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GeForce GTX 700
  • NVIDIA
  • 発表日:2013/05/23
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印刷2013/06/22 00:00

レビュー

メーカーレベルのクロックアップで“TITAN超え”を実現

GIGABYTE GV-N780OC-3GD

Text by 宮崎真一


GV-N780OC-3GD
メーカー:GIGA-BYTE TECHNOLOGY
問い合わせ先:CFD販売 050-3786-9585(平日10:00〜12:00,13:00〜18:00)
実勢価格:9万円前後(※2013年6月22日現在)
GeForce GTX 700
 2013年5月23日のレビュー記事でお伝えしたように,「GeForce GTX 780」(以下,GTX 780)は,良くも悪くも「GeForce GTX TITAN」(以下,GTX TITAN)の低価格版だった。
 「GK110」コアを採用するという基本的なアーキテクチャはそのままに,GPUコアの規模は小さくなり,GTX TITANが持つ「動作保証なし&ECCなし版『Tesla K20X』化機能」も省かれたことで,実勢価格は8万〜9万円程度(※2013年6月22日現在)と,GTX TITANの同12〜14万円程度と比べて大きく下がったが,GeForce GTX 600シリーズのシングルGPU最上位モデル「GeForce GTX 680」の同4万7000〜5万9000円程度と比べれば明らかに割高。見る立場によって評価の変わるGPUだったというのが,先のレビュー記事における結論である。

GTX 780 GPU
GeForce GTX 700
 そんなGTX 780を搭載するグラフィックスカードは,NVIDIAのパートナー各社からすでにいくつか登場しており,なかにはメーカーレベルで動作クロックを引き上げたクロックアップ(Factory OC)モデルも存在している。今回取り上げるGIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE)製カード「GV-N780OC-3GD」もその1つだ。
 クロックアップモデルで,GTX 780の評価はどう変わるのか。今回はその点を検証してみたいと思う。


コア&ブーストクロックを10%強引き上げ,

新型「WINDFORCE 3X」クーラーを搭載


GIGABYTE製のオーバークロックユーティリティ「OC GURU II」実行結果。動作クロックは最大1084MHzを示した
GeForce GTX 700
 というわけで,気になるGV-N780OC-3GDのスペックだが,詳細は表1にまとめたとおりとなる。GPUコアのベースクロックはリファレンスの863MHzより約11%高い954MHz,ブーストクロックはリファレンスの900MHzより約12%高い1006MHzへと引き上げられた一方,メモリクロックは据え置きだ。

 ちなみに,後述するテスト環境でGPU負荷をかけてみたところ,最大クロックは1084MHzに達することを確認できた。同一の環境でリファレンスカードの最大クロックは1005MHzだったので,最大クロックは約8%高いと述べていいだろう。


 カードサイズは実測で約280mm(※突起部除く)で,リファレンスカードの同266.7mmと比べると約13mmほど長くなってしまっているが,これは,搭載するGPUクーラーが,基板の後方へはみ出しているためだ。基板長自体はリファレンスカードと同じく266.7mmだった。

GPUクーラーがカードの後方へ若干はみ出る仕様だ。なお,カードの背面側にメモリチップは搭載されていない
GeForce GTX 700 GeForce GTX 700

GPUクーラー以外の仕様は基本的にリファレンスカードを踏襲。Dual-Link DVI-D×1,Dual-Link DVI-I×1,DisplayPort×1,HDMI×1という出力仕様はリファレンスデザインどおりだ
GeForce GTX 700
 そのクーラーは,「WINDFORCE 3X」という名が与えられた,GIGABYTE独自のものである。
 従来のWINDFORCE 3Xは,3つ並べたファンの角度を細かく変えることで,3つのブロックに分かれたヒートシンク&フィン部を効率よく冷却するというのがウリだったのだが,ファンの角度を調整するなどした結果,厳密な意味では2スロット仕様のサイズにクーラーが収まらなかった。そこで最新世代では,80mm角相当の薄型ファン×3で,2ブロックに分かれた大型のヒートシンク&フィン部を冷却する構造に変更。450WクラスのTDP(Thermal Design Power)に対応しつつ,クーラーの高さを2スロット仕様に収めてきたのが大きな特徴となっている。

