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Tegra
  • NVIDIA
  • 発表日:2008/06/02
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印刷2011/05/12 00:00

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NVIDIA,「Tegra Zone」を軸にAndroidゲーム開発者を支援へ。「GeForceと同じやり方」でTegraの普及を図る

Tegra
 北米時間2011年5月9日,NVIDIAは,米カリフォルニア州サンフランシスコ市において,ゲーム開発者向け会議「NVIDIA Tegra Game Devcon 2011」(以下,Game Devcon 2011)を開催した。
 これは,現地時間10日から同市で開催されるGoogle主催の開発者向け会議「Google I/O 2011」へ集まったAndroidアプリケーションの開発者をターゲットにしたもの。「ゲームコンソール品質のゲームを携帯端末にもたらす,ゲームデベロッパによる,ゲームデベロッパのための開発会議」という位置づけになっている。


TegraとTegra ZoneをアピールするNVIDIA


AndroidはiOSよりも急速な成長を見せており,その成長は今後も続くという予測が示された
Tegra
 Game Devcon 2011の基調講演では,NVIDIAでTegraのデベロッパサポートを担当するKeith Galocy氏が携帯端末市場の現状を分析し,「Androidは,AppleのiOSを超えるペースで急成長を続けており,2015年にはAndroidをベースとした携帯端末の出荷量が3億台を超えるだろう」という予測を示した。そのなかでも,NVIDIAが「Super Tablet」「Super Phone」と呼ぶ高機能&高性能端末ではTegraが市場をリードしていくとし,集まったゲームデベロッパ関係者に「Tegra搭載端末とTegra Zoneが,皆さんのゲーム資産を3億ユーザー以上の巨大市場へと導く」と,Android,そしてTegra対応ゲーム開発の重要性を説いている。

Keith Galocy氏が,Tegra最新動向のアップデートを行った
Tegra
Tegra Zoneこそモバイルゲーマーが最終的に辿り着く場所だとアピール

Tegra Zoneプラットフォームを統括するBill Rehbok氏(General Manager of Mobile Games, NVIDIA)
 続いて登壇したのは,NVIDIAでTegra Zoneプラットフォームを統括するBill Rehbokジェネラルマネージャーだ。氏は,「AppleのAppStoreにおいて,売り上げの75%以上はゲームによってもたらされている」「ゲームを購入するにあたって,グラフィックス品質が最も重要な要素だとエンドユーザーは挙げている」と述べ,優れたグラフィックス品質のゲームを開発することが,平均販売価格(ASP:Average Sales Price)や顧客あたりの利益率(RPU:Revenue per User)を引き上げることにつながると断言する。

Tegra
ゲームの品質が,ビジネスの成功にも大きく影響するとRehbok氏。よいゲームほど平均販売価格や顧客あたりの利益率が高くなるとしていた
Tegra
PCゲームのポータルサイトとして(主に北米市場で)成功を収めたnZone。その経験をTegra Zoneにも活かしていくのがNVIDIAの計画だ
 Rehbok氏はまた,「すばらしいゲームタイトルを作っても,人を引きつけられなければ意味がない」として,同社がPCゲームタイトルのプロモーションに用いて成功した「nZone」(現「GeForce.com」)に言及。nZoneのビジネスモデルをTegraプラットフォームにもたらすTegra Zoneを活用するよう勧めている。

 Android端末対応ソフトを購入するにはAndroid Marketのほかに,AppBrainやMyMarektなどのアプリケーション検索サイトや,それこそドコモマーケットのような“Google以外”のアプリケーションマーケットも存在するが,急拡大を続けるAndroid市場だけに,好みのアプリケーションを探し出すのは難しい状況にある。その点,Tegra Zoneなら,Tegra端末に対応したゲームに特化しているうえ,Android MarketやApple AppStoreでは不可能な「正式リリース前の情報公開」も行えるため,プロモーションや開発フィードバックを得るのに最適,というわけだ。

Android Marketは,単なる「公式マーケット」であり,好みのゲームタイトルを探そうと思ったら,別途検索サイトを利用するなどしなければならないが(左),Tegra Zoneに載っているタイトルなら,(載っている数が少ない今の時点でも)Android Marketのトップ48アプリのうち5つを占めるほどよくできている(右)というスライド。ただ,どの時点のデータなのかは明らかにされなかった
Tegra Tegra


