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印刷2008/12/22 12:19

レビュー

よりダークかつシリアスになったシリーズ最新作

Call of Duty:World at War

»  今回,ライターの虎武須(Kobs)氏が挑むのは,Activisionが誇るコール オブ デューティシリーズの最新作,「Call of Duty: World at War」だ。2007年のビッグヒットタイトルである「コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア」に続いて早くも登場した本作は,戦争のシリアスさを大胆に描いているという。果たして,その内容は?


新たな境地に挑んだシリーズ最新作


 北米のパブリッシャであるActivisionの看板タイトル,コール オブ デューティ(以下CoD)シリーズは,FPSファンなら知らない者はおそらくいない人気シリーズだ。PC版だけでなく,コンシューマー機専用タイトルも多数リリースされており,2008年末まで合計8作が発売されている。コンシューマー機専用タイトルにはナンバリングがされたりされなかったりで,どれが先やらあとやらと,ちょっと混乱してしまうのは筆者だけ?

Call of Duty: World at War

 ともあれ,そんな人気シリーズの中でも昨年(2007年)登場した「Call of Duty 4:Modern Warfare」(邦題:コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア。以下CoD4)」の大ヒットは記憶に新しいところ。美しいグラフィックスとプレイのしやすさを備え,複雑な国際情勢を背景にした今日的な設定と,ハリウッドのシナリオライターを起用したドラマチックなシナリオ展開が,プレイヤーの心を鷲掴みにしたのだ。そんなCoD4の続編が,今回紹介する「Call of Duty: World at War」(以下WaW)だ。

 WaWを開発したのはActivision傘下のデベロッパであるTreyarchで,同社はこれまで「Call of Duty 2: Big Red One」や「Call of Duty 3」の開発を担当しているが,いずれもコンシューマー機専用タイトル。
 CoDシリーズ8作品のうち,PC版が発売されたのは3作しかなく,いずれもInfinity Wardが開発している。つまりシリーズでは初めて,PC版を含むタイトルをInfinity Ward以外のデベロッパが担当したことになる。ちなみにWaWはPC版のほかにXbox 360,PLAYSTATION 3をはじめとする多くのコンシューマー機でも発売されている。

 もともとCoDシリーズは第二次世界大戦を扱ったシリーズだったのだが,CoD4で現代戦に移行し,英米のカウンターテロ部隊とテロ組織との戦いを描いた。だがWaWでは,またしても第二次世界大戦へと戻っている。記録的な大ヒット作の続編でありながら,現時点では,PC版,コンシューマ機版のいずれも日本語版が発売される予定はないため,ここで紹介するのは英語PC版であることをまずお断りしておこう。

 概略を説明すると,WaWは第二次世界大戦における,まったく異なる二つの戦いを描いた作品だ。一つはマキン環礁やペリリュー島などを舞台として日本とアメリカが激突する太平洋戦争。もう一つはドイツ軍が侵攻したソ連のスターリングラードからベルリン攻略までを描く東部戦線(独ソ戦)だ。この二つのキャンペーンを交互にプレイすることになるが,当然ながら,両者にストーリー的な接点はまったくない。
 具体的には,太平洋戦争のミッションに一段落したら独ソ戦をプレイし,それがまた一段落したら太平洋に戻る,といった感じである。

Call of Duty: World at War
タバコの火を捕虜の目に押し付ける日本軍将校。このあと捕虜は殺されてしまう
Call of Duty: World at War
弾薬庫に爆薬を設置し,マキン環礁からはおさらばだ! 爆発のエフェクトが見事
Call of Duty: World at War
バンザイアタックには,ナイフで応戦。でもこうなると手遅れ。この画面を何度見たことか……
Call of Duty: World at War
歩兵にとって戦車は脅威だ。座標を伝えてロケット砲撃の支援要請をしよう

 シリーズ従来作との違いとしてTreyarchが挙げていたのが「戦争を描いたFPSの再定義」だ。具体的には,戦争の持つ暗さや残酷さを表現することであり,プレイヤーの動機づけとしては「復讐」を用意した。復讐の対象となるには,日本兵やドイツ兵が残酷に描かれなければならない。そのためオープニングムービーにもそうしたシーンが見られるし,キャンペーンの最初に登場する日本兵は捕虜を虐待し殺害する。
 また,シリーズでは初めてとなるゴア表現(残酷表現)を許容している。これもまた,おそらく戦争の実相を描くという理由によるもので,火炎放射器の炎にもがき苦しむ敵兵や,銃撃によって手足が吹き飛ぶといった過激な表現が出てくる。

