm。実測約7〜8mmと,それほど厚みがあるわけでもないイヤーパッドは,外装がつや消しの合皮で,内側は装着時の前後方向に実測約45mm,縦方向に同60mmのスペースがあり,耳にあたる印象はない。
 ちなみにこのイヤーパッドは,台座のプラスチックごと取り外せるようになっている。2017年3月中旬時点だと保守部品一覧に出てきていないが,将来的には,イヤーパッドが汚れたり破れたりした場合,買い換えられるようになるのではなかろうか。

 なお,青色カバーで覆われたスピーカードライバー部には角度が付いており,装着時には耳に対してやや前寄りから音が鳴るようになっている。おそらくは,バーチャルサラウンドサウンド出力時の前方定位をよくするための措置だろう。
 カバーのため,スピーカードライバーは覗き込めないが,公称50mm径のものを採用しているとのことだ。

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 マイクは内蔵型で,ブームによる引き出し機構などは持たない。左耳用エンクロージャの側面下寄りに1個,装着時に耳の上あたりに来る場所にもう1個,直径実測約1mmの小さい穴が空いているので,ここに2基のマイクを内蔵しているのだろう。エコーキャンセラ―搭載と明記されているので,それを実現するためのステレオマイク仕様と予測できる。

USBアダプターの接続例。通常動作中は青色で点灯し,接続待機中には青く2回点灯を繰り返す
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 なお,PS4との接続に使うUSBアダプターは,本体に格納不可。無線通信距離は公称13m,バッテリー駆動時間は満充電時から中音量再生で最大約9時間,充電時間はバッテリー残量0の状態から満充電まで3.5時間とされている。試した限り,充電しながらの利用も可能だった。

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 重量は実測約335g。実際に装着した印象は,よい意味で軽くない。かっちりとした装着感だ。側圧もちょうどいいくらいで,頭頂部のゴムバンドも特別当たりが悪い感じはしない。イヤーパッドも良好で,このあたりの装着感のよさは,さすがオーディオ部門も持つソニーグループの製品といったとこだ。


操作系はすべてエンクロージャ部に搭載


 ここまで紹介してきた写真でもちらちらと見えていたように,CUHJ-15005では,エンクロージャ側面部に各種操作系とインタフェースを用意している。

左耳用エンクロージャの装着時後方側に主要なインタフェースが並ぶ
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 左耳用エンクロージャ側を見ていくと,装着時の後方一番上には[CHAT/SOUND]シーソーボタンがあり,これでチャット相手の声とそれ以外の音量の間でヘッドフォン出力バランスを調整できる。変更するごとに「ピッ」と音が鳴り,最大値もしくは最小値に達すると「ピピッ」と鳴るので,それで選択の幅を確認可能だ。

 その下にあるのは「ステータスランプ」という名のLEDインジケータで,CUHJ-15005のステータスに応じ,以下のとおり色と光り方が変わる。

  • 点灯:通常動作中
  • 点滅:ペアリング待ち
  • 2回点滅:接続待機中
  • 点灯:充電中
  • 点滅:デバイスソフトウェア更新エラーもしくは電池残量少
  • 点灯:マイク入力無効
  • 点滅:デバイスソフトウェア更新中

 その下の「OFF/1/2」スライドスイッチは,事実上の電源スイッチであり,「OFF」にすると電源が切れ,「1」と「2」のどちらかにすれば電源が入る。では「1」と「2」の違いは何かだが,SIEは説明していないものの,どうやら出力プリセットが異なるようだ。この点は後述したい。
 [MUTE]ボタンは押すごとにマイクミュートの有効/無効を切り換えられるのだが,それとは別に,1秒以上長押しした場合にはサイドトーン(side tone,マイクで集音した「自分の声」そのもの)の音量を調整できるようにもなっている。標準はサイドトーン無効で,長押しするごとに「ピッ」と鳴って設定が切り替わる。具体的には小音量でサイドトーン音量小,大音量でサイドトーン音量大,そして低い音でサイドトーン無効といった具合だ。

