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数々の裏話が披露された「Hearthstone」最新拡張パック「妖の森ウィッチウッド」発表会をレポート。開発者インタビューも
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印刷2018/04/16 14:53

イベント

数々の裏話が披露された「Hearthstone」最新拡張パック「妖の森ウィッチウッド」発表会をレポート。開発者インタビューも

 Blizzard Entertainmentは2018年4月14日,同社が展開するデジタルカードゲーム「Hearthstone」PC / iOS / Android)における最新拡張パック「妖の森ウィッチウッド」(以下,ウィッチウッド)のリリースを記念した発表イベントを,東京の秋葉原UDXにて実施した。

 4月13日にリリースされた「妖の森ウィッチウッド」は,新たなメカニズム「奇数/偶数デッキ構築制限」や,新キーワード「急襲」「木霊」を導入すると共に,新たなスタンダード・ローテーション“ワタリガラス年”の幕開けを告げた。

 本稿では,そんな「妖の森ウィッチウッド」に焦点を当てたイベントの模様をお届けする。また,アートディレクターのBen Thompson(ベン・トンプソン)氏と,ゲームデザイナーのStephen Chang(ステファン・チャン)氏へのインタビューも掲載しているので,最後まで読み進めていただきたい。

「Hearthstone」公式サイト


 イベントは,ウィッチウッドの発表時に公開されたプロモーション映像の上映と共にスタート。それに続く形で,同映像内に登場したベン・トンプソン氏と,今回の拡張パックにおけるチーフデザイナーであるステファン・チャン氏がステージに登壇。来場者に向け,ウィッチウッドの世界観と開発エピソードを語ってくれた。

アートディレクターのBen Thompson(ベン・トンプソン)氏(左)と,ゲームデザイナーのStephen Chang(ステファン・チャン)氏(右)

 本拡張の舞台となるのは,Hearthstoneの原作にあたる「World of Warcraft」の都市の1つギルニーアスと,その近辺に存在する呪われた森だ。

 ギルニーアスには,人狼化の呪いを受けた人間「ウォーゲン」が住まい,魔女ハガサが変質させてしまった恐ろしい森「ウィッチウッド」の驚異にさらされている。トンプソン氏によると,ギルニーアスとウィッチウッドによる“対立”が,本拡張パックのテーマになっているとのこと。


 そうしたテーマは,本拡張より新たに登場したメカニズムにも反映されている。例えば,偶数/奇数のデッキ構築制限は両勢力の対立を表しており,偶数にギルニーアスの王「ゲン・グレイメン」が,奇数にはハガサが生み出した怪物「月を喰らう者 バク」が配属されているのも,そうした世界観を意識してのデザインだという。

 新たなキーワード「急襲」と「木霊」も同じく,森から次々に現れる霊魂に,ギルニーアスのウォーデン達が襲いかかる様子を表現しているとのこと。それぞれの効果を持つカードのデザインやフレーバーを見返してみると,いろいろと面白い発見があるかもしれない。

余談として,奇数側の代表である「バク」に関する裏話も語られた。バクは非常に巨大なクリーチャーであり,そのスケールを表現する方法として,フィリピン神話に登場する「バクナワ」をモデルにしたそうだ。バクナワは,そのあまりの巨大さから“月を食って欠けさせる”という逸話を持っている
Hearthstone

今回のゲームボードは左右で勢力が分かれており,右側にはギルニーアスの街が描かれ,左側にはウィッチウッドの森と,そこに潜む魔女の実験場が再現されている
Hearthstone

 続いて,今後のアップデートについても語られた。直近で控えているのは,2週間後に解禁予定のシングルプレイモード「怪物狩り」である。

 「怪物狩り」は,「コボルトと秘宝の迷宮」で追加されたダンジョン攻略と同じで,デッキを構築しながらボスと戦うモードだ。ただ,今回は4人のオリジナルヒーローを用いて戦いに挑むことになる。彼らは新拡張のレジェンドカードとしてすでに登場しているが,ヒーローとしての能力はまったく違ったものになるという。

