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キャプチャデバイス「AVT-C878」レビュー。初心者からベテランまで使えて,モバイル以外にMacも対応と,懐の深い製品だ
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印刷2016/11/29 00:00

レビュー

初心者からベテランまで使えて,モバイル以外にMacも対応と,懐の深い製品

AVerMedia AVT-C878

Text by 林 佑樹


AVT-C878(Live Gamer Portable 2)
メーカー:AVerMedia Technologies
問い合わせ先:アバーメディアサポートセンター AVT.Japan@avermedia.com
実勢価格:2万4100〜2万4900円程度(※2016年11月28日現在)
AVerMedia
 ゲームプレイの録画や実況配信がすっかり当たり前になって久しい。PlayStation 4(以下,PS4)のような据え置き型ゲーム機ですら単体で録画と実況配信が可能になっており,手間はほとんどかからない。
 ただ,実際にPS4側の機能でキャプチャしようとすると,ゲーム側でけっこうキャプチャが制限されていたり,また,画質の向上や実況音声の追加などをしようとすると,急に難度が上がってしまったりする。

 そういう背景もあって,最近のキャプチャデバイスは,据え置き型ゲーム機にはないお手軽さや,高い画質をウリにする傾向にある。今回取り上げるAVerMedia Technologies(以下,AVerMedia)製のゲーマー向けビデオキャプチャデバイスの新製品「AVT-C878」(Live Gamer Portable 2)も,まさにその方向を向いた製品だ。

※本記事中ではいくつかYouTubeムービーを掲載していますが,これらはすべて,参考のためのものです。未編集のムービーは4Gamerにアップしておいたので,興味のある人はダウンロードのうえ,手元のプレイヤーで再生してみてください。
→未編集ムービーをダウンロード(rar自己解凍方式:分割ファイル1分割ファイル2分割ファイル3分割ファイル4


単体ではハードウェアエンコーダを使い,PC&Mac接続時はソフトウェアエンコード仕様となるAVT-C878


AVerMediaの英語版製品情報ページより。製品型番はGC510となっているのが分かる
AVerMedia
 AVT-C878は,世界市場だと,製品型番が「GC510」になっている。つまり,1920×1080ドットの60Hz,いわゆる「1080/60p」録画に対応する「GC550」の下位モデルという扱いだ。それに対して日本では,1920×1080ドットの30Hz「1080/30p」対応モデルである「AVT-C875」の後継という扱いになっている。AVT-C878(=GC510)とGC550,AVT-C875のざっくりした違いは以下のとおりだが,この「日本と世界で型番が違う」というのは,なかなか分かりにくい。AVerMediaもそろそろなんとかしたほうがいいのではないかと思う。

  • AVT-C878(Live Gamer Portable 2):単体録画モードおよびUSB 2.0接続のPCモード両対応。ハードウェアエンコーダ搭載。録画最大1080/60p対応
  • GC550(Live Gamer Extreme):USB 3.0接続のPCモード対応。ハードウェアエンコーダ非搭載。録画最大1080/60p対応
  • AVT-C875(Live Gamer Portable):単体録画モードおよびUSB 2.0接続の「PCモード」両対応。ハードウェアエンコーダ搭載。録画最大1080/30p対応

 いま唐突に出てきた「単体録画モード」と「PCモード」だが,前者はPCと接続せず,単体でキャプチャデバイスとして使う動作モード,後者は,PCと接続し,基本的にはAVerMedia製キャプチャソフトウェア「RECentral 3」と組み合わせて使うための動作モードである。

中央のAVerMediaロゴマーク部は,標準で録画開始/終了の機能を持つボタンになっている
AVerMedia
 さて,AVT-C878だが,ファーストインプレッション記事でも触れたとおり,公称本体サイズは146.8(W)×57(D)×46.5(H)mmで,側面から見たとき三角形っぽい形をした,ユニークな形状になっている。持ち運んで使う観点からすると,平べったかったAVT-C875は計画的に詰め込みやすく,今回のAVT-C878は三角形に近い形状から隙間に押し込みやすいといったところだろうか。

