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ついに「三菱の高速IPS液晶」が復活。アイ・オー,高画質化技術「ギガクリア・エンジンII」搭載の液晶ディスプレイ2製品を11月中旬に発売
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印刷2014/10/15 11:00

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ついに「三菱の高速IPS液晶」が復活。アイ・オー,高画質化技術「ギガクリア・エンジンII」搭載の液晶ディスプレイ2製品を11月中旬に発売

 2014年10月15日,アイ・オー・データ機器(以下,アイ・オー)は,液晶ディスプレイ新シリーズ「GIGA CRYSTA」の立ち上げを発表。合わせて,第1弾となる23.8インチワイドモデル「LCD-RDT241XPB」と27インチワイドモデル「LCD-RDT271XPB」を11月中旬に発売すると予告した。税別のメーカー想定売価は順に3万9800円前後5万4800円前後なので,単純計算すると税込売価はそれぞれ4万2984円,5万9184円となる。
 アイ・オーは,東京ゲームショウ2014に,三菱電機の技術供与を受けて開発中という液晶ディスプレイ2製品を出展していたが(関連記事1関連記事2),あのときの製品が正式発売となるわけだ。

画像集#002のサムネイル/ついに「三菱の高速IPS液晶」が復活。アイ・オー,高画質化技術「ギガクリア・エンジンII」搭載の液晶ディスプレイ2製品を11月中旬に発売
LCD-RDT241XPB
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LCD-RDT271XPB


三菱製液晶ディスプレイの特徴がアイ・オー製品で復活


東京ゲームショウ2014で初披露されたLCD-RDT241XPB
画像集#013のサムネイル/ついに「三菱の高速IPS液晶」が復活。アイ・オー,高画質化技術「ギガクリア・エンジンII」搭載の液晶ディスプレイ2製品を11月中旬に発売
 覚えている人も少なくないだろうが,かつてブラウン管ディスプレイや液晶ディスプレイで多くのファンを獲得した三菱電機が,「事業損益の改善が見込めないため」という理由でディスプレイ製品事業を打ち切ったのは2013年12月のことだ。
 そんな三菱電機の液晶ディスプレイの後期,「WX」という上位シリーズにおいて下位モデルとの差別化要素となっていたのが,超解像技術を軸とする高画質化技術たるギガクリア・エンジンIIと,液晶画素の応答速度を高めるオーバードライブ技術を,ディスプレイ内部の処理遅延を低減させるスルーモード有効時にも利用できるというものだった。一般に,液晶ディスプレイのスルーモードでは,ほとんどすべての付加機能が無効化されるだけに,“そうならない”のはかなりの魅力だったのである。

本文の紹介順と並びが逆で恐縮だが,右がLCD-RDT241XPB,左がLCD-RDT271XPB
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 今回のLCD-RDT241XPBとLCD-RDT271XPBは,そんなWXシリーズのスペックを色濃く残す製品だ。アイ・オーによれば,液晶ディスプレイの開発にあたっては,三菱電機のディスプレイ開発チームから,ギガクリア・エンジンII周りだけでなく,基板やファームウェアの開発にあたっても,技術の供与を受けているとのことだ。
 その外観もWXシリーズ,具体的には「RDT235WX」および「RDT273WX」のそれを踏襲しているが,これは「もともとWXシリーズのデザインが悪くなかったのと,(新規開発の手間を省けるため)開発のペースを上げられるという判断によるもの」(アイ・オー)だという。

LCD-RDT241XPBの本体前面(左)と背面(右)。ベゼルの凹凸を減らした「フラットサーフェスデザイン」もRDT235WX譲りだ。
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LCD-RDT271XPBの前面(左)と背面(右)。こちらのデザインもRDT273WXと変わらない
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LCD-RDT241XPB(写真右)では,パネルサイズの拡張により,額縁部分の非表示エリアがRDT235WXより狭くなった。その幅は公称約6.4mmだ
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細かなところながら,LCD-RDT241XPBではパネル下,メーカーロゴ入り“帯”部分のヘアラインがやや粗くなったという違いもある
 ただ,まったく同じかというと,そうでもない。三菱電機とアイ・オーでは電気系統の設計周りで思想が異なっていたため,「アイ・オーの製品」として,そこは最適化が入っているという。新機能として,いわゆるブルーライトを低減する「ブルーリダクション」が追加してあるのも,GIGA CRYSTAならではの要素ということになる。
 もう1つ,これはLCD-RDT241XPBのみだが,液晶パネルのサイズが,RDT235WX時代の23.5インチから23.8インチへと変わっている。結果として,額縁部分の非表示エリアがRDT235WXよりも狭くなり,より没入感が上がったのは好印象だ。

