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「艦これ」を外出先でも快適にプレイするための4Gamer的解決方法。乗り越えるべきハードルは1つだけだ
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印刷2013/08/03 12:00

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「艦これ」を外出先でも快適にプレイするための4Gamer的解決方法。乗り越えるべきハードルは1つだけだ

 いかにして規約上問題のない形で,プレイスタイルを最適化するか。これは,オンラインゲームやソーシャルゲームを長期的にプレイしていくにあたって,大変重要なポイントとなる。「規約にダメだと書かれていなければOK」という解釈はもちろんあるだろうが,(普段ハードウェアとかドライバとかの話しかしていないとはいえ)ゲームメディアに所属する編集者という立場上,あまりにもグレーな話題を持ち出すのはよくない。デベロッパやサービスプロバイダが想定していない,もしくは想定していたとしてもおおっぴらにはしていないプレイ方法や手段というのは,いつだってその扱いが難しいのである。

 まあ要するに何が言いたいのかというと,「艦隊これくしょん -艦これ-」(以下,艦これ)の遠征管理とかを移動中にスマートフォンからストレスなく行いたいんですよ私は。

始めて10日も経ってないため,4Gamer随一の廃提督として知られるgingerほどキた画面をお見せできない点はご容赦を。あともういい歳なので臆面もなく「○○かわいいよ○○」とかは言わないが,北上×大井は大切にしていきたいと思った
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Flashを手元で動かそうとするから

重いんだよ


iOSデバイスや,最近のAndroidデバイスで“普通に”艦これをプレイしようとすると,「動作にはFlash Playerが必要」と諭される
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 艦これはブラウザゲームであり,プレイにはAdobe Systems(以下,Adobe)の「Flash」に対応したWebブラウザが必要だ。つまり,当初からFlash非サポートだったiOSはもちろんのこと,Adobeが開発終了を宣言済みで,Android 4.1(Jelly Bean)以降には「Flash Player」の新バージョンがリリースされないAndroidも,艦これの動作対象外ということになる。
 もっともAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich)用の「Flash Player 11.1 for Android 4.0」は,最低限のセキュリティアップデートのみが施される「アーカイブ版」として,AdobeのWebページからダウンロードし,Android 4.1〜Android 4.3(Jelly Bean)環境へ導入できる。それと,Flashに対応したWebブラウザ,たとえばAndroid版の「Firefox」などを使えば,とりあえず艦これをAndroidスマートフォン上で動作させることができる……というのは,提督(=ユーザー)には常識のレベルだろう(※公式に推奨されているかどうかは別問題だが)。

Nexus 7+モバイルルーターでFirefoxを使ったログイン中に,電波をつかみ損ねた悲しい事態の例。こうなったらまたFlashの読み出し直しからしなければならない
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 ただ,アーカイブ版Flash PlayerとFlash対応Webブラウザの組み合わせは,遅いうえに,読み出しエラーも頻発する。角川ゲームスとDMM.comの名誉のために述べておくと,想定されていないシステムで動作させようとしているのだから,読み出し速度が遅く,エラーも頻発するのはこっちのせいであり,デベロッパやサービスプロバイダに文句を言うのもお門違いだが,遅いものは遅い。

 また,かねてより「Flashゲームを快適にプレイできるiOS&Android用Webブラウザ」として「Puffin Web Browser」(以下,Puffin)というシェアウェアもあるのだが,本アプリは高速化のために北米のデータセンターを経由してアクセスする仕様になっている点がネックだ。DMM.comは日本国内にのみサービスを提供しているため,Puffinを使って艦これをプレイするのは,いろいろとマズいことの起きる可能性がある。
 また,PuffinでDMM.comにログインしようとすると,DMM.comのIDとパスワードが平文でPuffinのデータセンターに送信されている懸念が,個人的にはどうしても拭えない(※FAQには,IDやパスワードはセッションごとに削除されると書いてあるのだが,途中の経路に不安が残る)。

 有志が「Androidで動かすためのアプリ」を用意していたりもするが,これには,規約上の懸念があるだけでなく,Flash Playerをローカルのスマートフォン上で動作させる都合上,(とくにゲーム開始前が)遅いという問題もある。Flash Playerの負荷は大きいため,なかなか“快適さ”という条件を満たしづらいのだ。

 もっとさくっと遠征管理する手段はないものか。

 あれこれと考えてみて,最終的に辿り着いたのが,PCへのリモートアクセスである。AndroidやiOS用には,リモート(=遠隔地)にあるPCを操作するためのアプリがいろいろ用意されているが,それを艦これ用に使ってみたらどうだろう?


