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印刷2010/10/02 10:00

連載

【西川善司】一般的な薄型テレビは6フレームも遅れている!?〜続・ゲーマーの敵「ディスプレイ表示遅延」の正体に迫る

西川善司 / グラフィックス技術と大画面とMAZDA RX-7を愛するジャーナリスト

(善)後不覚

blog:http://www.z-z-z.jp/blog/


 前回は,ディスプレイ機器(本稿ではPC用ディスプレイとテレビの総称とします)で表示遅延が起きていること,そしてそれがゲームプレイにあたっての障害となり得ていることをお伝えし,実際に,遅延度合いがディスプレイ機器ごとに異なることを示しました。
 今回も,表示遅延にまつわる話題を続けます。

→【前回】アナタははるか昔の映像を見ている!〜ゲーマーの敵「ディスプレイ表示遅延」の正体に迫る


一般的な薄型テレビは表示遅延6フレーム!?


 前回行ったのは,評価対象のディスプレイ機器をいずれも,低表示遅延モードにしての計測でした。
 では,テレビの一般的な画調モードでは,どのくらいの表示遅延があるのでしょうか。これについて調べてみることにします。

 調査対象は,東芝レグザの2010年モデルの「19RE1」と,2009年モデル「46ZX9000」。前回示したとおり,19RE1は,「ゲームダイレクト」というモードに設定にすると,表示遅延をかなり短くできるモデルです。一方の46ZX9000は,直下型白色LEDバックライトを搭載し,超解像機能も搭載した高画質志向のモデルとなります。ゲームダイレクトモードは搭載しているのですが,19RE1が持つオーバーラップ処理機能は持たないため,前回の実験でも19RE1に対して常に1フレーム遅れてしまっていました。

 今回のテストでは,そんな46ZX9000の画調モードを,購入後デフォルト設定されている「おまかせ」画調モードに設定して評価してみます。
 テレビメーカー各社によると,ほとんどの一般ユーザーは,購入したテレビの画調モードを変更しないとのことなので,今回の実験は「ほとんどの一般ユーザーが,これだけの表示遅延を無意識に体験している」という証明にもなるはずです。

 ということで,下がその測定映像です。前回同様,PCからのビデオ出力は,サンワサプライ製のHDMIスプリッタ「VGA-HDSP4」を介して分配し,高速撮影の可能なカシオ製デジタルカメラ「EX-FC150」から,120fps(640×480ドット)で撮影しています。


 結果を見てびっくり。最速のゲームダイレクトモードで動作している19RE1と,自動高画質モードの「おまかせ」モードで動作している46ZX9000では,6フレームの差があると分かりました。

「いま何フレームめを表示しているか」を示す,5桁の数字に注目。その差はなんと6フレームもある
【西川善司】一般的な薄型テレビは6フレームも遅れている!?〜続・ゲーマーの敵「ディスプレイ表示遅延」の正体に迫る
【西川善司】一般的な薄型テレビは6フレームも遅れている!?〜続・ゲーマーの敵「ディスプレイ表示遅延」の正体に迫る
 1フレームが16.66msですから,6フレームといったら時間にして約0.1秒。わずかではありますが,例えば,目の前を横切って走っていく自動車が0.1秒だけ静止したら,「あれ,いま一瞬止まったぞ?」と知覚できますよね。この0.1秒というのは,連続的に時間が流れるなかであれば,ほとんどの人が知覚できる長さなのです。

 薄型テレビのなかでは比較的ゲームプレイを意識した設計を採用しているレグザであっても,「ゲームダイレクト」でないと,これだけの表示遅延があるんですね。なので,ゲームプレイにあまり配慮していないメーカーのテレビだと,これよりもっと遅れている可能性だってあるでしょう。
 ともあれ,今回のテストでは6フレームだったので,多くのテレビで標準的な画調設定時の遅延はこれくらいあると仮定すると,いま見ている映像の6フレーム後,0.1秒後の世界が,ゲーム機側では処理されているわけです。前回の冒頭でした「いま見ている星の光は幾千年前の光」という話はロマンチックでしたが,ゲーム機の「いま見ている映像はゲーム機が0.1秒前に出力したもの」は,ちょっと怖くなってきませんか?


実際のゲームにおける表示遅延はこれだけ怖い


 もっとも,数字の表示だけでは,ピンと来にくいかもしれません。ゲームプレイにどれくらい影響があるのか分かりにくいですよね。
 そこで,今度はゲーム機とつないで,実際のゲームにおける表示遅延がどれくらいあるのかを見てみたいと思います。

 テストに使ったゲーム機は,HDMI出力対応版のXbox 360。ゲームタイトルはマイクロソフトの「ライオットアクト 2」を選択しました。撮影に用いたのははやはりEX-FC150で,120fps録画です。

 前回同様,映っている4台のディスプレイ機器は,右上がレグザの2008年モデル「46ZH500」,右下が2010年モデルとなるLG Electronicsの「E2350VR」で,左上が46ZX9000,左下が19RE1です。46ZX9000だけ,デフォルトの画調モードである「おまかせ」に設定し,ほかは前回同様,ディスプレイ機器側に用意されている低表示遅延モードで動作させています。