 細かい話をしておくと,液晶パネルのサイズが0.3インチ上がったということは,まったく別のパネルを採用したという意味なのだが,それでも応答速度はWX235WXと同じ3.2msを維持できている。アイ・オーはこのあたりの最適化についてとくに語っていないが,結構な努力があったのではなかろうか。
 なお,LCD-RDT271XPBのほうでは,RDT273WXと同じ液晶パネルを採用しているとのことだった。

 アイ・オーがギガクリア・エンジンIIの技術供与を受けたことにより,リアルタイムで画像を解析し,解像感を向上させる「超解像技術」による映像補完や,コントラスト自動調整といった同エンジンによる映像補完機能は,すべてそのまま新製品にも継承された。さらに,映像補完機能を利用する状態でも表示遅延が約0.1フレームで済むという「スルーモード」機能も搭載。ゲーム用途にも適することも,ベースとなった製品と変わらない特徴だ。

 なお,そのほかの基本的な仕様は,WXシリーズのそれを踏襲している。画質調整モード「DV MODE」や,画面サイズや配置を柔軟に調整できる子画面表示機能といった要素もこれまでのままだ。


4種類5系統の豊富な映像入力を装備


付属のリモコン。これも見覚えのあるものだと思う読者は多そうだ
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 かつての三菱電機製ディスプレイと比較するだけでなく,新製品として,基本スペックも確認しておこう。なお,LCD-RDT241XPBとLCD-RDT271XPBは,液晶パネル(および本体サイズ)が異なるのを除けば仕様は同じであることを最初にお断りしておきたい。
 採用する液晶パネルは非光沢仕様のAH-IPS方式で,解像度はどちらも1920×1080ドット。視野角は上下左右共に178度で,輝度が250cd/m2,コントラスト比は1000:1というスペックだ。TN方式に比べて中間調(gray-to-gray)応答速度が遅いというIPS方式の問題点は,前述のオーバードライブ回路によって3.2msまで高速化されている(※オーバードライブ無効時は14ms)。

 ビデオ入力インタフェース類は,HDMI(Type A)×2(※うち1ポートはMHL対応),DVI-D×1,D端子×1,アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1の4種類5系統を装備する。D端子を装備しているのは,最近のPC用液晶ディスプレイとして珍しいポイントといえよう。
 サウンド周りでは,3.5mmミニピン×1およびアナログRCA×2のアナログライン入力を搭載。HDMI入力時ともども,入力したサウンドは,内蔵される2W+2W仕様のステレオスピーカーから出力したり,本体前面に用意された3.5mmミニピン×1のヘッドフォン端子から出力できるようになっている。

代表して,LCD-RDT271XPBの入出力インタフェース群。いろいろ書いているが,端的にまとめると,WXシリーズから変わっていない
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 スタンドは上下回転(チルト)に対応で,可動範囲は−5〜20度。LCD-RDT241XPBは,スタンド部と本体のネジ留め位置によって高さを調節できるようになっている。

LCD-RDT241XPB(左)とLCD-RDT271XPB(右)の右側面。ちなみに本体サイズは順に540(W)×170(D)×361391(H)mm,643(W)×230(D)×445(H)mm
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 多彩な機能と低遅延の高画質化エンジンで人気を博した三菱電機製液晶ディスプレイのDNAを受け継いだ製品ということで,発売後,人気を集めるのはまず間違いないだろう。どのように発展していくのかも含め,今後に注目したい製品シリーズが登場するといえそうだ。

アイ・オー・データ機器 公式Webサイト


  • 関連タイトル:

    GigaCrysta

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