最大のハードルは「PCを起動しておくこと」

リモートアクセス先は複数台でもOK


 簡単にいうと,PCへのリモートアクセスというのは,自宅(など)でPCを起動しておいて,その模様を手元のモバイルデバイスへムービーとしてインターネット経由で伝送し,手元のモバイルデバイスからは,操作情報をPCへ戻すことで,遠隔地のPCを操作するというものになる。なので,PCへのリモートアクセスを行う場合には,

  • 外出時にも自宅(など)で動作しているPC

が必須だ。「みんな自宅でサーバーの1台や2台は運用してるに決まってるし,サーバー上で仮想化システム組めば一丁上がりだし,問題ないよね!」と書こうかとも思ったというか,実際に初稿ではそう書いてあったのだが,その原稿を副編のTAITAIに提出してみたところ無言で突っ返されたので,やはりここが最大のハードルになると思われる。

 よって,どうしても数時間レベルでPCから離れる必要があり,外出先でもあまり悠長にFlashの起動を待つわけにはいかないとか,外出先のネットワーク状況が悪いことが明らかだとか,そういう「ここぞという場合」にPCを付けっぱなしにしておき,リモートアクセスするというのが,現実的な線ではないかと思う。
 夏場だと発熱の問題が気になるかもしれないが,デスクトップPCなら側板を開けて,ノートPCなら前面側から,いずれも扇風機で強風を当てておけば,直射日光が当たり続けるような環境でなければ,たいていはどうにかなる(※筆者の経験談)。最悪の場合,伝家の宝刀「エアコン」を抜くという手も,良心が咎めなければ,ある。

TeamViewerのロゴ
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 逆にいうと,ハードルは「PCを起動しておくこと」だけであり,ここさえクリアできれば,“リモート艦これ”は実現できたも同然だ。というのも,外出先で操作する側のOSはAndroidでもiOSでもよく,自宅(など)で実際に艦これのクライアントを動かす側のマシンのOSもWindows,Linux,Mac OSに対応し,さらには導入が簡単で,操作も行いやすく,個人利用なら無料という,至れり尽くせりなアプリ「TeamViewer」が存在するからである。

条件を満たしている人には勧められるのが,VPN+Splashtop Personalだ。筆者の場合,RTX810でIPsecの設定を行ってからVPNで接続すると,ほかとは一線を画す使い勝手が得られた
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 前述のとおり,リモートアクセスを行うためのアプリというのは数多くある。そしていろいろ試した結論から言うと,最も操作性がよかったのは,VPN(Virtual Private Network)を構築した状態で使ったアプリ「Splashtop Personal」だったのだが,「便利なのでみんなヤマハのルーター『RTX810』買ってVPN構築しましょう」というのは,さすがの筆者も無茶だと気づいたので,これは見なかったことにしたい。
 TeamViewerは,「Logmein」や「PocketCloud」「CrazyRemote」などといった定番どころと比較検討した結果,最も簡便で使い勝手のよいものだと確認できたがゆえの採用だと理解してもらえれば幸いだ。

 なお,今回は外出時を想定しているため,サウンドを聞けるかということは一切考慮していない。あくまでも外出先でゲームをさくっと操作することに特化しているので,その点はあらかじめご了承のほどを。


TeamViewerをセットアップ

正直,難しいものはなにもない


 というわけで,さっそくTeamViewerを導入していきたい。前述のとおり,TeamViewerはさまざまなOSをサポートしているが,ユーザー数が多そうなところから,今回は以下のデバイスを使って作業を進めていきたい。余ったPCを使い回すイメージで,実際に艦これを動かすデバイスは,数年前にリリースされたノートPCとしている。

  • 操作する側のデバイス:Android 4.1.2機(Xperia Z SO-02E)+NTTドコモの4G LTE回線,およびAndroid 4.2機(Nexus 7(2012))+UQ WiMAXのMobile WiMAXルーター
  • 実際に艦これを動かすデバイス:64bit版Windows 7機(ThinkPad X201i)