 さらに,以前から度々行われていた改修の一環として,デイリークエストの調整も合わせて行われる。今後はデイリークエストがアップデートされ,クリアはより容易になり,より多くのゴールドがもらえるようになるそうだ。

Hearthstone

 大きなアップデート以外にも,過去に実施された「炎の祭り」や「霜の祭り」のような期間限定イベントの開催も予定しているとのこと。イベント期間中には無料リワードの配布も検討しているようなので,こうした情報は見逃さないようにしておこう

 最後に両氏はeスポーツについて触れ,これから開催されるチャンピオンシップへの参加を来場者に向け,日本語で「頑張って!」と呼びかけた。


 続いては,ステージ上でのエキシビションマッチが実施された。対戦の形式は構築済みデッキを用いたBO1(1回勝負)。第1回戦では,国際大会への出場経験を持つb787選手とチャン氏,第2回戦では来場者の中から抽選で選ばれたプレイヤーとチャン氏による対戦が展開された。

チャン氏と挨拶を交わすb787選手(左)

 第1回戦は,強化されたヒーローパワーと豊富な挑発ミニオンで持久戦を挑む「奇数クエストウォーリアー」を使うb787選手と,新たに登場した手札増加カードを軸とした「ビッグハンドドルイド」を操るチャン氏による対戦となる。

Hearthstone

 まずは順調に手札を増やし,3マナで「山の巨人」のプレイに成功したチャン氏がボードを制圧するが,b787選手はその攻撃を挑発ミニオンで捌き,体力を削られる前にクエスト達成にこぎつける。
 多数のトークンを展開して的を反らし,手札切れを待って反撃の機を得たチャン氏だったが,終盤ではb787選手が「先遣隊長エリーズ」から生成した「ウンゴロパック」を獲得。そこから生まれた武器「黒曜石の破片」を使い,見事に勝利をもぎ取った。

Hearthstone

 第2回戦は,チャン氏と抽選で選ばれた来場者との対戦となる。ゲーム中に使ったほかのクラスカードをすべて再使用する効果を持つ「テス・グレイメン」を中心とした「強盗ローグ」を操るチャン氏に挑むのは,ヒーローパワーによる回復を織り交ぜながら低アタック&高ヘルスのミニオンを強化して一点突破を狙う「奇数コンボプリースト」だ。

Hearthstone

 プレイ時に相手クラスのカードを獲得できる「ブリンク・フォックス」や,ローグ特有の優秀な除去カードを用いてテンポを保ちながら戦うチャン氏に対し,強化されたヒーローパワーでボードの保持を狙う挑戦者という構図となった。
 「クォーツ・エレメンタル」などの優秀なステータスを持つカードで巻き返しを狙うが,最終的には木霊を持つ除去呪文でボードを完全に制圧したチャン氏が勝利を収めた。

Hearthstone Hearthstone

 ステージイベント終了後は,イベント参加者全員が“人間”と“ウォーゲン”に分かれて戦うローカル対戦会「炉端の集い 妖の森の酒場」が実施され,来場者は周囲のプレイヤーと声を掛け合って対戦を楽しんでいた。

会場で実施された「炉端の集い」では,対戦の勝敗に応じて事前に配布されたカードを奪い合い,最終的にもっとも多くのカードを獲得したプレイヤーが勝利するという特別ルールが設けられた

 最後に,イベント終了後に実施されたトンプソン氏とチャン氏へのインタビューを掲載し,本稿の締めくくりとしよう。

4Gamer:
 まずは,おふたりがHearthstoneにおいて,どういった役割を担っているのか教えてください。

ベン・トンプソン氏(以下,トンプソン氏):
 私はアート・ディレクターとして,Hearthstoneの製作に参加している12名のアーティストを統括し,ゲーム内に存在するビジュアルの監督を行っています。
 UIやUXの調整から,実際のカードデザインまでの全要素が統一感を持ち,そのうえでカードごとの変化を感じられるように調整するのが主な仕事になります。

