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アドビシステムズ,Flash/AIRでのゲーム開発を支援する「Adobe Game Developer Tools」をCreative Cloudでリリース
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印刷2012/12/04 11:30

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アドビシステムズ,Flash/AIRでのゲーム開発を支援する「Adobe Game Developer Tools」をCreative Cloudでリリース

画像集#001のサムネイル/アドビシステムズ,Flash/AIRでのゲーム開発を支援する「Adobe Game Developer Tools」をCreative Cloudでリリース
 本日(2012年12月4日),Adobe Systemsの日本法人であるアドビシステムズは「Adobe Game Developer Tools」を発表した。これは,Flashを使用したゲーム開発を支援するツール群で,「Adobe Creative Cloud」(月額制で使い放題のデザイン系ソフトウェアスイート)の一環として提供されるものとなる。

 Adobe Game Developer Toolsに含まれているのは,


  • Adobe Scout
  • Adobe Gaming SDK
  • Flash C++ Compiler
  • Flash Builder 4.7
  • Flash Professional

の5製品だ。

画像集#002のサムネイル/アドビシステムズ,Flash/AIRでのゲーム開発を支援する「Adobe Game Developer Tools」をCreative Cloudでリリース

 オーサリングツールのFlash ProfessionalやFlash Builderは従来からあったものだが(Flash Builderはアップデート版),ほかの3製品は今回初めて提供されるものだ。以下,順に見ていこう。

・Adobe Scout
 Flash動作時のプロファイルを取ったり,動作状況を確認したりできるデバッガ兼プロファイラ。かつて「Monocle」という開発コードネームで呼ばれていたツールだ(関連記事)。Flash PlayerやAIRの内部状況も把握できるため,ゲームのボトルネック解消に向けた作業が行えるとされている。

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画像集#007のサムネイル/アドビシステムズ,Flash/AIRでのゲーム開発を支援する「Adobe Game Developer Tools」をCreative Cloudでリリース
・Adobe Gaming SDK
 Flashでゲームを開発する際に便利なフレームワークやサンプルコードなどをまとめたもの。Stage3D用のゲームフレームワークである「Starling」や「Away 3D」,UIコンポーネント「Feathers」といったオープンソースのゲームエンジン関係をはじめ,AIRのネイティブ拡張を使ったソーシャル機能や課金補助機能などが提供される。

・Flash C++ Compiler
 C/C++のコードをFlash用のバイトコードに変換するコンパイラだ。関数のインライン展開といった最適化にも対応しているとのこと。デモでは,Unreal Engine用に作られた「Epic Citadel」をFlashにコンバートしたものを動かしていた。Unreal Engineに限らず,Unityで開発したプログラムにも対応できるとのこと。かつて業務用機やファミコン用に作られたゲームなど,過去の資産の多くが流用できるようになるとされている(ゲーム開発でCが使われだしたのはPlayStation以降ではないかという気はするが)。もっとも,これはソースプログラムをバイトコードに変換するだけのものなので,必要なライブラリなどは,別途用意しておく必要があるとのことだ。

画像集#005のサムネイル/アドビシステムズ,Flash/AIRでのゲーム開発を支援する「Adobe Game Developer Tools」をCreative Cloudでリリース 画像集#006のサムネイル/アドビシステムズ,Flash/AIRでのゲーム開発を支援する「Adobe Game Developer Tools」をCreative Cloudでリリース

 このうち,Adobe Scoutのデモの様子をビデオ撮影してきたので,どれくらいのことができるのかを確認してみてほしい。サンプルとなっているゲームは,スクウェア・エニックスの「クリスタル◆コンクエスト」。GPUを直接ドライブすることで話題になったStage3Dをベースとした最先端のゲームタイトルだ。


 単位時間ごとの性能グラフでは,棒グラフの各部が塗り分けられているので,時間がかかっているのがActionScriptの実行なのか,描画なのか,それ以外なのかといった切り分けを簡単にできることが分かる。さらに,時間がかかっている処理の内訳を関数単位まで切り分けて調べることもできる。また,ドローコールごとに1ステップずつ描画したりといった操作で描画の不具合を細かく確認できるなど,Flash上での3Dゲーム開発までも支援するツールとなっている。
 また,モバイル端末の実機上での動作状況を,Wi-Fi環境で接続された開発PCにリアルタイムで表示するなどのデモも行われた。

タブレットでの動作を示すアドビ システムズ ソリューション・アーキテクト アンディ・ホール氏。右はタブレットで動作しているアプリのプロファイルを取っているところ
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 アドビシステムズ デジタルメディア第二部 部長の西山正一氏は,Flashによるゲーム開発の魅力を「同一のコードで広くリーチできる」こととし,Flash(AIR)の動く環境は「デスクトップPCであれば13億以上,モバイル端末で5億以上」と圧倒的な市場を抱えていると語る。実際,現在,Facebookのゲームトップ10に入るタイトルは,いずれもFlashで制作されているそうだ。
 今回発表したFlash C++ Compilerを使えば,古いゲーム資産を大きな市場に向けて再発信できること,Adobe Scoutを使うことで効率よく開発ができることなどを挙げ,同社によるFlashゲームの開発支援体制を強くアピールしていた。

 すでにCreative Cloudのメンバーになっている人であれば,本日(12月4日)よりこれらのツールが利用できるほか,Adobe Scout,Adobe Gaming SDK,Flash C++ Compilerの3本は,Creative Cloudの無償メンバーシップ(30日間無料体験)でも利用可能になっている。なお,Adobe Scoutについては,後日,有償メンバーのみへの公開に切り替えられる予定なので,ちょっと試してみたいという人は早めに使ってみることをおすすめしたい。

Adobe Creative Cloud公式サイト

  • 関連タイトル:

    クリスタル◆コンクエスト

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