 前回でも判明したとおり,下の2台,19RE1とE2350VRはほぼ同等の表示速度。右上の46ZH500は低表示遅延モードでも,下の2台から3フレームの遅延が生じていますが,左上の「おまかせ」モードの46ZX9000は,そんな46ZH500と比べても,かなり遅れているのが分かります。下段の2台の映像からやや遅れて46ZH500が追いつき,かなり遅れて「おまかせ」モードの46ZX9000が追いつくという状況ですね。

 ライオットアクト 2はTPSなので,ゲーム進行のタイミングは,1fps単位で勝負が決まる格闘ゲームやFPSなどと比べると緩やかですが,あまりにも遅延が大きいと「操作感が悪い」というプレイ印象を持ってしまうことがあるかもしれません。
 例えば下に示したようなシーンです。

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ライオットアクト 2で,ぶら下がり状態からジャンプ操作をしているところの連続写真。黄色文字で連番を重ねてある
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 ここでは「ぶら下がり状態からジャンプ操作」を行っているのですが,1の写真で,下の2台だとジャンプモーションに入っているのに対し,上の2台はまだコンテナの縁に掴まったままです。2で,右上の46ZH500(低表示遅延モード)はジャンプに入りますが,左上の「おまかせ」モードの46ZX9000はなお掴まったまま。3でようやくモーションが始まっています。
 もし,いま使っているテレビでゲームをプレイしていて,何となく操作感がもたつくなと思ったら,もしかしたらディスプレイ機器の表示遅延が原因かもしれませんよ。

 Xbox 360は光端子経由でサウンドをデジタル出力できます。なので,ゲームのサウンドを光端子経由でAVアンプへ伝送して再生し,映像だけHDMI経由でテレビへ送出するような場合,テレビ側に大きな表示遅延が発生していると,「爆発音が先行して鳴り,後から画面に爆発エフェクトが表示される」なんていう,奇妙な表現を目の当たりにする可能性もあります。
 以下は,そんなことが想定されるシーン。表示遅延の大きい「おまかせ」モードに設定した46ZX9000は,ほかの3台と比べて爆発の発生がかなり遅れていると分かります。

爆発の表示遅延を連続写真で追ったもの。「おまかせ」モードで動作する46ZX9000は明らかに遅い
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表示遅延の恐怖から解放されるために


 くどいようですが,ゲーマーにとって,表示遅延の少ないディスプレイ機器を手に入れることは極めて重要です。

 「じゃあ,いま使っているディスプレイ機器の表示遅延が大きいという疑いがある場合はどうしたらいいの?」ということになりますが,最も簡単かつ明快,そして確実な解決策は,低表示遅延を謳う製品に買い替えることです。ボクが試したなかでいうと,ゲーム機の接続まで想定した場合,オーバーラップ処理機能を搭載したレグザZ1・RE1・HE1シリーズや,4Gamerでも最近レビューしていたナナオの「FORIS FX2301TV」などがお勧めできます。

 手持ちのディスプレイ製品,というかテレビにまだ商品価値があるなら,適当な値段で売却してしまい,それを軍資金の一部に充当して買い替えるのもいいかもしれません。ゲームをプレイしないならまったく関係ない問題ですから,非ゲーマーの友人や家族に買い取ってもらう,なんてのが一番現実的ですかね。

 とはいえ,いまは平成不況のまっただ中。ホイホイと買い替えられる人は多くはないはずです。
 ということで,手持ちのディスプレイ機器で表示遅延を回避できるかもしれない“おまじない”を伝授しましょう。

 真っ先に確認してほしいのは,「実は,知らなかっただけで,手持ちのディスプレイ機器に低表示遅延モードが実装されている可能性」のチェックです。ディスプレイ機器の操作メニューを一度も弄ったことがないという人は,“そうしたモード”が用意されているかどうかを確認してみてください。
 「ゲームモード」や「PCモード」といった特別な画調モードがあれば,これに切り換えてみましょう。とくに後者は,マニュアルに「表示遅延が云々」といった説明がない場合でも,実際には低表示遅延モードに相当する機能を持っている場合があります。

 これでもダメな場合は,最後の手段。それは,「手持ちのディスプレイ機器に用意されている,あらゆる高画質化機能を全部無効化してしまう」というものです。
 I/P変換系のプログレッシブ変換機能,2−3プルダウン処理のようなフレームレート変換機能,ノイズ除去を行うノイズリダクション系機能はもちろん,解像度変換(スケーリング処理)や超解像系の画質改善処理などの画質改善系機能などなどを,すべてオフにします。とにかく全部! PCやゲーム機からの映像はベースバンド伝送(※変換処理を伴うことなく信号を伝送すること)なので,もともと高画質化処理なんて行う必要はないんですから。

 この“オールオフ設定”を行うことで,各高画質ロジックの動作がキャンセルされて,機種によってはバイパス効果が働き,若干ですけれども表示遅延が改善される場合があります。ぜひ試してみてください。

 それでは,低表示遅延と共にあらんことを!
 May the low latency be with you!

■■西川善司■■
テクニカルジャーナリスト。4Gamerの連載「3Dゲームエクスタシー」をはじめ,オンライン/オフラインのさまざまなメディアに寄稿したり,バカゲーを好んでプレイしたり,大画面にときめいたり,観切れないほどBlu-rayビデオを買ったり,オヤジギャグを炸裂させたりして毎日を過ごしている。

ライオットアクト 2
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