WiiでもPhysX。NVIDIA，Wii向けのPhysX SDK配布開始を発表

　北米時間2009年3月17日に，PLAYSTATION 3用PhysX SDKの配布開始を発表したNVIDIAから，19日，今度はWii向けのPhysX SDK配布がアナウンスされた。
　これは，NVIDIAが，Wii用のサードパーティソリューションプロバイダとして認定されたことを受けてのもの。Wii用ゲームタイトルの開発者は，NVIDIAの物理シミュレーションエンジン，「NVIDIA PhysX」（以下，PhysX）をゲームで利用するためのSDK（Software Development Kit，ソフトウェア開発キット）を，NVIDIAから直接入手できるようになる。

　リリースによると，先に発表されたPLAYSTATION 3用PhysX SDKと同じく，Wii用のPhysX SDKにも，PhysXを利用するためのAPI（Application Programming Interface，命令や関数など）が完全に含まれているという。
　NVIDIAのコンテンツ＆テクノロジー担当上級副社長であるTony Tamasi（トニー・タマシ）氏はリリースで，Wii用のPhysX SDKを配布できることを同社のクロスプラットフォーム戦略におけるカギと位置付け，パートナーたるゲームデベロッパやパブリッシャにとっても必須の存在であると位置づけている。確かに，現時点で世界最大のシェアを持つ据え置きゲーム機をサポートするというのは，PhysXにとって大きなマイルストーンとなりそうだ。


＃＃＃＃　以下，リリースより　＃＃＃＃

NVIDIA、任天堂Wii向け PhysX SDKの世界的
サードパーティ・ツール・プロバイダとなる

2009年3月19日 - NVIDIA（エヌビディア）コーポレーション（本社：米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO：ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq：NVDA）は本日、NVIDIAがWiiコンソール向けのサードパーティ・ツール・ソリューション・プロバイダとして承認されたと発表しました。この契約により、登録Wiiデベロッパは、NVIDIA PhysXテクノロジSDKの利用が可能になりました。

NVIDIAのコンテンツ・アンド・ テクノロジのシニア・バイス・プレジデントであるトニー・タマシ（Tony Tamasi）は、次のように述べています。

「任天堂は、Wiiコンソールの成功により、ホームエンタテイメントおよびビデオゲーム市場を変革しました。Wii向けPhysX SDKの提供は、当社のクロスプラットフォーム戦略の鍵であり、当社のライセンスを受けたゲームデベロッパおよびゲームソフトメーカーへのビジネスモデルにとって不可欠です。NVIDIA PhysXテクノロジにより、デベロッパは、リアルなゲーム環境をより簡単に作り出すことができ、幅広い層のWiiゲーマーの高まる需要に応えられるようになります。」

NVIDIA PhysXソフトウェア開発キット(SDK)は、フル機能のAPIおよび頑強な物理エンジンで構成されています。
また、同キットは、デベロッパ、アニメーター、レベル・デザイナー、アーティストが、キャラクターやオブジェクト・フィジカル・インタラクションに対して、リアルタイムで拡張性のあるフィジックスを作成できるようにすることで、かつてないクリエイティブなコントロールを提供するように設計されています。

Wiiコンソール向け PhysX SDK、および主要なゲーム・プラットフォームのライセンスは、NVIDIAから直接入手可能です。

PhysX SDKまたはNVIDIA PhysXテクノロジのライセンスについては、 www.nvidia.com/physx をご参照ください。