AVerMedia
 主要なインタフェースがまとまっているのは本体背面側で,HDMIパススルー出力(Type A)とHDMI入力(Type A),USB(Micro-B),microSDカードスロットとなっている。ファーストインプレッション記事でお伝えしているように,単体録画モードではモバイルバッテリー給電でも動作する。
 なお,microSDカードスロットは単体録画モード時に映像データを保存するためのもので,筆者が確認した限りでは,容量64GBのカードまで利用できた。

AVerMedia
 一方の前面側には,主にゲーム機側のゲームパッドと接続するためのAUX端子(4極3.5mmミニピン)とヘッドフォン出力端子(3極3.5mmミニピン),ヘッドフォン出力音量を調整するためのシーソーボタン,単体録画モードとPCモード,そして,単体録画モードでmicroSDカードに録画したデータをPCへUSBケーブル経由で転送するときに使う「データ通信モード」を切り換えるためのスライドスイッチがある。

本体と付属品一式
AVerMedia
 まずは単体録画モードを前提として,セットアップの流れを押さえてみたいが,あらかじめお伝えしておくと,とても簡単だ。
 製品ボックスには本体とマニュアルのほか,HDMIケーブル(Type A−Type A),USB 2.0ケーブル(micro-B−Type-A),4極3.5mmミニピンケーブルとなっており,たとえばPS4と接続するときは,テレビなどのディスプレイデバイスとつながっているHDMIケーブルをAVT-C878側のHDMIパススルー出力と接続し,別途,AVT-C878に付属するHDMIケーブルでPS4のHDMI出力とAVT-C878側のHDMI入力間をつなぐ。そしてPS4のUSBポートとAVT-C878側USBポートを,AVT-C878の付属ケーブルでつなげば,接続周りの下準備は完了である。

PS4との接続イメージ。灰色をしたUSBケーブルがディスプレイデバイスとつながっている。基本的にはこれだけで接続は完了だ
AVerMedia

AVerMedia
 あとは,AVT-C878にmicroSDカードを差し,さらにPS4側の「システム設定」から「HDCPを有効にする」のチェックを外せば録画準備も完了。筆者が確認した限り,標準の録画品質設定は,1080/60p(※正確には59.94fps),映像ビットレート60Mbps,音声ビットレート256kbpsだったので,PS4のシェア機能以上の品質でキャプチャ可能になる(※ファーストインプレッションで,AVT-C878側の「HDCP検出機能」を「オフ」にするという作業が発生しているため,ひょっとすると設定はちょっと変わっているかもしれないが)
 さすがはハードウェアエンコーダ搭載モデルといった簡単さである。

PS4のシステム設定から「HDCPを有効にする」をオフにするのが主な下準備になる
AVerMedia

 一方,PC録画モードを選択した場合だが,AVT-C878自体は,ドライバレスで動作する。しかもWindowsだけでなくmacOSにも対応。ドライバいらずで,またGC550のように「対応するUSBポートを探す」という手間も要らないので,とくに初心者には扱いやすいだろう。好感触だ。
 設定を行うのに必要なのは,Windows環境の場合,上でも名前を挙げたRECentral 3,macOSの場合だと「Live Gamer Portable 2 Setup Tool」(以下,LGP2 Setup Tool)で,いずれもAVerMediaのダウンロードページから入手できる。

