日本時間2008年12月18日23:00,NVIDIAは,55nmプロセスで製造されるGeForce GTX 200シリーズのGPUを2基搭載したデュアルGPUソリューション,
「GeForce GTX 295」を発表した。世界最速と謳われる同製品は,想定売価
499ドルで
2009年1月8日に発売予定だ。
GeForce GTX 295
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ヒートスプレッダとして使うためなのか,吸/排気孔なのか,はたまた単なるデザイン的なものなのかは分からないが,カードのカバーには無数の穴が空いている
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GeForce GTX 295の主なスペックは
表にまとめたとおり。参考として,現行製品である「GeForce GTX 280」「GeForce GTX 260」のスペックも並べてあるが,ざっくりまとめるなら「GeForce GTX 260をベースに,Streaming Processor数をGTX 280と同じレベルに引き上げたGPUを2基搭載した製品」といったところだろうか。
ROP(Raster Output Processor)数は28基とされている以上,ROPクラスタ(ROPパーティション)数はGeForce GTX 260のそれを踏襲していると思われるが,いずれにせよ,そんなGPUを2基搭載しつつPCI Express外部給電コネクタをGeForce GTX 280と同じ6+8ピン仕様に抑え,カードレベルの公称消費電力を300W以下に抑えた実装はなかなか興味深い。
※GeForce GTX 295は,NVIDIAによる搭載カードの店頭想定売価。GeForce GTX 280/260は2008年12月18日現在の実勢価格で,GeForce GTX 260はStreaming Processor 216基版のものを代表して掲載している
※2008年12月19日10:25追記:NVIDIAからスペックの訂正連絡が来たので,表をアップデートしました
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このほか,基本的なデザインは一世代前のデュアルGPUソリューション
「GeForce 9800 GX2」を踏襲している。つまり,2枚のGPU搭載カードをトンネル状のカバーで包む“2階建てシングルカード”構造になっているわけだ。
なお,外部インタフェースはDual-Link DVI×2,HDMI×1。SLIブリッジコネクタは1系統用意され,これを利用することでQuad NVIDIA SLIを実現できるという。
NVIDIAのデュアルGPUソリューションというと,どうしても「次世代GPUまでのつなぎ」的なイメージが強いのだが,果たして本製品は,そんな印象を打ち破るだけのインパクトを持っているのだろうか。そして,デュアルGPUソリューションが出る以上,“シングルGPUソリューション”も遠くないと思われるが,では,それはいつなのか。そんなあたりに注目しつつ,年明けを待ちたいところである。