― プレビュー ―
Pentiumを過去へと葬るCore 2 Duoの衝撃
Core 2 Duo(B1-Step)
Text by 宮崎真一
2006年7月14日

 

 Intelは,2006年第3四半期――つまりこの夏――に,開発コードネーム「Conroe」(コンロー)と呼ばれている新たなデスクトップPC向けCPU「Core 2 Duo」をリリースする予定だ。
 Core 2 Duoは,簡単にいえばPentium Dの後継製品。結果として,1993年以来となる伝統のブランド「Pentium」は,Core 2 Duoの登場によって,その歴史に終止符が打たれることになる。

 

B1ステッピングのCore 2 Extreme X6800。エンジニアリングサンプルであるため,CPU上の刻印は製品版と異なる

 連載「ソフトにハードの物語」第4回で説明しているように,Pentium 4/Dでは,CPUの基本的な設計思想ともいえるマイクロアーキテクチャに「NetBurstマイクロアーキテクチャ」を採用していた。これに対し,Core 2 Duoでは新たに「Coreマイクロアーキテクチャ」を採用。その概要は2006年4月6日の記事でお伝えしているが,簡単にいえばCoreマイクロアーキテクチャでは,消費電力当たりの性能を高める設計がなされている。

 

 今回4Gamerでは,海外サイトなどで「量産前サンプル」と呼ばれることの多いB1ステッピング(B1-Step)バージョンのCore 2 Duo×2と,対応マザーボードからなる評価キットを入手した。製品版とは若干仕様やテスト結果が異なる可能性があることを踏まえつつも,何はともあれゲームを動かし,パフォーマンスや特性を把握してみたいと思う。

 

 

■未だすべてが明らかにはなっていないCore 2 Duo

 

 さて,下のスクリーンショットは,入手した2個のCore 2 Duoのスペックを,CPUの詳細情報を表示可能なフリーウェア「CPU-Z」でチェックしたものである。

 

CPU-Zで,Core 2 Extreme X6800(左)とCore 2 Duo E6700(右)のスペックを見たところ。「Revision」にある「B1」がステッピングの表示だ

 

 画像はクリックすると実寸で表示されるのでぜひチェックしてみてほしい。入手した個体は,Core 2 Extreme X6800/2.93GHzと,Core 2 Duo E6700/2.67GHzなのが分かる。
 ラインナップは後述するが,Core 2 Extreme X6800は,従来のPentium Extreme Edition(以下Pentium XE)に相当する,“Core 2 Duoのウルトラハイエンドモデル”。Core 2 Duo E6700は“通常版Core 2 Duoの最上位モデル”という位置づけになる。既存のハイエンドユーザー向けCPUとスペックを比較した結果は表1に示したが,Core 2 Extreme/Duoは,(マイクロアーキテクチャが異なるCPUの比較にはまったく意味をなさない)動作クロックこそPentium XEやPentium Dに及ばないものの,1066MHzというFSBクロックや4MBのL2キャッシュなど,スペックは全体的に見て非常に高い。

 

 

Pentium 4 670/3.80GHz(右)と,底面の物理的な形状を比較してみた。LGA775仕様のCPUという意味で,大きな違いはない

 とくに注目したいのは,L2キャッシュだ。Pentium XE/Dやデュアルコア版Athlon 64 FX(と,今回は表に入れていないがAthlon 64 X2)では,L2キャッシュが各CPUコアごとに用意されているため,まだマルチスレッドへの対応例が少ないゲームにおいては,片側のCPUだけでなく,そこに接続されるL2キャッシュも使われないという,非常にもったいない事態を迎えていた。この点Core 2 Extreme/Duoなら,マルチスレッド対応ゲームだけでなく,シングルスレッドで動作するタイトルでも,4MBのL2キャッシュを有効利用できるのが特徴だ。

 