RECentral 3。もはやお馴染みという人も多いだろう
AVerMedia
LGP2 Setup Tool。RECentral 3の設定項目から,AVT-C878本体の設定のみを抜き出したようなものとなっている
AVerMedia

macOS側にOBSを導入している例。本文ではちょっと警鐘を鳴らし気味に書いたが,AVT-C878とOBSを組み合わせて使うのに,これといった難儀はしなかった
AVerMedia
 RECentral 3はこれ単体で録画まで行えるが,LGP2 Setup Toolはあくまでも基本設定を行うためのツールであり,macOSでゲーム画面をキャプチャしたい場合は,「Open Broadcaster Software」(以下,OBS)などのサードパーティ製ソフトウェアが必要だ。
 macOSはさくっとAVT-C878を認識してくれるので,設定自体はそれほど大変ではなく,そもそもWindows環境でRECentral 3以外の録画&配信ツールを使いたい場合も当該ツールの勉強は必要になるので,大差ないといえばそれまでだが,macOSの場合,「買ってすぐ使う」ための録画ソフトがないことは押さえておきたい。

 むしろPC録画モードで重要なのは,選択すると,AVT-C878側のハードウェアエンコーダが無効化されることだ。AVT-C878で処理したデータをそのまま受け取る機能があってもいいようには思ったが,ドライバレスで動作するAVT-C878でそれを実現するのは難しいのだろう。
 結果として,PC録画モードにおけるPC側のスペックは,以下のとおりとなる。

●デスクトップPC
  • CPU:Core i5-3300以上(Core i7-3770以上推奨)
  • GPU:GeForce GTX 650もしくはRadeon R7 250X以上
  • メインメモリ容量:4GB以上(8GB以上推奨)

●ノートPC
  • CPU:Core i7-4710HQ以上
  • GPU:GeForce GTX 870M以上
  • メインメモリ容量:8GB以上(16GB以上推奨)

 PCゲーム用にゲームPCを持っている人であればほぼ全員がクリアしているであろうレベルだが,普段は据え置き型ゲーム機を中心にゲームをプレイしていて,PCはモバイル向けのものしか手元にない,なんて場合だと,PC録画モードで要求する水準を満たせない可能性が高い。
 なお今回は,Windows環境とmacOS環境の両方でテストすべく,筆者手持ちの「iMac 5K Late 2015」を用いて,Windowsは「Bootcamp」で利用することにした。スペックは以下のとおりだ。

  • CPU:Core i7-6700K
  • GPU:Radeon R9 M395X(グラフィックスメモリ容量4GB)
  • メインメモリ容量:64GB(PC3-14900 DDR3 SDRAM 16GB×4)
  • グラフィックスドライバ:Radeon 15.11(※Bootcamp時における各種ドライバは,Appleからの配信待ちとなるため,基本的に古い世代のものとなる)


RECentral 3を使ってみる


 RECentral 3は,AVerMediaが開発した,同社製キャプチャデバイス専用のアプリケーションで,録画や実況配信を行える。また,設定も豊富に用意されており,単体録画モードが初心者向け,もしくはモバイル環境向けだとすると,PC録画モード+RECentral 3はベテラン向けということになるだろう。
 ただ,説明は日本語で,かつ設定も分かりやすいため,取っつきやすいとは思う。

 RECentral 3は,プレビュー画面の左と下にインタフェースがあるデザインだ。プレビュー側の表示遅延はカタログスペックで0.18秒。この手のプレビュー画面としては短いほうだが,シビアなタイミングを要求するゲームだと厳しい。ここを見ながらゲームをプレイできるのは,せいぜいコマンド選択式のゲームが限度だろう。

ウインドウ左上のアイコン部。丸マークが録画/ライブ配信,フォルダマークがファイル管理/シェア,歯車マークが設定に対応している
AVerMedia
 RECentral 3のウインドウ左上には「録画/ライブ配信」「ファイル管理/シェア」「設定」の3メニューを切り替えるためのアイコンがある。
 録画/ライブ配信メニューでは,「映像設定」「デバイス音声」「録音設定」をまず選択したうえで,録画するのか配信するのかを選び,詳細な設定を詰めていくことになる。