 手順は以下のとおりで,イメージとしては,「実際に艦これを動かすデバイス」側へTeamViewerをインストールしたあと,「操作する側のデバイス」,つまりスマートフォンやタブレットにもTeamViewerをインストールし,前者をサーバー,後者をクライアントとして使う感じになるが,まあ,このあたりはなんとなく押さえておいてもらえれば大丈夫だ。
 なお今回は,できる限り分かりやすくする目的と,iOS版TeamViewer導入のヒントになるのではないかという期待から,スクリーンショットの枚数を多くしてある。また,Androidデバイス側で取得した一連のスクリーンショットは基本的にXperia Z SO-02E上のもので,いきおい,拡大画像の解像度は1080×1920ドット(もしくは1920×1080ドット)となっているので,この点はお断りしておきたい。

(1)リモートで艦これを実行させたいPCからTeamViewerの公式Webサイトを開き,[今すぐダウンロード(無料)]ボタンをクリック。(Windows機であれば)「TeamViewer_Setup_ja.exe」をダウンロードすることになる。Windows以外のシステムで艦これを実行させたい場合は,丸で囲ったアイコンから,適切なものを選び,リンク先でインストーラをダウンロードしよう
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(2)ダウンロードしたTeamViewer_Setup_ja.exeを実行すると,セキュリティの警告をパスしたあと,TeamViewer(TeamViewer 8)のセットアップウィザードが立ち上がる。ここでは「インストール後、このコンピュータをリモート制御」「個人/商用以外」を選択し,さらに「詳細設定の表示」にチェック。ライセンス契約書を開いて納得できたら,[同意する - 次へ]を押す
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(3)ユーザーアカウント制御をパスすると,「詳細設定」が表示されるので,インストール先を選択する。基本的にはそのままで構わないはずだが,好みや事情で変更したい場合は適切なパスを指定しよう。その下に並んだチェックボックスは,少なくとも艦これをプレイするだけなら不要なので無視してOKだ。問題がなければ[完了]をクリック
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(4)しばらく待つ。ストレージ性能にもよるが,それほどはかからないだろう
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(5)上記(4)のウインドウが消えて少し経つと,こんな感じで3つものウインドウがまとめて表示される(※場合によっては2つのこともある)が,このうち,最初に処理すべきウインドウは「無人アクセス」だ。[次へ]をクリック
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(6)「個人的なパスワードの定義」ウインドウが出るので,艦これを実際に実行させたいPCの名称(※LAN内のPC名と同一でなくても構わない),およびリモートからログインするときのパスワードを登録する。このパスワードは言うまでもなく重要なので,忘れないように。終わったら[次へ]を押す
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(7)「このコンピュータを[コンピュータ&パートナー]に追加」という,分かりにくい表示が出るが,簡単にいうと,これはTeamViewerアカウントの作成用だ。TeamViewerを使うのは初めてという場合,「今すぐ無料でTeamViewerアカウントを作成します。」が選択されているのを確認のうえ,「名前」は(6)で登録したPC名のまま,TeamViewerのアカウントに使いたいメールアドレスとパスワードを入力する(※これも控えておくこと)。終わったら[次へ]をクリック
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(8)ウィザード完了と表示されたらOKだ。[完了]を押してウィザードを終了させてしまって構わない
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(9)このあたりでメールソフトをチェックすると「TeamViewerアカウント - 電子メールバリデーション」というメールが届いているはず。メールに書かれたリンクをクリックすると,WebブラウザでTeamViewerのログインページが開き,「アカウントは正常に有効化されました」と表示される。これでTeamViewerアカウントの登録は完了だ(※ここではAndroidデバイスを用いてメールをチェックしているが,メールの確認とバリデーション処理自体はどこで行っても構わない)
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(10)まとめて開いた3つのウインドウ中,最も大きなものは初心者ガイドだ。ざっと目を通したら閉じてしまって大丈夫
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(11)最後に残った2つのウインドウがTeamViewerのメインウインドウだ。重要なのは,「使用中のID」にある9桁の数字。これはリモート接続時に必要となるため,憶えるなりメモを取るなりしておこう。一方,「パスワード」は無視して構わない。これは他人にアクセスしてもらうときのワンタイムパスワードだからだ。今回は(6)で入力したパスワードを使うので,その点は注意してほしい
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(12)Webブラウザを起動し,艦これにログインする。鎮守府への着任を済ませておくとモアベターだ
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(13)ここからはAndroid端末側の作業になる。リモート接続したいPCとは別のネットワークにつないだ状態のAndroid端末(※モバイルWi-Fiルータなどにつないておくといい)からGoogle Playで「TeamViewer」を検索すると,いくつか引っかかるので,アイコンに「Free」の文字があるものを選択。アプリ名が「TeamViewerでリモートコントロール」であることを確認できたら,[インストール]ボタンをタップしよう
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(14)インストールが終わったらTeamViewerクライアントを実行。するとガイドが始まるので,スワイプしながら読み進めよう。最終ページには右上に[完了]が出てくるので,これをタップするか,ページをもう1枚スワイプする
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(15)TeamViewerクライアントのログイン画面が立ち上がる(左)ので,(11)で出てきた9桁数字を入力して[リモートコントロール]をタップ。「パートナーのパスワードを入力してください」というダイアログが表示されたら,(6)で設定したパスワードを入力する。終わったら[OK]
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(16)「接続中です。お待ちください」の後,接続が完了すると,タッチ操作法のガイドが表示される。一部,特殊な操作が求められるケースもあるので,確認しておこう。問題なければ[続行]をタップ
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(17)無事,リモートで「艦これが動いているPC」にアクセスできた(左)。操作する側のデバイスで画面の回転を許可していれば,もちろん横画面にもできる(右)。なお,画面端に暗い色で表示されているのはTeamViewerのダイアログだ。「>」マークをタップすれば最小化できる
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 以上で導入は完了だ。「ルーター側でポートを開けましょう」的な,面倒くさい手続きはまったく不要で,基本的には艦これを実行するPC側と操作するスマートフォンやタブレット側でソフトウェアとID,パスワードの設定を行いさえすれば,すぐに艦これを外出先からプレイできるようになる。