 また,ハイエンドクラスのCPUとして,TDPの低さも際立っている。TDPはThermal Design Powerの略で,発熱や消費電力の目安となるが,Core 2 Extremeは75W,Core 2 Duoは65W。最近のハイエンドCPUは――ステッピングの変更によって,そのうち下がる場合があるとはいえ――軒並み初登場時のTDPが100W以上,もしくはそれに近い値になっていた。それだけに,最上位モデルでも75WというCore 2 Extreme/Duoは魅力的だ。
 なお,先ほどのスクリーンショットを改めて見てもらえると分かるように,CPU-Zでチェックすると,Core 2 ExtremeとCore 2 Duoでは,動作電圧(Voltage)が異なっている。これが10WというTDPの差を生んでいるのだろう。

 

 CPU-Zといえば,命令(Instructions)の項目に,「SSE4」という表示があるのが気にかかる。SSEについては前出の連載「ソフトにハードの物語」第4回に詳しいが,簡単にいえば,いわゆるマルチメディアに関連した拡張命令である。
 現在のところ,SSE4について公式な情報はいっさい存在しないので,あくまで筆者の想像になるが,これはおそらく,MNI(Merom New Instructions)のことで,それをCPU-ZがSSE4と呼んでいる,というところではなかろうか。もしSSE4=MNIだった場合,水平演算の種類が増えたりするはずである(ゲーマーには直接関係しないかもしれないが)。

 

 

■今回のテスト環境で生じたいくつかの制限

 

 2006年6月8日の記事でお伝えしていたように,Core 2 Duoの対応チップセットは,Intel 965 Expressシリーズとなる。ただし,Pentium 4/D向けハイエンド向けチップセットのIntel 975X Expressでも,Core 2 Duoはサポートされる。

 

Core 2シリーズ対応版D975XBX。製品型番のシルク印刷脇には,リビジョン304であることを示すシールが貼られている

 ただし,これには少し説明が必要だろう。
 まず,既存のIntel 975X Express搭載マザーボードのすべてで,Core 2シリーズが動作するわけではない。マザーボードメーカーによっては,Core 2シリーズ対応版を新製品として投入するところもあるようだが,例えばIntelの「D975XBX」というIntel 975X Expressマザーボードの場合,ボードのリビジョンが304以降のものだけが,Core 2シリーズ対応になる。
 また,Intel 965 Expressシリーズでは,PC2-6400(DDR2 800)仕様のDDR2 SDRAMモジュールでデュアルチャネル構成が可能になっているが,もともとPentium 4/D用となるIntel 975X Expressでは,公式にはPC2-5300(DDR2 667)までの対応となる。Intel 975X ExpressマザーボードにおけるPC2-6400 DDR SDRAMモジュールは,「サポートはしないが動作する」というレベルに留まるようだ。

 

 ちなみに今回,テストに用いたマザーボードは,リビジョン304のD975XBX。BIOSはCore 2用にカスタマイズされた1209というバージョンを用いている。そしてこの組み合わせにおいて,Core 2 Extreme/Duoともに,省電力機能である拡張版Intel SpeedStepテクノロジ(Enhanced Intel SpeedStep Technology,以下EIST)をBIOSから無効にしても,実際には負荷状況に合わせて動作クロックが変動するという問題が発生した。
 残念ながら,現時点ではこの問題がBIOSによるものなのか,量産前バージョンとされるB1ステッピングのCore 2 Extreme/Duoに起因するものなのかは分からないが,いずれにせよ,今回のプレビューでは,EISTを完全には無効化できていない。つまり,実際の製品とは少なからずベンチマークスコアに違いの出る可能性があるので,この点はあらかじめ了承いただきたい。

 

 また,オーバークロック動作を試みたところ,Core 2 Extremeが最終的に3.73GHzで動作したものの,実際のゲームパフォーマンスは大きく落ちるという現象にも遭遇した。このためEISTやオーバークロックに関しては,新しいBIOS,あるいはより新しいリビジョン(B2?)のCore 2 Extreme/Duoを入手したときに,改めて検証したいと思う。

 

BIOSの「System Setup」。Core 2 Extreme X6800を搭載しても,Pentium D用の設定項目であるSW Single Processor Modeが表示されている。もっとも,本文で指摘しているとおり,ここを「Enable」に指定すれば,Core Multiplexing Technologyは利用可能

