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「三國志X パワーアップキット」(以下,三國志X PK)で採用された「二世武将誕生」の育成要素。プレイヤー武将が男性の場合,ゲーム中に用意された6人の嫁候補の誰かと結婚すれば,二世をゲットできるようになっている。この記事におけるその6人とは,河北の「秦香蓮」,呉越の「丁月華」,西平の「何玉鳳」,巴蜀の「白小青」,中原の「崔鶯鶯」,楚の「紅娘」だ。
前編(第一回)では「253年2月 遺志継ぎて 孤将独り力戦す」のシナリオを舞台に,英雄・日本武尊が嫁を探して大陸各地を駆け巡るところまでを紹介した。今回は最終的に嫁にした秦香蓮との愛欲生活……もとい,すばらしきラブライフと二世武将の誕生,育成,成人までの過程について触れてみよう。
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嫁の危地を救ったのが魏の廃帝・曹芳だったというのがなんとも感慨深い。小説ならここで知り合ったワタクシと曹芳が義兄弟の契りを交わして,晋の皇帝から帝位を取り返すという物語が一本作れそうな雰囲気だ |
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一流武将が死に絶え,二流武将がデカい顔をしている253年に生を受けたワタクシこと日本武尊。嫁を手に入れ,二世武将を手にすることを使命とするワタクシにとって,地位よりも名誉よりも大事なことは新妻・秦香蓮との愛のある生活である。
しかし,さんざん苦労して得た妻との新婚生活を楽しもうにも,ワタクシの所属する呉は強大な晋(曹操の起こした魏王朝から帝位を禅譲された新王朝)の猛攻を受けて,割と青息吐息の状況。このままでは二世武将をゲットする前に,晋の天下統一でゲームエンドを向かえてしまいそうな予感ではある。
さすがにそんなしょっぱい展開はゴメンこうむりたいので,ここは一策を案じて呉の滅亡を遅らせる方向で活動したい。具体的には呉から一度抜け出して晋に仕え,そこからどこか適当な土地の太守に命じられたら,謀反を起こして親呉勢力となるという方法である。
嫁を得るためにさんざん利用した呉を離れ,晋の皇帝がいるケイを訪れたところ,なんと嫁の秦香蓮が魏の廃帝・曹芳に危地を救われるというイベントが。結果的に曹芳を介して晋皇帝の司馬炎と接触することができたワタクシは,すんなりと晋に仕官することに成功した。こんな内助の功を与えてくれるとは,やるな秦香蓮。さすがはワタクシの愛妻だ。
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嫁をゲットしたときの勢力図。一見呉もがんばっているように見えるが,実際には晋との戦力差は大きい |
平原太守の嫁になった秦香蓮。笑顔の嫁とは裏腹に太守の座を捨てる予定のワタクシの心中はわりとブルー |
嫁がらみのイベントで司馬炎と接触。このチャンスを活かして晋を内部から切り崩さなければ! |
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ついに手にした二世武将。晋の猛攻に憔悴し切っていたときの慶事だっただけに,その喜びもひとしおだった。女の子でも女性武将として成長させることができるので,武将としての心構えをしっかりと教えていこう |
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馬炎のいるケイの地で,しばしの休息&嫁との甘いひとときを過ごしたあと,呉の便宜を図るのに最も適した都市を手に入れるべく司馬炎に転属願いを出す。狙いは呉越に隣接する楚方面だ。
このころ楚の都督は王チョウという武将だったが,その配下になることを願い出たところ,あっさりOK。しかも任地の長沙に向かう途中で襄陽の太守に任命するという辞令までっ! これなら謀反を起こして親勢力を作ることも容易にできそうだ。
襄陽に入ったワタクシは速攻で謀反を起こして,晋に反旗を翻した。同時に呉時代に義兄弟の契りを交わしていた諸葛カクや陸抗,文欽らを配下に加えて襄陽の周辺都市を軒並みゲット。
このあとしばらくは晋の猛攻につぐ猛攻でさんざんにイジめられることになるのだが,そのへんは細かく書くとキリがないのでカット。ただ,その苦しい状況のなかで,ようやく悲願の二世武将を得られたことは特筆しておきたい。
二世武将ができるまでの日取りはマチマチで,たとえば結婚しても嫁と普段から"談話"をしていないと2年経っても3年経っても生まれてこない。逆にワタクシの場合は結婚から1年2ヵ月で二世武将を得られたのだから,しっかり嫁とコミュニケーションはできていたというわけだ。
二世武将は女の子だったので,名前を「日本海神」(やまと・うみ)とした。「海のように広い心の持ち主になっておくれ」と願いつつ,今後の成長をがっちり見守っていきたいと誓ったワタクシ29歳の春。
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司馬炎に楚への転任を願い出たところ,いきなり襄陽太守への抜擢が。これぞまさしく天の配剤だ |