 前作まではプレイヤーのヒロイックな行動に焦点が当てられており,「忠誠心」や,困難な状況での「義務の遂行」といったあたりが中心だったように思う。だが本作は,復讐の名の下に降伏したドイツ兵を射殺するようなシーンが出てくるなど,従来作に親しんでいた人はWaWに見られる雰囲気の違いにたぶん驚くはずだ。

Call of Duty: World at War
不可侵条約破棄,激しい空爆,そしてスターリングラードでの残虐行為。ソ連に忘れがたい怨恨を植えつけてしまったドイツ軍
Call of Duty: World at War
勇ましく駆け出すソ連軍兵士達。このミッションは続くミッションと時系列が逆転しているので,油断していると分からなくなる

Co-opも可能になったキャンペーン
内容はやや単調か


 というわけで,まずはシングルプレイから見ていこう。太平洋戦争と東部戦線を交互にプレイするという,少しややこしい流れになっており,しかもどちらも一般には知名度の低い戦場が舞台となる。ゲームの題材として取り上げられたことも少ないが,それだけにさまざまなタイトルを遊んだミリタリーFPSファンでも,未知の土地で新鮮な気分でプレイできる。

Call of Duty: World at War
ホワイトビーチに援軍が近づくのを強力に阻んでいた200ミリ砲台をようやく制圧した。これで援軍や補給が期待できる

 太平洋戦争パートは,主人公のミラー二等兵がマキン環礁で捕虜となり,仲間を殺害されるというシーンから始まる。のっけから「むむむ……」な内容なのだが,必ずしも旧日本軍の残虐性だけを強調しているわけではないのは,上述のとおり。降伏したドイツ兵をソ連兵が焼き殺す,武器を捨てて手を挙げている日本兵をアメリカ兵が射殺するといった暴力的なシーンがその後,いたるところで展開する。

 戦場の多くが,太平洋に浮かぶ小さな島となるため,必然的にジャングルでの戦闘が多くなる。ジャングルには,アメリカ軍を待ち受ける日本兵が隠れる場所も多く,行進中,突然背後から出現したり,草むらで死んだふりをしていた敵兵が急に起き上がり,銃剣をかざしてバンザイアタックを仕かけてくるといったこともあるのでビックリだ。
 塹壕でも同じような感じで,角を曲がったらいきなり突進してきた日本兵に刺殺されるといったことも少なくない。また椰子の木の上に潜む狙撃兵も手強く,全体にランボープレイだけでは切り抜けられないゲームバランスといえるだろう。

 太平洋戦争パートは,マキン環礁→ペリリュー島→沖縄上陸という流れになる。最も重点的に扱われているのはペリリュー島での戦闘で,次いで沖縄戦。ミッションの時系列はやや飛び石であり,太平洋戦争全体の流れなどは掴みづらい。この太平洋戦争のパートに関していえば,単純に盛り上がりに欠けており,これまでの作品のようなドラマチックな展開を期待していると肩透かしを食うだろう。
 しかし沖縄南方の海上で,PBYカタリナ飛行艇を操って敵輸送船団を攻撃するミッションはシューティングがメインのキャンペーンの平坦さの緩和に役立っており,こういう工夫がもうちょっとあればよかったという気もする。

 他方,独ソ戦は,変化に富んだエキサイティングなゲーム展開だ。ただし,こちらは時間的に“飛び石”どころではなく,最初のミッションであるスターリングラード攻防戦から次のミッションのベルリン攻略まで,一気に3年近くワープする。しかも怒濤のソ連軍に対抗するドイツ軍最後の防衛線となるゼーロウ高地での戦いでは,時系列が前後したりなど,ミッションの流れが分かりにくい。
 とはいえ,独ソ戦のパートでは狙撃をメインとしたミッションや,白兵戦,戦車戦,そして地下鉄構内での戦闘や市街戦など,豊富なパターン/ロケーションの戦いが楽しめ,太平洋戦争パートとはうって変わった面白さを持っている。