 このほか,細かいながらもBIOSに気になる仕様があったので,報告しておきたい。
 まず前提として,Core 2シリーズでは,「Core Multiplexing Technology」という機能により,片側のコアを無効にすることが可能だ。今回のプレビューでは,シングルコア(以下1コア)動作の性能を知るべく,この機能を利用する予定だったのだが,D975XBXの1209版BIOSでは,これがなく,代わりに「SW Single Processor Mode」という機能が用意されていた。
 SW Single Processor Modeとは,Pentium Dなどにおいて,デュアルコアCPUであることが,ソフトウェアのライセンス的に不都合をもたらす場合(≒デュアルコアCPUだと2CPU分のライセンス料金を要求される場合)のために,片方のコアだけ手動で無効にできる機能。言ってしまえば,Core Multiplexing Technologyと同じような機能で,実のところ,これを無効にすることで,Core 2 Extreme/Duoとも片側のコアを無効にできたのだが,表現としてはいささか問題が残る。前述した制限と合わせて,BIOSは製品版の一歩手前といった印象を受けた。

 

 そのほかのテスト環境は表2のとおり。Core 2 ExtremeとAthlon 64 FX-62については,それぞれ動作倍率を9倍(定格11倍),12倍(定格14倍)に落とすことにより,「Core 2 Duo E6600/2.40GHz相当」「Athlon 64 4800+/2.4GHz相当」でもテストを行っている。このほか,比較対照用には,表1で紹介したPentium XE 965/3.73GHzと,Pentium D 960/3.60GHzも用意している。
 なお,スペースの都合上,Core 2 ExtremeとCore 2 Duoは,グラフ中に限り「C2E」「C2D」と表記する。またテストは,4Gamerのベンチマークレギュレーション1.0を利用して行う。具体的なセッティングなどはそちらを参照してほしい。

 

 

M2N32-SLI Deluxe WiFi-AP
無線LANアクセスポイント機能を提供するnForce 590 SLIマザーボード
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ コーポレーション(販売代理店)
news@unitycorp.co.jp
実勢価格:3万円前後
EN7900GTX/2DHT/512M
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メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ コーポレーション(販売代理店)
news@unitycorp.co.jp
実勢価格:7万5000円前後

 

 

■劇的なパフォーマンスを叩き出すCore 2 Extreme/Duo

 

 というわけで,いよいよ実際のゲームアプリケーションを使ったベンチマークテストである。
 ゲームの場合,解像度が高くなっていくと,相対的に描画負荷が高まる。つまり,GPU(グラフィックスチップ)側がボトルネックになっていきがちなので,基本的には低解像度で比較することになる。これを踏まえて,まずはグラフ1,「Quake 4」のスコアを見てみると,1024×768ドットにおいて,Core 2シリーズのフレームレートは,既存のハイエンドCPUを寄せ付けない,非常に高いものだ。Core 2 Duo E6600相当(Core 2 Extreme @2.40GHz)ですら,Athlon 64 FX-62を上回るスコアを叩き出しているあたりは,もはや驚くほかない。

 

 Quake 4(Version 1.2)ではマルチスレッドへの最適化が果たされており,グラフにおいて灰色で示した,1コア動作のCore 2 Extreme/Duoは,スコアを大きく落とす。とはいえ,1コア動作のCore 2 Extremeが,Pentium XE 965やPentium D 960のスコアを上回っており,もはやQuake 4において,Pentium XE/Dの立場はないとしかいえない状況だ。

 

 

 続いて,「F.E.A.R.」(Version 1.06)のテスト結果をまとめたのがグラフ2だが,ここではQuake 4以上に,Core 2シリーズの優位性が顕著となる。

 

 F.E.A.R.は,マルチスレッドに最適化されたタイトルではない。このため,デュアルコア動作とシングルコア動作で,スコアの差は,グラフィックスドライバであるForceWareのマルチスレッド最適化分程度になるが,それにしてもCore 2シリーズの圧勝ぶりばかりが目に付くスコアだ。
 このような結果になった最大の理由は,L2キャッシュの容量だろう。Athlon 64 FX-62とAthlon 64 X2 5000+のレビューで明らかになったように,F.E.A.R.は,L2キャッシュの容量が“効く”タイトルだ。3Dゲームのなかには,F.E.A.R.のようなものが少なくないが,こういったタイトルをプレイするに当たって,Core 2シリーズの4MBというキャッシュ容量は,非常に重要な意味を持つといっていい。

