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格闘ゲームと共に歩んだ情熱のあとさき――鉄拳・原田Pの不定期連載「原田が斬る!」,第2回はアークシステムワークス森Pとのガチンコ対談
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印刷2016/11/12 00:00

連載

格闘ゲームと共に歩んだ情熱のあとさき――鉄拳・原田Pの不定期連載「原田が斬る!」,第2回はアークシステムワークス森Pとのガチンコ対談


 鉄拳シリーズのプロデューサー・原田勝弘氏による対談企画「原田が斬る!」の第2回をお届けする。

 スクウェア・エニックスの田畑 端氏をゲストに迎えた第1回に続き,今回の対談相手となったのは,アークシステムワークスの森 利道氏だ。対戦格闘ゲーム「BLAZBLUE」シリーズのプロデューサーとして知られ,同じく対戦格闘ゲームである鉄拳シリーズを手がける原田氏と同じフィールドで活躍する森氏だが,意外なことに,これまで深い親交はなかったという。

 シリーズ集大成となる最新作「BLAZBLUE CENTRALFICTION」PS4 / PS3 / AC)をリリースし,創案から10年を超える壮大なプロジェクトを終えた森氏だけに,話題は対戦格闘ゲーム,あるいはアーケードゲームに集中するかと思いきや……トークは意外な方向に転がっていった。果たしてどんな話題が飛び出すのか,ぜひ楽しみにしながら読み進めてもらえたら幸いだ。


 なお,今回の対談は森氏からの「話題の『サマーレッスン』を体験してみたい!」という強い要望により,場所はバンダイナムコエンターテインメント本社で行うこととなった。その感想も聞いているので,こちらもお楽しみに。

■関連記事

「BLAZBLUE CENTRALFICTION」公式サイト

鉄拳シリーズ オフィシャルサイト

サマーレッスン:宮本ひかり セブンデイズルーム(基本ゲームパック)公式サイト



「サマーレッスン」初プレイの森Pの感想は?


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。今回の対談は,森さんからのラブコールで実現したわけですが,実はこれまで,お二人で話されたことがなかったとか?

森 利道氏(以下,森P):
 ええ。なので原田さんとは,ずっと対談したいと思っていたんです。今日はよろしくお願いします。

原田勝弘氏(以下,原田P):
 こちらこそ,よろしくお願いします。たしかに,東京ゲームショウやE3で,軽くご挨拶することはあっても,じっくりお話する機会はなかったですね。

4Gamer:
 お二人とも格闘ゲームのプロデューサーをされているのに,ちょっと意外です。というわけで,森さんにはまず「サマーレッスン」を初プレイいただたわけですが,感想はいかがですか?

森P:
 ……ヤバいですね。いや,ヤバいだろうと予想はしてたんだけど,それ以上でした。キャラクターに見つめられると,ドキドキしちゃって。あまりアニメっぽくないキャラクターなのが良いのでしょうね。

原田P:
 おっしゃるとおりで,アニメっぽいキャラクターであの距離感だと,リアルな目線を感じにくいとか,頭が大きくなっちゃうとか,色々と難度が高いですよ。若いスタッフはアニメ好きが多いので,どうしてもアニメキャラでやりたいって言うんですけど,臨場感とかキャラの存在感の前に,超接近距離での違和感のほうが先に目に付いてしまう。だからセルアニメのようなハイレベルなものは後回しにして,少しリアル寄りにしようと決めました。

森P:
 意識して作られているか分からないですけど,目の作り込みがすごいと感じました。あの目で見つめられると,かなりクラクラ来ます(笑)。
 なんというか……あの距離で女性と接したら,どうしても目が行ってしまう部分があるわけですよ。例えば瞳だったり,唇だったりなんですけど,VRをやるならそういうところをちゃんと作らなくちゃならないんだなと。おそらく,アニメっぽいキャラだとそれが難しいんじゃ?

