― 特集 ―
リネージュ エピソードIII

Text by キーオ林


 国内では2002年に正式サービスが開始された「リネージュ」は,MMORPGの中ですでに老舗といえる存在だ。その後,世界観を同じくする「リネージュII」が登場したが,リネージュそのものの人気はあまり変化していない。続編がリリースされれば,普通は古いほうは見向きもされなくなるものだが,リネージュの場合は話が別というわけだ。「リネージュII」登場後も,「リネージュ」は本家韓国でも日本でも安定した人気を誇っているのだ。これは,リネージュが"ゲーム"として非常に優れたものであることを示しているのではないだろうか。

 その「リネージュ」では,2003年から新エピソードシリーズ「クロスランカー」がスタートしている。第1章「光と影」,第2章「天と地」を経て,2005年3月22日にエピソード3「生と死」が始まった。

 エピソード3では,MMORPGにおけるアップデートの定番である新しい"狩り場"以外に,新クエストやアイテム,モンスターなども追加されている。さらに,戦闘など基本的なゲームシステム部分にも変更が加えられているので,プレイヤーは今までとは違う心持ちでプレイに臨めるのがうれしいところだ。
 そこで,このエピソード3「生と死」に関して,プレイの感想を交えつつ,2回に分けて詳細にレポートしていこう。


 

戦争といえば,リネージュの華。その中でもディアド要塞の攻城戦は難度が高く,派手なものだ。相当な覚悟で臨む必要があるだろう

 今回のアップデートの一番の目玉は,ラスタバドの地下侵攻路奥にある"ディアド要塞"の実装。このディアド要塞では,地上の城と同じように攻城戦が行われるが,新しい戦争のシステムが採用されている。

 その新しいシステムとは,攻城戦に当たって,「バランカ」と「ライア」というボス級モンスターが率いるNPC血盟との戦争に勝利しなければならないというもの。
 この2体のボスは,それぞれが「リネージュ」世界では最強のモンスターとされる4竜(ヴァラカス,パプリオン,アンタラス,リンドビオル)と同等,もしくはそれ以上の強さであると推測できる。これまでにないくらい過酷な戦いとなるが,彼らを倒し,さらに要塞内の植物栽培所を占領することで,初めてディアド要塞の血盟城主となれるのである。
 しかし,もちろん戦争に参加してくる敵はバランカ,ライアだけではない。これらのボス級モンスターと相対する前に,ブラックエントやヘビーオームといった新モンスターたちとの死闘も待ち受けている。いままでとは違う覚悟と戦術で挑む必要があるだろう。

リネージュ屈指の凶悪さを誇るバランカとライア。バランカは巨大なクロウで攻撃を仕掛けてくる。ライアは,プレイヤーキャラをオークに変えてしまう魔法を使ってくる厄介な敵だ。4竜と比べるとレベルとAC(アーマークラス)が低い分,多人数による攻撃には弱い模様だ

 ディアド攻城戦は,すでに数度開催されている。そのときに筆者もレベル49のダークエルフでディアド要塞の近くまで行ってみたのだが,通常では考えられないような数のモンスターが出現しており,要塞の外門までたどり着くことさえままならなかった。モンスターの攻撃は,想像以上に厳しいものとなっている。
 また,モンスターの攻撃をうまくくぐり抜けて城門までたどり着けたとしても,外門を壊すのも至難の業だ。ディアド要塞は三つの城門を備えており,破壊するためにはすべての門を同時に攻撃する必要がある。しかも門自体が生命を持ち,攻城戦時にはプレイヤーを攻撃してくる。これはかなりキツい。

 だが,ひとたびこの厳しい戦争を制し,城主血盟となれば,すばらしいメリットを受けられる。ワールド内のすべての城の税収の一部が収益としてもたらされるのだ。また,要塞内で受けられるクエストでしか入手できない新アイテムも存在する。
 だが城主血盟になったからといって,それで安泰というわけではない。次の攻城戦では,今度はバランカとライアが攻撃側として参加してくるし,ほかの攻撃側血盟からも要塞を守らなければならない。この戦争もまた,プレイヤーにとっては過酷なものとなるだろう。