安定してつながってさえいれば

高速でない環境でも問題なくプレイ可能


 スマートフォンだと,操作はドラッグがマウスカーソルの移動,タップがマウスの左クリック代わりとなる。カーソルを動かすと,それに合わせる形で画面も自動的にスクロールするので,前段のスクリーンショットを見て「画面が見切れているじゃないか!」と思った人も安心してほしい。
 操作への反応はスマートフォンのタッチパネル次第というところはあるが,Xperia Z SO-02Eの場合について言うならば,「画面を拡大しないとちょっとつらいかも?」というのは,補給時の艦隊選択とチェックくらいであり,あとは,親指1本でまったく問題ない印象だ。

操作画面は自由にスクロールできるので,「見切れていて一部が見えない」という心配は無用
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親指で操作していて,操作性に若干の難を感じたのが,補給時の艦隊選択とチェックボックス処理。ただここも,画面を拡大してやれば,そう大きな問題にはならない
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 画面の反応は,ネットワークの状況が良好かどうかを問わず,正常につながっていれば,すこぶる良好。今回は自宅と編集部の移動に使っているJR京浜東北線や,取材時の移動に使った都営大江戸線内などを中心に,いくつか移動中のテストで,Xperia Z SO-02Eの内蔵モデムを用いた3Gおよび4G LTE接続と,Mobile WiMAXルーターと連携しての無線LAN接続を試したが,「4G LTE接続でなければ満足なプレイ環境が得られない」という心配はない。回線状況がよくない場合は,TeamViewer(のクライアント)側で自動的に画質設定を落としてくれるので,重要なのは速度ではなく,正常に上り下りのパケットを伝送できるかにかかっていると述べていいだろう。

Mobile WiMAXの電波状況が悪いところへNexus 7とMobile WiMAXルーターを意図的に持ち込み,「回線」を「自動」にして接続したところ。絵はここまで色あせたが,操作自体は問題なく行えた
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 電車での移動中などは当然のことながら回線が切れることがあり,その場合,一時的に――といっても状況次第で数十秒から分単位という可能性はあるものの,TeamViewerを介した艦これの操作は行えなくなる。ただし繰り返すが,今回のリモート艦これにあたって,艦これのクライアントが動作しているのはあくまでも自宅(など)のPCであり,手元のスマートフォンやタブレットではない。モバイル環境でプレイしてるわけではないため,手元で回線が切れたとしても,再び艦これへのログインを繰り返す必要はないのだ。
 TeamViewer側でつなぎ直してくれるのを待つか,手動でいったんリモート操作と終了し,接続し直すかすれば,直前の操作が終了した状態にすぐ復帰できる。

 なお,以上はスマートフォンとタブレットに共通の話だが,先ほどその名を挙げたNexus 7,そして追加で検証したNexus 10で確認したところ,タブレット端末では「タッチインタラクション」モードを選択できた。こちらを選択すれば,いわゆるタッチ操作が行えるようになる。
 マウス操作(「マウスインタラクション」)とどちらがより使いやすいかは人によると思われるが,選べることはよいことだ。