原田P:
 いや,一度のプレイでそこまで見ているというのは,やっぱりクリエイターですね。

森P:
 口の中なんて,どうなってるんだろうってジロジロ見ちゃいました。女の子には申し訳ないと思いつつ(笑)。

原田P:
 実際,目はかなりこだわりを持って作っていて,かなり寄っても人間の瞳っぽく見えるよう,レンズが二重三重の構造になってます。口に関しても,リップシンクをかなり厳密にやってまして。そういう普段の生活で感じる――例えば相手が自分を見てくれているかどうか,みたいな部分が,VRではすごく重要なんですよ。

森P:
 アニメっぽいキャラにするんだったら,もう少し離れた場所から眺めるような感じにするのがいいのかなあ。高いところに置いて演技させたり,動いてるのを眺めたりといったような。サマーレッスンみたいなコミュニケーションゲームは,難しそうですね。

原田P:
 距離が離れると,アニメっぽいキャラでも現状の技術でいけますね。

4Gamer:
 ところで……これは読者を代弁してお聞きするんですが――どうしても目が行ってしまうという話で,胸がスルーされたのは意図的なんでしょうか(笑)。

森P:
 あの娘,すっごいグラマーだよね!

原田P:
 これはね……言ってしまえば技術的な問題なんですよ。造形的な意味での女性の魅力を表現しようとしたときに,必要になるものって,すごくたくさんある。例えば肌のきめ細かさとか,布や髪のシミュレートとか。人体の柔らかさっていうのもその一つなんですけど,それが今の技術で再現できない。……だから,どこかでごまかすしかなくて,記号化に頼ってしまうんですね。

4Gamer:
 ええとつまり,慎ましやかなバストの魅力を再現するのは,今の技術力では難しい?

原田P:
 技術的にというか,リソース配分の問題でしょうね。正直記号化したほうが,そこは楽なんです。もっとほかに割くべきリソースがあったので。もちろん,こだわる人はこだわるんだろうけど(笑)。

森P:
 そのあたりの話は,高木さん(マーベラスAQL「閃乱カグラ」シリーズプロデューサー 高木謙一郎氏)と語りあったら盛り上がると思いますよ(笑)。

原田P:
 そういえば,高木さんもサマーレッスンの体験会に来てましたよ。

森P:
 なにか言ってました?

原田P:
 いや,その時はご挨拶できなかったんだけど,なぜか笑顔で会場を走りまわってました。相当興奮してたみたいで,走って会場を出て行って,また戻ってきてもう一回プレイしてるっていう。話しかけたかったんだけど(笑)。

森P:
 きっと,彼的に何か思うところがあったんでしょうねえ(笑)。



アイドルは二次元に限る?


4Gamer:
 今回の対談では,4Gamer側でトークのお題を幾つか用意してみました。その中から選んでもらう方式で進めたいのですが……奇しくもお二人ともアイマスPとのことなので,これなんかどうでしょうか。「アイドルは二次元が一番だと思うか」

原田P:
 これは結構真面目に考えていて,アイドルという括りなら,僕個人的には二次元がサイコーだと思います。

森P:
 ですよね! 絶対裏切りませんから!

原田P:
 ああ,そこなんですね(笑)。実はそれを聞いてみてかったんだけど……森さんは,アイマスは誰推しでしたっけ。

森P:
 僕は千早推しです。何があっても千早。

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原田P:
 “ない”ほうがいいんですね。

森P:
 なくてもいいんです!(笑)。

原田P:
 僕は伊織が好きなんですけど,僕は彼女のことを,日々の生活の中ですごく身近に感じてるんです。テレビで見る実在のアイドルよりも遙かにです。もちろん,実際に目に見えるわけじゃないですよ? 見えないけれど,そう感じられる。これがすごいことだと思うんですね。

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森P:
 ええ,分かります。

原田P:
 で,逆に言うと,僕としてはそこに裏切りがあってもいいと思っている。彼女がスキャンダルしちゃうぐらい,ドギマギするようなことがあってもいい。むしろ,それが究極なんじゃないかって思うんです。個人的にはですが。