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 [VOLUME]シーソーボタンは名前どおりの機能で,チャット相手の声も含めたサウンド出力全体の音量を調整できる。
 その下に見えるUSB Micro-B端子は充電用。その隣にある3.5mmミニピン端子は4極仕様で,CUHJ-15005の製品ボックスに付属のアナログケーブルを使うことで,DUALSHOCK 4や,4極3.5mmミニ端子を持つデバイスとの接続が可能だった。

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CUHJ-15005側のUSB Micro-B端子を用いた充電中のイメージ
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アナログケーブルを用いた接続のイメージ

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VSS/3D AUDIOスイッチ
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Uncharted 4はバージョン1.18で「3Dオーディオ」に対応した
 右耳用エンクロージャの装着時後方には「VSS/3D AUDIO」の有効/無効切り替えスイッチのみがあり,ここでバーチャルサラウンドサウンド(Virtual Surround Sound,VSS)機能の切り替えを行える。

 有効になるのはPS4とワイヤレス接続時のみで,「ON」を選択した場合,基本的には,SIE独自開発とされるバーチャル7.1chサラウンドサウンドが有効になるが,対応タイトル――原稿執筆時点では「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」(以下,Uncharted 4)のみ――では,バーチャル7.1chサラウンドサウンドとは異なる技術に基づく「3Dオーディオ」をゲーム側から有効化できるようになる。

「出力」−「プリファレンス」の「チャンネル」を「7.1ch」にすると,マルチチャンネルサラウンドサウンド出力対応タイトルにおいてバーチャル7.1サラウンド音響で聴くことができる。また,Uncharted 4のような対応タイトルではここから「3D」を選択することもできた
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 なお,アナログ接続時には,音量調整用も含めて,すべてのボタンやスイッチが利用できなくなる。製品ボックスに付属する全長実測約1.2mの4極3.5mmオス−4極3.5mmオスケーブル側にもリモコンはないので,あくまでも入出力デバイス側で調整を行う必要が出てくる点に注意したい。
 ちなみにアナログケーブルを差すと,CUHJ-15005側の設定に関わらず,その時点で電源は自動的にオフになった。


PC上での遅延計測結果はやや大きめ


 ハードウェアをひととおり概観したところでテストに入っていきたい。
 基本的には,「G533 Wireless DTS 7.1 Surround Gaming Headset」をテストしたときと同じ検証を行うが,ただそもそもの話として,CUHJ-15005はPS4用のヘッドセットであって,「PCでも利用はできるが,PCとのワイヤレス接続は想定されていない」というのがある。

PS4の周辺機器ということもあり,PC用のドライバソフトウェアは提供されていない。そのため,Windowsは「Wireless Stereo Headset」という,「とりあえずUSBクラスドライバで動いています」的な名称でCUHJ-15005を認識した
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 なので今回は,ハードウェアとしての“素”にできるだけ近い状態をチェックすべく,WASAPI排他モードでのみ,PC上での遅延測定を行いたい。PS4側ではCUHJ-15005のために専用ドライバを用意しており,それによって遅延状況が改善しているということも十分考えられるため,結果はあくまでも参考値ということになる。

 というわけで,テストの流れは以下のとおりだ。

  1. 音楽編集用フリーソフトウェア「Audacity経由で「時間的に等間隔で並んだクリック音を30回再生するサウンドファイル」で再生し,同時に録音しつつ,ヘッドセットへ出力
  2. ヘッドセットで音を出力し,ダミーヘッド「SAMREC Type2700Pro」のカスタム版で集音
  3. ダミーヘッドからRME製オーディオインタフェース「Fireface UCX」へ入力
  4. 入力した音をAudacityで録音
  5. 1.と4.の録音データをミリ秒(ms)で比較

