イベント
「FFXIV」の吉田直樹氏が特撮ドラマ「牙狼<GARO>」のトークイベントに登場。熱狂的なファンぶりに正式コラボの可能性も?
そんな牙狼のトークイベント「GARO CREATOR’S kNight」が,2015年6月26日に東京の新宿ロフトプラスワンで行われた。
同イベントは2014年にも行われたが,今回は“番外編”となっており,監督の雨宮氏,牙狼のフィギュア造形を手がける竹谷隆之氏,シリーズ作品に涼邑 零役で出演している藤田 玲さんに,「ファイナルファンタジーXIV」(PC / PS4 / PS3。以下,FFXIV)のプロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏を加えた4人が,牙狼とゲームについてのトークを繰り広げた。本稿でその模様をレポートしよう。
さて,「なぜ吉田氏が牙狼のイベントに?」と思う人も多いだろうが,吉田氏は熱狂的な牙狼ファンで,4Gamerが年末に掲載するアンケート企画でも,2013年と2014年の2年続けて,注目の人物やコンテンツとして雨宮氏や牙狼の名前を挙げているほど。吉田氏は雨宮氏,竹谷氏,藤田さんとも何度か食事などを重ねている仲とのことで,雨宮氏と藤田さんはFFXIVをプレイ中。とくに藤田さんは2月から「新生エオルゼア」を始め,拡張パックの「蒼天のイシュガルド」は6月19日開始のアーリーアクセスからプレイして,イベント当日にはそのメインクエストをすべてクリアしてくるほどやり込んでいるそうだ。
「本来そちら(客席)に座っているはずなんですけど」と切り出した吉田氏は,挨拶代わりに牙狼のパチンコ台が並ぶ自室の写真を紹介して,会場に集まった牙狼ファンを驚かせた。
続いて吉田氏は,自己紹介として過去に携わったゲームタイトルを挙げていった。「ドラゴンクエスト モンスターバトルロード」のところで,雨宮氏が遊んだことがあると反応。吉田氏が「剣がささったような筐体で」と説明したところ,MCの柳原さんが「あれ,牙狼にそんなシーンが……」と突っ込み,笑いが起こった。雨宮氏も笑いながら「微妙にいただいた」と返答し,会場がさらに沸くことに。
吉田氏が牙狼にハマるきっかけとして挙げたのが,最初のテレビシリーズの第7話,小西遼生さん演じる主人公の冴島鋼牙が,藤田さんの涼邑 零と繰り広げるアクションシーン。「こんなドラマを作れるのかと衝撃を受けた」「どこから本人でどこからスタントなのか,分からないほどうまくスイッチしている」と熱っぽく語る吉田氏に対して,藤田さんは「あのシーンは空調が無くて暑いところで何日間かかけて撮影して」などと苦労話を披露しつつも,どこか落ち着かない様子。ついに我慢できないといった感じで,「あのシーンのセット,FFXIVに出てくるフリーカンパニーの家に似てますよね?」と吉田氏にぶつけた。
吉田氏が牙狼からアイデアを得たことを認めると,藤田さんは「やっぱりそうかー!」と,モヤモヤが晴れてスッキリした様子だった。
ここで話題はキャラクター造形へと移った。スーツをアクターに着せて撮影する実写と,CGを組み合わせる牙狼の制作では,「スーツでできること」と「CGでできること」を意識しながら試行錯誤しているという雨宮氏。例えば,凝りに凝った電飾をスーツに仕込んだり,ワイヤーなどを駆使した大がかりな撮影をしなければならないようなときには,スケジュールを確認しつつ,時間節約のためにCGにして,その分の時間をほかのシーンのクオリティアップに充てる,といった判断をしているとのことだ。
それを聞いた吉田氏は「それを聞くとまた見方が変わってくる」と感心した様子。自身が手がけるFFXIVのキャラクター造形では,凝った装飾の鎧などを着たようなキャラクターが腕を曲げたりすると,どうしてもポリゴンが埋まってしまうことがあると説明し,「ただFFだと,それを『バグです』と言われてしまう」と,人気シリーズならではの苦労を話した。
それを聞いた雨宮氏は「牙狼なんかの場合はカメラの角度を調節できるからね」と,プレイヤーが視点を自由に動かせるゲームと映像作品の違いを説明し,「キャラクターの裏側に回ると,実はすごいことになっている」という裏話を披露した。
その雨宮氏と組んでキャラクター造形を手がけることが多い竹谷氏は,雨宮氏が描いたイラストから実際の形を作っていくときのエピソードを披露。「こうしたいんだろうな,と解読して作っていく」とのことで,雨宮氏も「竹谷にしかできない」と,その仕事ぶりを絶賛していた。
続いての話題は「好きなゲーム」。最近はオープンワールドのゲームが好きで,「Fallout 4」や「シェンムー III」にも期待しているという雨宮氏がかつて大いにハマったタイトルとして挙げたのが「マイティボンジャック」。あまりにやり込んだため,ボタンの押しすぎで腱鞘炎になり,仕事に支障が出てしまったとのこと。