AVT-C878にDUALSHOCK 4とヘッドセットを接続したイメージ
AVerMedia
 ただ,映像設定はそもそもAVT-C878がHDMI入力しかサポートしないので,設定の必要はない。また,デバイス音声は,AVT-C878側のAUX接続とヘッドフォン出力に関する項目で,AUX接続でPS4のグループチャットやスマートフォンからの音声を入力したりするときに使う項目という理解でいいだろう。
 録音設定の選択肢は「マイク/その他のサウンドデバイス」「PC音声」の2つで,前者はPCと接続したマイクやWebカムの音声を,後者はPC側で動かしているアプリケーションからのサウンドをそれぞれRECentral 3で取得するためのもので,このあたりは,ひとまず触らなくても問題はない。


RECentral 3:録画


 というわけで録画周りだが,まず録画品質の選択肢は「最高」「良い」「標準」「カスタム」の4つで,前3者がプリセットである。それぞれの詳細設定は以下のとおりだ。

  • 最高:1920×1080p,59.94fps,映像ビットレート30Mbps,音声ビットレート256kbps
  • 良い:1280×720p,30fps,映像ビットレート12Mbps,音声ビットレート128kbps
  • 標準:848×480p,30fps,映像ビットレート4Mbps,音声ビットレート128kbps
  • カスタム:576×360p〜1920×1080p,15〜60fps,映像ビットレート0.3Mbps〜60Mbps,音声ビットレート32kbps〜256kbps

録画品質の選択肢はプリセットが3つと,自由に設定できる項目が1つ。プリセットも含め,詳細な設定内容は,項目名の右隣にある「…」にマウスカーソルを重ねると確認できる
AVerMedia AVerMedia
カスタムを選択すると,「録画品質の設定」から,録画解像度とビットレート,フレームレートなどを細かく設定できる。なお,「H.264設定」「キーフレーム」は,標準で最も無難な設定値が選択されているので,とくに変更する必要はない
AVerMedia

 端的に述べて,よほどストレージ容量に制約があるのでもなければ,プリセットは最高を選んでおけば問題ないだろう。カスタムで,映像ビットレートを60Mbpsまで上げること自体はできるが,上げても目立った違いは確認できなかったからだ。もやもやとしたガスがやたらとヌメヌメと動くようなシーンでは違いを体感できることもあるが,その程度である。どちらかといえば,「1280×720pでフレームレートは60fpsにしたい」とか,そういうニーズに向けた設定項目がカスタムだという理解でいいのではなかろうか。

こちらは左がカスタム(1920×1080p,60fps,映像ビットレート60Mbps,音声ビットレート256kbps),右が最高(1920×1080p,60fps,映像ビットレート30Mbps,音声ビットレート256kbps)。航空機の描写に着目すると,金属の光沢部分や色乗りに違いが出ているものの,よく比較しなければ分からないレベルでもある
AVerMedia AVerMedia

今回のテスト環境だと,選択肢は2つだった
AVerMedia
 次にコーデックは,今回のテスト機だと「デフォルト-AMD」「H.264」の2つが出てきた。この二択だと,「デフォルト-AMD」はGPU側のエンコーダを使う処理で,「H.264」はCPUを用いたソフトウェアエンコードになる。Bootcamp環境だと選択できなかったが,AVerMediaによると,Intel製CPUのQSVを使える環境であれば,リストにQSVが出てくるとのことだ。また,もちろんGeForceを搭載する環境では「デフォルト-NVIDIA」を選択でき,QSV,もしくはデフォルト-NVIDIAを選択した場合にはハードウェアエンコード処理を行えるという。

ライブ編集を有効化すると,RECentral 3右下のボタンは,「その時点までのデータを保存する」ための[Save]ボタンに変わる
AVerMedia
 ライブ編集を有効化するための項目「ライブ編集機能を有効」は,チェックを入れると,「録画しっぱなし」状態になり,それに対してリアルタイムで再生位置を遡ったり,カット編集したりできるようになる。NVIDIAのシェア機能にある,いわゆるShadowPlayを足したような機能と,PS4のシェア機能にある動画トリミング機能を足したようなものと言っていいかもしれない。