 今回は,テスト用PCに差してあるサウンドカード「Sound Blaster ZxR」とCUHJ-15005をアナログ接続し,WASAPI排他モードで出力した状態をリファレンスとし,それに対してワイヤレス接続がどれくらい遅れるかを見ることにした。出力プリセットと思われる「OFF/1/2」スライドスイッチの「1」と「2」両方でテストした結果がである。

 ご覧のとおり,ワイヤレス接続時だと,アナログのワイヤード接続時に対して140ms強遅れている。後ほど,PS4を使った試聴テストで,この(最近テストした他社のヘッドセットと比べると大きな)遅延が体感できるものなのかどうかを確認したい。
 なお,「1」と「2」では後者のほうが若干遅いが,1ms未満は測定誤差という可能性が高いと考えている。

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「1」と「2」で出力時の周波数特性は異なる


 ここからは,ヘッドフォン出力とマイク入力のテストに入っていこう。
 ダミーヘッドの導入後,4Gamerでは,

  • ヘッドフォン出力テスト:ダミーヘッドによる測定と試聴
  • マイク入力テスト:測定と入力データの試聴

により評価を行うようにしている。ダミーヘッドによる測定法はいずれ別記事にまとめる予定だが,現時点においてはヘッドセット46製品一斉検証記事,そして「G231 Prodigy Gaming Headset」テストレポートにある説明を参照してほしい。
 マイク入力テスト方法は解説ページを用意してあるので,そちらを参照してもらえればと思う。

テストに用いたリファレンス波形
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 というわけでまずはヘッドフォン出力だが,ここまで繰り返し触れてきているとおり,CUHJ-15005にはワイヤレス出力時のプリセット(と思われる設定)として「1」と「2」があるので,その両方でテストを行う。アナログ接続時は例によってSound Blaster ZxRと接続する。

 下に示したのは「1」のテスト結果だ。
 60〜100Hz付近と3〜3.5kHz付近を頂点とし,高域が低域より強い,やや低弱高強のドンシャリ傾向になっているのが見てとれる。6kHz付近が凹んでおり,耳への当たりを和らげているようにも見えるが,ひょっとすると,テストにあたって集音後に適用している補正イコライザとの相性が悪いだけかもしれないので,ここは判断が難しい。
 超高域では14kHz付近から急激に落ち込むが,16kHz以上でも信号レベルは完全に落ち込まず,維持されているので超高域の特性はよいと言える。

画像集 No.029のサムネイル画像 / ソニー純正の「プレミアムワイヤレスサラウンドヘッドセット」を試す。「PS4で簡単にバーチャルサラウンド」を実現する製品,その実力は?

 上の波形だけでは分かりづらいかもしれないので,「得られた波形がリファレンスとどれくらい異なるか」を示した画像も下のとおり示しておきたい。
 これは4Gamer独自ツールでリファレンスと測定結果の差分を取り,リファレンスに近ければ近いほど黄緑になり,グラフ縦軸上側へブレる場合は程度の少ない順に黄,橙,赤,下側へブレる場合は同様に水,青,紺と色分けするようにしてある。
 差分画像の最上段にある色分けは左から順に重低域(60Hz未満,紺),低域(60〜150Hzあたり,青),中低域(150〜700Hzあたり,水),中域(700Hz〜1.4kHzあたり,緑)中高域(1.4〜4kHzあたり,黄),高域(4〜8kHzあたり,橙),超高域(8kHzより上,赤)を示す。

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 続いては差分画像とセットで,「2」選択時の結果である。
 全体の傾向は「1」と変わらないが,60〜100Hzの山が大きくなり,さらに中域以上では3〜3.5kHzよりも1.8kHz付近と8kHz付近の山のほうが大きくなり,とくに8kHz付近に山があるため,ドンシャリ度が高くなる。「1」が低弱高強だとすると,「2」は低域と高域がほぼ同じ強さのドンシャリ傾向だという理解でいい。

