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バーチャルリアリティ用ヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」の開発キット発送は2013年3月へずれ込むことに
そして,今回発表された現在のスケジュールだと,発送開始は2013年3月になるとの見通しが示されている。
Kickstarter上の告知記事「Update on Oculus Technology, Shipping Details」
Kickstarter上の告知記事によれば,Developer Kitは7500台が製造される予定。残された作業の多くは中国にある製造工場で行われる予定になっており,実際,現在は筐体の鋳型を製造する工程に入っているとのことだ。年明けの最終工程を経て,大量生産には2013年1月末頃に入り,3月上旬以降,Kickstarterの一定額投資者や早期購入者への発送が始まる予定だという。
初期のプロトタイプでは,5.6インチの液晶ディスプレイを用いていたというOculusによれば,これはデベロッパから満足のいく反応が得られなかったとのこと。そのため,最終的には7インチサイズで1280×800ドットの液晶パネルを採用することにしたのだそうだ。従来のパネルと比べて,応答速度や画面切り替え速度,コントラスト,色再現性といった主要な要素のすべてにおいて,初期のプロトタイプが採用していたパネルより優れているとのことだ。
またOculusは,「初期のプロトタイプでは,業界でトップシェアを持つセンサーベンダによる汎用のセンサーを採用していた」と振り返りつつ,最終的には自社開発の9DOF(9 Degrees Of Freedom,9軸自由度)センサーを採用したことも公表している。自社開発センサーでは,汎用センサーよりも高い1000Hzのリフレッシュレートを確保できているほか,加速度センサーと磁力計,ジャイロも合わせて搭載することで,「ヘッドトラッキングの可能性を引き上げている」とのことだ。
遅れてしまったのは残念ながらも,スペックのアップデートと,具体的なスケジュールが示されたのは,よいニュースだと述べていいのではなかろうか。北米を中心として,多くのゲーム業界関係者から熱い注目を受ける製品だけに,今度こそ順調に進んでいってほしいところである。
Oculus Unreal Integration Teaser from Oculus VR on Vimeo.
Oculus VR公式Webサイト
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