ゲームアプリのAndroid最適化における勘所


Tegra対応ソフトウェア開発をサポートするLars M. Bishop氏(Developer Technologies Engineer, Tegra Developer Technologies Group, NVIDIA)は,Androidへのゲーム移植環境を説明
 さて,Game Devcon 2011では,最新PCゲームタイトルをいかにしてAndroidへ移植するかがメインのテーマとなった。
 ただ,一言に「Android環境」といっても,スマートフォンとタブレットでは機能もOSも異なり,画面サイズや,搭載される各種センサー系も機種ごとに異なる。この問題について,ずいぶんと思い切ったことを述べていたのが,Tegra対応ソフトウェア開発をサポートするNVIDIAのLars M. Bishop氏だ。いわく「ゲームを移植するときには,どのデバイスをターゲットにするかを吟味する必要がある」とのことである。

Tegra
Android対応ゲーム開発では,端末の種類や解像度,パネルの向き,各種センサーの有無などなど,気を配る要素が多い
Tegra
最新のAndroid環境では,最新世代の3Dゲームを移植するのが容易になったため,積極的にTegra対応タイトルを開発してほしいとアピール

Androidのソフトウェア開発環境ではC/C++ライブラリなどを活かすNDKが提供されている
Tegra
 4Gamer読者には釈迦に説法かもしれないが,AndroidはARMプロセッサ対応を果たしたLinuxベースのOSであるだけでなく,Googleが「Dalvik」と呼ぶバーチャルマシン上でJavaプラットフォーム向けアプリケーションを動かして,メモリをより効率的に利用できるようにしたり,動的なアプリケーションの切り替えを徹底することで省電力性能を向上させたりしているのも大きな特徴だ。
 そのため,PCゲームやコンソールゲームをAndroidに移植するには,C/C++で開発されたソフトライブラリ「Android NDK」(NDK:Native Development Kit)を有効活用できるようにして,「Android SDKを使ってJavaプラットフォーム向けに開発し直す部分を少なくしたほうが効率的だ」と,Bishop氏は指摘する。

SDKのレベルが各OSバージョンで異なっており,「どのOSバージョンをサポートするか」が,ゲームの品質を大きく左右する
Tegra
 また,Androidへゲームを移植するにあたってもう1つ重要なポイントとなるのが,「どのOSバージョンをサポートするか」だ。Androidは非常に短期間でOSのバージョンを上げ,機能を向上させてきており,例えば加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いたユーザーインタフェースは,「Gingerbread」(ジンジャーブレッド)という開発コードネームでお馴染みのAndroid 2.3以降でないとサポートされなかったりする。

Android端末内におけるOSバージョンシェアの比較,5月2日版。依然として2.2が全体のほぼ3分の2を占めている
Tegra
 ここでBishop氏は5月2日時点におけるAndroidの市場シェアを示したが,ただ,それによると,Gingerbreadのシェアはわずか4%。タブレット用の「Honeycomb」(ハニカム)ことAndroid 3.0に至っては0.3%しかない。全体の3分の2,65.9%が「Froyo」(フロヨ)――Android 2.2に留まっている現状だ。
 古いOSバージョンをサポートすれば,それだけ多くのユーザーに届けられるわけで,このデータは非常に悩ましい状況を示しているといえるが,Bishop氏はあえて,「魅力的なゲームタイトルをAndroid市場に投入したいなら,Gingerbread以降のOSをサポートすべきだ」と提案する。下記に挙げるようなメリットがあるためというのが氏の言い分だ。

  1. GoogleがAndroid 2.3でC/C++ライブラリのネイティブ対応を拡張したため,Javaへの移植が最小限に済む
  2. C/C++のネイティブライブラリがフル活用できるようになったため,ゲームのパフォーマンスを向上させられる
  3. OpenGL ESに対応したため,グラフィックスの品質や性能を引き上げられる

 同氏は「ゲームを『Gingerbread対応』にすることは,それ以前のOSを非サポートとするのを意味する。しかし,Gingerbreadのシェアはここにきて急拡大している。より豊かなゲーム体験を実現するには最新OSのサポートが重要になるのだ」と説く。

