― 連載 ―



 6月16日,ついに日本語版の正式サービスがスタートした「エバークエストII」(以下,EQ2)。勢い任せに始めてみたはいいけど,どうしていいのか分からないという人は,本連載で遊び方をつかんでほしい。
 さて,前々回のファイター,前回のプリーストに続いて,今回はスカウトを紹介する。スカウトキャラクターのグループ内での役割は,主に"ダメージディーラー"である。一般的な戦闘においては,まずタンク役が複数の敵の注意を自分に引きつけることで,ほかのメンバーの安全を確保。ヒーラーはタンクのヘルスを守ることで戦況を安定させる。ダメージディーラーの仕事は,この状態を壊さないように気を配りつつ,敵に集中攻撃を加えて各個撃破していくことにある。

→用語解説は「こちら」



 スカウトはユニークなコンバットアーツをいろいろ習得していくが,中でもこのアーキタイプを代表するものは「一撃の威力を増加させる」系統のものだろう。これらの中には"Quick Strike"のような,敵を攻撃範囲内に捉えてさえいれば使用可能なものもあるが,ターゲットの背後や側面からしか使用できない"Sneak Attack",ステルス状態からしか使えない"Ambush"など,条件を整えないと使用できないものも多い。

 レベル6で覚える"Cheap Shot"は,序盤にソロプレイでとても役に立ってくれるアーツだ。ターゲットを短時間スタンさせられるこのアーツをうまく使えば,ソロ戦闘の最中に敵の背後をとり,Sneak Attackを使用できるからだ。しかしこのテクニックを使うには少しコツがいる。Cheap Shotのあと,Sneak Attackを使うまでに自動攻撃をしてしまうと,敵のスタンが解けてしまうからだ。これを回避するには,Cheap Shotのあとにタイミング良くジャンプを挟む方法(PCはジャンプ中に攻撃できない)や,自動攻撃を一度停止してからCheap Shotを使う方法などがある。

 敵ターゲットの,プレイヤー自身に対するヘイトを下げる効果のある"Evade"は,ソロプレイではあまり使わないが,グループを組むようになってからはかなり重要なアーツだ。ダメージを与える快感に酔いしれることなく,こういったヘイトダウンのアーツを適切に使っていけるかどうかで,スカウトプレイヤーの腕前は問われる。

 さらにスカウト系キャラクターは,敵単体へのデバフや自分自身への短時間バフを覚えていくほか,グループ全体の移動速度を上昇させる"Pathfinding",移動速度減少(いわゆるスネア)効果を敵に与える"Ensnare"など,多様なアーツを習得していく。ちなみにEQ1ではドルイドとウィザードの得意技だった緊急脱出グループゲート(エバック)は,EQ2ではすべてのスカウト系キャラクターがレベル25で,"Escape"というアーツとして習得する。高い攻撃力に加えて,ほかのクラスの持っていないこれらの能力を使えるスカウトは,グループに一人は欲しいアーキタイプである。


高い攻撃能力を自分自身でコントロールする

 メイジが魔法によるダメージディーリングを得意とするのに対し,スカウトは高い直接攻撃力を使って敵にダメージを与えていく。序盤から両手に武器を装備し,高速で攻撃を繰り出し続けることが可能だ。そのかわりスカウトの防御能力は,ファイター達に遠く及ばない。防御能力の低いスカウトが敵の攻撃目標になってしまうと,タンクとヒーラーが安定させた戦況は崩れ,ひいてはグループが全滅するような危機を招いてしまうこともある。いかに敵のターゲットとなることなく,多くのダメージを叩き込めるかを考えるのがスカウトの仕事であり,またプレイしていて面白い部分でもある。
 一般的なグループプレイにおいては,「敵の攻撃を受けることを覚悟しつつ,高ダメージを与え続けるスカウト」よりも,「攻撃をうまく手加減したり,ヘイトダウンのアーツを適切に使うことで,ほぼまったく攻撃を受けないスカウト」でいるほうが,喜ばれることが多いようである。




 ローグは背後からの攻撃を得意とするクラスだ。レベル10で覚える,敵の背後からしか使えない直接攻撃アーツ"Backstab"は非常に強力で,使った瞬間にターゲットのヘルスバーが「グンッ」と縮むのが確認できるほどの大ダメージを叩き出す。まさにローグの代名詞と呼べるアーツだ。これに加えてノックダウン攻撃"Bludgeon",背後だけでなく側面からも使用可能なインタラプト効果付き強撃"Distracting Blade"など,ローグはさまざまな付加効果を持った直接攻撃アーツを順次覚えていく。

