公式最新版ドライバ「GeForce 334.89 Driver」公開。18日発表の新GPU対応と，最大19％の性能向上がトピック

　北米時間2014年2月18日，NVIDIAは，「GeForce GTX 750 Ti」「GeForce GTX 750」および「GeForce GTX TITAN Black」の発表に合わせて，これら新型GPUに対応する公式最新版グラフィックスドライバ「GeForce 334.89 Driver」を公開した。
　すぐに入手したい人は下に示したリンクからどうぞ。なお，統合される「GeForce Experience」「HD Audio Driver」「PhysX System Software」のバージョンは順に1.8.2（1.8.2.1），1.3.30.1，9.13.1220。これらは，北米時間1月27日公開の「GeForce 334.67 Driver Beta」で統合されていたバージョンから変わっていない。

→32bit版Windows 8.1・8・7・Vista用GeForce 334.89 Driver（219MB）
→64bit版Windows 8.1・8・7・Vista用GeForce 334.89 Driver（276MB）
→Windows XP用GeForce 334.89 Driver（182MB）

→ノートPC向けの32bit版Windows 8.1・8・7・Vista用GeForce 334.89 Driver（219MB）
→ノートPC向けの64bit版Windows 8.1・8・7・Vista用GeForce 334.89 Driver（276MB）

→4Gamerの最新ドライバリンクページ

　Release 334世代で初めてMicrosoftのWHQL（Windows Hardware Quality Labs）を通過したバージョンとなる今回の334.89だが，新世代アーキテクチャ採用モデルを含む新型GPUのサポート追加以外には，新旧いくつかのタイトルに向けた性能面の最適化がトピックとして打ち出されている。バグフィックス内容も含め，GeForce公式情報ページ「GeForce.com」の関連ポストと英文リリースノートの和訳を試みて本稿の最後にまとめたので，詳細が気になる人は参考にしてほしいが，対応GPUを持っている人なら自己責任で導入しておいて損のないアップデートになっていると言えるのではなかろうか。

　ちなみに，β版ドライバを導入しないポリシーの人にとっては，334.67βドライバで導入された，HD Audio CODECが使われていないとき低消費電力ステートに入れる機能「HD Audio Power Saving」をサポートする初のドライバが今回の334.89となる。その点も，導入を後押しする要素となるかもしれない。


＃＃　以下，GeForce.comの関連記事および英文リリースノートまとめ　＃＃

●GeForce 332.21 Driverの対応製品

• GeForce GTX TITAN Black・GTX TITAN
• デスクトップPC向けGeForce 700〜200シリーズ（※GeForce GTX 750 Ti＆GeForce GTX 750新規対応）
• デスクトップPC向けGeForce 9＆8シリーズ
• デスクトップPC向けQuadro Kシリーズ，Quadro 4x0シリーズ，Quadro x000シリーズ，Quadro FXシリーズ，NVSシリーズ
• ノートPC向けGeForce GT 730M
• ノートPC向けGeForce 600M〜100Mシリーズ
• ノートPC向けGeForce 9M＆8Mシリーズ
• ノートPC向けQuadro Kシリーズ，Quadro 5000M〜1000Mシリーズ
• ノートPC向けNVS 5000M〜100Mシリーズ
• Tesla Kシリーズ，Tesla 20・10・8シリーズ
• IONプラットフォーム

●GeForce 334.89 Driver Betaにおける性能向上
（※GeForce GTX 770・780・TITAN・780 Tiにおける例。比較対象はGeForce 332.21 Driverとされる）

• 「F1 2013」で最大19％
• 「スリーピングドッグス 香港秘密警察」で最大18％
• 「HITMAN ABSOLUTION」で最大16％
• 「Company of Heroes 2」で最大15％
• 「Assassin's Creed III」で最大10％
• 「BioShock Infinite」で最大7％
• 「Sniper Elite V2」で最大6％
• 「Total War: Rome 2」で最大5％

●GeForce 334.89 Driver Betaの新要素
・SLIの拡張

• 「Assassin’s Creed Liberation HD」「Assassin’s Creed: Freedom Cry」「Deus Ex: Human Revolution Director’s Cut」「The Crew」向けのSLIプロファイル追加
  （※Assassin’s Creed Liberation HDのプロファイルはGeForce Experience経由で導入済みなので，今回はドライバレベルのサポートが追加されたのだと思われる）

・3D Visionの拡張

• 「Shadow Warrior（Excellent）」「The Stanley Parable（Excellent）」「The Walking Dead（Good）」「WRC FIA World Rally Championship 4（Good）」「LEGO Marvel Super Heroes（Good）」「Far Cry 3 Blood Dragon（Fair）」向けのプロファイル追加または刷新
  ※タイトル名の後ろにある（　）書きは追加時もしくは更新後のレーティング

●GeForce 334.89 Driverで解決した問題（Windows 8.x・7・Vista）

• 「Deus Ex: Human Revolution Director’s Cut」のゲーム中にフレームレートの低下やフレームドロップ，画面のカク付きが生じる問題
• 「Half-Life 2」で，ダッシュ移動時にアンビエントオクルージョンが無効化される問題
• 3D Vision環境でGoogle Chromeを起動すると，ブラウザがアナグリフ（＝赤青の立体視）モードで立ち上がる問題
• GeForce GTX 460のSLI構成時に，NVIDIAコントロールパネルからSLI動作を有効化できない問題
• 3-wayもしくはQuad SLI構成時にShadowPlay（Version 11.10.11.1）を利用すると，特定のゲームタイトルでクラッシュしたり，システムが起動後に動かなくなったりする問題
• GeForce GT 730A搭載で（Optimus対応の）ノートPCで「Total War: Rome 2」を実行すると，NVIDIA製GPUが使われない問題（※ということだと思われる。また，“GeForce GT 730A”というGPUの正体はよく分からない。特殊なGeForce GT 730Mなのだろうか。原文は「[Notebook][GeForce GT 730A][Rome 2: Total War]: The game does not run on the NVIDIA GPU.」）
• GeForce 9600MおよびGeForce 9600M GT搭載のノートPCで，液晶パネルの輝度設定を変更できない問題

●GeForce 334.89 Driverで解決した問題（Windows XP）

• リリースノートに記載なし