Call of Duty: World at War
まず敵の対空砲を無力化しなければ,空からの援護を受けられない。すみやかに制圧せよ!
Call of Duty: World at War
米軍のバズーカ。火炎放射器も火炎瓶も効かないので,戦車に対する対抗策ってコレくらい
Call of Duty: World at War
太平洋の島嶼戦で猛威を振るった火炎放射器。ちょっと記憶が怪しいが,おそらくシリーズ初登場となる武器だろう
Call of Duty: World at War
激しい砲撃と塹壕からの砲火が米軍の上陸を阻む。経験を積んだ日本軍が厚い防衛戦を敷いているので,苦戦は必至

 とくにゼーロウ高地を突破したあと,ベルリンにソ連軍がなだれ込んでからの市街戦は圧巻だ。武装親衛隊の最終抵抗拠点となっていた国会議事堂の占拠までが描かれており,有名な「ドイツ国会議事堂の屋上でソ連旗を掲げる兵士」の写真のモデルになった兵士こそ,独ソ戦パートの主人公,ディミトリだったという設定である。

 いずれのパートも,戦争の終結までを描いており,もしかするとCoDシリーズは本作を最後に第二次世界大戦とは決別し,今後は本格的に現代戦にシフトするのかもしれない? などと勘ぐってしまったほどだ(もっとも,従来作もだいたい終戦まで戦っていたが)。まあ,以上二つのパートを合わせても,それほどボリュームがあるとはいいづらく,各ミッションが時間的にあまりにも飛び過ぎていて,シングルプレイのキャンペーンはやや消化不良な感が否めない。もっとも戦いそのもののテンポは相変わらず良く,ストーリーにこだわらなければ,さほど気にすることはないのかもしれない。また,シングルプレイのボリュームの少なさは,CoD4のときにも言われたことである。

 キャンペーンがCo-opに対応していることも,WaWの新しい部分だ。一人で戦う内容のものを除き,すべてのミッションでCo-opでのプレイが可能になっている。
 最大4人のプレイヤーで協力してキャンペーンミッションに挑むのだが,CoD4のアーケードモードと同じように,敵を倒すごとに得点が表示されるため,スコアを競うこともできる。さらにキャンペーンミッション中に得られる「デスカード」(各ミッションに必ず一つ隠されている)なる特殊アイテムを使用することで,さまざまなチートが使えるようにもなる。
 チートと呼ばれてはいるが,敵をヘッドショットでしか倒せなくなったり,敵を倒すことでしか体力が回復しなくなったりといったカードが多く,チートというより,特殊なルールを加えることでCo-opのリプレイ性を高めるためのものと思ったほうがいいだろう。

Call of Duty: World at War
スターリングラードを地獄に変えた冷血漢,アムゼル将軍を狙撃。実在の人物なのかは不明
Call of Duty: World at War
モロトフカクテルと呼ばれる火炎瓶攻撃で小麦畑は火の海。隠れていたドイツ兵は火だるまだ

意外なほど面白いボーナスステージ


 WaWはCoD4のエンジンを使用しており,掲載したスクリーンショットからも分かるとおり,CoD4の雰囲気を色濃く継承している。
 バランスがとれたエンジンで描写される戦場は,必ずしも最新の技術を使っているわけではないにせよ見事な出来映えだ。昼夜をとおしてコントラストを高めに設定し,夜もかなり明るく見やすい。人体のモーションも非常に優れており,不自然さを感じる場面はあまりない。とくに撃たれて倒れる際の兵士の動きは秀逸で,映画のような,やや派手めのアクションではあるが,動きそのものは滑らかで自然だ。
 また,負荷に応じて描画の精度がリニアに変化する仕様もCoD4ゆずりで,適正な設定である限り,そこそこのスペックのPCでもキビキビした気持ちのいいプレイが可能である。

Call of Duty: World at War
PBYカタリナ飛行艇で敵の船団を掃射。あちこちの銃座を行き来しなければならないが,なかなか爽快である

 また日本兵とドイツ兵で,行動パターンに違いがあることも注目すべきだろう。とくに日本兵は特徴的で,銃撃戦のさなか,ある程度距離が縮まると日本刀や銃剣をかざしてアタックを仕掛けてくる。
 また最初から銃撃せず,奇襲のために待ち伏せするというパターンも多い。それに対してドイツ兵は無茶な突進をせず,可能な限り遮蔽物を利用して防御を確保しつつ,攻撃してくる。隠れたまま武器だけを出して撃ってくることも多い。
 このように,それぞれの敵の特性を表現しているAIの出来のよさは,ゲームにリアルな雰囲気を加味することに貢献していると思う。