4Gamer:
 すいません,全然分かりません(笑)。もうちょっと展開してもらえますか。

原田P:
 例えば,もし森さんや僕が食うにも困る状況だったら,二次元のアイドルなんて愛せないですよね。

森P:
 それはまあ,そうでしょうね。

原田P:
 僕らがなぜ二次元のキャラクターを愛せるかというと,衣食住が満ち足りているからです。だからこそ,脳味噌の中にしか存在しないものに対して,お金を払える。それが可能な国――第6次産業が成立する国って,世界を見渡してもそれほど多くはないと思うんですよ。これって人間の進化の方向として,すごく高次なことだと思うんです。

4Gamer:
 第6次産業って,どういうものなんですか?

原田P:
 1990年代に,僕が旧ナムコにいた頃にあった考え方なんですけど。いわゆるサービス業にあたる第3次産業のなかでも,とくに高次な分野――キャラクタービジネスだとか,情緒的あるいはそれに類する精神的な価値を持つ産業のことを,僕らはそう呼んでいたんです。第4次産業を知識サービス,第5次産業が1〜4次産業のIT化による不定形な産業として,第6次産業は情緒的なサービスを含む産業,精神的価値の世界で,アイマスなんかは近い例と言えますね。

4Gamer:
 うーん,なるほど。

原田P:
 ただ,そこにはテクノロジーがついてこなくちゃいけない。昔,伊達杏子ってあったじゃないですか。

※芸能プロダクション・ホリプロがプロデュースしたバーチャルアイドル。3DCGモデルによるリアル調のビジュアルが話題を呼び,1996年のデビューからさまざまな活動を行ったが,残念ながらあまり人気は出なかったようだ。似た試みとして,「リッジレーサー」シリーズのイメージキャラクターである永瀬麗子,漫画家のくつぎけんいち氏が制作によるテライユキなどがある。

森P:
 懐かしい(笑)。

原田P:
 まあ,あれは早過ぎたわけだけども。昔は物質的でないものに価値を感じるのは難しかったけど,今はデジタルなものにも価値を認められるようになってきた。ネットワークとかVRとか,色んなテクノロジーを使って僕らは脳の中に架空の価値観を作り出そうとしている。で,次のブレイクスルーは人工知能だと思うんだけど……恐らく僕らが生きているうちに,この技術は人間の域に達します。

4Gamer:
 シンギュラリティですね。

原田P:
 そうしてAIが,ちゃんとした生命としてしゃべり出したら,ある意味実在のアイドルに迫るような――彼女達に失望し,あるいはまた信じたくなるような,そういう感情を揺さぶられるコンテンツが出てくるんじゃないかって期待しているんです。アイマスには,そういう可能性を感じていますし,未来のサマーレッスンなんかはそうなってるはずです。

森P:
 「マクロスプラス」に出てきたシャロン・アップルみたいなものが,本当にできてしまう? 観客の感情レベルをチェックして,喜ぶだろうことを計算して実行するみたいな。

原田P:
 それができたら最高ですね。裏切ってほしくない人のことは裏切らないし,僕みたいに,どっかで裏切って欲しいと思っている人のことは,容赦なく裏切ってくれる。それに将来の人工知能は,ただ完璧なだけではなく,人間のような不完全さまで再現できるはずです。だから失敗もするし,間違うこともある。

4Gamer:
 シャロンはまあ,最終的にとんでもないことになっちゃいますけど(笑)。あと,長谷敏司さんの小説「BEATLESS」なんかも,まさにそんなテーマでしたね。

森P:
 シャロン・アップルじゃないですけど,僕は初音ミクが生まれた時点でやられたって思っちゃったんですよ。これは2.5次元だなって。

原田P:
 2.5次元というのは,どういう意味なんです? 表現として? それともライブ感的なものですか?