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 最後はアナログ出力時だ。
 60〜100Hzにかけて存在する低域の山がワイヤレス接続時と比べて下がり,相対的に1.8kHzから3kHz強あたりのほうが相対的により高くなって,完全な低弱高強の周波数特性となる。
 この結果から推測できるのは,「ワイヤレス接続時はCUHJ-15005本体内のDSP(Digital Signal Processor,ここではサウンドコントローラ的な意味)でイコライザ補正している」ということだ。なお,12kHz以上の波形はワイヤレスと形状が近い。

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 以上を踏まえての試聴印象だが,今回はその前に,PC接続時の注意点を述べておきたい。
 というのも,CUHJ-15005をPCとワイヤレス接続した場合,Windowsのタスクトレイから調整できる出力音量スライダーと,CUHJ-15005側でボタン操作によって行う音量調整が連動しないのである。付け加えると,マイクはもっと分かりづらく,CUHJ-15005側でマイクミュートを行っても,Windows側からはミュートされているかどうか判別不可能だ。正直な話,CUHJ-15005をPCで積極的に使おうというユーザーはほとんどいないと思うが,注意は必要だろう。

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 さて,例によって「iTunes」から再生したステレオ音楽を聞いてみるが,まず,スピーカードライバーがエンクロージャの中で斜めに取り付けられているため,音がやや前寄りから聞こえる。
 これは実のところ非常に重要で,人間の耳は本来,音が真横で鳴っている場合,「真横から音が聞こえてくる」としか認識できず,結果として,ステレオ定位(≒ステレオ感)を掴みづらい。それに対して,真横より少しでも前や後ろから聞こえると,人間は音源の位置を把握できるようになり,いきおい,ステレオ定位を感じやすくなるからだ。付け加えるなら,ステレオ感が得られる状態で行うリスニングは,そうでない(=真横から音が聞こえてくる方式全般)リスニングと比べて疲労が少ないとされるので,CUHJ-15005のスピーカードライバー配置は非常に合理的ということになる。

 それを踏まえて気になる音質傾向だが,ダミーヘッド計測で得られた周波数特性と近い音質傾向を確認できた。また,高域から超高域の特性に優れるため,ステレオの分離感(=セパレーション)は非常によい。

 先ほど示した出力波形をもって,ワイヤレス接続時の「1」「2」はプリセットの違いであるという前提に立ってしまうが,ワイヤレス接続時の「1」は,軽めのドンシャリだ。先ほど示した波形グラフでも確認できるように,プレゼンスは結構強めに聞こえるため,やや“耳に来る”感じがある。
 最近は,あえて低弱高強にしてプレゼンスも強めにし,低域のパワー感を削って,同時に音源の位置を特定できるよう高域を強調する製品がまた増えている印象だが,その傾向にあるプリセットという理解でいい。

 一方の「2」はより強いドンシャリ傾向になっており,音楽を聴いたり映画を見たりするならこちらのほうがバランスよく感じる。
 ではゲームで「1」を選ぶか「2」を選ぶかだが,情報としての音を重視するときは前者,ゲームサウンドを楽しみたいなら後者という選択になるだろう。

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 ただ,テストをしていて気になったのは,ワイヤレス接続時に,本体(側のDSP)でイコライザ処理だけでなく,「AGC」(Auto Gain Control)もしくは「DRC」(Dynamic Range Control)によるダイナミックレンジ制御が入っている可能性を感じられたことだ。簡単に言うと,どちらかというと「オーディオ信号のピークレベルを抑える」機能,専門用語で言うところの「コンプレッサ」が少しかかっている印象がある。そしてこのコンプレッサによって,アナログ接続時と比べると,ワイヤレス接続時の音はほんの少しながら荒れて聞こえるのだ。
 逆に言うと,アナログ接続時のほうが,音の輪郭はよりはっきりしており,筆者のイメージする「ソニーの密閉型イヤフォン」の音により近い(※「MDR-CD900ST」のような重低音が得られるわけではないが)。この点は押さえておいたほうがいいと感じた。