 

 

 グラフ3は,「TrackMania Nations ESWC」(以下TMN)のテスト結果をまとめたものだ。TMNも,F.E.A.R.ほどではないにせよ,L2キャッシュ容量がスコアを左右しやすいタイトルだが,やはり同じような傾向を見せている。1024×768ドットの低負荷環境において,1コア動作のCore 2 Duo E6600が,Athlon 64 FX-62よりも5fpsスコアが高いというのは(5fpsを体感できるかはともかく)見逃せないところ。Core 2シリーズの持つポテンシャルの高さは,ここでも確認できる。

 

 

 「Lineage II」を利用したベンチマークテストの結果はグラフ4のとおり。ここでもCore 2シリーズが有利なのは変わらないが,一方で,Athlon 64 FX-62のスコアがいい点にも注目してみたい。
 Lineage IIのようなMMORPGでは,キャラクターやオブジェクトの演算処理をCPUが行っているため,CPUの性能がゲームの体感を左右しやすい。そして,処理されるデータの量は,しばしばL2キャッシュでまかなえる量を超えやすい。
 この点において,「そもそもまかなえる量を増やした」Core 2シリーズがよい結果を出し,「まかなえなかった分をメモリコントローラの性能で補った」Athlon 64 FX-62が続いているというのは,なかなか興味深いスコアといえるだろう。

 

 

 3Dベンチマークアプリケーション「3DMark Build05 1.2.0」(以下3DMark05)の結果も,参考のために掲載しておく(グラフ5)。
 3DMark05は,シングルスレッド性能が影響しやすく,かつ描画負荷が高いためにCPUの性能差があまり出にくいテストだが,それでも,Core 2シリーズとPentiumシリーズの違いは明白である。

 

 

 続いて「3DMark06 Build 1.0.2」,1280×1024ドットのスコアをグラフ6に示した。こちらはマルチスレッドに対応するため,Pentiumシリーズの2モデルが持ち直すが,それでもCore 2シリーズの優位性はみじんも揺るがない。

 

 

 

消費電力の低さは出色
静かなゲーム用PCの実現に望み

 

B1ステッピングのCore 2 Extreme X6800で,EIST有効時の動作クロック変化を追ってみると,“間”がなく,2.93GHzと1.60GHzで切り替わっている。製品版でもこの仕様になるのかどうかは不明(※画像をクリックすると全体を表示します)

 続いて,システム全体の消費電力をチェックしてみる。ここでは,なるべくCPUだけに負荷をかけるべく,MP3エンコードソフトを用いることにし「午後べんち」を採用。OS起動後30分放置した直後を「アイドル時」,午後べんちを連続実行し,30分経過した時点を「高負荷時」とする。
 テストに先立ち,EISTを有効にして,アイドル時の状態をCPU-Zから確認すると,Core 2 Extreme X6800,Core 2 Duo E6700ともに,CPUコア電圧は1.050Vに低下した。また,先述したように,BIOSからEISTを無効化しても,Core 2 Extreme/Duoは“無効化されているとはいい難い”挙動を示すため,省電力機能無効設定時におけるCore 2シリーズのスコアは,信頼性に乏しいことをあらかじめお断りしておく。

 

EISTを有効に設定して,アイドル時の状態を確認してみると,いずれもCPUコア電圧は1.050Vを示した。なお,Core 2 Duo E6600相当,Athlon 64 X2 4800+相当の状態は,それぞれコア電圧の高いCPUから作り出したものなので,消費電力のテストに当たっては計測を省略した

 

 というわけで,テスト結果はグラフ7にまとめてみたが,Core 2シリーズ2モデルの高負荷時における消費電力の低さが目立つ。比較対照用の3製品が軒並み200Wを大きく上回っているのを考えると,圧倒的といっていいだろう。アイドル時も,Athlon 64 FX-62でCool’n’Quietを有効にした状態とほぼ互角。低消費電力を謳うには十分な結果だ。