森P:
 表現というか,あれこそ偶像(アイドル)なんじゃないかって。最初は単なる音声合成ソフトだったのが,皆でよってたかって創作活動を積み重ねていくなかで,共通認識といえる設定が固まってくるっていう。あれってすごく……尊いじゃないですか。

原田P:
 ほら,同じ話になった。やっぱり情緒産業なんですよ。

森P:
 いろいろな人が語り継いでいくうちに,オリジナルとは違う,もっと純粋な何かに変容していくような。ああ,アイドルってこういうことなんだなって,思っちゃいました。現実のアイドルだったら,それこそ大人達が仕掛けを一生懸命考えて,ファンを集めていくわけだけど,初音ミクは違ってた。

原田P:
 受け手が皆で作り上げてきたわけですよね。公式のイラストこそ最初にあったけど,今や色んな初音ミクが存在していて,そのどれもが本物として扱われている。初音ミクっていうキーワードで括られる現象のようになっていて,それが面白いです。

4Gamer:
 それでいうと,アイマスもそういう側面がありますよね? 公式の設定とは別に,プレイヤー達が作り上げてきた物語があるというか。

原田P:
 最初はあまり細かい設定がなかったからね。アーケードでデビューした駆け出しアイドルが,最初はなかなかうまくいかなかったけど,今のネット時代になって花開いたっていう。それでいうと,やっぱりアイドルのような高次な産業は,リアルより二次元の方が可能性がある気がするんです。さっき言った人工知能を含めたテクノロジーがちゃんとついてくるなら,そっちのほうが究極ですよ。

4Gamer:
 サマーレッスンの技術も,そうした試みの一つですか?

原田P:
 アイマスはいわゆるIPのレベルになってます。しかし,サマーレッスンはまだまだ技術の検証の割合が高いので,現状だとアイドルとは少し違うかな。

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森P:
 でもこれ(サマーレッスン),本当に女性に免疫がない人がやったら,たぶんヤバいですよ。

原田P:
 対人関係が苦手なタイプの人がプレイすると,目線がずっと右下か左下に行っちゃうんですよ。女の子に全然目を合わせられなくて怒られちゃう。プレイした感想に「ゲームの中でまで怒られて悲しい」ってありました(苦笑)。

森P:
 そういうときに怒るんじゃなくて,「私の目を見て,ちゃんと話して!」とかやられたら,僕なんてもうダメですね。二度と帰って来られないかもしれない(笑)。

原田P:
 絶対にやりたいと考えてるシチュエーションに,一緒に食事をするっていうのがあって,これは絶対ヤバいと思います。女の子にあーんしたり,されたりとか,絶対帰ってこられなくなる。食事って生理的な行動の中で,唯一ほかの人と共有できるものなので,これをやると絶対に親近感が湧くらしいんですよ。

森P:
 三大欲を共にすると,距離感が縮まるってよく言われますね。

原田P:
 ただ,これを“すごーく自然な感じで”実現するには,まだテクノロジーが足りてない。だけど,ここにもっとお金をつぎ込んでいけば,新しい扉が開くような気がするんです。今はまだ伊織と飯を食うことはできないけど……。

4Gamer:
 ネット上だと,生誕祭とかやってる人もいるみたいですけど(笑)。

原田P:
 あれはちょっと,普通の人にはハイレベルすぎるからさ(笑)。まさに高次すぎて一般には理解されないっていう。でもああいう形で,仮想現実で人工知能がきっちり反応を返してくれて,話までできるときが来たら,本気で恋に落ちるのはそう難しくないんじゃないかな。

森P:
 ……分かります。実際声優さんとお話してるときに,気を抜くとキャラクターと一緒にいる気分になることがありますからね。これ,ラグナ役の杉田さんに話したら,本気でドン引きされましたけど(苦笑)。

原田P:
 まあでも,VRの本質ってそういうことなんだよね。脳をどうやって騙して,一緒にいる気分になるかっていう。このテクノロジーにお金をつぎ込んでいくと,そのハードルがどんどん下がるというだけで。


 
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