サラウンドの前方定位はもう一声。「3Dオーディオ」はまだ不明な点が多い


 続いてワイヤレス接続時のバーチャルサラウンドである。PS4純正ヘッドセットなのに,ようやくPS4を使ってのテストということになるが,今回は,「GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択」(以下,GRAVITY DAZE 2)と,「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」(以下,Uncharted 4)の2本を実際にプレイして,その音を確認することにした。

テストに用いたシーンのスクリーンショット
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 まずは通常のバーチャル7.1chサラウンドサウンドをチェックするためのGRAVITY DAZE 2だが,最近ぽつぽつ出てきた「バイノーラルレンダリングを用いた新世代バーチャルサラウンド技術」(関連記事1関連記事2)を抜きにすれば,割とよいバーチャルサラウンドだと思う。

 後方の定位は優秀で,キャラが空を飛んでいるときなどは,効果音が前から後ろ,後ろから前へ流れるのがよく分かる。スピーカードライバーの配置に角度を付けて,耳のやや前方から音を再生している分だけ,一般的なヘッドフォンやヘッドセットを使ったバーチャルサラウンドサウンドと比べて,前方定位は確実によくなっている。ただバイノーラルレンダリングほどではないというのも正直なところだ。

 一方,Uncharted 4ではバーチャル7.1chサラウンドサウンドと「3Dオーディオ」を比べてみたが,テストした限り,両者に大きな違いは感じられなかった。下にスクリーンショットで示しているとおり,今回は施設からの脱出シーンを用いており,縦移動や,開けた場所,森の中などさまざまな要素が入っているのだが,「残響のかかり方は多少ながら確かに異なる」「むしろ情報としての音はバーチャル7.1サラウンドサウンドのほうが多少分かりやすい」といった感じで,音響面における劇的な変化は感じられていない。
 もちろん,今回テストしたシーンが適していなかったという可能性もゼロではないのだが,少なくとも現時点での報告は以上のとおりだ。

テストに用いたシーンのスクリーンショット
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 テスト後に考えてみたのだが,「3Dオーディオ」はどちらかというと,開発者向けに用意されたバーチャルサラウンドヘッドフォン技術なのかもしれない。

PS4との接続時は,エンクロージャ側で設定を変えると画面左上にダイアログが表示され,ボリュームレベルやマイクのミュート状況をなどを把握できる
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 バーチャル7.1chサラウンドサウンドは確かに汎用性が高いものの,あくまで7.1ch出力の「後段処理」でしかない。このためたとえばフロントライト(FR)からサラウンドライト(SR)に音源が移動するとき,FRとSRの“中央ど真ん中”は物理的に音量が落ちることが多い。
 その点,「3Dオーディオ」が筆者の予測どおりに「マルチチャネル処理せず,ゲームの360°空間をスピーカーの縛りなく音源配置できる技術」だとすると,この問題を回避できることになる。
 SIEが「ネタばらし」をしてくるとは思えないので,本当にそういう技術かどうかは分からないものの,実際に音を聞いた筆者としては現状,そのような理解をしている。


マイク入力はワイヤレスとアナログで大きく特性が異なる


ワイヤレス接続時,マイクもWindows上では「Wireless Stereo Headset」と認識された
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 最後はマイク入力のテストで,再び接続先はPCに戻る。ここではワイヤレス接続とアナログ接続の2通りで計測することになるわけだが,まずはワイヤレスから見ていこう。
 テスト結果は下に示したとおりで,低域はけっこうしっかり出ている一方で,USB接続型マイクの多くで見られる「6kHz以上でばっさり高域が削られる」形状になっている。