 要は,冷却能力を高めつつ,取り回しやすさを向上させてきたというわけだ。

GeForce GTX 700
2スロット仕様を採用する新世代WINDFORCE 3Xの概要。金属製のファンカバーと「Inclined Fan」(傾斜ファン)と呼ばれるファンの搭載で乱気流の発生を抑え,さらに金属製のカバーで振動を抑えることにより,動作音の低減を図っているという
GeForce GTX 700
従来型WINDFORCE 3Xクーラー(右)との比較。「従来」といっても,WINDFORCE 3Xには何種類かあったのだが,たとえば「Radeon HD 7870」搭載の「GV-R787OC-2GD」だと,カード後方に向かってクーラーが持ち上がり,2.5スロット仕様となる

GTX 770レビュー記事より再掲となる,新型WINDFORCE 3Xクーラー
GeForce GTX 700
GeForce GTX 700
 と,さも初めて見たように書いてきたが,実のところGV-N780OC-3GDが搭載するWINDFORCE 3Xクーラーは,「GeForce GTX 770」(以下,GTX 770)のレビュー時に用いたGIGABYTE製のクロックアップ版カード「GV-N770OC-2GD」が搭載するものとまったく同じである。
 付け加えると,COMPUTEX TAIPEI 2013のタイミングでGIGABYTEのプライベートブースに展示されたGTX TITAN搭載のクロックアップ版カード「GV-NTITANOC-6GD-B」が搭載するのとも同じ。GIGABYTEは今回,クロックアップ版の新世代GPUで,共通のGPUクーラーを採用してきたことになる。

 というわけで,クーラーの詳細はGTX 770のレビュー記事を参照してほしいが,8mm径のヒートパイプ2本と6mm径のヒートパイプ4本を採用し,うち5本で,2つ用意されたヒートシンク&フィンのブロックをつなぐ仕様や,GPUが触れる側のヒートシンクに傾斜を設け,GPUダイの“上”の部分のエアフローを整える「Triangle Cool」技術を用いるといったあたりは,GV-N770OC-2GDと同じだ。

GIGABYTEから提供を受けた資料より。ヒートパイプはZalman Techの技術を用いた「Composite Heatpipe」(コンポジットヒートパイプ)を採用するという。従来からあるヒートパイプの特徴を組み合わせ,より多くの表面積を稼ぎ,熱伝導効率を引き上げてあるとのこと

GPUクーラーを取り外したところ
GeForce GTX 700
 GPUクーラーの取り外しはメーカー保証外の行為であり,特別に許可された製品を除き,取り外した時点で保証は受けられなくなる。その点はくれぐれも注意してほしいが,今回,レビューのために取り外してみたところ,基板はリファレンスカードとほとんど同じであることが確認できた。電源部が6+2フェーズ構成で,搭載するメモリチップがSamsung Electronics製のGDDR5「K4G20325FD-FC03」である点も変わらずだ。

搭載部品などで細かな違いは見られるものの,基板デザインはリファレンスカードを踏襲していると述べてよく,電源部にも大きな違いはない。搭載するメモリチップもリファレンスカードと同じだった
GeForce GTX 700 GeForce GTX 700


GTX TITAN&780リファレンスカードとの比較から

クロックアップの効果を探る


 今回のテスト環境は表2のとおりで,比較対象には,GTX TITANとGTX 780の両リファレンスカードを用意した。GV-N780OC-3GDがGTX TITANにどれだけ迫れるかをチェックしてみようというわけである。
 グラフィックスドライバは,テスト開始時の最新版となる「GeForce 320.18 Driver」を利用。テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション14.0準拠で,テスト解像度は1920×1080ドットと2560×1600ドットの2つを選択した。


