すべてのファイター系クラスは,メインの盾役としても振る舞えるし,自分がメインタンクでないときには攻撃力を重視したスタイルで戦える。つまり"タンク"と"ダメージディーラー",二つの役割を担うことが可能なのだ。ここで注意したいのは,ファイターは「どちらか一方の役割を担える」のであり,「両方の役割を同時にこなせる」わけではないということだ。グループプレイでタンキングしつつ大きなダメージを敵に与えようとすると,ファイターは戦闘中に必ずパワー切れに陥る。
自分がメインタンク役を担うときに最も重要なのは,"タンク役に徹する"ことである。これはすなわち"自分でダメージを与えることはキチンとあきらめる"ことであり,"ダメージディーリングはダメージディーラー役を信じて完全に任せる"ことである。ファイターがダメージを与える快感をあきらめ,自分の役割をしっかりと見つめることができれば,グループの総合力は確実にアップする。結果的には自分も満足のいく結果を手にできるというわけだ。
タンク役に求められるのは,とにかく敵をしっかりとらえて離さないことだ。ほかのメンバーはファイターに攻撃力など求めてはいない。打撃力アップ系アーツはあまり使わずパワーを温存し,挑発系および挑発効果のあるバフ系アーツのみを使って戦えば,求められる役割を十全に果たしつつ,パワー消費はおそらくほかのメンバーと同程度に抑えられるだろう。
タンクに求められるもう一つの能力は,ダメージをなるべく受けないことだ。ダメージを受けないための努力を,タンクはできる限りしたほうがいい。シールドを持っているといないとでは回避力に大きな差が出るので,両手用武器は使わずに片手用武器+シールドで戦うようにする(ブロウラーをのぞく)。そして,どのファイターも覚える"攻撃能力を犠牲にして防御能力を上げるアーツ"は,確実に有効にしておく。こうすることで,ファイターはようやく十分なタンク性能を持つようになる。
もちろん自分がメインタンクではないときは,この限りではない。むしろ逆に攻撃力を重視した装備とアーツ使用でダメージディーリングに貢献したい。この場合は挑発は行わず,すべての敵がメインタンクへ向くようにする。ヒーラーが仕事をしやすいように,自分はまったく攻撃を受けないのが理想だ。敵のターゲット変更&パワー切れ防止のために,アーツを連発しないほうがいいのは先ほどと同様である。