 

 

 続いて,グラフ7と同条件で,CPUの温度を計測した。計測時の室温は25〜26℃で,システムはケースに組み込んでいない,いわゆるバラックの状態でのテストとなる。
 温度測定に当たっては,Intel製マザーボード専用ユーティリティ「Intel Desktop Contorol Center」を利用。マザーボードが異なるAthlon 64 FX-62では,測定ツールとして「ASUS PC Probe II」を利用しているため,Intel製CPUとAthlon 64 FX-62の比較に意味はあまりない。この点を断ったうえで話を進めると,グラフ8で示したように,Core 2シリーズのCPU温度は67℃。Pentium XE 965と比べると4℃低いだけで「あれ?」と思う人がいるかもしれない。

 

 

 だが,実はここで重要なのは,温度ではなく,ファンの回転数だ。
 Core 2シリーズの2モデルについて,CPUクーラーのファン回転数をチェックしたところ,高負荷時で3200rpm。対するPentium XE 965は,4500rpmまで上昇し,風切り音はかなり耳障りだ。今回,CPUクーラーはPentium 4/D用のリテールパッケージに付属するものを用いているが,Core 2 Extreme/Duoでは,あの“悪名高き”LGA775用リテールCPUクーラーであっても,高負荷時の騒音はこれまでほど悲惨でない。

 

 

価格は気になるが,性能面では間違いなく買い
E6600がコストパフォーマンス的に最良?

 

 最後に,ゲーム以外の性能をチェックするため,総合ベンチマークソフトである「PCMark05 Build 1.1.0」(以下PCMark05)を利用して,CPUテストを実行。その結果をグラフ9に示した。
 マルチスレッド処理の多いPCMark05では,Pentium XE 965のスコアが目立つが,Core 2 Extreme X6800とCore 2 Duo E6700はそれ以上。ゲーム以外でも,申し分のないパフォーマンスが期待できそうだ。なお,PCMark05におけるCPUテストの詳細表3に別途示したので,興味のある人はリンク先をチェックしてみてほしい。

 

 

 現時点で明らかになっている,Core 2シリーズのラインナップは表4のとおり。下位モデルは,動作クロックが下がるのはもちろん,L2キャッシュ容量が2MBと,上位モデルの半分となる。F.E.A.R.やTMNのスコアで明らかなように,4MBのL2キャッシュはゲーム性能において大きな強みとなる可能性があるため,この違いは記憶に留めておくのがよさそうだ。

 

 

 それにしても,Core 2シリーズのパフォーマンスの高さと消費電力の低さは,驚きである。とくに前者については,最上位どころか,“上位から3番目”のCore 2 Duo E6600が,Athlon 64 FX-62を上回るスコアを見せつけており,「ゲームに向いたCPU」の座は,ひとまずCore 2シリーズに渡ったと言ってしまっていいだろう。
 ……「いったいPentium 4/Dは何だったのか」と考えさせられるほどのスコアの差も,かなり感慨深いが。

 

 現在のところ,IntelはCore 2シリーズの発売日,そして価格について明らかにしていない。ただ,価格については,同社がPentium 4/D時代に,「最上位のExtreme Editionが12万円前後,通常モデルは上から6万円台後半,4万円前後,2万円台後半……」といった形で価格設定を行っていたことがヒントになりそうだ。
 もちろん,この設定が踏襲される保証はどこにもないわけだが,仮にそうなれば,「Athlon 64 FX-62よりもゲームで高速なCPU(=Core 2 Duo E6600)が4万円前後で手に入る」なんてことになるかもしれない。

 

 ただ,どういった価格設定がなされるにせよ,Core 2,少なくともL2キャッシュ4MB版のCore 2 Extreme/Duoの性能は,ゲーマーにとって間違いなく「買い」。これだけは確かである。

 

タイトル Core 2
開発元 Intel 発売元 インテル
発売日 2006/Q3 価格 未定
 
動作環境 N/A

(C)2006 Intel Corporation

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/review/conroe_b1/conroe_b1.shtml


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