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CEATEC JAPAN 2013レポート。4K/8K時代に向けて鎬を削る各社の最新ディスプレイデバイスを紹介
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表示デバイス関係では,昨年と同様に「4K」「8K」といった単語が目に付くが,コンテンツのほうが追い着いていない感はある。
NHKなどが進めているスーパーハイビジョンのロードマップによると,2014年に「関心を持つ視聴者が4Kを体験できる環境を整備」,2016年に「関心を持つ視聴者が8Kを体験できる環境を整備」し,2020年から4K/8Kによる衛星テレビ放送が開始される見込みとなっている。つまり,東京オリンピックに合わせて8Kテレビ……どれくらい需要があるのだろうか。
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それはともかく,会場内には時代を先取りしたエレクトロニクス製品の展示が数多く行われていた。ここでは,そのなかから映像機器を中心に気になったものをピックアップして紹介してみたい。
56型4K対応有機ELディスプレイ
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どちらかというと,韓国・台湾のメーカーが大画面有機ELで先行し,ソニーなどの日本企業は「液晶だけど4Kですが?」と,次世代コンテンツ対応の液晶ディスプレイをアピールしていたような感はあったのだが,ここにきて「大画面有機ELでしかも4K」という製品が示唆されてきたわけだ。
今回の展示は技術展示であり,具体的な製品化を示すものではない。もともと,世界初の有機ELテレビを発売するなど,この分野の基礎研究では蓄積のあるソニーだが,2012年からパナソニックと大画面有機ELパネルの共同開発を始めており,その成果の一端がこの製品ということなのだろう。
ちなみに,パナソニックブースでも4K 有機ELディスプレイが出展されていたが,こちらはシアター内に設置されていて長蛇の列だったので撮影は割愛している。
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MEMSディスプレイ
液晶に代わる次世代ディスプレイとして,シャープが参考出展していたのがMEMSディスプレイだ。基本的に液晶製品ではないのだが,IGZOの技術が生かされているようだ。
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一般的な液晶デバイスは,液晶のねじれで偏光状態を作り,パネル上の偏光フィルタと組み合わせて階調を表現している。加えて,カラーフィルタで色を作る。偏光フィルタを通すと,明るさは無条件に半分以下になり,カラーフィルタでさらに三分の一になる。それに対し,ダイレクトにバックライトを通す方式は効率がよい。
会場では消費電力のデモも行われていたが,フルカラーのコンテンツを表示するとそれなりに電力を食っていても,階調が少ない映像では消費電力が下がったり,モノクロの画像ではほとんど電力を食わなかったりといった特徴が示されていた。シャッターを開閉する必要がないので電気も必要ないわけだ。
このMEMSディスプレイ,基本的に応答が速いのでゲームに向いているということは言えるのだが,モノクロ部分ではほとんど電気を食わず,カラー表示もできるというのは,電子書籍端末用としては理想的なデバイスであるように思われる。
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4KタブレットPC
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用途としては,高解像度画像情報をポータブルで使いたいという特殊な分野に特化しているようで,医療用であるとか,プロのカメラマンのデモ用などが例として挙げられていた。12月発売だが,法人向け販売のみのようであまり一般人向きではない。
画面サイズ以外のスペックも挙げておこう。CPUにはCore i5-3437U vPro/1.9GHz(Intel Turbo Boost Technology利用時最大2.90GHz),GPUにGeForce 745Mを搭載。メインメモリ容量は4GB,SSDは128GBが標準モデルの仕様となっている。OSはWindows 8.1 Proを採用。バッテリー駆動時間は2時間だ(え?)。
4Kで60fps
「4K」対応も珍しくなくなった今回の会場での一つのキーワードが「4Kで60fps」というものだった。とはいうものの,察しのつく人もいるかもしれないが,そんな映像ソースはそうそうない。ということで,あちこちでPCが持ち込まれて,ゲームの画面が表示されていた。CEATECでPCゲームがこんなに大きく出ることは珍しい。
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インテリジェントグラス
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まずはガラス板の両眼部に液晶2枚を貼り付けたような感じのメガネを試してみた。ぶっちゃけ,エプソンの「Moverio」にとてもよく似ている。このデバイスでのデモは,スマホの画面をメガネ側に表示し,ムービー再生ができるというものだった。操作は基本的にスマホ側で行う。まあ,デモとしては単純な部類だろう。
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現状では単にスマホの表示画面が見えるメガネという感じだが,それはそれで使い道がありそうな感じではある。将来的には操作系を含めてメガネ側で完結させるとのこと。
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具体的には,上から落ちてくるドコモダケを手で受け止めたり,ぬいぐるみの熊を手のひらに乗せて頭をなでたりといった操作ができる。このデモで使用されているデバイス自体は,Vuzixの「Viking」を改造したもののようだ。
映像の見え方は,先ほどのデバイスよりも広範囲で,アプリで使うならこちらのほうが使いやすそうな感じだ。自分の手は,比較的手前にあるものだけを抜き出しているようで,画面内に真っ白く合成される。
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接触判定などは2次元での処理なので,表示されたぬいぐるみと,そこに投影された手を見て,それらがインタラクションを起こすように動かしてやるという感じの操作になっているが,将来的には奥行きを考慮した操作へも対応予定とのことだった。直感的といえば直感的なものの,周りにいる人にとってはちょっと異様な光景かもしれない。
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ドコモでは,スマホの将来形はウェアラブル型になると認識しているようで,現状では既存のメガネ型デバイスを改造して,どのようなことが可能になるのかを実験している段階のようだ。
オールインワン裸眼立体視テレビ
「3D元年」とやらからすでに数年経過しており,立体視テレビもさぞや普及していることと思うが,会場でもいくつかの立体視ディスプレイが見られた。
立体視ディスプレイでは老舗のニューサイトでは,「Natural D」を展示していた。これは,一般的な立体視コンテンツ(2視差)の映像信号を入力すると,内部で6視差の信号を生成して裸眼立体視ディスプレイに表示するというデバイスだ。
展示ではレンチキュラーレンズと比較して,画像の荒れが目立ちにくいとアピールしていた。表示方式については「指向性バックライト」と説明されたのだが,同社が以前から手がけていたパララックスバリア方式のことだろうか?
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フルHDの液晶パネルで6視差分の映像を同時に表示するため,どうしても少し絵は粗くはなるのだが,まあ許容範囲なのではないだろうか。別のブースで見た医療用ディスプレイもだいたい同サイズで6視差だったのだが,23.6インチで6視差というのは,バランスがよいのだろうか。画像のつながりはかなりよい感じだった。大勢で一度に見られるオールインワンタイプの裸眼立体視テレビという意味では,完成度が高い製品といえそうだ。
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