続いて竹谷氏のところでは,雨宮氏が「PCエンジンの『ネクタリス』だよ」と本人に代わって回答。なんでも,当時2人が竹谷氏の自宅でフィギュアの仕事をしているとき,竹谷氏から「修正作業の間,これ遊んでてください」と言われて,雨宮氏がゲームに慣れてくると「じゃあ対戦でもしますか」となって,コテンパンにされたとのこと。ただ,竹谷氏は当時のことを覚えていないとのことで「話作ってない?」と納得がいかないようだった。
吉田氏は「いっぱいある」と前置きしつつも,「マリオブラザーズ」を挙げた。1人と2人のときで遊び方がまるで別物になることに衝撃を受けたとのことで,「ゲームで食っていく」と決意するきっかけになったそうだ。
藤田さんがやり込んだのは,NINTENDO64の「ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ」だが,思い出に残っているのはゲームキューブ向けにリリースされた「大乱闘スマッシュブラザーズDX」とのこと。ある年の正月に雨宮氏の自宅へ行ったところ,「お年玉をやるからうちの息子に勝ってみろ」と修行めいたことをやることになり,ボロボロに負かされただけでなく,最後には監督の息子さんが明らかに手を抜くという“接待プレイ”まで受けたそうだ。
かつて遊んだゲームの話が盛り上がったところで,次の話題はいよいよFFXIV。藤田さんが指摘したハウジング以外にも,さまざまな“牙狼リスペクト”要素があるとのことで,それを吉田氏自ら紹介することになった。
最初は,「新生エオルゼア」における最初のボス,ガイウス・ヴァン・バエサル。通り名が「漆黒の王狼」なのはまだまだ序の口で,本番は冒険者に追い詰められた彼が本気を出すシーンだ。
そのシーンの前に,下のムービーを見てほしい。牙狼シリーズでは,主人公の魔戒騎士が剣で頭上に円を描き,黄金の鎧を身にまとうという変身シーンが見どころの一つとなっている。
そして,ガイウスはというと……。
頭上に円を描くアクションこそないものの,あまりのそっくりさに会場は騒然。FFXIVの開発チームには,吉田氏以外にも牙狼ファンが多く,最初に上がってきた案では円を描くアクションもしっかり入っていたが,吉田氏が「それはさすがに……」ということで,削ったとのこと。会場にざわめきが残る中,続けて吉田氏自身がFFXIVのゲーム内で再現したという変身シーンが流された。
こちらも「牙狼そのまま」といった感じだが,黄金の装備の名前は「ライオンズメイン」,つまり獅子をモチーフにしたもので,狼ではないとのこと。とはいえ,吉田氏が牙狼ファンであることを知っているプレイヤーの間では「牙狼装備」で通っているそうで,藤田さんがゲーム中,あるプレイヤーから「見て,牙狼装備」と自慢されたこともあるという。
ここまで力が入った“リスペクト”要素を見てしまうと,話は自然と「もう正式にコラボしちゃえばいいじゃない」という流れに。柳原さんがけしかけると,雨宮氏も「ここまでやってくれたことの恩返しを」と前向きな姿勢を見せ,吉田氏も笑顔を見せていたので,これはもしかしたらもしかするかもしれない,
イベントの終盤は,来場者からの質問に答えたり,ぶっちゃけ話を披露したりと,さらにくだけた感じに。「『牙狼無双』を出してほしいです。機種はPS3かPS Vitaで」という,出すところが明らかに違う質問というか要望には,雨宮監督が「そういう話は来ていないけど,出したい」と前向きな回答。そこに吉田氏が「牙狼BASARAでもいい」と突っ込んで,会場をさらに沸かせた。
FFXIVについて聞き足りない感じの藤田さんは,FFXIVに登場する「アシエン」が,牙狼の「シグマ」に似ていると指摘。吉田氏は「それ以外にも探すとボロボロ出てくるから」と苦笑いしていた。
また,「吉田氏に牙狼へ出演してもらいたい」という会場の声から,突如企画会議が始まるという展開も。「因果にまみれたゲームクリエイター(吉田氏)が,ホラー(魔物)に憑かれる」「そのゲームをプレイした人もホラーの影響を受ける」「ゲームの中でホラーを倒さなくてはいけないので,ゲームに不慣れな鋼牙を零が指南」など,意外な盛り上がりを見せたので,FFXIVと牙狼のコラボ同様に,こちらにも期待したいところだ。
まだまだ話し足りないといった雰囲気のなかでイベントは終了となったが,4Gamerはこのイベントの前に行われた雨宮氏と吉田氏の対談を取材している。その模様も後日お届けする予定なので,そちらも楽しみにしてほしい。
「ファイナルファンタジーXIV」公式サイト
「牙狼<GARO>」公式サイト
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