録画を続けながら,RECentral 3上でカット編集を行ったり,映像を遡ったりできる。なお,録画できる時間は録画に使っているPC側にあるストレージ容量と,録画設定次第。RECentral 3上に「あとどれくらい録画できるか」は表示される。ここでは約3時間半だ
AVerMedia


TwitchとYouTube Live,ニコニコ生放送,Hitboxに対応。ちなみに選択肢の「Custom RTMP」とは,Adobeが開発した「Real Time Messaging Protocol」を使い,Flashプレイヤーとサーバー間でストリーミングするためのもの。いわば,自宅にストリーミングサーバーを立てて配信をするといった用途向けのものだ
AVerMedia

RECentral 3:配信


 録画品質の設定項目は,すぐ上がタブになっているが,そこで右側のタブを選択すると,配信機能を選択できる。

 ここでは「ライブ配信プラットフォーム」から,TwitchおよびYouTube Live,ニコニコ生放送,Hitboxを選択でき,選択後はプラットフォームごとに,「一般」タブでアカウント情報,「映像設定」タブで解像度やビットレートを選択可能だ。

YouTube Liveを選択した状態の一般タブ(左)と,映像設定タブ(右)。後者における「品質」の選択肢は「最高」「良い」「標準」「カスタム」で,項目名自体は録画時と同じだが,録画時と比べるとビットレートは抑えられている
AVerMedia AVerMedia

「詳細設定」の細目。基本的には弄らなくてもいいように思う
AVerMedia
 映像設定タブには品質関連のプリセットもあるが,録画用のそれと比べるとかなり大雑把だ。
 なので,解像度と映像および音声ビットレート,フレームレートは,配信先のプラットフォームごとに,ユーザーがそれぞれカスタム設定したほうがいいだろう。

カスタム選択時に選べる「映像ビットレート」は,かなり選択肢が細かい(左,中央)。選択できる範囲は0.3〜6Mbpsだ。右はフレームレートの選択肢で,15〜60fpsの範囲より選べる
AVerMedia AVerMedia AVerMedia

自動録画機能を有効にする,は,配信しつつ録画するというもの
AVerMedia
 なお,こちらにも自動録画機能のオプションはある。「自動録画機能を有効にする」にチェックを入れれば,配信しながら同時に録画も可能だ。
 使っていて気になったのは,突然,登録したはずのログイン情報が消えるケースがあること。詳細設定のタブを弄っていたり,RECentral 3を起動し直したりすると生じているので,このあたりにバグがあるのだろう。なんとかしてほしいところだ。


RECentral 3:ファイル管理/シェア,設定


ファイル管理/シェアは,フォルダを参照しているだけで,ほとんど意味はない
AVerMedia
 ファイル管理/シェアは,保存先に設定したフォルダを参照して,そのまま共有できるというだけのものだ。なので詳細は省くが,設定のほうには,RECentral 3だけでなく,AVT-C878自体の設定項目もあるので,こちらは重要だ。
 まず,RECentral 3側の設定としては,録画ファイルの保存先や,マイクの有効/無効切り替え,録画などのショートカットキー指定などといったものがある。

RECentral 3側の設定。このほかに,設定内容をプロファイルとしてストレージに書き込んだり,逆に読み出したりするための機能もある
AVerMedia AVerMedia AVerMedia

 AVT-C878本体用の設定としては,本体側にある大きなスイッチを押したときの挙動設定のほか,HDCP検出機能のオンオフ,単体録画モードで使用するプリセットの選択がある。単体録画モードにおける録画画質設定の変更にはRECentral 3の導入が必須なので,この点はくれぐれも注意してほしい。
 さらに言うと,単体録画モードで利用できるプリセットは「最高」「良い」「標準」の3つで,呼び名自体は(「カスタム」がないのを除くと)PC録画モードと同じなのだが,プリセットの設定値は以下のとおり異なっている。

