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「Hearthstone」最速で世界1位となった18歳の高校生をリーダーに,モブキャストがプロチーム「Team mobcast」を発足。記者発表会の模様をレポート
本稿で発表会の模様を詳しくお伝えしていこう。
e-Sportsに参入する意義や理由とは
モブキャストの福元健之氏が説明
発表会の冒頭では,モブキャストの取締役 CVO(Chief Visionary Officer)経営戦略室長 福元健之氏が登壇し,自社事業について紹介するともに,e-Sportsに参入する意義や理由を説明した。
モブキャストでは,「モバプロ」や「モバサカ」,「【18】 キミト ツナガル パズル」といったゲームを運営しており,ベースには“SVS戦略”があるという。SVSとは,Social Victory Spaceを略した言葉とのこと。
ライバルに勝って「褒められたい」「尊敬されたい」という欲求に応える作品やコミュニティを提供するというコンセプトに沿って,同社はゲーム作りに競い合いの概念を取り入れているそうだ。
福元氏によれば,e-Sportsへの参入を決めたのは,このSVS戦略が,ゲーマー達が腕を競い合うe-Sportsと共通している部分があるためだという。今回発足した「Team mobcast」を“世界で戦えるe-sportsチーム”として作り上げていき,同チームは「Hearthstone: Heroes of Warcraft」で世界一を目指して活動するとのことだ。
モブキャストはゲーミングハウスの設立や,トレーニング環境の整備,そしてプロ契約としての定額報酬といった取り組みを行い,世界大会出場に向けてサポートしていくという。
次に登壇したのは,NPO国際ゲーム開発者協会日本理事および,グルーブシンクの代表取締役 松井 悠氏だ。松井氏といえば,「Red Bull 5G」のプロジェクトアドバイザーなどで知られ,e-Sportsシーンで精力的に活動している人物の1人である。氏は,e-Sports市場の現状を語った。
松井氏いわく,北米におけるe-Sportsのファン人口は2015年度で1億300万人に達しており,これはアイスホッケーの9400万人を超えて,アメリカンフットボールの1億5100万人に迫る数字だという。
2015年度のe-Sportsにおける大会の最高優勝賞金額は約8億円となったほか,市場規模は2015年で約884億円となっており,2018年には約2287億円に達する見込みとのこと。
ここで,モブキャストとの“プロ契約”に関して福元氏より解説された。モブキャストのプロ契約は,ゲームに対して高いスキルや実績を持つ人を対象としており,自己責任・自己管理のもとに他業との掛け持ちも許された自由な働き方が可能な就労形態とのことだ。
現在はこのプロ契約を,「Team mobcast」メンバーのほか,ゲームプランナーや講師を務める山本貴光氏など10名と結んでおり,今年中に30名まで枠を広げる予定だという。
「Team mobcast」は実績あるメンバーで構成
発表会の後半では,「Team mobcast」のメンバー紹介が行われた。同チームは,現在18歳で現役高校生のkoroneko選手をリーダーとし,ともに22歳のtansoku選手とheidrun選手の計3人で構成されており,世界で勝つことを目的として活動するほか,モブキャストのゲーム開発にも関わっていくという。
具体的な今後の活動としては,モブキャストの提供するゲーミングハウスで合宿生活を送り,2016年6月のDreamHack Summer,11月のDreamHack Winterに参加。そして「Hearthstone: Heroes of Warcraft」の公式大会“Hearthstone World Champion Ship”に出場し,世界一を目指して戦うことになると紹介されていた。
発表会の最後では,「Team mobcast」の統括マネージャーを務める元井靖行氏が,モブキャスト主催による「Hearthstone: Heroes of Warcraft」の大会を開催すると発表した。こちらの詳細については続報を待とう。
モブキャスト 公式サイト
(C)2017 BLIZZARD ENTERTAINMENT, INC.
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