周辺都市を征服したところで秦香蓮へ新君主就任を報告。一緒に喜んでくれて非常にうれしいぞ! |
結婚から1年2ヵ月を経て長女をゲット。日本神話の英雄の血を継ぐ者なので名前に「神」の字は必要だろう |
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日本海神が生まれてから1ヵ月が経過したところで行われる「満月の会」。義兄弟から祝いの言葉を贈られると同時に,子ども将来を決定する選択を迫られることにもなる。今回は愛娘に「武の道」を歩んでもらおう |
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対策に奔走させられたワタクシだが,ちょうど日本海神が誕生したころは晋の猛攻を一しきり凌ぎきったところだったので,娘の成長を見守るには絶好のタイミングであった。戦闘は有能な諸葛カクや陸抗などに任せて,ワタクシはもっぱら自宅に入りびたって嫁&愛娘との談話に専念。
日本海神が生まれてから1ヵ月以上が経過したところで,義兄弟の諸葛カクや陸抗たちを交えて「満月の会」を開いた。このとき子供を将来どういう方向に進ませるかの選択があったが,時代が乱世ということもあるので「武の道」を歩ませることを選択。おそらくこのとき「文の道」や「徳の道」を選べば,また変わった能力に決まっていくのだろう。
その後のワタクシは,政務を執るかたわらで愛娘&嫁との談話に没頭。愛娘との談話では,ときに「遊び方」や「生き物の生命について」などといったテーマで複数の選択肢から回答を求められることもあったが,将来的に武将としたいワタクシは武勇に関連すると思われる答えを選択していった。ときに愛娘の能力がどういう方向に成長しているのか,つかみかねるときもあったが,そんなときは秦香蓮が語る子どもの成長の評価が参考になる。
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年に1回の頻度で行われる選択式の談話。ここでの選択が子ども将来に影響すると思うと慎重になってしまう |
たまに嫁が教えてくれる子どもの成長の評価。漠然としたニュアンスだが,それでも方向性はつかめる |
成長するとグラフィックスの変わる愛娘。談話の内容もおマセな感じになって,それがまた愛らしい |
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義兄弟や秦香蓮が見守るなかで成人の儀式を終えた日本海神。その頼もしき言葉にワタクシのハートは打ち震えたが,愛娘は修得した特技こそ多いものの,基本能力があまりにもおそまつなモノだった。嗚呼っ! |
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供が7歳以上になると,談話だけではなく「指導」も行えるようになった。これまでワタクシと日本海神は簡単な会話のやり取りしかできなかったが,指導では自分の好きな方面に技能を伸ばせる点が楽しい。とくにワタクシはすべての特技を修得するスーパー武将なので,愛娘にもぜひ全特技を修得してほしいと願っている。
指導は1回の実行に20日間を要するので,通常のプレイではそう何回もできるものではないが,ワタクシはそもそも愛娘の育成に全力を傾けることを使命にした男なので,この指導を時間の許すかぎり何度でも行った。とにかく人民の要望は全却下で名声などバンバン下がっても,愛娘とのスキンシップは欠かさなかったのだ。
こうして愛娘との蜜月を過ごすこと8年。15歳になった日本海神が成人してワタクシの陣営の武将となる日がやってきた! 凛々しい愛娘の姿に思わず目頭が熱くなるワタクシ。しかし,悲劇は愛娘の能力を確認したときに起きてしまう……統率76・武力65・知力58・政治59・魅力67。
うーむむむ……。
卒倒したワタクシが目を覚ましたとき,天下は晋のもとに統一され,戦乱の時代は終焉を迎えていた。
<完>
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指導をすることでプレイヤー武将の持つ特技を子どもに修得させることができる。能力の伸びには関係ない? |
さらに成長してまたまたグラフィックスが変わる愛娘。清純なイメージでお父さんも大満足デスヨー |
そして会話の内容も大人びたモノに。娘の成長に父の期待はどんどん大きくなっていくのであった |
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子どもが10歳になると「冠礼」コマンドを選べるようになる。ワタクシの好きなときに成人させられるのだ |
ちなみに10歳ですぐ冠礼させたときの日本海神の状況。年齢相当というか目も当てられないというか…… |
そして15歳でイベントにしたがって成人したときの状況。10歳時に比べると成長の跡は見えるが……うーむ |
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