 さて,WaWにも恒例のボーナスステージが用意されている。これはつまり,キャンペーンをクリアすることで追加されるお楽しみゲームのことだ。
 で,今回のボーナスステージは,なぜかゾンビゲーム。このステージでは,小さな建物に一人だけ,しかも拳銃とわずかな銃弾のみを所持した状況でスタートになる。この建物からは脱出できず,可能な限りゾンビを倒して生き永らえることが唯一の目的だ。
 プレイヤーをめがけ,変わり果てた姿のドイツ兵が四方から集まってくるのである。ゾンビどもの動きは緩慢だが,頭も体もユラユラくねらせながら進んでくるため,かなり当てにくい。しかもピストルではヘッドショットでも1発で倒せず,ナイフで切りつけても一撃ではダメだ。おまけに,二度も殴られればプレイヤーがやられてしまうほどの攻撃力を持っているからやっかいである。
 ゾンビを倒したり,窓の目張りを修復することでポイントが溜まり,そのポイントを消費してほかの部屋へのドアを開けたり,新しい武器を入手したりが可能になる。つまりポイントを稼ぐほど有利にはなるものの,移動範囲が広がるにつれてゾンビもあちこちから押し寄せてくるし,たまに動きが速いヤツが混ざっていたりするしで,次第に逃げ場もなくなり,じわじわ追い詰められていくのだ。これは怖い。
 キャンペーンには出てこないレイガン(光線銃)が登場するなど,リプレイ性もかなり高く,とてもオマケのミニゲームとは思えないほどだ。大きな声では言えないが,キャンペーンの,どのミッションよりも面白く感じたのは筆者だけだろうか? このボーナスステージのサーバーも多く立っているので,ぜひCo-opでも楽しんでほしい。

Call of Duty: World at War
デスカードは発見しづらいところに隠されている場合が多く,たとえあっても,あわただしい戦闘時にはまず気がつかない
Call of Duty: World at War
ゾンビモードでのみ出現するレイガンは,ゾンビを一撃で倒すことが出来るが,入手できるかどうかは運次第である

CoD4を継承する完成度の高いマルチプレイ


 さて,CoDシリーズといえばマルチプレイ。もはやマルチプレイFPSの定番といっていいほどの人気タイトルとなったCoDシリーズだが,WaWはCoD4のマルチプレイをそのまま第二次大戦に持ってきたというプレイフィールである。戦績に応じて得られる経験値によって,特殊能力が付加されるPerkシステムも健在だ。
 全体にマップが広くなったことに加えて草木が多いため,狙撃のための隠れ場所が多くなった印象を受ける。またマップには開けた場所も多く,高低差もあるため,CoD4とはいささか異なったスタイルでのプレイになる。CoD4のように「やられてナンボ」という感じで,敵とガンガン撃ち合う忙しさは薄いようだ。

 マルチプレイにはおなじみの「Team Deathmatch」「Free-for-all」「Domination」というゲームモードに,五つの拠点を獲り合う「War」モードが追加されているが,これは特殊ルールのDominationといった感じで,さほど新しさは感じない。
 特定のマップにおいて車両に乗れ,「Call of Duty: United Offensive」のような戦車戦も楽しめる。戦車用の「Vehicle Perk」も存在し,砲塔の旋回速度や車両の移動,連射速度などを上げられるのだ。
 ほかにもCoD4で採用されなかった「Capture the Flag」が復活しているものの,これはまあ,大きなトピックとは言いづらいかもしれない。

ベルリンへ侵攻するソ連軍。スターリングラードのお返しとばかりに,美しい町並みを瓦礫の山に変えていく
Call of Duty: World at War
Call of Duty: World at War
マルチプレイで戦車同士の対決! 戦車戦ではVehicle Perkに何を選ぶかで勝敗に大きな違いが生じる
Call of Duty: World at War
火炎放射で殺されたときの屈辱感は何ともいえない。出会い頭だと,こちらが構える前に焼かれてしまう