 結果,実際に自分の声を録音して聞いた印象はざらっとしたものになるが,PlayStation Networkにおける「音声の圧縮され具合」も勘案するに,これくらいでもいいのだろう,といった感じだ。全体としては聞き取りやすく,大声でも歪みにくいので,AGCのようなものでダイナミックレンジ制御を行っている可能性はありそうだ。
 なお,CUHJ-15005でSIEはエコーキャンセリング機能を持つと謳っているのだが,確認した限り,PCへのワイヤレス接続時に若干のエコーが聞こえたことを書いておきたい。

黄緑がリファレンス波形,橙がCUHJ-15005のワイヤレス接続時におけるテスト波形だ。6kHz付近から急激に落ち込むのと,200Hz付近に深い谷が存在するのが最大の特徴。例によってUSB接続では帯域幅が足りず,入力側にしわ寄せが行っているものと思われる
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 一方,アナログ接続時だが,USB接続という帯域幅制限もないため,グラフから確認できる高域の伸びは,当然,こちらのほうが優秀になる。
 また,周波数の一部が極端に削られたりしていない,非常に素直な特性なので,録音した声の印象は,ワイヤレス接続時より明らかに自然な感じとなる。ただ,高域成分が多いうえに,AGCも無効になっているため,大声でしゃべると音が歪みやすい。エコーキャンセリングも無効になっているはずだが,エコーは聞こえなかったので,この結果からすると,「ワイヤレス接続時にエコーキャンセラ−が有効になるのはPS4との接続時のみ」と解釈したほうがいいかもしれない。

1.5kHz付近を谷として,重低域から超高域までまんべんなく入力されるドンシャリ型。一見するとこちらのほうがずっと特性は良さそうだが,PlayStation Networkの場合,非常にサンプルレートが低く,変調もかかるので,手放しで「ワイヤレス接続時よりよい」と言えないのが難しい
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「PS4でバーチャルサラウンド」なら現状「一択」か


製品ボックス
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 これまで,PlayStationやXboxというフランチャイズでヘッドセットやヘッドフォンを使ったバーチャルサラウンドを利用しようと思ったら,ほとんどのケースにおいて,HDMIや光サウンドケーブルで外部のプロセッサへ出力し,そこでバーチャルサラウンド化とヘッドフォン向けのダウンミックス処理をするしかなかった。
 このやり方はとにかくケーブルの処理などが煩雑だったわけだが,その点,USBアダプターを接続するだけでさくっとバーチャルサラウンドサウンド環境を構築できるようCUHJ-15005は,それだけで高く評価できる。SIE純正品なので,将来にわたってのサポートという面で安心感がある点もよい。「PS4でバーチャルサラウンドヘッドフォン環境を構築したい」のであれば,現状「一択」と断言してしまっていいだろう。

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 「3Dオーディオ」は,対応タイトルがUncharted 4しかない現時点だとまだよく分からないが,これは「普及するか」も含め,要経過観察と言ったところか。最悪,「3Dオーディオ」がぽしゃったとしても,バーチャル7.1サラウンドサウンド対応ヘッドセットとしては使い続けられるので,その点は安心だ。
 マイクは正直「こんなもの」だろう。PS4とワイヤレス接続してPlayStation Network上で使い続ける限り,今回マイナス評価した部分が問題になることはまずないと考えている。

 そんなCUHJ-15005の導入にあたって最も大きなハードルとなるのは,1にも2にも価格ではなかろうか。コンシューマゲーム機のユーザーは,とくに周辺機器の価格に対してシビアな傾向にあるが,そこで1万7000〜1万9000円程度(※2017年3月18日現在)という価格が受け入れられるかというと,かなり厳しいという人が少なくないように思う。
 逆に言うと,価格さえ気にならないなら,購入して後悔することはないはずだ。PS4がゲームのメイン環境という人にはよい選択肢である。

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SIEのCUHJ-15005製品情報ページ

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