 なお,「Core i7-3970X Extreme Edition/3.5GHz」の自動クロックアップ機能である「Intel Turbo Boost Technology」が,テスト状況によって異なる挙動を示す可能性を無視できないため,今回,同機能はBIOS(≒UEFI)から無効化してある。また,以下グラフ中ではスペースの都合上,「GV-N780OC-3GD」を「GBT 780 OC」と表記するので,この点もあらかじめお断りしておきたい。


GTX 780から10%前後スコアが向上

多くの場面でGTX TITAN以上の性能を発揮


 順にテスト結果を見ていこう。グラフ1は「3DMark」(Version 1.1.0)の結果となる。
 GV-N780OC-3GDのスコアは,GTX 780比で7〜8%程度高いが,GPUコアクロックが10%強引き上げられ(た一方,メモリクロックは据え置かれ)たことを踏まえると,これはおおむね妥当といったところだ。GTX TITANとほとんど肩を並べている点にも注目しておきたい。


 続いてグラフ2,3は「Far Cry 3」のスコアだが,ここにおいてGV-N780OC-3GDのスコアは極めて良好だ。「標準設定」の1920×1080ドットこそ,CPUボトルネックと思われるスコアの伸び悩みがあるものの,それを除く3条件では,対GTX 780で114〜120%程度,対GTX TITANで107〜109%程度なのだから,GPUコアクロックの引き上げは大いに意味があると述べていいだろう。


GTX 780のブロック図(※4Gamer推測)
GeForce GTX 700
 一般に,メモリクロックが同じ場合,ここまで極端にクロックが“効く”ことはあまりない。それだけに,GV-N780OC-3GDの示すスコアを不自然に思う読者はいるかもしれないが,要するにこれは,GTX TITANやGTX 780のメモリスペックである「384bitインタフェース,容量3GB以上」が,今回のテストにおいて十分なものであり,ボトルネックになっていないということだと思われる。
 メモリ周りのボトルネックがないので,GPUクロックを引き上げただけ,スコアが伸びている。GV-N780OC-3GDの目を見張るテスト結果は,この理由によってもたらされたものではなかろうか。

 ……「Streaming Multiprocessor eXtreme」(以下,SMX)の数にしてGTX TITANより2基少ないGV-N780OC-3GDのほうがスコアが高い以上,このクラスの大規模GPUだと,3Dアプリケーションの実行にあたって,ミニGPUたる「Graphics Processor Cluster」の効率は,SMXの数にはそれほど左右されない雰囲気である,というのもなかなか示唆的だが。

 話を戻して,グラフ4,5は「Crysis 3」のテスト結果だが,ここでもFar Cry 3と傾向は変わらない。GV-N780OC-3GDのスコアは対GTX 780で105〜114%程度となり,GTX TITANに対しても互角以上に立ち回っているのが目を引く。


 「BioShock Infinite」でも,テスト結果は同じような傾向になった(グラフ6,7)。GV-N780OC-3GDはGTX 780比で9〜14%程度,対GTX TITANで2〜5%程度高いスコアを示している。


 グラフ8,9は,「The Elder Scrolls V: Skyrim」(以下,Skyrim)のテスト結果である。ハイエンドのGPUにとって,Skyrimの標準設定は描画負荷が低すぎるため,スコアは頭打ちの傾向を示すが,8xアンチエイリアシングと16x異方性フィルタリングを適用した「Ultra設定」だと,2560×1600ドットのスコアで比較したとき,GV-N780OC-3GDはGTX 780比で約14%,GTX TITAN比で約8%高い。


 ベンチマークレギュレーション14.0準拠となるテストの中で最もクロックアップ効果が顕著に出たのが,スコアをグラフ10,11にまとめた「SimCity」である。
 GV-N780OC-3GDはGTX 780に対して19〜21%程度,GTX TITANにも10%以上と,いずれも大差をつけている。