  • 最高:1920×1080p,60fps,映像ビットレート21.66Mbps,音声リニアPCM
  • 良い:1920×1080p,60fps,映像ビットレート16.65Mbps,音声リニアPCM
  • 標準:1920×1080p,60fps,映像ビットレート11.62Mbps,音声リニアPCM

 以上のように,解像度と音周りは共通で,映像ビットレートのみが異なる設定だ。PC録画モードと同じ呼び名で,設定が異なるというのは,正直,分かりやすくはない。

本体側のボタンを押したときの挙動を設定したり,HDCP検出機能の有効/無効を切り換えたり,単体録画モードで使うプリセットの設定を行ったりできる。単体録画モードだとカスタムは利用不可で,最高,良い,標準のいずれかになる
AVerMedia AVerMedia

 AVT-C878側の設定に「HDCP検出機能」とあるが,これはファーストインプレッションでも触れたとおり,iOSデバイス向けの項目。機能としては,AVT-C878自体がHDCPの読み込み対応するかどうかというものだ。
 デフォルトだと同機能はオンになっており,冒頭で記したようにPS4の設定でHDCPを無効化するだけでいい。またキャプチャはせず,torneやテレビ,あるいはビデオ関連のアプリを使用したい場合は,PS4側のHDCP設定を有効にするだけで使用可能になるため,配線し直す手間がない。とても便利だ。


RECentral 3:シーン


 最後に,下段メニューにある「シーン」タブも押さえておきたい。
 シーンタブを選んだ状態だと,キャプチャ画面にWebカムや静止画,文字,別の動画,Webブラウザを重ねて表示できるようになる(※Webカムで撮影した映像の背景を削除する機能があるらしいのだが,今回は機能しなかった)。
 画像や文字だけでなく,動画とWebサイトも加えられるのはなかなか楽しい。ゲームのプレビュー画面も含めて,それぞれ独立してサイズを変更できるため,録画・配信における自由度は高いと言っていいだろう。
 録画および配信中であってもWebサイトはある程度操作可能で,Webページの閲覧程度であれば問題なかったことを付記しておきたい。

シーンタブ内で利用できるWebブラウジング機能を使って,ブラウザゲームが動くかどうか試したところ,Flashが動作しなかった(左)。HTML 5ベースのアプリケーションは,ひとまず動くには動いたが,ときどき操作に応答しなくなったので,ネタ止まりだろう(右)
AVerMedia AVerMedia


録画性能や負荷傾向を見る


 使い方を押さえたところで,録画サンプルを使い,品質傾向をチェックしてみよう。ここでは,PS4版「Call of Duty: Infinite Warfare」のキャンペーンモード「高まる驚異」冒頭のシーンを使う。PS4側の出力設定は,「解像度」「RGBレンジ」「Deep Color」ともに「自動」だ。

 AVT-C878側では,単体録画モードの最高,良い,標準プリセットと,PC録画モードの最高,良い,標準プリセット,そしてPC録画モードから「1920×1080p,60fps,映像ビットレート60Mbps,音声ビットレート256kbps」という,最も高い設定にしたカスタムの4つで,PS4 Proのシェア機能と比較して,画質面におけるメリットの有無をチェックしたい。
 以下,ずらっと並べてみたので,再生してもらえらば幸いだ。


 並べてみると,単体録画モードの結果は(ファーストインプレッション記事における結果がそうだったように)PC録画モードにおける結果より,やや明るく,シーンによっては白みがかったような印象も受ける。単体録画モードではPS4側の出力設定を弄ってみたりもしたのだが,効果はなかったので,このあたりはファームウェアのアップデート待ちということになるだろうか。
 また,同じ「最高」プリセットでも,よりビットレートの低い単体録画モードでは,煙や雲の演出で映像的に厳しくなったりもしているが,これはmicroSDカードの性能を勘案したビットレート設定がゆえだろう。AVerMediaのQ&Aページを見ると,「Class 10」以上のmicroSDが推奨されているが,いまからAVT-C878用にmicroSDカードを購入する場合は,「UHS-1対応」と記載のあるものを選ぶといいだろう。