 選べる陣営が日米独ソの4か国と多いのは嬉しいが,CoD4と比べて戦場と選べる勢力が違うだけで,Perkも内容にさほどの変化はない。ただ,7連続キルで使用できる「支援」が,CoD4の「攻撃ヘリ」からなんと,ある意味前作で最強の敵だった「犬」になったのが愉快だ。隠れた敵も犬の嗅覚で見つけ出し,襲ってくれるので,なかなか頼もしい存在である。
 総じてマルチプレイは,前作の面白さを引き継いでおり,プレイ人口も多いため間違いなくオススメできる。

秀逸なプレイアビリティ
しかし引っかかる部分も


 Treyarchに与えられた制作期間が,CoD3の約二倍といわれているだけあって,完成度は十分だと思う。ただいくつか気になる点があるのも事実だ。
 キャンペーンでは,接点のない二つの戦場を交互にプレイする意義があまり見出せない。ペリリュー島戦から沖縄に至るまでさまざまな有名な戦場があったわけで,それらを取り入れることで,太平洋戦争の流れに即した,主軸をぶらさないシナリオになったのではないだろうか。あるいは戦場をもう一方の独ソ戦に絞ってもよかったかもしれない。
 たしかに複数の主人公が登場し,あちこちの戦場に飛ぶのはCoDシリーズの伝統ではあるが,WaWにおいては,結果として盛り上がりに欠けた太平洋戦争パートのミッションの間に変化に富んだ独ソ戦のミッションを挟むことで,かえって太平洋戦争パートの平板さが浮き上がっているような印象を受けた。
 もっとも,戦場の地勢や日本軍とドイツ軍の異なる戦術など,東部戦線と太平洋戦争で,それぞれまったく違ったプレイを楽しめること自体は評価すべきだろう。

Call of Duty: World at War
火炎放射の射程はさほど長くないとはいえ,この程度の範囲内であればすべて焼き尽くせる

 もう一つ気になる点として,キャンペーン全体を覆う暗さがある。復讐をテーマにしているだけあり,キャンペーンのどちらのパートも,死を目前にした主人公が千載一遇の幸運で命拾いし,復讐のため敵を情け容赦なく叩きのめし,敵国の領土を制圧するという流れになる。ゲームとしてはやや重い雰囲気であり,単純にシューティングを楽しみたいプレイヤーにはあまり向いていないかもしれない。火炎放射器による焼殺など,キツめのゴア表現に関しても,それを,戦争の暗い部分を包み隠さないと評価するか,あるいはゲームとして行き過ぎた表現だと捉えるかは,個人によって異なりそうだ。

 いずれにしてもこのゲームのメインは,キャンペーンのCo-opも含めたマルチプレイと考えてよさそうだ。マルチプレイはCoD4で定評のあった面白さをそのまま受け継ぎ,大きな変化がないぶん安心してプレイできる。エンジンがよく出来ているため全体的なプレイのしやすさも特筆すべき点だ。まあ,WaWのマルチプレイで評価できる部分の多くは前作から受け継いだものであり,結果的にCoD4の存在感を改めて浮き彫りにしたようにも感じられるが。

 大ヒットタイトルの後継作ということで,前作と比較されるのは避けられず,ある意味気の毒な立場かもしれない。確かにWaWを単体のミリタリーFPS作品として見た場合,ゲームそのものは細かく作り込まれており,進行のテンポも良く,完成度の高い作品だ。とくに独ソ戦パートはこれまでのCoDシリーズにも負けないドラマチックな展開になっている。上記したような部分を気にしないFPSプレイヤーであれば,プレイして損はない作品だろう。

Call of Duty: World at War
ソ連軍最後の攻撃。ゼーロウ高地での戦車戦を突破すればベルリンまでの抵抗はなくなるのである
Call of Duty: World at War
敵に対し,無慈悲に攻撃するよう檄を飛ばすソ連軍の上官。電柱に吊られたドイツ軍兵が生々しい
Call of Duty: World at War
復讐に燃えるソ連兵の恨みはとどまる所を知らない。一人助けてもどうにもならないのだ
Call of Duty: World at War
武器を捨て,降伏を宣言する日本軍兵。信用していいのか……どうするべきなのだろうか?
  • 関連タイトル:

    Call of Duty: World at War

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