 一方,CPUボトルネックが生じている「F1 2012」だと,3者のスコアに目立った違いは見られなかった(グラフ12,13)。「どこかにボトルネックが生じてしまえば,クロックの引き上げ効果は失われる」という,いつもの教訓がここに出ているわけだ。



GTX 780比で消費電力は最大で20W弱上昇

搭載する新型WINDFORCE 3Xの冷却性能は高い


補助電源コネクタは6ピン×1,8ピン×1。GTX 680
GeForce GTX 700
 GV-N780OC-3GDはクロックアップモデルであり,当然のことながら,消費電力はGTX 780リファレンスカードよりも高いことが推測されるが,その上げ幅はどの程度か。ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を比較してみよう。
 テストにあたっては,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,タイトルごとの実行時とした。

 その結果はグラフ14のとおりで,アイドル時の消費電力に,3者の大きな違いはない一方,アプリケーション実行時だと,GV-N780OC-3GDの消費電力はGTX 780から4〜19W上がっている。GTX TITANと比べると9〜23W低いので,ちょうど両者の間に収まった,といったところか。いずれにせよ,消費電力はリファレンスカードから確実に上がっているが,GTX TITANのレベルには達していないわけである。


 新世代WINDFORCE 3Xの冷却能力を確認すべく,3DMarkの30分間連続実行時点を「3DMark時」とし,アイドル時ともども,TechPowerUp製のGPU情報表示ツール「GPU-Z」(Version 0.7.1)からGPU温度を追った結果がグラフ15となる。
 テスト時の室温は24℃。システムはケースに組み込まない,いわゆるバラックの状態に置いたときのデータだ。

 さて,その結果だが,アイドル時にGV-N780OC-3GDの温度が最も高いのは,ファン回転数が787rpmまで低下するという,静音志向になっているからである。一方の3DMark実行時だと,GTX 780とGTX TITANがいずれも,「Temperature Target」によって,あらかじめ設定された上限となる80℃弱のところまで上がっているのに対し,GV-N780OC-3GDは66℃。WINDFORCE 3Xクーラーの持つ冷却能力の高さがはっきりと見て取れる。


 なお,気になる動作音だが,筆者の主観であることを断ったうえで続けると,アイドル時は文句なく静かだ。3DMark実行時だとさすがにそうはいかず,GTX 780リファレンスカードのクーラーと同等といった印象になるが,GTX 780リファレンスカードのクーラーは,ハイエンドクラスのグラフィックスカードに搭載されるクーラーとしてまずまず静かなほうなので,そう大きな問題はないと思われる。むしろ,リファレンスカードと同等の動作音で,より高い冷却能力を実現しているのは立派だ。


「約9万円でGTX TITAN超え」に

価値を感じるならアリ


今回入手できたのはカード単体で,製品ボックスは入手できていないため,広報用のイメージを掲載。こんな感じのボックスに入って販売されている
GeForce GTX 700
 以上のテスト結果からして,GV-N780OC-3GDの3D性能は,GTX TITANリファレンスカードと同等か,それ以上と見ていいだろう。実勢価格は9万円前後(※2013年6月22日現在)と,リファレンス仕様の製品が並ぶGTX 780カードの中にあっては最も高価な部類に入るが,高いクロックと冷却能力,そしてアイドル時に得られる静かさからすれば,悪くないプレミアム(≒価格の上乗せ)と評していいのではなかろうか。

 冒頭でも触れたように,GTX 780というGPUは,見る立場によって買いかそうでないかが異なる。そのため,万人向けというわけにはいかないが,GTX TITANより数万円安価で,GTX TITANより3D性能の高い――言ってしまえば史上最速クラスの――グラフィックスカードが手に入るわけで,そこに魅力を感じるならば,“特攻”して後悔することはないはずだ。

GIGABYTEのGV-N780OC-3GD製品情報ページ

CFD販売のGV-N780OC-3GD製品情報ページ

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