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ハロー!Steam広場 第118回:命をもてあそぶ娯楽番組に出演して大金を手に入れよう。狂人の巣からの脱出を図るホラーゲーム「Watch This!」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,キャラクター名に様を付けて,ライバルや両親にも敬称で呼ばせる俺様Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第118回は,挑戦者を狂人の餌にして視聴者を楽しませる殺人番組に出演して,罠とモンスターが待ち受ける収録スタジオからの脱出を目指すホラーゲーム「Watch This!」をメインに紹介しよう。このほか,魔法使いになってブロックワールドを冒険するアクションRPG「Rogue Islands」もあるので,お見逃しなく。
狂人達が徘徊する恐怖の番組スタジオからの脱出を目指すホラーゲーム「Watch This!」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回紹介するのは,ロシアのサンクトペテルブルクに拠点を置くインディーズ系デベロッパ,CivilSavagesが手掛ける一人称視点のホラーゲーム「Watch This!」。
プレイヤーは,挑戦者を狂人の餌にして視聴者を楽しませる殺人番組「Watch This!」の挑戦者となり,大量の罠とモンスターが待ち受ける収録スタジオからの脱出を目指すことになる。
番組収録のために用意されているスタジオは1種類のみだが,その内部は薄暗く,迷路のように入り組んでおり,繰り返しプレイしてもマップの全体像を把握するのはなかなか難しい。加えて,脱出するのに必要となるキーアイテムの配置がプレイするたびに変化するため,たとえ出発地点から脱出口までのルートを完璧に理解したとしても,一筋縄ではいかないのだ。
スタジオ内でプレイヤーを苦しめるのは迷路だけではない。収録中は,少し触れただけでもアウトな殺人トラップや,奇声を上げながら猛スピードで追いかけてくるモンスターなど,番組制作側の熱意もとい殺意に満ち溢れたさまざまな仕掛けが,プレイヤーの前に立ちはだかることになる。ちなみにプレイヤーのライフは3つだ。
ただ,丸腰でそれらに挑戦させ,殺されるのを見ているだけでは番組が面白くならないのだろう。このゲームでは,罠やモンスターにある程度対抗できるように,プレイヤーにはランダムで2つのアビリティを習得する機会が与えられるのだ。用意されているアビリティは全部で15種類。モンスターを氷漬けにしたり,壁を作ったりなど,ほとんどのアビリティが強力な効果を持っているのだが,なかには移動操作が反転したり,その場で自殺したりといった,悪戯アビリティも混ざっている。
もちろん,そういったアビリティを習得してしまっても使わなければ済む話だが,そうは問屋が卸さない。タチの悪いことに本作では,アビリティ使用が右クリックと左クリックに割り当てられているため,モンスターと鉢合わせて驚いた拍子に誤爆してしまうこともしばしば。モンスターを目の前にして操作が反転した時の絶望感はなかなかのものである。
このランダムなアビリティシステムは,本作に高いリプレイ性をもたらしており,その都度のアビリティに合わせたプレイスタイルで攻略していくのが,このゲームの面白いところでもある。ホラーゲームとしても十分に怖いので,この夏にひんやりとしたい人は,ぜひWatch This!に挑戦してみてほしい。
「Watch This!」Steamストア(400円)
魔法使いになってブロックワールドを冒険するアクションRPG「Rogue Islands」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回はカナダのインディーズ系デベロッパ,Big Fat Alienが手掛ける「Rogue Islands」を紹介しよう。
本作はブロックで構築された世界を舞台に,魔法使いとなったプレイヤーが自動生成されたフィールドを冒険するアクションRPGだ。職業が魔法使いに絞られているというのが特徴で,モンスターと対峙したときは,スピード感のあるFPSのような戦いが繰り広げられるという。
Rougue Islandsの世界には,いくつもの孤島が存在しており,それぞれの島にはボスが待ち受けているようだ。プレイヤーは,ボスを倒して強力なアイテムを入手し,次の島に向かうというプレイサイクルを繰り返して,キャラクターを強化していくことになる。
ゲーム内にはユニークな魔法がいくつも用意されており,これらを収集していくのが1つの楽しみになりそうだ。また,プレイヤー自身の魔力をクラフトで強化するといった要素もあり,しっかりとやり込めそうな雰囲気だ。
本作では,フィールドの自動生成にこだわりがあるようで,高低差のある地形がたくさんできるよう,意図的に設定しているようだ。自動生成とは思えない美しい景観を生み出してくれる一方で,起伏はプレイヤーの移動を阻害する要因にもなる。その点についても工夫されているという。
それは,主人公が魔法使いであるという部分にもつながっており,プレイヤーは魔法の力を使うことで少しの間だけ空中浮遊できるようだ。したがって,山を登るときは,MineCraftのように1段ずつ登る必要がなく,降りる時もダイブするだけ。
プレイヤーのストレスになるような要素をできるだけ排除しているという本作は,2016年末にリリースが予定だ。近日中にβ版が配信されることもアナウンスされているので,気になる人は本作をフォローしておこう。
「Rogue Islands」GREENLIGHTページ
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