お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

LINEで4Gamerアカウントを登録
ソフトウェア開発者向けセミナー「Intel Software Developer Day 2011」開催。Intelがアピールする「AppUp Center」とは
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のムービー

メディアパートナー

印刷2011/07/16 00:00

イベント

ソフトウェア開発者向けセミナー「Intel Software Developer Day 2011」開催。Intelがアピールする「AppUp Center」とは

画像集#006のサムネイル/ソフトウェア開発者向けセミナー「Intel Software Developer Day 2011」開催。Intelがアピールする「AppUp Center」とは
 Intelの日本法人であるインテルは,2011年7月15日,東京都内で,ソフトウェア開発者を対象にしたセミナー「Intel Software Developer Day 2011」を開催した。今回のセミナーは,複数の技術セッションが組み合わされており,その中の1つに,Intelで「AppUp Center」の開発者向けプログラムを担当するScott Apeland(スコット・アペランド)氏による基調講演があった。
 本稿ではAppUp Centerが何なのかを中心に,この基調講演の内容をお伝えしよう。


Netbook版「App Store」ともいえそうな「AppUp Center」


 AppUp Centerは,日本国内では展開されていないため,読者のほとんどにとっては,耳慣れない言葉かもしれない。これは,Intelが2010年9月から始めたNetbook向けアプリを提供するオンラインストアである。いわば,「iPhone」や「iPad」における「App Store」のように,オンラインでソフトウェアを購入してインストールできるソリューションのNetbook版だ。

Scott Apeland氏(Director, Developer Network - Intel on the Intel AppUp Center & MeeGo)
画像集#002のサムネイル/ソフトウェア開発者向けセミナー「Intel Software Developer Day 2011」開催。Intelがアピールする「AppUp Center」とは
 今回のセミナーで基調講演を行ったApeland氏は,このAppUp Centerの開発者向けプログラム担当というわけだ。なぜ日本で行われていないサービスをアピールするのかと思う読者もいるだろうが,それはソフトウェア開発社向けセミナーだからである。
 日本でAppUp Centerが展開されていないといっても,日本の開発者がAppUp Centerでソフトウェアの販売をすることは可能だ。海外にソフトを売りたいという開発者にとっては,興味あるテーマということになるのだろう。

画像集#005のサムネイル/ソフトウェア開発者向けセミナー「Intel Software Developer Day 2011」開催。Intelがアピールする「AppUp Center」とは
AppUp Centerには,多数のアプリケーションが用意されているとのこと
画像集#004のサムネイル/ソフトウェア開発者向けセミナー「Intel Software Developer Day 2011」開催。Intelがアピールする「AppUp Center」とは
PCメーカーや販売店が自前のAppUp Centerをプリインストールし,ビジネス展開しているのだとか
 基調講演に話を戻すと,Apeland氏は,「現在AppUp Centerには,多数のアプリケーションがあり,ゲームのカテゴリが最も人気だ」と順調な普及ぶりをアピールしていた。なお,日本でもお馴染みのSEGAやKONAMIといったゲームベンダーもAppUp Centerでゲームを販売していると氏は述べている。

 なお,AppUp Centerの特徴として挙げられるのは,ストアのフレームワーク自体が提供されているという点だ。購入者からすれば単なるアプリケーションストアなのだが,PCメーカーからすれば,独自のAppUp Centerをプリインストールし,ビジネス展開するといったことができるわけである。実際,ASUSTek Computerや富士通といったメーカーが自前のAppUp Centerをプリインストールして販売しているとApeland氏はいう。


AppUp Centerの日本語対応は2012年以降か


 前述したとおり,日本のソフトウェア開発者もAppUp Centerで自作のソフトウェアを販売することが可能だ。Apeland氏は,「IntelのWebページからSDKをダウンロードして20行のコードを書くだけで世界中に販売できる」と,来場したソフトウェア開発者に対してアピールしていた。また,ソフトウェアの検証をするバリデーションプログラムなどの提供も行っており,わずかな労力でソフトウェアの販売が可能だと氏は述べる。

AppUp Centerのマネーフローを示したスライド
画像集#007のサムネイル/ソフトウェア開発者向けセミナー「Intel Software Developer Day 2011」開催。Intelがアピールする「AppUp Center」とは
 なお,今回の基調講演の終了後には,報道関係者を対象にApeland氏がAppUp Centerのより詳しい解説を行うというセッションも開催されている。
 このことからも,IntelのAppUp Centerに対する力の入れ具合が分かるだろう。それでは,なぜIntelはAppUp Centerに注力するのだろうか。
 AppUp Centerは,手数料として販売価格の3割をIntelが受け取る仕組みになっている。とはいえ,世界最大の半導体メーカーであるIntelにとって,AppUp Center自体は大きなビジネスではないと思われる。

IntelのプラットフォームではさまざまなOSが動作するとして,選択肢を提供することがArchitecture of Choiceなのだという
画像集#003のサムネイル/ソフトウェア開発者向けセミナー「Intel Software Developer Day 2011」開催。Intelがアピールする「AppUp Center」とは
 これにはおそらく,2011年から繰り返しIntelが強調している「コンピュート・コンティニュアム」(Compute Continuum)が絡んでいる。
 コンピュート・コンティニュアムとは,サーバーからデスクトップ&ノートPC,タブレット,スマートフォン,組み込み機器まで,すべてをIA(Intel Architecture)でカバーしようという構想である。
 基調講演でもApeland氏は,Windows,Android,そしてMeeGoなどさまざまなOSがIA上で動作すると述べ,「Architecture of Choice」という言葉でIntelの方向性を表現していた。

 このコンピュート・コンティニュアムをなぞるように,AppUp Centerもマルチプラットフォーム対応を目指していると同氏はいう。中でも,MeeGooにおいてはAppUp Centerが中心的な役割を果たしていくことになるそうだ。

 そんなAppUp Centerだが,先に述べたとおり,現時点では日本国内での展開がされていない。日本語化がいつになるのかをApeland氏に尋ねたところ,「スケジュールの詳細を現時点で話すことはできないが,2012年を目処に日本語環境の提供を行いたい」とのことだった。
 というわけで,日本のエンドユーザーがAppUp Centerを利用できるようになるのは2012年以降になりそうである。ゲームカテゴリが人気と謳うだけあって期待しつつ待ちたいところだ。
 ただ,その頃には,「Windows 8」が登場していそうだし,今以上にさまざまなアプリケーションストアも立ち上げられているかもしれない。いずれにしても,今後どのようにAppUp Centerが展開されていくのかという点には,軽く興味を持っておいてもいいのかもしれない。

AppUp CerterのWebページ(英語)

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ
注目記事ランキング
集計:04月25日〜04月26日