 いずれにせよ,現時点で純粋に画質優先であれば,PC録画モードの最高を選んでおくのが無難,ということになると思う。

PS4の設定画面に対してスナップショットを取ったもの。サムネイルは右上部分の一部をさらに切り出しているが,見てのとおり,右端に1本,黒い線の存在を確認できる
AVerMedia
 気になる部分としては,録画データ,そして,スナップショットとも,単体録画モードかPC録画モードかにかかわらず,に画面の右端に1ドット分の黒いバーが存在することだ。動画だとあまり気にならないものの,スナップショットだとけっこう気になる人が多そうである。AVerMedia製品の伝統的な仕様,ではあるのだが。

 次にスクリーンショットである。RECentral 3は「スナップショット」として,スクリーンショット取得機能を持っているのだが,下に示した結果を見てもらうと分かるように,画質はあまりよろしくない。記念として使うにはのっぺりしすぎているので,メモ用が関の山ではなかろうか。
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RECentral 3でのスナップショット,最高(1920×1080p/59.94fps/映像ビットレート30Mbps/音声ビットレート256kbps)
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RECentral 3でのスナップショット,良い(1280×720p/30fps/映像ビートレート12Mbps/音声ビットレート128kbps)
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RECentral 3でのスナップショット,標準(848×480p/30fps/映像ビートレート4Mbps/音声ビットレート128kbps)
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RECentral 3でのスナップショット,カスタム(1920×1080p/60fps/映像ビットレート60Mbps/音声ビットレート256kbps)
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PS4 Proでのスクリーンショット(3840×2160ドット/PNG)
AVerMedia
PS4 Proでのスクリーンショット(1920×1080ドット/PNG)

 PC録画モードのCPU負荷は,AMD製GPUのハードウェアエンコードを有効化している状態で,最高プリセット選択時にざっくり50%程度。「良い」「標準」でも誤差範囲で,カスタムで設定を最も高く指定した場合でも55%程度だった。
 ソフトウェアエンコードだと60%前後にまで上がったが,致命的ではない,とも言える。

シーン設定であれこれと画面を加えてみても,CPU使用率は50%前後だった
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 なお,ストレージの転送速度は,10MB/sも出ていれば十分だ。保存先にUSBストレージを選んでも問題ないほどである。


楽に録画したい初心者から拘りつつ楽に配信したいベテランまで使えるAVT-C878


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 以上,AVT-C878の機能は,初心者向けと慣れた人向けでうまく棲み分けられており,とくに,初心者が少しずつ機能を把握していけるようになっているあたりは,よく考えられた仕様だと感じた。「とりあえずキレイに録画しておきたい」だけなら,PCの立ち上げすら不要で,配線さえ済んでしまえば,PS4側のHDCPを無効化するたけでいいというのも,使い勝手がいい。というか,個人的にはこの点が最も魅力的に感じた。

 また,単体で使うときだけでなく,PCおよびMacとUSB 2.0接続してお手軽に1080p/60fps録画でき,さらにRECentral 3のシーン機能を使えば,オーバーレイ表示も可能というのは,かなり今風だと言える。単体録画モードの色合いが気になる人はいるだろうが,現時点で懸念材料はそれくらいだ。
 「手軽にキレイなゲーム録画映像を残したい。できればあまり難しいことを考えずに」という人から,ハードウェアの互換性をあまり気にすることなく,お気に入りの配信ツールで1080/60p映像を配信したい上級者も,AVT-C878は要チェックの製品である。

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