要塞の核,植物栽培所。ここを破壊すれば要塞陥落となる。ただし,ここまで辿り着けるのは攻城戦参加プレイヤーの何割だろうか…… 新モンスターが次々と出現する,新マップ"地下進攻路"の3F。敵の強さは"火山"(火竜の棲処)程度といったところ

 こうした激戦を勝ち抜くためには,回復ポーションなどの消耗品が重要になる。要塞付近でリスタートするか,ディアド要塞から伸びる細い道を延々とたどるかすると,"オームの村"に着く。ここは一見とてつもなく荒廃しているが,商店ではポーション類が買え,倉庫も利用できるなど,便利な村なのだ。攻城戦では,このオームの村がプレイヤーの拠点となることが容易に想像できるので,それも考慮にいれた戦略が必要となるだろう。
 とはいえこのオームの村は,地上の村と比べると物価が高めで,要塞からの距離も考えると,最高に使い勝手が良いというわけでもない。それが城主血盟側にとってせめてもの救いかもしれない。

 ちなみにオームの村は,アイテムの買い取り値段が全般的に高額で,ダークエルフ魔法の闇水晶なども買い取ってもらえる。戦争時ではなく,平時に訪れて倉庫に貯まった要らないアイテムを処分するにはうってつけなのだが,この村はブックマークができない。スクロールを使って気軽にテレポートしてくることは不可能なのだ。アイテム処分のためだけに,3階層のダンジョンをくぐり抜けてこの村を訪れるほどの価値があるかどうかは微妙なところだ。


オームの村商店のアイテム価格は,若干高め。入り組んだダンジョンの奥にある村だけに,致し方なしか 要塞とオーム村とを繋ぐ道は,かなり細長い。当然,モンスターも出現するので,多人数のパーティだと狭くて戦いにくい



 今回のアップデートで追加されたシステムの一つに,"個人商店"がある。
 従来,プレイヤー間のアイテムの売買には,ワールドチャットなどで呼びかけ,コマンドを打ち込むなどしてトレードウィンドウを開き,そこで実際に取り引きを行うという手順が必要だった。しかし,個人商店システムの実装によって,ほかの多くのオンラインRPGと同じように,プレイヤーが画面を見ていなくても自動的に商品を売りさばけるようになったのだ。
 個人商店を開くのは非常に簡単。"/shop"(もしくは"/商店")コマンドを使用するとウィンドウが開くので,ここで売買する商品と値段を決め,さらに表示するメッセージ(看板のようなもの)を入力するだけだ。あとは自動で売買が行われる。

おそらく市場のなかで,最もにぎわいを見せるギランの市場。村と市場間のテレポート代は無料である
 この個人商店システムの実装と同時に,専用の市場エリアが新しく加えられた。ギラン,オーレン,グルーディン,シルバーナイトタウンにいる専用のテレポーターに話しかければ,それぞれの村の市場へ移動できる。完全な別エリアとなる市場が用意されたことで,アクティブモンスターを利用してのPK(いわゆるMPK)の脅威にさらされることなく,安心して商品を売れるというわけだ。
 ただし,これもほかのMMORPGでよくあることだが,表示メッセージと実際の値段が違う,人気アイテムを装って似たようなアイコンのアイテムを出品するなどという詐欺行為が,ごくわずかながら存在するようである。買い物のときには,値段やアイテムをよく確かめる癖をつけておいたほうがいいだろう。

 以上,駆け足であるが,今回は新マップであるディアド要塞と,新システムの個人商店に関して紹介した。だが今回のアップデート,本当の肝となる部分は,実はほかにあると筆者は考えている。次回のレポートでは,新クエストと新魔法,さらには戦闘などの仕様変更に言及しよう。お楽しみに。





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