ステファン・チャン氏(以下,チャン氏):
 1年少々前にHearthstoneチームに入り,以降はメカニズムの設計を担当しています。アイデアを形にして,それが楽しい体験を生み出しているかをチェックするのが,私の役割です。

トンプソン氏はHearthstoneのスタッフロール内のジョークカードとしても登場している
Hearthstone

4Gamer:
 ご自身が手がけたアートやメカニズムの中で,代表的なものを教えてください。

トンプソン氏:
 私はHearthstoneにおけるアーティスト第一号で,ゲームの外観を構築するところから関わっています。具体的に私自身が携わったプロジェクトとしては,後攻時に獲得できる「コイン」や,ヒーローの「レクサー」,拡張パックのロゴデザインなどがあります。

チャン氏:
 ゲームデザイナーとしては「凍てつく玉座の騎士団」や「コボルトと秘宝の迷宮」,そして今回の「妖の森のウィッチウッド」の製作に参加しました。
 ゲームのメカニズムはチームで作るもので,私個人が完成させた物ではありませんが……。過去に携わった中で,とくに印象深かったのは「凍てつく玉座の騎士団」で登場したヒーローカードです。ヒーロー達をデスナイトに変化させるメカニズムは,多くのプレイヤーから好評を得ることができました。

Hearthstone

4Gamer:
 日本のHearthstoneコミュニティを見て,何か感じることはありますか。

トンプソン氏:
 このように,直接ファンと話す機会を得られて本当に嬉しいです。このイベントで得たインスピレーションを開発チームに届けて,今後の開発の助けにしたいと思います。

4Gamer:
 今回の拡張パックの舞台をギルニーアスに設定した経緯をお聞かせください。

チャン氏:
 前作が愉快で楽しい「コボルトと秘宝の迷宮」でしたので,今回はよりダークな作品を目指した,というのが大きな理由です。我々が新たな拡張パックのテーマを選ぶときは,チーム全員が一堂に会して投票を行います。そこでもっとも多くの賛同を集めたテーマがウォーゲン――つまり彼らが住むギルニーアスでした。
 ただ,当初は“ウィッチウッド”ではなく,ギルニーアスを走る鉄道の中で巻き起こる“ギルニーアス急行殺人事件”をテーマとして扱おうと考えていました。


4Gamer:
 どちらも魅力的なテーマだと感じますが,なぜ今の形に変化したのでしょうか。

チャン氏:
 ゲームに使うアートワークを集めていく中で,アーティストの1人が素晴らしいシャーマンのイラストを描き上げたのが始まりでした。
 あまりに素晴らしいデザインだったので,我々はそのシャーマンを「魔女ハガサ」として独立させたのです。そこから波及する形で「魔女ハガサが呪いをかけた森がギルニーアスの街を襲う」というストーリーが完成しました。

4Gamer:
 ハガサと言えば,今回はシャーマンのヒーローカードが1枚だけ追加される格好となりました。ヒーローカードは「凍てつく玉座の騎士団」で登場したメカニズムですが,今後も継続して登場する可能性があるのでしょうか。

チャン氏:
 新たな拡張パックを作るときは,その背後で動くメカニズムがストーリーとしての妥当性を持っていなければなりません。今回の場合,ハガサはヒーローカードとして登場するに相応しいキャラクターだと判断し,実装に至りました。今後の拡張パックにどんなメカニズムが採用されるのかは,そのテーマやキャラクターによって変化するでしょう。

Hearthstone

4Gamer:
 ウィッチウッドの中でお気に入りのカードがあれば教えてください。

トンプソン氏:
 私はアートディレクターですので,アートに偏った見方になってしまいますが……。お気に入りのカードは,おどろおどろしさを保ちながらも,可愛らしさを残している「血の魔女」ですね。

4Gamer:
 日本人コミュニティでも発表当初から「血の魔女」と「時の匠トキ」は可愛いと評判でしたね。

トンプソン氏:
 そう感じていただけたのであれば,狙いが当たって嬉しい限りです。Hearthstoneにはさまざまなスタイルのカードが存在し,そういった可愛らしさも重要なスタイルのひとつだと考えています。

