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ハロー!Steam広場 第55回:サメとカジキに会わないことを祈り島から島へのお引越し生活を送る「Stranded Deep」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者の独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,ナイフでココナッツの木を切り倒せる上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第55回は,無人島を舞台にしたサバイバルゲーム「Stranded Deep」をメインに紹介しよう。プレイヤーは,飛行機の墜落事故から生き残った主人公となり,太平洋に浮かぶ無人島で自給自足の生活を送ることになる。古き良きダンジョンRPGを彷彿とさせる「Slasher's Keep」もあるので,お見逃しなく。
生き残りを賭けて無人島を転々とするサバイバルゲーム「Stranded Deep」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,オーストラリアのインディーズ系デベロッパBeam Team Gamesが手掛ける「Stranded Deep」を紹介しよう。
本作は,飛行機の墜落事故から生き残った主人公が,太平洋に浮かぶ無人島で自給自足の生活を送るサバイバルゲームだ。プレイヤーは,島を徘徊するゾンビに襲われることもなければ,先住民たちに追い回されることもない。そもそも本作にはゾンビも先住民も登場せず,プレイヤーの脅威となるのは自然と野生動物のみだ。
飛行機の墜落現場に浮かぶ救命ボートに乗ると意識を失い,無人島の近くまで流されたところで目を覚ます。プレイヤーのサバイバル生活はここから始まる。まずは,オールを使って島に上陸しよう。オールは左クリックで漕げるのだが,一回のクリックで進む距離が短いため,進むためには何度もクリックする必要がある。カチカチ鳴らしながらオールを漕ぐ様はちょっぴりシュールだ。
島に着いて最初にやるべきことは,石斧作りだ。プレイヤーは,島で何かを採取するときに初期装備のナイフを使うことになるのだが,これは何度か使っているうちに壊れてしまう。自給自足の生活をするうえで,切る道具を失うということは死を意味するので,ナイフが壊れてしまう前に,代わりとなる石斧を作っておく必要があるのだ。
石斧が作れたら,次に食料の確保だ。島にはココナッツの木が生えており,よじ登れば実を回収できる。ただし,ココナッツは厚い殻に覆われているため,採ってそのまま食べることはできない。
ここで出番となるのが先ほど作った石斧だ。ココナッツを地面に置いて石斧で何度か叩けば,殻が割れて中身が飲める状態になる。水分が欲しいときはこのままでも良いのだが,さらに叩き続けて真っ二つになった種子を食べれば,空腹を満たすことも可能だ。
ちなみに,水分と空腹度は腕時計に表示されており,[F]キーを押せばいつでも確認できる。どちらかが0になると体力が徐々に減り始め,やがては死んでしまうので,水分と空腹度はこまめにチェックしておきたい。
1つの島の面積は非常に小さく,採れる資源も限られるため,1日でも長く生き延びたければ島を転々としていく必要がある。海に出るときに気を付けるべきは,サメの存在だ。サメは容赦なくプレイヤーに襲い掛かってくるので,島と島を移動するときは,ボートやいかだを使うようにしよう。
なんの恨みがあってか知らないが,サメに紛れてカジキまで襲ってくることがある。カジキは,その長い吻でボートに穴を開けようとしているようだが,突進でボートが沈むことはなかった |
海上で嵐に見舞われると,視界が悪くなり方向感覚を失ってしまう。注意して避けられるものでもないので,海に出るときは空模様を確認しておこう |
今回紹介した内容はαバージョン0.01のものであり,詳しくは触れないが,多くのバグを抱えている状態だ。筆者は,海上でセーブしてロードしなおしたらボートが消えるという,ネタ要素満載の致命的なバグが起こり,サメに襲われて泣く泣く最初からやり直す羽目に……。といった具合に,ゲームとしての完成度はまだまだといったところ。
とはいえ,それは大半のアーリーアクセス作品に言えることでもあり,本作もバグが多いからといって面白くないわけではない。むしろ「これでVer0.01なのか」と驚くほど,ゲームとしての伸びしろが感じられ,完成が待ち遠しいタイトルの1つだといえるだろう。
アーリーアクセスは2015年末まで予定されているので,興味の湧いた人はデバッガーになるつもりで遊んでみてほしい。
「Stranded Deep」Steamページ(1480円)[税込]
近接武器での戦闘をメインにしたローグ系ダンジョンRPG「Slasher's Keep」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は,独立系開発会社Damian Does Gamesが手掛ける「Slasher's Keep」を紹介しよう。
本作は,近接武器での戦闘をメインにしたローグ系ダンジョンRPGだ。プレイヤーは,Slasher's Keepと呼ばれる場所に不当な理由で投獄された主人公となり,牢獄からの脱出を目指すことになる。
Slasher's Keepは,複雑な構造のダンジョンとなっており,グールや巨大化した蛾といったモンスター達が徘徊している。飛び道具などは存在しないようで,プレイヤーはこんな奴ら相手に近接武器のみで立ち向かうことになるのだ。
そして,本作における最大の特徴は,セルシェーディングで描かれるグラフィックスだ。スクリーンショットを見てもお分かりのとおり,本作に登場するすべてのオブジェクトは,セルシェーディングによってアニメのような質感になっている。
また,少ないフレーム数でダンジョン内を動き回るモンスターを見ていると,Apple IIやMS-DOSで発売された一人称視点のダンジョンRPG作品を彷彿とさせる。以下のムービーを見るとその雰囲気が感じられるので,確認してほしい。
ムービーを見るとだいぶ完成されているようにも見えるが,GREENLIGHT通過後のロードマップなどはまだ明かされておらず,リリースがいつ頃になるのかも不明だ。「Might and Magic」シリーズや「The Elder Scrolls」シリーズが好きな人には刺さりそうな作品なので,興味を持った人は続報を待とう。
「Slasher's Keep」GREENLIGHTページ
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