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Android 2.1のプログラムサポート状況。ネイティブコードからビデオやサウンド,UIレンダリングを利用できないなどの制限がある
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現在最も普及しているAndroid 2.2におけるプログラムサポート状況。ネイティブコードのサポートが確立されている
スマートフォン向けとしては現時点で最新版となるAndroid 2.3だと,ネイティブコードの対応が拡張され,各種センサー類のサポートが追加になっている。C/C++資産を最大限活かすことで,Javeへの移植にあたって最小限の負担で済む
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Tegra
Android 2.3において,Dalvikのみで制御が必要な機能一覧。ビデオ再生やカメラなどは制御機構はJava環境で構築する必要がある
Tegra
こちらはAndroid 3.0のソフトウェア環境。同OSに対応したNDKは用意されていないが,現行のNDKで移植は可能とのことだ

Tegraは,今後も短期間で高性能化を続けていく。次期TegraとなるKal-Elではクアッドコア化が果たされるため,マルチスレッド対応も今後のゲーム開発では重要な要素になるとされた
Tegra
 さらにBishop氏は,これから市場投入を計画しているAndroid向けゲームにおいて,マルチスレッド対応を進めてほしいともアピールする。もちろんその背景には,クアッドコアプロセッサとなる次期Tegra「Kal-El」(カルエル,開発コードネーム)の存在があるわけだが,「タブレット市場は今後も短いサイクルで大幅な性能向上を果たすと見られるため,いまのうちから近い将来のマルチコア対応をにらんだ動きをしておくのも重要なポイントになる」というのが氏の考えでもある。


クロスプラットフォーム向けに再構築されたPhysX 3.0


Tegra
PhysX開発環境の変遷。2004年にAGAIEAがPhysXをリリースして以来,最大の改良がPhysX 3.0では施されたという
Tegra
PhysX 3.x世代のロードマップ。6か月ごとのマイナーバージョンアップが計画されている。NVIDIAは,Android版も早期に提供を開始したい考えを示していた
 NVIDIAはもう1つ,TegraプラットフォームにおけるPhysXのアップデートも行っている。
 同社は米国時間5月5日にPhysXの最新リリース「PhysX 3.0」を公開したが,NVIDIAによるとこれは「“AGEIA時代”の2004年に登場して以来初となるコードの大幅な書き換えを行い,真の意味でクロスプラットフォーム環境を実現したもの」。従来,Windows用のソースコードを基にして,各プラットフォームへと移植されていたPhysXが,統合型のシングルコードでマルチプラットフォーム対応を果たしたことになる。
 なお,Game Devcon 2011でNVIDIAは,Android版PhysX 3.0の提供を「できるだけ早い時期」に行うとしていた。

 注意しておきたいのは,PhysX 3.0でも,Tegraにおける物理シミュレートはCPUコア側で行うのが前提で最適化されているということだ。将来的にはTegraのGPUでPhysXやCUDAのサポート計画を持つNVIDIAだが,それを実現するには,搭載されるUltra Low Power GeForce(ULP GeForce)のコア世代引き上げが必要なはず。それだけに,今回のGame Devcon 2011でも,AndroidプラットフォームにおけるPhysXのGPU処理に関し,具体的なスケジュールは語られていない。

Tegra
PhysX 3.0は,コードレベルで書き換えが行なわれ,WindowsやLinux,各ゲームコンソール,そしてAndroidまでシングルコードベースサポートできる
Tegra
PhysX 3.0でもGPUによる物理演算処理はPC環境だけのサポート。ゲーム機はもちろん,TegraやAndroid環境では,CPUで処理できるよう最適化されている

Tegra
Tegra
 NVIDIAは,今年1月のTegra 2量産出荷開始からわずか半年足らずの間に,タブレットやスマートフォン向けの,「最新世代のPCゲームを移植しやすい環境」構築を実現しようとしている。ARMベースでマルチコア化を加速するSamsungやQualcommなどといった競合に対して優位に立つには,グラフィックスコア性能の優位性だけでなく,GeForceシリーズで築き上げた「PCゲーム業界におけるブランド力と資産」を積極的に投入できることを示す必要があるということなのだろう。

 NVIDIAの動きによってPCゲームやコンソールゲームタイトルのAndroid移植が加速すれば,ゲーマーにとっては,広義的にポータブルゲーム機の選択肢が広がることになる。その意味においては,Tegraのロードマップだけでなく,「The Way It's Meant to be Played」を携帯端末の世界でも実現できるのか,NVIDIAのデベロッパサポートも要注目といえそうだ。

NVIDIAのTegra Zone紹介ページ

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