Hearthstone
血の魔女
Hearthstone
時の匠トキ

4Gamer:
 では,チャンさんはいかがでしょうか。

チャン氏:
 私が気に入っているのは「テス・グレイメン」ですね。彼女のプレイスタイルは非常に多彩で,テストプレイでもさまざまな展開を経験できました。この先,プライベートでもテスを用いたデッキを楽しみたいと思います。今回のステージ対戦では出せませんでしたが,実はデッキに入ってたんですよ。
 また,ユニークで強力なカードとして「カメレオス」があります。単に相手の手札を1枚コピーするだけでなく,相手の手札を毎ターン1枚覗き見る“窓”としても使えます。使い道が広く,非常に奥深いカードですよ。

4Gamer:
 今回の新キーワード「木霊」の翻訳は素晴らしいものだと感じました。原語版のEcho(反響)の直訳ではなく,意味を保ちながらも霊的なイメージを損なわない言い回しに翻訳されています。こうしたローカライズに関しては,どういった形で指示を出されているのでしょうか。

トンプソン氏:
 そう言っていただけて,本当に嬉しく思います。Blizzardはローカライゼーションを非常に重視していて,現地のメンバーと緊密な連携を取りながら翻訳作業を行っています。
 我々は英語圏におけるユーモアが全世界で通用するとは思っていません。そうした考え方は,カードの名前やキーワードだけでなく,フレーバーテキストも含めたすべてのテキスト表現に適用しています。まだご覧になっていない方は,ぜひフレーバーテキストも確認してみてください。

4Gamer:
 では,ゲームバランスについてはいかがでしょうか。ワタリガラス年から登場した若いデッキに対し,以前の環境からある「キューブウォーロックデッキ」は,ほとんど無傷のままスタンダードに残りました。バランス上の懸念の声も聞こえます。


チャン氏:
 キューブウォーロックは強力ですが,十分に対策可能な範囲にあると考えています。新しい拡張パックのリリースと共に,新しい環境が訪れました。まだ探求の余地はありますので,是非それを楽しんでいただきたいですね。

4Gamer:
 では,ワイルド環境の整備についてはいかがでしょう。具体的には,以前の仕様変更によって強化された事で議論の的になっている「ナーガの魔女」を用いた「ナーガ巨人デッキ」について,何かしらの対応は考えられていますか。

チャン氏:
 ワイルドは非常にクレイジーな環境で,拡張パックは少なからず影響を与える事になるでしょう。こちらから予測を提示するのではなく,皆さんが作り出すゲームを楽しみにチェックしています。
 ナーガの魔女について,現在すぐに何かしらの対応を行う計画はありません。ただ,ナーガに対する皆さんの懸念については,我々も承知しています。より大きな問題を引き起こす状況が発生したら,その時点で判断する事になるでしょう。

4Gamer:
 定期的に闘技場に関する調整が行われていますが,3月のアップデートで行われた仕様変更はこれまででも最大級のものでした。こちらに対する反響はいかがでしょうか。

チャン氏:
 新しいドラフトのスタイルを導入してから,多くのプレイヤーの方々から良い評価をいただいています。今後も皆さんのフィードバックを参考にしつつ,常によりよい形を探し続けたいと思います。

4Gamer:
 では最後に,国内のプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。

チャン氏:
 日本という素晴らしい国に来る事ができて,本当に嬉しかったです。ウィッチウッドのデザインは,我々にとって楽しい仕事でした。ゲームプレイの中で,その喜びをプレイヤーの皆さんと分かち合いたいと思います。

トンプソン氏:
 Hearthstone,そして拡張パック「ウィッチウッド」が,皆さんに暖かく受け入れられている様子を見れて良かったです。今後も,こういった集いの場を増やしていきたいですね。

4Gamer:
 ありがとうございました。

トンプソン氏:
 (日本語で)ありがとうございます!


「Hearthstone」公式サイト

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