 ローグは通常攻撃の性能も非常に高い。防御能力を犠牲にして通常攻撃力を上げる"Rash Advance",自身のストレングスとアジリティをアップさせる"Street Smarts"といった,短時間のセルフバフを重ねて使用することで,防御能力はさらに高まる。これらのアーツは基本的にはバフなので,敵のヘイトを上げる効果も持っていることに注意したい。効果時間が短いので,できれば戦闘開始直前に使いたいアーツだが,プル直後などメインタンクに敵のヘイトがうまく集中していない状態で使用すると,こちらがMobに睨まれることになる。エンカウンターに対して最初の一撃が入る前か,それでなければ戦闘開始後しばらく経って,メインタンクに対する敵のヘイトが安定してから使うのが良いようだ。戦闘中に使うのであれば,使用前に一度Evadeしておくのも効果的だろう。

 非常に高い攻撃力を持っているということは,気を抜いて攻撃し続けると,たちまち敵のターゲットになってしまうことを意味する。様子を見ながら適切にEvadeを使っていくほか,通常攻撃にヘイトダウンのチャンスを付加する"Self Preservation"なども有効に活用していきたい。ときには,少しのあいだ攻撃を行わないという選択も必要になるかもしれない。




 プレデターはローグと並ぶ直接攻撃のスペシャリストだ。DoT効果のある攻撃"Bleed",鋭い刺突ダメージの"Pierce"といった一撃の効果を上げるアーツを持ち,アーツの効果を増強する"Reconnoiter",アジリティアップの"Hunter's Instinct"など,自身を強化するセルフバフを持っているところはローグと似ている。

 ではローグと異なる部分はどこなのか? 一つは,最も得意な攻撃方法が違うことだ。ローグがBackstabに代表される「背後からの攻撃」を軸に戦っていくのに対して,プレデターは身を隠した「ステルス状態からの攻撃」を得意としている。レベル10で習得する"Shadow Blade"は,まさにそのような攻撃だ。そのため戦闘中いかにして自身をステルス状態に持っていくかが,プレデターの課題となる。
 スカウト時代に覚えた,身を隠すアーツ"Sneak"は効果を発揮するまでの準備時間が長いので使い方が難しいが,レベル14で覚えるステルスアーツ"Stalk"は,準備時間が短いうえにヘイトダウンの効果も持っている。このStalkとShadow Bladeのコンボが,しばらくはプレデターの攻撃の軸となる。さらにレベル19では側面から強力な攻撃を加えたあとに自身をステルス状態にできる"Shrouded Strike"を習得する。これらをうまく組み合わせて,敵の背後に側面に,現れたり消えたりしながらスマートにダメージを加えていくのがプレデターの戦闘スタイルだ。

 ローグとのもう一つの違いは,遠距離武器の習熟にある。プレデター系キャラクターはローグ系キャラクターよりも多く,そして有用な遠距離武器専用アーツを覚えていく。将来レンジャーになった場合は弓が,アサシンになった場合は投げナイフが得意な武器の一つとなるようだ。




 バードの持ち味の一つは,もちろん歌や演奏によるグループへの貢献だ。ストレングス,アジリティ,スタミナを上げる"Rousing Tune",パワーの回復速度を上げる"Bria's Stirring Ballad",攻撃速度を上昇させる"Merciless Melody"といった音楽/歌を,バードは次々と覚えていく。いくつかのセルフバフはローグやプレデターも使えるが,バードの「曲によるバフ」はグループ全体に効果があるところが圧倒的に優れている。さらに多くは一度使えば効果が持続するタイプなので,使い勝手も抜群に良い。バードは,いるだけでグループ全体の力を一段階アップしてくれる存在だといえる。

 攻撃面では,単体DDの叫び"Piercing Shriek",エンカウンター全体にダメージを与える哀歌"Alin's Keening Lamentation"など楽曲によるもののほか,抵抗力ダウン効果を持つ"Sparkling Blade",ヒットすると自身の攻撃速度が上がる"Taffo's Brilliant Blade"といった直接攻撃系のアーツも習得していく。「奏でつつ斬りつける」のがバードの戦い方だ。DPSではローグ&プレデターに一歩譲るが,グループバフはメンテナンスフリーなので,戦闘時の振る舞い自体はほかのスカウトに近いものとなる。


■■星原昭典(ライター)■■
「今週も何か面白い近況を聞かせてください」とお願いしたところ「焼肉を食べました」と答えた星原さん。「どんな面白い焼肉でしたか?」と聞いてみたら「普通の焼肉です」とのこと。普通じゃん! しかし,それが星原氏の1週間の生活の中で,最も奇抜なトピックだったらしい。普段はどんな生活なんだろう……。
タイトル EverQuest II
開発元 Sony Online Entertainment 発売元 Sony Online Entertainment
発売日 2005/06/16 価格 オープンプライス,月額1480円(税別)
 
動作環境 Windows 2000/XP,Pentium III/1GHz以上(2GHz以上推奨),メモリ512MB以上(1GHz以上推奨),空きHDD容量7GB以上,Pixel Shader機能およびVertex Shader機能に対応したVRAM64MB以上のビデオカード(VRAM128MB以上推奨),DirectX9.0b以降

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