タッチ操作が可能になる「タッチインタラクション」モードと,ドラッグでカーソルの移動,タップで左クリックになる「マウスインタラクション」モードを,タブレットデバイスでは切り替えられる。切り替えスイッチはTeamViewerの最下段に並んだアイコンから。赤い丸で囲んだのがそれだ
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歯車のマークのアイコンを選ぶと,「セッション設定」が開く
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 最下段に並ぶアイコンの話題が出たので続けると,TeamViewerの最下段に並ぶアイコンは,操作切り替え用の有無を除けばスマートフォン用とタブレット用で変わらずだ。
 右から2つめにある歯車アイコンが設定用となっており,できる限り速度を重視したいとか,データ転送量を抑えたいといった目的に向けた画質の設定や,解像度の設定などが行えるようになっている。

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「画質」設定。基本的には標準の「自動」を選んでおけば,回線状況に応じて適切な画質設定が選択されるが,データ転送量を抑えたい場合は,あえて「速度の最適化」を選んでおくのもアリだ
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「解像度」設定。艦これを動作させるPC側のディスプレイ設定を無視して設定するかどうかを選択できる。個人的には標準の「変更不可」でいいと思うが,こちらを設定するかどうかはお好みで

 リモート操作を終了させるときは,最下段に並んだアイコン群のアイコンの一番左にある[×]をタップする。「接続を終了しますか?」というダイアログで[終了]を選択すれば,リモート操作は中断可能だ。非商用版だと最後に「商用以外の目的でのみ利用可能」と毎回表示されるが,まあ,無料で使わせてもらっているわけで,この程度は問題ないだろう。
 なお,筆者は本稿のために商用契約しているが,今回は読者と環境を統一すべく,無料版を用いている。

[×]をタップしたところ。続けて[終了]ボタンをタップすると接続が切れる(左)。右は終了時に表示される「スポンサーセッション」というダイアログ。PC側にもほぼ同じダイアログが表示される。PC側のダイアログは,次回のログイン時に[OK]ボタンを押せば消えるのでご心配なく
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思い立ったときにさくっと入れる快適さは格別

このためだけに古いPCを用意するのもアリ?


 以上,TeamViewerによる“リモート艦これ”の導入方法をまとめてみた。艦これにログインしている主体はPCなので,Flashの動作は問題なく,また,手元のスマートフォン(やタブレット側)でネットワーク回線が一時的に不調となっても,自宅のネットワークが切れない限り,「DMM.comへのログイン→跳ねる船→鎮守府への着任→跳ねる船」を繰り返す必要はない。使ってみると分かるが,モバイル環境における不安定なFlash環境を回避でき,しかも艦これへのログイン待ち時間がないというのは,どうしても途切れることの多い3G回線やMobile WiMAX回線を使っていくうえで,精神衛生上,たいへん素晴らしい。

一部ボカしてあるが,左は実際に筆者が使っているスマートフォンのホームスクリーン。ここからTeamViewerのアイコンをタップ。一度ログインしてあれば9桁数字は残っているから,[リモートコントロール]をタップして,次の画面でパスワードを入力して[OK]を押せば,もうそこは提督室である。実際には,インストール時の(7)で設定したメールアドレスとパスワードを使う方法もあるが,とりあえず簡単なのはこちらなので,そちらが気になる場合は自分で試してみてほしい
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 手元の端末でFlashを実行しないため,その分の消費電力を低減できるとはいえ,エンコードされたゲーム画面を操作する側の端末で受け取るときにムービーの伝送が発生し,ネットワーク負荷は相応に大きくなる。そのため,消費電力が劇的に下がることまでは期待薄だ。また,ずっと“ムービー”のストリーミングが続くので,4G LTE回線で長時間画面を眺め続けていたりすると,あっという間に転送量制限に引っかかる可能性もある。そういったところは注意が必要だが,とにかく,起動時の待ち時間を減らしたいのであれば,導入を検討する価値があるはずだ。Flashさえ動けばいいのだから,艦これのために古いPCを引っ張り出すというのもアリだろう。

 モバイルデバイス上で艦これをプレイするためのアイデアの1つとして,記憶に留めておいてもらえればと思う。

DMM.comの艦隊これくしょん -艦これ- 公式ページ

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    艦隊これくしょん -艦これ-

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