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セガゲームス,ソフトバンクやShowcase Gigと協業して「Noah Pass」におけるO2O展開を発表。海外展開をサポートする新サービスも明らかにされたメディア向け発表会をレポート
セガゲームスが主催したこのカンファレンスでは,同社の提供するマーケティング支援ツール「Noah Pass」で新たに展開されるO2Oサービスと,スマートフォンアプリの海外展開をサポートする新サービス「goPlay」が発表された。本稿では,発表会の模様をレポートしよう。
セガゲームス セガネットワークスカンパニー 公式サイト
GMOコマースと協業,アプリ「ShopRound」を通じて「来店成果型」O2Oサービスを展開
O2Oに関する新サービスのプレゼンテーションを行ったのは,セガゲームス セガネットワークス カンパニーCOOの岩城 農氏だ。
岩城氏は,今回Noah PassでO2Oサービスに乗り出す理由として,O2Oビジネスが巨大な市場でありつつも,スマートフォン分野は現在未開拓で,大きなポテンシャルを秘めていることを挙げた。また,Noah Passを介することで,各ゲーム企業がリアル店舗と逐一交渉するコストを簡素化したり,最終的に広告を収益化したりすることも狙っているという。
一つは,スマートフォンゲームユーザーを実店舗へ送客することを狙いとしたサービスで,11月25日に配信が開始されたiOS/Android向けアプリ「ShopRound」(ショップラウンド)で実現するものだ(関連記事)。なお,このアプリは,GMOコマースの成果報酬型店舗集客サービス「GMOチェックイン」のシステムをベースに開発されている。
ちなみに,店舗の広告掲載による収益は,掲載面を提供するNoah Pass参加企業各社に分配されるとのこと。そのため,ユーザーのゲーム参加率向上や店舗への集客に加え,参加企業の収益機会創出も期待できると岩城氏は述べていた。
ソフトバンク,Showcase Gigと3社協業体制で展開する購入成果型O2O広告
もう一つのO2Oサービスは,2016年春にスタート予定の購入成果型O2O広告だ。こちらは,広告営業と店舗営業をソフトバンクが,サービス運営と決済をShowcase Gigが担当し,3社協業体制で展開される予定だ(関連記事)。
藤平氏は,現在,顧客が買い物をする場合,事前にスマートフォンなどを使って情報をリサーチしたり,買い物中に価格の比較をしたりするケースが増えているとコメント。そうした“デジタル化”した顧客の購入率や客単価,そして店舗のリピート率などが高くなっていると説明した。
また,セガゲームスのユーザーはデジタル情報のリテラシーが高いことが,今回協業した理由だと話していた。
今回のNoah PassのO2Oサービスにおいても,ゲームユーザーにメリットのある,リアル消費と連動した情報を提供していきたいと語った。
スマートフォンゲームの海外展開をワンストップでサポートする「goPlay」
これは,スマートフォンゲームを海外展開する際に参入障壁となる,地理的な隔たりから発生するさまざまなコスト,市場環境や言語・文化の違いといった課題の解決をサポートするというものだ(関連記事)。
シンガポールのGo Gameと資本業務提携を行い,共同でこのサービスを展開するとのこと。スタートは2016年春からの予定で,有料/無料を含め複数のプランが用意されるそうだ。
具体的には,SDK/ソフトウェア開発キットである「goWrap」の提供,展開地域の特性やターゲットのニーズに合わせた各種の決済手段に対応する「goPay」,国内外企業とのパートナーシップのもと提供されるマーケティング/カスタマーサポート/ローカライズ,そしてNoah Passを介した広告展開というように,各種ソリューションをまとめたワンストップサービスとなる。
岩城氏によれば,今回,セガゲームスがこのような海外向けサービスを展開する背景には,端末の機能向上に伴い,開発費をはじめとする初期投資費用が高騰していること,また国内スマートフォンゲーム市場において競争が激化していることにあるという。
「一つのヒットタイトルが世界中で受け入れられるという幻想を捨て,より多くのコンテンツを,より早く,より多くの国に提供していくという大きなテーマを掲げて取り組んでいく」と岩城氏は語っていた。
最後に岩城氏は,今回発表した3つのサービスを含め,Noah Passの取り組みを一つ一つ結実させていきたいと意気込みを述べ,プレゼンテーションを締めくくった。
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